この記事を読んでいる方の中には、マンションのモデルルームを見学し、家族や身内の方とも相談して、「あとは購入を申し込むだけ!」となったものの、なかなか最後の決断が出来ずに迷っている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
マンションはとても大きな買い物です。慎重に検討する必要はありますが、迷っている内容によっては、いくら時間をかけても意味がなかったり、むしろ時間をかけることでリスクが大きくなってしまうものもあります。
この記事では、”新築マンションの購入を決断できない理由とその対策”について、ケースごとにご紹介していきます。
これからマンション購入を検討されている方へ
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・マンションの購入を検討するときの注意点
・マンションを購入してから入居までの手続きの流れ
住宅ローンの支払が不安
まずは、多くの方が不安を感じる「住宅ローン」について、3つのケースをご紹介します。
長い返済期間への不安
最初は、長期間支払いを続けることへの不安です。
住宅ローンの借入期間は、他のローンと比べて非常に長くなることが一般的です。「仕事はどうなるのか」「健康でいられるか」など、数十年という長期の借入期間に不安を感じるのは、ごく当たり前のことです。
しかし実はこのお悩みは、マンションの購入を先送りすることにより、別の問題を生んでしまうかもしれません。
起こりうる問題を3つご紹介します。
(1)毎月の支払額が増えるかもしれない
住宅ローンには完済年齢(完済しなければならない年齢の上限)があります。金融機関により差はありますが、一般的に住宅ローンの完済年齢は「80歳」とされています。住宅ローンの借入期間は最長で35年や40年が一般的ですが、借入れが高齢になると、最長期間借入期間が短くなってしまう場合があります。その結果、毎月の支払い額が増加することになります。
(2)定年までに返済が終わらないかもしれない
住宅ローンの借入が遅くなると、定年退職後の支払いも余儀なくされ、老後のライフプランにも影響がでる可能性もあります。可能な限り早いうちに住宅ローンの返済をスタートさせ、定年までにローンを完済することが得策といえます。
(3)高齢でローンが借りられないかもしれない
住宅ローンの審査項目には年収、年齢、勤務形態などの他に、「健康状態」も含まれます。これは団体信用生命保険に加入する必要があるからです(加入が任意の住宅ローンもあります)。
一般的に、高齢になるほど病気の発症リスクが高まります。健康なうちに住宅ローンを組むことで、金融機関の選択肢を増やすことができ、条件の良い住宅ローンを組むことができる可能性が高まります。
団体信用生命保険についての詳しい説明は、こちらの記事をご覧ください。
金利が上がることへの不安
次は住宅ローンの金利上昇リスクに対する不安です。
住宅ローンの商品には、大きく分けて全期間固定金利型、固定金利期間選択型、変動金利型の3種類があります。
どうしても将来の金利上昇が不安という方は、金利が借入期間中変わらない、全期間固定金利型の住宅ローンを選択することをおすすめします。
変動金利型の住宅ローンを選択した場合も、一部の金融機関を除き、「返済額の更新は5年に1回」「返済額の上限は見直し前の125%」というルールがあります。万一急激な金利上昇があった場合も、すぐにその金利が適用されるというわけではありません。
住宅ローンの商品の特性をしっかりと確認し、自分のライフプランに合った商品を選ぶようにしましょう。
住宅ローンの金利タイプについては、こちらの記事で解説しております。
借入金額についての不安
最後は借入金額ついての不安です。
住宅ローンの借入金額が適切か判断するためには、自分の年収と返済負担率を把握しておくことが重要です。返済負担率とは、年収のうち、ローンの返済が占める割合のことを言います。
金融機関はそれぞれに審査の基準となる返済負担率を設定しており、一般的な返済負担率の目安は30%~35%です。
もちろん、実際に適正な返済負担率は家族構成などにより異なりますが、自分の返済負担率を把握することで、借入額を検討するある程度の目安になります。
こちらの記事では、返済負担率についてより詳しいご説明をしております。
もっと良いマンションがあるのではないかという迷い
次は、検討中のマンションに関する迷いです。
いま検討しているマンションが自分にぴったりだと思っていても、「もう少し待てば、もっと良いものが出るのではないか?」と思ってしまうものです。
3つのケースをご紹介します。
もっと良い立地があるのではないか
立地は非常に多くの方が重要視するポイントです。立地は内装などと違い、購入後に変更することができないため、慎重になる方はとても多いです。
立地で悩んだときは、いま自分が何のために住宅を購入するのかを再確認し、その目的を叶えるための条件に優先順位をつけてみましょう。
マンションの立地選びには、押さえておくべきポイントがいくつかあります。こちらの記事で詳しくご説明しておりますので、ぜひ参考にご覧ください。
すべての条件が叶う立地を探すことはとても難しいことですが、ポイントを絞って、あなたにとっての「良い立地」を見つけてください!
もっとお手頃なマンションが出るのではないか
「もう少し待てば価格がよりお手頃なマンションが出るのではないか」とお考えの方もいらっしゃると思います。
この場合、直接不動産会社に問い合わせるのがベストな解決方法です。購入を検討しているマンションの営業スタッフや、気になる不動産会社に、「同じエリアでマンション建設の予定がないか」を問合せてみましょう。
不動産会社に問合せても新しいマンションの情報が手に入らなければ、それ以上悩んでも解決することは無いと言えます。その場合は、価格以外のポイントに目を向けることをおすすめします。
もっと希望通りの間取りがあるのではないか
最後は間取りに関するお悩みです。
間取りに納得しきれない場合、間取りの変更工事やオプション商品によって、より自分好みのお部屋に近づけられるかもしれません。
マンションは注文住宅などと違い、あらかじめ用意されている間取りの中から自分の希望に近いものを選ぶことになります。マンションには複数の間取りが用意されていることが一般的ですが、それでも「もっと自分の希望どおりの間取りにしたい!」という方もいると思います。
希望どおりの間取りがあることを期待して次のマンションを待つのも一手ですが、せっかくここまで検討のために費やした時間や労力が無駄になってしまいます。まずは、いま検討しているマンションの変更工事やオプション商品を検討してみてはいかがでしょうか。
※間取り変更やオプション商品の注文には締切があります。検討中のマンションの販売スタッフに、早めにお尋ねいただくことをおすすめします。
購入のタイミングについての不安
次は購入するタイミングに関するお悩みです。よくあるお悩みを、順番に見ていきます。
転勤の可能性があるが、購入して大丈夫なのか
転勤について心配しているということは、あなたは定期的に転勤がある仕事をされているのでしょう。つまり、この不安は退職または異動等で、転勤の可能性がなくなるまでつきまといます。
もし不安が解消されるのを待つとすると、住宅を購入するのは定年後ということになってしまいます。
もちろん、そういった選択も決して悪くはありません。しかし、「マイホームで子育てをしたい」「働いているうちに住宅ローンを完済し、ゆとりのある老後生活を送りたい」と考えるお客様が多いのも事実です。ここでもやはり、何のために住宅を購入するのか、という当初の目的に立ち返って考えてみてください。
なお、結果的に転勤となってしまった場合でも、マンションは貸しやすい・売却しやすいということは不安の軽減につながるのではないでしょうか。
もう少しお金を貯めてからのほうが良いのではないか
もう少しお金を貯めて、頭金を増やしてからマンションを購入した方がいいのではないか、と考える方もいらっしゃいます。
もちろん、状況によってはそれも正しい判断だと思います。
「頭金が貯まってから」とお考えのお客様に、判断材料として、私たちからは「3つ」の考慮すべきポイントをご説明させていただいております。
(1)家賃を支払いながらの貯蓄はかなりしんどい
賃貸住宅にお住まいの方は、家賃を支払いながら住宅購入資金を貯めることになります。この他にも、教育費や車の維持費などの支出もあることでしょう。これらの支出と併せて住宅資金を毎月数万円ずつ貯蓄することは、生活の負担は小さくありません。
実は、家賃並みの住宅ローンの支払いで購入できるマンションも少なくありません。同じ住宅費を払うのであれば、広くて仕様設備も快適なマンション生活(マイホーム生活)を選択されるのもいいかもしれません。
(2)貯蓄期間に金利が上昇し、利息が貯めた金額以上になる可能性がある
現在、住宅ローンの金利は非常に低くなっています。もし政策や社会情勢などが変わり、住宅ローンの金利が上昇してしまえば、せっかく貯めた金額以上に総支払額(利息)が増加する場合もあります。これでは、もはや何のための貯蓄期間だったのかわかりません。
(3)頭金が貯まったとき、気に入るマンションが見つかるとは限らない
やっとの思いでお金を貯めてからマンションを探し始めても、条件の合うマンションが見つかるとも限りません。せっかく良いマンションに巡り合い、住宅ローンを支払っていくことが可能なのであれば、貯める期間なくマンションを購入する方が、後悔のない選択になるのではないでしょうか。
マンションの価格や価値は今後どうなるのか
マンションの価格や価値は今後どうなるのかという不安を感じて、購入に踏み切れない方もいるでしょう。
建築資材や住宅設備の高騰により、記事執筆時点でマンション価格は上昇傾向にあります。しかし、この先も価格は上がり続けるのか、それともいつか下がり始めるのか、確実なことは分かりません。
であれば、将来の価格という不確実なことで悩むよりも、確実なこと、たとえば「現在の収入、支出から考えて、無理のない返済ができるか」や、「新居によって、いまの生活がどんなふうに豊かになるか」について考えるほうが良いのではないでしょうか。
マンションでいいのかという不安
マンションと戸建てを比べて、色々考え、説明を聞いたうえで「マンションの方がピッタリだ」と思っていたはず……。それなのに直前になって、「本当に戸建じゃなくていいのか?」と思うこともあるでしょう。
最後にマンションと戸建て、選ぶときのポイントを見ていきましょう。
マンションで広さは足りるだろうか
住宅に必要な広さは、ライフステージによって異なります。検討しているマンションの広さが十分かどうかは、いまだけではなく、将来の家族構成も考慮して検討しましょう。
子供がいるからと広くて部屋数の多い戸建てを購入しても、10数年後に子供が独立してしまったら、大きすぎる家に不便な思いをするかもしれません。子どもの独立や老後のことも考えて、広さや部屋数を検討することで、将来の不便を回避することができます。
3LDKの部屋をライフステージに合わせて様々に使い分けた体験談を、こちらの記事でご紹介しています。
その他、間取りについてのアルファジャーナル記事はこちらからご覧いただけます。
庭は必要ないか
せっかくマイホームを持つのであれば、広い庭でバーベキューを楽しみたい、とお考えの方もいらっしゃると思います。しかし、庭のお手入れのことまでお考えでしょうか?
少し油断すると生えてくる雑草や害虫の駆除など、庭をキレイに維持するにはとても手間がかかります。
もちろん、ガーデニングが趣味で、庭の管理が楽しいとお考えの方には庭付きの戸建てに住むという選択も素晴らしいと思います。ですが、ただ漠然と「庭があったほうがいいな」「何かに使えそうだな」とお考えでしたら、一度、維持・管理のコストにも目を向けていただくことをおすすめします。
「マンションには住みたい!でもどうしても庭が諦めきれない!」という方は、専用庭付きのマンションという選択もあります。すべてのマンションにあるわけではありませんが、探してみるのも良いかもしれません。
マンションの専用庭についてはこちらの記事をご覧ください。
マンション内の近隣トラブルが起きないだろうか
マンションは集合住宅のため、近隣の方とのトラブルを懸念する方も少なくありません。
様々なライフスタイルの方が住んでいるため、住人全員が快適な生活を送れるように「管理規約」が定められています。楽器の演奏やペットの飼育など、他の住人に影響を与えるようなことについてもルールが定められています。
しかし、ルールを定めたとしても、すべてのトラブルを防ぐことはできません。住民間のトラブルが起こる理由は、先述したライフスタイルの違いにあります。お互いに理解し、配慮する気持ちが大切になります。
特にトラブルになりやすい「騒音」については、マンションの遮音性を事前に確認しておくと良いでしょう。
マンションを購入するうえで最ももったいないことは時間をかけすぎること
マンションの購入を決断できない理由別に対処法をお伝えしてきましたが、中には今じっくり考えても、どうしても正解がわからないものもあります。
そういう問題にぶつかったときには、悩むことに時間をかけるリスクを考えてみてください。買うか買わないかを悩んでいる間に、他の人が部屋を契約してしまったということもよくある話です。
お金に関する迷いも、購入を先延ばしにしたからといって解決するわけでは無い場合もあります。
むしろ早めに決断することで、ローンの完済が早まったり、マイホームで子どもと過ごす時間が長くなったりと、明確なメリットを得られることもあります。
まとめ
マンション購入を決断できない方にお伝えしたいのは、この3点です。
- 答えのない問題(将来の相場など)で悩まない
- 希望の条件がすべて叶うマンションに出会うことは難しい
- 購入を早く決断するメリットはかなり多い
どなたも購入するまではとても不安そうですが、買うと決めると今までの不安そうな顔が嘘のように笑顔になり、入居まで待ちきれないといったご様子になります。
せっかく良いマンションに巡りあえたのなら、思い切って決断し、快適な生活を送っていただきたいです。
これからマンション購入を検討されている方へ
初めてのマンション購入。
たくさん手続きがあって不安になることがあると思います。
マンションという大きな買い物だからこそ、ミスなく・不安なく・効率よく、そしてお得に、購入手続きを進めたいですよね。
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