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マンションライフ

マンションでの台風対策!接近から通過後までしっかり備えて被害を最小限におさえよう

毎年多くの台風が来る日本。マンションは強度のある鉄筋コンクリート(もしくは鉄骨鉄筋コンクリート)造のため、台風の雨風で建物自体が損壊することはほとんどありません。
しかし一方で、高さのある共同住宅であるために、風の影響を受けやすく窓ガラスの破損や雨水の浸水などの被害を受け、周りの住戸に迷惑をかけてしまうこともあります。マンションでは、自分が被害を受けないだけでなく、周りに被害を与えないためにも、しっかりと事前対策をすることが重要です。
ここでは被害を最小限におさえるためにするべき台風対策を、時系列でご紹介します。


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1.雨風が強くなる前にやっておくべき住まいの対策

【雨風が強くなる前にやっておくべき対策】

―バルコニー対策―

  • バルコニーに置いているものを室内に入れる。
  • バルコニーの溝・排水口を掃除する。
  • 物干し金物の高さを下げる。
  • 隣住戸との隔て板にひび割れやぐらつきがないかをチェックする。

―窓・網戸対策―

  • 窓にがたつきやひび割れがないかをチェックする。
  • 窓の鍵をしめる。
  • カーテンやブラインドをしめる。
  • 網戸が外れやすくなってないかを確認する。
  • ストッパーや養生テープで網戸が動かないように固定する。

―駐車場・駐輪場対策―

  • (浸水の恐れのある、もしくは地下の駐車場の場合) 高台などに車を移動させる。
  • 自転車が飛ばされないように固定する。必要に応じて自転車を移動させる。
  • (自転車やバイクにカバーをつけている場合)ヒモ等でくくり付ける。

必ずやるべき バルコニー対策

マンションでまず対策すべき場所はバルコニーです。

バルコニーの写真

マンションのバルコニー前は、眺望や日当たり確保のため建物などの遮るものがない場合が多く、風の影響を受けやすくなります。台風の風は高さのあるマンションでは更に強くなり、普段は移動させるのに困るような重いものでも飛ばされる可能性があります。また軽い物であっても高い位置から落下することで大きな事故に繋がりかねません。台風が近づいてきたら、まずバルコニー対策をしましょう。

バルコニーにあるものを移動させる

まずバルコニーにあるものを室内へ移動させます。日頃バルコニーに置いているものは結構汚れていますので、破れにくいビニール製のレジャーシートを敷き、その上でまとめておくといいでしょう。一か所にまとめておくことで、台風後にバルコニーへ戻す作業もラクになります。

大きな鉢植えや屋外用のテーブルなど重さのあるものを移動させるかどうか、判断に迷う方もいらっしゃるかもしれません。重いものを移動させるのは大変な作業ですが、万が一落下すると被害が大きくなりますし、落下しなくても倒れて窓ガラスを破損させる可能性もあります。必ず室内へ移動させるようにしましょう。どうしても移動できないものがあれば、ロープでつなぐ等して固定させます。

飛ばされてもそれほど被害が出なさそうなシートやタオル類も注意が必要です。飛ばされて走行中の車の視界をふさいでしまい、事故の誘因となる場合もあります。バルコニーにはものが一切なくなるようにしましょう。

バルコニーの溝・排水口を掃除する

台風のように短時間で急激に雨量が増えると、バルコニーの排水が追い付かず浸水してしまう恐れがあります。下の階やまわりの住戸に迷惑をかける恐れがありますので、スムーズに排水できるよう、雨が降り出す前にバルコニーの溝や排水口を掃除しましょう。
まず、ほうきでバルコニーの溝・排水口の土ホコリや枯葉を集めて取り除きます。一見ごみがなくなってように見える排水口も、ほこりや髪の毛がこびりついて排水を妨げていることがあります。歯ブラシなどの柔らかいブラシを使い、排水口のこびりついたごみを丁寧に取り除きましょう。
メインのバルコニーだけでなく、角部屋のサイドバルコニーも忘れずに掃除してください。

バルコニーの排水口

バルコニー全体の掃除をされる方はこちらをご覧ください。

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物干し竿を片づけて下げておく

物干し竿も風で飛ぶことがありますので、室内に入れましょう。どうしても室内に入れることができない場合でも、ヒモで物干し金物に固定するなどの対策が必要です。風にあおられて、カタカタと音が気になる場合がありますので、しっかりとくくりつけるようにしましょう。物干し竿の対策をしたら、物干し金物の高さを下げて格納します。重しのある置き型の物干し金物はヒモでまとめ、横に倒しておきましょう。

きれいに片づけたバルコニー

バルコニーに置いていたものはすべて室内に移動させ、物干し金物は格納しましょう。

バルコニーの隔て板に破損・ぐらつきがないかをチェックする

隣の住戸との境にあるバルコニーの隔て板は台風で破損しやすい場所の1つです。もともとあったひび割れやネジの緩みが破損へとつながる場合があります。事前にネジの緩みや破損、ぐらつきがないかを確認しましょう。ぐらつきがある場合にはネジをしっかりしめ、小さな破損は広がらないようにテープ等で応急処置をします。

隔て板の養生はしない

隔て板は避難経路となっており緊急時の避難を妨げる可能性があるため、破損に備える段ボール等での養生はおすすめできません。また布テープによる養生も、隔て板の塗装が剥げてしまう可能性があります。
隔て板が強風により破損してしまった場合は、管理組合で加入している共用部の保険で対応できることが多いですので、二次災害を防ぐためにも無理に対策をせず、最低限の対処に留めておいたほうがいいでしょう。

バルコニーの隔て板

バルコニーの隔て板

破損に備える窓ガラス・網戸対策

台風対策でバルコニーとともに “窓ガラス”も対策をしましょう。

窓ガラスの破損対策

窓に破損がないかを確認し、鍵を閉める

まずは窓のがたつきやひび割れがないかを確認しましょう。角部屋に多い庇のない窓は雨風の影響を受けやすいため、念入りに確認が必要です。確認後は、強風で勝手に窓が開いたり、隙間風の音がしたりするのを防ぐために、窓の鍵を必ず閉めておきます。

段ボールでの窓ガラス補強は室内側をする

窓の外側から段ボール等で補強し、窓ガラスの破損自体を防ぐ対策を考えている人もいるかもしれませんが、段ボールが飛ばされて二次災害を起こす可能性があるため、おすすめできません。
するのであれば、室内側から補強をしましょう。ただし、この方法では割れたガラスの飛散防止にはなりますが、窓ガラスの破損を防ぐことはできません。まずは1.1でご紹介したバルコニーにあるものを徹底的に片づけ、ものの飛散をなくすことが破損のリスクを抑えることに繋がります。

破損したガラスの飛散防止策

カーテンを閉める

よそからの飛来物が窓ガラスにあたる可能性もあるため、完全に破損を防ぐことは困難です。万が一窓ガラスが破損した場合の怪我に備え、カーテンやブラインドは必ず閉めておきましょう。カーテンを閉めるだけでも、破ガラス片の飛び散りを防ぐことができます。またできるだけ窓に近づかないことも怪我防止となります。

あらかじめ窓ガラスに飛散防止フィルムを貼っておく

あらかじめ、窓に飛散防止フィルムを貼るのも有効です。一度貼ってしまうと頻繁に張り替える必要がないですし、台風に限らす地震の際にもガラス片の飛び散りを防いでくれます。

〈フィルムを貼る際の注意点〉
フィルムを貼る際には注意が必要です。
最近では100円ショップやホームセンターでも飛散防止フィルムが市販されていますが、種類によっては窓ガラスの熱割れ(日光が当たる等で起きたガラス表面の温度差による割れ)を招いてしまうものもあります。
また分譲マンションで窓ガラスは共用部分とされていて、建物の外観にも関わる部分ですので、マンションによってはフィルムの色や種類に制限が設けられている場合もあります。
市販のフィルムを貼るのは台風直前の一時的な対応とし、長期間フィルムを貼っておく場合にはマンションの販売会社や管理会社に相談するようにしましょう。

網戸の落下防止策

網戸が外れやすくなってないか、チェックする

窓ガラスにばかり目がいきがちですが、網戸の対策も重要です。
「普段の開け閉めで網戸が外れることがある」「網戸を取り外したことがある」「網戸にがたつきがある」そんな場合には、要注意!網戸の外れ止めがゆるんでいないか、確認をしましょう。

網戸をストッパーやテープで固定する

強風にあおられて網戸が左右に動くこともあります。これが原因で網戸が外れてしまうこともあるため、動かないように固定するようにしましょう。網戸を固定するストッパーがついている場合はストッパーで網戸を固定します。ストッパーがついていない場合は、養生テープ等で網戸を内側から固定するだけで防ぐことができます。

ストッパーやテープで固定した網戸

<左>網戸のストッパーがある場合はツマミを上げて固定する
<右>ストッパーがない場合は、内側より養生テープで動かないように固定する

網戸を固定する際にはガムテープよりも養生テープがおすすめです。引っ越しの際に見たことがある方も多いのではないでしょうか。
ガムテープに比べ粘着力はありませんが、はがしやすく跡に残りにくいのが特徴で、手で簡単に切ることもできる扱いやすいテープです。ホームセンターで販売されていますので、1つあると便利です。

機械式駐車場は特に注意!車対策

駐車場が浸水のおそれのあるエリアにある場合や地下に収容されるタイプの駐車場の場合は、事前に別の場所へ車を移動させましょう。また機械式駐車場の場合、台風による機械の故障や停電で台風後も駐車場を動かせないことがあります。台風後に車を利用する予定のある方も、あらかじめ移動しておいた方が安心です。
マンションによっては、台風・大雨時の機械式駐車場の利用について事前にルールを定めているところもあります。ご不安な方は、平常時に管理会社や管理組合に相談をし、対策を決めておくと安心です。

見落としがちなバイクや自転車の対策

駐輪場が、壁に囲われてなく風の影響が受けやすい位置にある場合は、自転車が飛ばされないように固定しましょう。

自転車を固定する

車輪止めのバーがある場合は、自転車とバーをチェーンでつなぐだけで飛ばされるのを防ぐことができます。バーがない場合は近くの柱やポール等固定されたものとつなぎます。このとき、布やビニールが巻かれているワイヤーロックを使うとしっかりと固定されますし、柱を傷つける心配もありません。

車両近くにある自転車は移動させる

車の近くに駐輪している場合は自転車が倒れて車を傷つけるかもしれません。別の場所に移動しましょう。

バイクや自転車のカバーはヒモでしっかりくくり付ける

バイクや自転車にカバーをかぶせている場合は、カバーが風で飛ばされることのないように、ヒモでしっかりと括り付けておきましょう。


2.強風域に入ったらするべき対策

いよいよ雨風が強くなってきたら、もう一歩対策をしましょう。

【強風域に入ったらするべき対策】

  • 住戸内の給気口を閉める
  • 24時間換気システムやキッチン・トイレの換気扇を止める
  • バルコニーや玄関ポーチに置き忘れたものがないかを再確認する
  • (窓枠・玄関ドアからの雨水の浸水がある場合)タオル・雑巾を置いて室内への浸水を防ぐ

給気口を閉め、24時間換気システムを停止する

各居室についている給気口をすべて閉じましょう。普段は外気からの空気を室内に取り込むために設置されている給気口ですが、雨風が強いときにはここから雨風が室内へ吹き込むことがあります。あわせて24時間換気システムや換気扇も電源を切りましょう。換気扇がついていると、そこから強風が室内に吹き込んできたり、風で換気扇内にあるホコリが舞い上がり換気扇が故障したりすることがあります。ただし給気口も24時間換気システムも普段は室内の換気も重要な設備ですので、台風後は電源を入れ、給気口を開けることをお忘れなく。

24時間換気システムの操作盤

24時間換気システムの操作盤は浴室暖房乾燥機(もしくは浴室の換気扇)と一緒になっている場合がほとんどです。説明書を見て操作しましょう。

【24時間換気システム】電気代・お手入れを知ってもっと有効活用しよう
気密性の高いマンションの換気のため、導入が義務付けられている「24時間換気システム」。気になるその仕組み・効能について少し詳しくご紹介します。

バルコニーや玄関ポーチを再確認する

これまでご紹介した台風対策ができたら、もう一度バルコニーや玄関ポーチに置き忘れたものがないかを確認します。濡れた傘や雨具を玄関ポーチに置いたままにしていたり、バルコニーのスリッパを室内に入れ忘れていたりしていないでしょうか?本格的に雨風が強くなる前に再チェックしましょう。

窓枠や玄関ドアからの雨水の浸水は、タオルで対応する

雨が窓枠に浸水してきたら、窓枠の隙間にタオルを置いて室内へ浸水してくるのを防ぎましょう。放っておくとフローリングやクロスにまで水が浸み込み、カビの原因となってしまいます。ここで注意したいのが、タオルを”詰め込まない”こと。詰め込むと余計に水を吸い上げてしまいます。サッシレールには排水する部分がありますが、集中的に雨が吹き込むと排水が追い付かずレールに水が溜まってしまいます。吹き込みが弱まると徐々に雨水が排水されていきますので、一旦水をせき止めるイメージでタオルを置きます。

玄関部分も要注意です。玄関ドアはサッシほど水密性能(雨水の侵入を防ぐ性能)がありません。そのため玄関ドアの下部分やドア枠と扉の隙間から雨水が吹き込むことがあります。窓と同じようにタオルや雑巾を置いて対処しておきましょう。

雑巾で浸水を防いでいる様子

サッシや玄関ドアの隙間にタオルや雑巾を置いて浸水を防ぎます。


3.緊急事態に備えた準備をしよう

台風時には、停電や断水、周辺河川の増水・氾濫などの緊急事態が発生することも考えられます。
慌てず対応できるように、事前に準備をしておきましょう。

【緊急事態に備えた準備】

  • お風呂やペットボトルに水を溜めておく
  • スマートフォンやモバイルバッテリーの充電をしておく
  • すぐに食べられる食料品や飲料水を用意する
  • 懐中電灯や携帯電話の充電器、電池を用意する
  • 保冷剤を冷やしておく
  • 軍手とスリッパは身近に置いておく
  • 管理会社や警備会社の緊急連絡先を控えておく
  • 防災サイトを登録しておく

お風呂やペットボトルに水を溜めておく

マンションでは給水設備にも電気を使用しており、停電となると水道が使えなくなってしまいます。断水になると飲料水だけでなく、トイレにも困りますね。断水のときにはお風呂やペットボトルに溜めた水が生活用水として役立ちます。すぐに用意できるものですので、万が一に備え準備しておきましょう。

スマートフォンやモバイルバッテリーの充電をしておく

台風時は暴風により停電になる可能性があります。スマートフォンやモバイルバッテリーの充電は満タンにしておきましょう。充電式の携帯型扇風機(ハンディファン)も充電しておくと、停電時に暑さをしのぐことができます。

すぐに食べられる食料品や飲料水を用意する

台風接近時に不要な外出は避けたいため、影響が出てくる前に食料品を用意しておきましょう。停電になることも想定し、パンやレトルト食品、缶詰などすぐに食べられる食料品を購入しておくと安心です。
自宅で防災用に備蓄している食品がある場合は、すぐに食べられるように準備しておくのもおすすめです。ローリングストックが実践できますし、備蓄食料の見直しにもなります。
この他、飲料水やスポーツ飲料も準備しておくと、停電時の熱中症対策になります。

停電に備え、懐中電灯と充電器、電池を用意する

停電に備え、懐中電灯と携帯電話用の充電器を用意しましょう。新しいマンションでは、玄関にある足元灯が懐中電灯になるところもあります。事前に取り外し方や使用方法を確認しておきましょう。

足元灯の画像

赤枠の部分を取り外すと懐中電灯として使用できます。

停電時に使える充電器としてはソーラータイプや手回しでの充電タイプなどがあります。しかし天気が優れない台風時は電池式の充電器がおすすめ。電池を多めにストックしておくことで、携帯の電池を気にせず使用できます。携帯電話は外部との連絡だけでなく、災害情報の収集やちょっとした懐中電灯代わりなど色々な場面で使用します。風の音で不安になっている子どもの気分転換に、音楽をかけるなんてこともできますね。電池式の充電器を持ってない・すぐに準備できない場合は、携帯電話の充電を忘れずにしておきましょう。

停電時のクーラーの代わりに保冷剤を冷やしておく

凍らせた保冷剤は停電時の暑さ対策に役立ちます。台風時は雨風で窓を開けることができないため、室内に熱がこもりやすく熱中症になる恐れがあります。小さな保冷剤を厚めのタオルにくるみ、体に当てると暑さ対策になります。このとき、直接皮膚に保冷剤が触れたり、同じ部分に保冷剤を当て続けたりすると凍傷を起こす可能性がありますので、ご注意ください。
保冷剤は停電時の冷蔵庫内の食品の保冷にも利用できますので、多めに凍らせておくと便利です。

軍手とスリッパは身近に置いておく

窓ガラスが割れたときはガラス片で怪我をしないよう、スリッパと軍手とつけて応急措置をします。停電中に窓ガラスが割れることもありますので、慌てて暗闇の中を探さなくてもいいように、あらかじめ手元に用意しておきましょう。

管理会社や警備会社の緊急連絡先を控えておく

台風時には浸水や停電以外にも、「エレベーターが止まった」「機械式駐車場が使えない」など予期せぬトラブルも起こります。すぐに対応できないことも多いと思いますが、すぐに状況が連絡できるように緊急連絡先は控えておきましょう。

行政の防災サイトを登録する

お住まいの地域の災害情報がリアルタイムで確認できるように、事前に行政の防災サイトを登録しておきましょう。避難情報などをメールやアプリで通知する行政もあります。

また近くに大きな河川があるエリアにお住まいの場合は、河川の水位が分かるサイトを探しておくと便利です。最近はインターネットで河川の水位が確認できるようになっています。大きな河川では、リアルタイムで河川の様子が確認できる河川監視カメラ映像が公開されているところもあります。停電時に携帯電話の電池を消耗させないためにも、あらかじめ防災情報を確認できるサイトを登録しておきましょう。


4.台風が過ぎたあとにやっておきたいポイント

台風が過ぎ去ったあとはすがすがしい青空が広がり、すぐにでも出かけたくなりますね。しかし、次の被害を出さないためにも台風後の処理はしっかり行っておきましょう。

【台風後にやっておきたいポイント】

  • 被害を確認する
  • (被害があった場合)被害状況を写真に撮っておく
  • (被害があった場合)保険会社に連絡する
  • バルコニーや玄関部分にある金属部分を拭く
  • バルコニーの排水口のごみを取り除く

被害の有無を確認する

台風が過ぎて雨風が弱まってきたら、被害を受けているところがないかを確認しましょう。台風による被害は加入している火災保険の補償の対象となる可能性があります。しかし、時間が経つと台風による被害なのかどうかが判断つかなくなってしまいます。また小さな損壊が時間の経過とともに大きくなってくることもあり、早急に補修するためにもすぐに点検しましょう。

日頃から保険の内容はチェックしておこう

台風による被害は、加入している”火災保険”でその損害が補償されるようになります。日頃からご加入の火災保険の内容は確認しておきましょう。特に以下の項目に注意してご確認ください。

確認事項内容説明
保険の種類

・火災保険
・家財保険
・管理組合で加入する、共用部の開催保険

被害を受けた場所やものによって、対応する保険が違っています。被害を受けた場所が専有部分であれば自分が加入している火災保険、共用部分であれば管理組合で加入している火災保険となります。さらに家具や家電製品の被害は、“家財保険”に加入していないと補償はされません。
補償の内容<台風被害で対応することが多い、主な補償内容>
・風災補償
・水災補償
・落雷補償

同じ台風でも被害が起きた原因によって対応する補償が違います。加入する火災保険によって補償内容が異なる場合がありますので、確認しましょう。

(例)
・強風により窓ガラスが割れ、室内のクロスやフローリングに被害が出る(風災補償)
・大雨により床上浸水し、室内のクロスやフリーリングに被害が出る(水災補償)
・落雷により、電化製品が故障した(家財保険の落雷補償)

免責金額設定されている免責金額上記の各補償には免責金額が設定されています。被害があり保険で補償される場合でも、免責金額分は自己負担となります。

被害があったら写真を撮っておく

壊れている部分はすぐにでも修理したいところですが、まずは被害の状況を写真に撮りましょう。保険金の請求時に被害の状況を示す資料として写真が必要な場合があるためです。損害の全体が分かる写真・損害箇所の詳細が分かる写真などが必要になる場合が多いようですが、保険会社によって必要となるものが異なります。保険会社のサイトに記載されていますので、調べてみましょう。

保険会社に連絡する

被害が確認できたら、保険会社に問いあわせをします。手元に保険証書を準備して連絡するとスムーズに話が進めやすくなります。保険が下りないのではないかと思われる場合でも、自己判断せずに一度保険会社に問い合わせてみることをおすすめします。

玄関ドアや手すりなどの金属部分を拭く

台風が過ぎたあとは、固く絞った雑巾で玄関ドアやバルコニーの手すり部分をきれいに拭きましょう。台風の雨水は海水による塩分を含んでいます。これが金属部分に付着することにより、もらい錆びが起こる可能性があるためです。固く絞った雑巾で拭いたあとは、乾いたタオルでもう一度拭きあげて完全に水分を取り除くようにしましょう。

バルコニーの排水溝にあるゴミを取り除く

台風前に掃除したバルコニーの排水口ですが、台風後にもゴミがつまっていないか確認をしましょう。台風の雨風で枯葉やゴミが飛んできて排水口につまっていることがあるためです。近年はゲリラ豪雨とも呼ばれる短時間で集中的に降る大雨も頻発しています。台風が過ぎたからといって安心はできませんので、バルコニーの排水口のゴミは小まめに取り除くようにしましょう。


5.まとめ

異常気象と言われている昨今、台風の発生・上陸も多くなってきています。あわせて事前の予報以上に被害が出てしまうことも増えてきているように感じます。自宅への被害を最小限にし、なおかつ周囲に被害を与えないためにも、事前に対策をしっかり行い、台風に備えましょう。

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