「近々で予定はないけど、いつかはマイホームを購入したい!」
キレイなマイホームでの生活は、やはり憧れますよね。
そこで気になるのが、やはり”お金”の話。
そして、いざマイホーム購入を進めるうえで必ず直面するお金に関する代表的な疑問が”頭金”です。
・頭金はいくらいれるべきか?
・そもそも頭金って必要?
・頭金を入れずにマイホームを購入しても大丈夫?
人生の節目のタイミングで住宅の購入を検討する方は比較的若い人が多く、購入資金である「頭金」が貯まっていないことがしばしばあります。しかし新居が必要な時に持てないというのは、非常に残念なことです。
実は5人家族である私自身も、同じ不安がありながら頭金なしでマンションを購入することを決断しました。それは私たち家族にとって大きなメリットがあったからです。そしてこのメリットこそが、頭金が用意できないままマンションを購入する不安を払拭してくれた最大の要因でもありました。
「頭金なしでのマイホーム購入」も、注意すべき点さえ抑えておけば、マイホーム購入を検討しても問題ない場合もあるのです。
この記事では私の体験談をもとに、頭金が貯まっていない人が住宅の購入を検討する「メリット」と「注意すべき点」について解説します。
頭金にこだわって、マイホーム購入のタイミングを逃してしまうことがないよう、ぜひお読みください。
今回の記事で紹介する頭金に関する基本的な考え方や、基準・比較については、以下の関連記事があります。こちらも参考にしてください。
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私が感じた最大のメリットは「新居で家族と過ごせる時間が長く確保できた」こと
誰にでも、マイホームが必要な時期というのがあります。
その必要な時期に頭金が貯まっていることが理想的ですが、頭金を貯めるのは相当な時間がかかります。
例えば頭金500万円を貯めようと毎月5万円ずつ貯蓄した場合、約9年という時間が必要になります。しかも現在住んでいる家の家賃を支払いながらなので毎月10万円以上の住宅費が必要となり、マンションを購入して住宅ローンを支払う以上に大変なことになってしまいます。
頭金を貯めている間に子供が巣立ってしまう
もちろん、すでに頭金が貯まっている状況が一番良かったのですが、当時30歳の私が毎月5万円ずつ貯蓄して、頭金の500万円が用意できるころには39歳です。3人の子供たち(長男7歳、次男4歳、三男2歳)は、そのときには16歳、13歳、11歳。子供が親元を離れるのが高校を卒業する18歳だとすると、頭金500万円を貯めた39歳の私が長男と新居で一緒に過ごせる期間はたったの2年間となるところでした。頭金を貯めている間に子どもが巣立ってしまうことになります。
新居で家族一緒に過ごせる時間は、かけがえのないメリット
せっかくマンションを買うのなら、家族一緒に過ごせる時間は少しでも長い方がいいと思うのは当然ではないでしょうか。私だけでなく、子供がキッカケとなり住宅を検討する人にとって「新居で家族と過ごせる時間が長く確保できる」というメリットは、とても大きいものとなるはずです。
要注意!頭金を貯めるリスク
頭金が貯まるまでの長い期間、住宅購入を見合わせることは、家族と一緒に新居で過ごす時間が減るだけでなく、リスクも発生します。
保障付住宅ローンに加入できなくなるリスク
当たり前のことですが、頭金を貯めている間にもどんどん年をとっていきます。そして年齢が高くなると、保障付きの住宅ローンに加入できなくなるリスクも高まると考えられます。
また頭金を貯めている間に、不幸にも病気やケガなどにより住宅の購入を諦めざるを得ない人もいます。誰にでもいえることですが「今と同じように5年後も10年後も元気である」という保障はどこにもないのです。
社会の情勢が変わるリスク
頭金を貯めている間に自分の年齢が上がるだけでなく、社会の情勢が変わることもあります。しかも、社会情勢の変化には、
- 物件価格の値上がり
- 住宅ローン金利の上昇
- 税制面での優遇廃止欲しいと思ったときに希望の物件がない
などたくさんの要素があります。要素が多い分、自身のマイホーム購入と重なってしまう可能性も高くなります。
私が働いているマンションの販売現場でも「今思えば、数年前に販売されていたマンションを購入しておけばよかった」という話をされるお客様がいらっしゃいます。中には「あの時はあなたが、〇〇〇だから今は購入はやめておこうって言ったんじゃない!!」と夫婦げんかに発展することも。
頭金を貯めることができたとしても、希望に沿う住宅というのは簡単に見つかるものではありませんので、どうぞご注意を。
頭金なしでマイホームを購入する注意点
頭金なしでマイホームを購入しようとする時に注意したいのが、人生の中でも特に大きなライフイベントである住宅購入を、最もお金が必要な時期に考えなければならないという点です。そのため、住宅購入以外のイベントも想定してマイホームの予算を決める必要があります。
頭金の有無に関わらず予算内で検討すべきなのは言うまでもありませんが、頭金がない場合にはより「身の丈に合った住宅」を選ぶようにしましょう。
【頭金なしでマイホームを購入する際の注意点】
- 子どもの出産・進学・車の買い替えなど、マイホーム以外のライフイベントを想定し、マイホームの予算を決めている
- マイホーム購入の目的を明確にし、その目的が叶う住宅を検討している
- 病気・転職など万が一のリスクにも対処できる、無理のない支払い計画(予算)である
- 想定した予算内に収まる住宅を検討している
将来起こるライフイベントを想定して予算を決める
そもそもなぜ、頭金が貯まっていないのでしょうか。それは「これまでに発生したライフイベントにお金が必要だったから」または「これから発生するライフイベントのためにお金が必要だから」です。
特に若い人はこの先にも多くのライフイベントが待ち構えており、それだけ多くのお金が必要です。したがってマイホーム購入時には、限られた収入の中でバランスよく配分を考えなければなりません。
「マイホームは一生に一度きりの買い物だから妥協したくない」という気持ちもわかりますが、マイホームの購入だけがライフイベントではないことを認識して予算を決めるようにしましょう。
マイホーム選びは地に足をつけて、予算内に収まるものを検討する
「予算オーバーだから、やっぱり頭金を貯めてから考えよう」となってしまったのでは本末転倒。「誰のために、何のために、マイホーム購入を検討しているのか」というマイホーム購入の目的を見失ってはいけません。そうでないと、いつまで経ってもマイホームは手に入りません。
長期にわたる住宅ローンの返済では、想定できない「病気」や「転職等による収入減」などのリスクも考えられます。万が一のリスクにも対処できるよう、高望みはせず本当に必要な間取りや設備を厳選して検討するようにしましょう。
周りの人から心配されるのは「頭金」が理由ではない
なぜなら、身近な人から「人生の三大資金(住宅資金、教育資金、老後資金)のひとつである住宅の購入」の話をされたのですから、頭金の額に関係なく心配するのは当然のことだからです。むしろ、心配されないことの方がおかしいとも言えそうです。
「無理のない支払い計画にしているし、万が一の時のリスクも備えているから大丈夫。何よりこのタイミングでマンションを持つことが、家族にとって大切な意味があるんだ」ときちんと説明ができれば、きっと相談した人からも理解を得ることができるでしょう。
まとめ
若い人のほとんどは、頭金がない状況で住宅購入を検討します。それは家族や子供のためという理由があるからです。だからこそマンションを購入する”タイミング”が何よりも大切になってくるのではないでしょうか。
一番大切なタイミングを優先させるのであれば、その他のことについてはある程度の妥協が必要です。全ての希望を叶えようとするとマイホームは手に入りません。逆に全てを妥協してしまうとマイホームを持つ意味がありません。バランスが大切なのです。
皆さんは、誰のために、そして何のために住宅を検討しているのでしょうか?
今回の記事が、頭金の貯まっていない状況でマンション購入をご検討されている方々の不安解消に繋がれば幸いに思います。
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