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くらしのヒント

<リビングインテリア編>自宅の部屋で真似できるモデルルームのコーディネートポイント

家のインテリアを考えるとき、一番大事に考えたいのが、家族で一緒に過ごすリビングスペースではないでしょうか。リビングスペースのインテリアは、家族がどういう機会に集まるのか、どんな過ごし方をするのかに合わせて考えると、悩まずに配置やアイテムを決めることができます。

今回は、プロが手掛けたマンションのモデルルームでのリビングスペースのコーディネートを、どんな使い方を想定したものかで分類してご紹介します。
ご自分のライフスタイルに合わせて、ご自宅のリビングスペースのコーディネートの参考にしてください。

その他、リビングのインテリアの作り方・考え方については、こちらの記事もご覧ください。
自慢の眺望とこだわりインテリアで褒められリビングに!マンション生活を楽しむ部屋づくり
広い空間をうまく使う!リビング・ダイニングのレイアウトのコツ
空間を上手に使う!部屋を広く見せるレイアウト

インテリアの配色を決める色彩計画

食事の時間が揃わないご家庭におすすめ。ダイニングと近づけたリビングスペースのインテリア

朝食や夕食は家族揃ってとれればいいのですが、実際にはそれは難しいというご家庭が多いかと思います。そんなご家族におすすめなのが、ダイニングスペースのそばにリビングスペースを設えたレイアウト。

出勤時間が早いお父さんが朝食後にリビングスペースでニュースをチェックする間、起き出してきた子どもが朝食をとるといった部屋の使い方をすれば、同じ空間を共有して家族の会話がしやすくなります。

ダイニングとリビングの印象をまとめるテクニック

ダイニングとリビングが近いレイアウトにするときは、ダイニングセットの椅子とリビングのソファの色を合わせたり、全体的な色のトーンを合わせたりして、ダイニングとリビングをまとめてコーディネートするといいでしょう。

こちらはダイニングの椅子とソファのファブリックに青色を使い、ダイニングテーブルとリビングスペースのテーブルも白木を使って配色を統一しています。

こちらも、ベージュと白木で家具のテイストを統一した例です。

こちらは、リビングスペースとダイニングスペースの印象を揃えているわけではありませんが、それぞれのスペースが違和感なくまとまっています。これは、リビングスペースでは黒い鉄のフレームやガラスを使った個性の強いインテリアを選んだ反面、ダイニングスペースにはなるべくシンプルで目立たない家具を使っているためです。
その中でも、色数は極力抑えた上でソファとダイニングチェアをグレーに統一して、印象を揃えています。

こちらも、ダイニングで使っている色・素材に、リビングスペースでは追加で紺色のテレビラックを使った例です。

リビングスペースとダイニングをあわせてコーディネートするときの考え方については、こちらの記事も参考にしてください。
<テーブルコーディネート編>自宅の部屋で真似できるモデルルームのコーディネートポイント

真似したいポイント

  • リビングスペースをダイニングのそばに置くことで、食事時間が合わないご家庭でも、コミュニケーションの場所を作ることができます。
  • リビングスペースとダイニングスペースと隣合わせで配置するときは、色や素材を共通して、印象を統一するといいでしょう。
真似する上での注意点

  • ソファセットとダイニングセットはそれぞれ場所を取るので、近づけて配置するときは、間に通れるスペースがあるかどうか注意しましょう。
    通り抜けできないくらいダイニングとリビングを近くしてしまうと、掃除機も通りにくくなりますよ。 

ソファ・テレビのレイアウトの考え方

最近では、普段テレビを見ないというご家庭も増えていますが、リビングとダイニングスペースを関連させる場合、テレビとソファ、ダイニングセットの配置も重要です。
テレビ画面がダイニングからもリビングスペースからも見られるようにしておくと、共通の話題が作りやすくなりますよ。

こちらのコーディネートのように、テレビに対してソファとダイニングセットを垂直に配置すると、どの席の人もストレスなくテレビ画面が見られるようになります。

一度に食事をする人数が少ないようなら、ダイニングを水平にしておいた方がテレビを見やすくなります。

また、ご家族の人数が少ないなら、リビングスペースにたくさんの人数分ソファを置く必要はありません。そのときは、テレビに対面させるようにソファを配置した方が、テレビを見るときに快適です。
ただしこの場合、ソファがダイニングスペースに背を向けてしまうので、コミュニケーションを取るのは少し難しくなります。普段はテレビに垂直に配置しておいて、みんなで揃ってテレビを見る機会のみ、こんな配置に移動するようにしてもいいかもしれませんね。

または、こんな風にソファスペースとダイニングスペースの側面にテレビを配置してもいいでしょう。 食後にくつろいでいる家族と食事中の家族が同じ方向を向いてテレビを見ることができるので、特に夕食の時間が合わないご家庭におすすめです。

真似したいポイント

  • リビングからもダイニングからもテレビを見られるようにしておくと、共通の話題を作りやすくなります。
    どちらから見やすいように配置するかは、家族の人数やスペースの用途に応じて考えてみましょう。
真似する上での注意点

  • テレビに対面するようにソファを配置する場合、席の数が足りず、リビングスペースでお客様を迎えるのが難しくなる場合があります。
    ダイニングで来客対応できるようにしておいたり、来客時の自分の席用にスツールを用意しておいたりして、来客時のスペースの使い方も考えておきましょう。

全員揃っての団欒の時間が取れるご家族におすすめ。ソファスペースを充実させたインテリア

夕食後や休日に、揃ってリビングで過ごす時間が取れるご家庭なら、リビングスペースでそれぞれがどうすごすかでレイアウトを考えましょう。

和室スペースと融合。家族みんなが過ごせるリビングに

家族が揃って過ごす場合、ソファだけでは席が足りないことがあるかと思います。
そんな場合に取り入れたいのが、和室スペースを融合したリビングスペースです。畳のスペースなら、座るだけでなく寝転ぶこともできますので、疲れているときや小さな子どもを遊ばせるときにも便利です。

マンションでは、リビングに和室が併設されている間取りが多いので、モデルルームのコーディネートでも、和室をリビングスペースの一部として使っている例が沢山あります。
現在お住まいの家に和室がない!という場合でも、フローリングの上に「置き畳」を敷設することもできます。置き畳の説明と、和室があることのメリットについてはこちらの記事を参考にしてください。
和室にはこんなメリットが!和室のある暮らしをご紹介♪

リビングスペースを和室と一体化するときは、上のコーディネートのように色相を統一して同じ部屋のように見せるか、下のコーディネートのようにテイストは違っても、机や同じ色のクッションなど、橋渡しになるようなアイテムを配置するといいでしょう。

和室スペースは気軽に横になれるのが魅力ですが、フローリング床と同じ高さだと埃が入ってくるので抵抗があるという声もよく聞かれます。
そんなときは、段差をつけた小上がりスペースの和室にするという手もあります。

特に、和室で寝転んでテレビを見たいという場合、ソファに座って見るときとは最適な画面の高さが異なります。小上がりの和室スペースであればその高低差が少なくなるので、リビングスペースに和室を作るときにはぜひご検討ください。

真似したいポイント

  • 自由に使える和室がリビングスペース内にあると、家族皆が一緒に過ごせるリビングになります。
真似する上での注意点

  • 小上がりスペースは使い勝手が良い作りですが、段差ができるのでフラット35Sの「バリアフリー性」の基準を満たさなくなります。
    住宅購入時にフラット35Sの金利引き下げを受ける場合は、他の基準で対処できるか確認しておきましょう。

子どもの勉強スペースを併設して、家族が長い時間を過ごせるリビングに

家族が過ごすリビングに子どもが勉強ができるスペースを作っておくと、リビングが、夕食後家族みんなが長い時間を過ごせる場所になります。

こちらは、強い色を取り入れた、小さな子どもが勉強するためのスペース。
大人が過ごすリビングスペースにも同じ色を取り入れていますが、他では落ち着いた配色にしてバランスを取っています。

こちらは大人の書斎にもなる勉強スペース。夕食後にここで親子で一緒に宿題を片付ける時間を過ごしたあとは、親が趣味や仕事に使うスペースになりそうですね。

また、勉強スペースを仕切って半個室にしてしまうのも、皆が集まりやすいスペースを作る方法です。

とはいえ、こんなガラス張りでは監視されているようで勉強しにくいので、もう少しプライバシーが保たれる部屋にしてあげたいですね。

こんな作りなら、必要以上に視線に晒されることがないので、勉強しやすいスペースになると思います。

真似したいポイント

  • 勉強スペースをリビングに作ることで、家族みんなが揃って過ごせるスペースに。勉強を見てあげることで、親子のコミュニケーションが生まれます。
真似する上での注意点

  • 子どもの勉強スペースをリビングに併設するときは、時間の過ごし方に注意。
    子どもが勉強をしている間は、大人もあまり騒いだりしない過ごし方を考えましょう。

リビング・ダイニングの広さで考える、快適なリビングスペース

ここまで、家族のスケジュールが合うかどうかで、リビングスペースの使い方を考えてきましたが、リビング・ダイニングの広さで、実現できるレイアウトには限りがあります。
この章では、リビング・ダイニングが狭い場合と広い場合での、リビングスペースのインテリアをご紹介します。

狭いスペースを有効活用したリビングスペースのインテリア

リビング・ダイニングの形状によっては、充分な広さのリビングスペースを確保できないことがあります。

リビング・ダイニングの開口面の半分が個室に使われている間取りの場合、リビングスペースが縦長になってしまいます。縦長リビングの場合は、このように壁面にソファを置くことが多いでしょう。このコーディネートには、狭い空間をできるだけ広く見せるために、「背の高い家具は置かない」「窓まで視線が通る線を作る」といった基本的なテクニックが盛り込まれています。
狭いスペースを広く見せるためのテクニックは、こちらの記事を参考にしてください。
広く見せる!おしゃれにする!便利にする!部屋の模様替えに役立つ3つのコツ
狭いリビングダイニングを快適な空間にする工夫-ダイニング中心生活のススメ-

また、リビング・ダイニングが横長になっている間取りの一部をリビングスペースにした例がこちらです。
小さなスペースを最大限に使って、快適なソファスペースを実現しています。

こちらは、和室を個室として確保した上で、残りの空間をテレビを見るコンパクトなスペースに設えた例です。世帯人数が少ないご家庭や、リビングでテレビを見る人数が少ない場合は、テレビ&ソファスペースはこれくらいあれば充分。せっかく独立したスペースを作っているので、この区画だけエスニックテイストを取り入れたコーディネートでまとめています。このように、配色は他のエリアと合わせながら一部だけ違うテイストのインテリアを取り入れると、全体のまとまりを保ちながら、変化のあるコーディネートにすることができます。

こちらは、コンパクトなリビング・ダイニングをシンプルにコーディネートした例です。
全体のスペースが限られているところに、たくさんの席数を確保する必要があるときは、このように小さめの家具を選ぶと、全体をすっきりまとめることができます。この例では、ダイニングや横の書斎スペースからもテレビが見られるよう、配置を工夫しています。

真似したいポイント

  • 限られたスペースでリビングを作るときは、部屋を広く見せるテクニックを取り入れましょう。
  • リビングを使う家族の人数を考えて、必要最低限の家具を配置するようにしましょう。
真似する上での注意点

  • 狭いリビングを活用しようとすると、窓際にソファを配置することもあるかと思います。そのときは、窓の結露を防ぐよう工夫しておきましょう。結露を放置しておくと、ソファがいたんだり、カビが生えることも……。
     

家庭でできる結露対策については、こちらの記事を参考にしてください。
家にあるものでやってみよう♪窓の結露を防止する「お手軽対策」

十分な広さがあるなら、全て盛り込んだリビングを作ってみよう

リビング・ダイニングに十分な広さがあるなら、「ダイニングとリビングを関連付けてコミュニケーションしやすくする」「和室や勉強スペースを併設して家族が集まるリビングにする」の両方を叶えたコーディネートを実現してみましょう。

こちらは、全体をシックなモノトーンでまとめたコーディネート。テレビの正面のソファを背もたれのないスツールにしているので、ダイニングからもテレビが見えやすいようになっています。
こういったスツールは、来客時に移動して自分用の席として使ったり、足を伸ばして載せるオットマンとして使ったりできるので、ソファセットと揃いで用意しておくと重宝します。

続いては、落ち着いたオレンジ色をメインに、黄緑色のクッションをアクセントカラーにしたコーディネート。テレビをやや和室よりに配置して、和室スペースとの関連を重視したレイアウトです。低いテレビ台を使っているので、ソファからも和室スペースからもストレスなくテレビをみられそうですね。
また、ダイニングのナプキンにもアクセントカラーを取り入れて、全体を関連付けています。

真似したいポイント

  • 広いリビングダイニングなら、ダイニング・和室や勉強スペース両方と関連付けたリビングスペースを実現してみましょう。家族のコミュニケーションが取りやすいリビングになるでしょう。
真似する上での注意点

  • 広いリビングは、壁面が大きくなるので、壁紙や棚でスペースを区切ったり、逆に関連付けたりする工夫をしましょう。

大きな壁面の飾り方については、こちらの記事を参考にしてください。
<壁紙インテリア編>自宅の部屋で真似できるモデルルームのコーディネートポイント

インテリアの配色を決める色彩計画

まとめ

今回は家族の生活時間からリビングスペースをどんなレイアウトにするかを、モデルルームのコーディネートを使って解説しました。

来客を通したり、家族が長い時間を過ごしたりするリビングスペースは、とにかくおしゃれなインテリアコーディネートにしたいと張り切ってしまいがち。
しかし、リビングは人が集まってコミュニケーションを取る場所です。おしゃれにコーディネートすることよりも、リビングでどんな過ごし方をすることが多いかを考えて、使う人が快適に、進んで集まりたいと思うスペースを作っていきましょう。

おしゃれなモデルルームのコーディネートを参考にするときも、そのインテリアコーディネートがどんな使い方を想定しているかを必ず確認して、自分にあったインテリアを取り入れるようにすると、快適なお部屋になりますよ。

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