マンションのリビングダイニングには「横長リビング」「縦長リビング」と呼ばれる形状の違う2種類のタイプをよく見かけます。それぞれの形状によって、インテリアをレイアウトする際には、気をつけるべき点が異なってきます。
今回は、横長リビングに合ったレイアウトパターンをモデルルームの実例とともにご紹介します。これから新居に移られる方だけでなく、そろそろ模様替えをしようかなとお考えの方も参考にしてみてください。
横長リビングの特徴
まず、横長リビングの特徴についてご説明します。
横長リビングは、バルコニーに面してリビングとダイニングが横並びになっている間取りです。
こちらが横長リビングの一般的な標準の間取り図です。
※以下の図面は一例であり、他のタイプの横長リビングも多数ございます。
横長リビングの最大の特徴は、バルコニーに大きく面しているため、リビングダイニングが明るく開放感があることです。
その他にも、こんな特徴があります。
- バルコニーとキッチンの距離が近いため、キッチンも明るい。
- リビングとダイニングの用途の振り分けがしやすい。
モデルルームでのインテリアレイアウト例
モデルルーム[1]では、I型ソファでリビングとダイニングを区切っています。
このようにリビングとダイニングをソファで区切ることによって空間を二つ作ることができるため、リビングとダイニングのそれぞれで、独立した会話を楽しむことができます。
このコーディネート例では、茶色を基調とした家具を配置しています。
濃い茶色の家具をメインにすることによって白い壁との対比でメリハリがつき、オシャレな雰囲気になっています。
モデルルーム[2]では、I型ソファをリビングの窓側に置いています。
このようにソファを窓側に置くことで、リビングダイニングが一体になり開放感を持たせることができます。同じ広さでも、この配置にすることで、視覚的にはかなり広く感じさせることができます。
こちらは白を基調とした家具を配置しております。
白の家具をメインにすることによって清潔感があり、空間も広く感じられるようです。
配色によって空間を広く見せるテクニックは、こちらの記事でも紹介しています。合わせて参考にしてください。
→インテリアの配色は色彩計画から考える!基本から広く見せる色の使い方まで
※上記コーディネート写真は、和室とリビングダイニングを一体型に変更しております。
モデルルーム[3]では、I型ソファを対面に置いています。
空間自体は少々ソファで埋まってしまいますが、ご家族が多い方や来客が多いご家族だと席数が多いため、リビングの空間を有効利用できます。
こちらのコーディネートもモデルルーム[2]と同様、黒を基調とした家具を配置してオシャレな雰囲気を作っています。
さらに壁紙にも変更を加え統一感をもたせています。
モデルルーム[4]では、和室の南面のふすま3枚分を壁に変更しています。壁面を利用し壁掛けテレビを設け、窓側にソファを置いています。
壁掛けテレビにするメリットは、テレビ台のスペースを省略出来ることです。さらに窓側にソファを置いてリビングセットをコンパクトにまとめています。リビングスペース脇に動線を確保しているので使い勝手が良く、空間を広く見せる配置です。
このように壁面を追加することで、空間を有効利用することもできます。
モデルルーム[5]は、和室がリビングダイニングと一体になっている間取りです。
通常の間取りであれば、和室とリビングダイニングは襖にて仕切りますが、一体にすることによってとても広くなります。このように広げることによって、家族団欒のスペースを大きくとることができますね。
※上記コーディネート写真は、和室の襖を取り除いております。また、壁面を格子に変更しております。
その他のモデルルームの実例写真もご覧いただきましょう。
このように、モデルルームによってそれぞれ異なった家具レイアウトパターンやインテリアを見ることができます。
実際に近くのモデルルームへ足を運んでみて、インテリアの参考にしてみてはいかがでしょうか。
横長リビングで意識したいレイアウトの法則
動きやすい動線を確保する
リビングのレイアウトを考えるときには、まず動線を一番に考えましょう。
なぜなら、リビングダイニングは家の中で一番人が活動する場所となるからです。
例えば、家事をしやすくするための動線や、子供が勉強したり遊んだりしやすくするための動線等、リビングダイニングでの動線はたくさんあります。すべてを満たした家具の配置は難しいので、ご自分の生活の中で優先したい動線を決めて、それに合わせた家具の配置を考えましょう。
生活動線の考え方については、こちらの記事も参考にしてください。
自分のライフスタイルに合ったベストなレイアウトを見つけましょう。
それぞれの家具の配置方法
上記のように生活動線を確保するには、家具の配置が重要です。
横長リビングはバルコニー面が全面ガラス戸になっていることが多いので、壁が少なく家具の配置が少し難しいのが難点。いざ家具を配置しようとすると悩んでしまう方が多いようです。
本章では、横長リビングにスッキリ収まるソファ、テレビ、ダイニングテーブルの選び方や置き方についてをご紹介します。
ソファの種類・置き方
ソファの種類
ソファには、モデルルーム実例写真にもあるように、大きく分けてL型とI型の2種類があります。
L型ソファは、一つでも角を挟んで向かい合って会話できることや、広い場所を埋めた配置ができるというメリットがあります。
一方、I型ソファはL型に比べて場所をとらないため、スッキリ置くことができるメリットがあります。
ソファの配置
ソファの配置は主に4つのパターンがあります。
- 壁面に置く
側面の壁や和室の壁に添わせた配置です。
一般的にリビングスペースを広く見渡すことができ、生活動線の邪魔になりにくい配置です。
ソファの背面の壁に飾りをつけたりアクセントクロスをあしらったりと、ソファをインテリアとしても活用しやすくなります。
- 仕切りとして置く
リビングスペースとダイニングスペースの仕切りとしてソファを配置します(参考:モデルルーム[1])。リビングとダイニングが分けられるので、それぞれのスペースを独立して使いやすくなるのが特長です。
ただし、リビング・ダイニングの中央にソファを置くことになるので、生活動線の邪魔にならないよう、他の家具の配置をよく考えましょう。
- 窓を背にして置く
リビングスペースの窓側にソファを配置します(参考:モデルルーム[2][3][4][5])。
ソファの長さである程度リビングスペースが決まるので、2と同じようにリビングとダイニングのエリア分けにも適した配置ですが、ダイニングスペースに背を向けるわけではないのでリビング・ダイニングを一体として考えたいときにも使えます。
- 和室を背にして置く
横長リビングの間取りでは、和室が窓に面さないケースが多く見られます。
その場合、和室を背にすることによってバルコニーからの景色を楽しむことができます。
バルコニーがガラス手すりでそれが透明ガラスになっているときは、ソファに座って景色を眺めることができることもあります。そんな条件が揃った物件であれば、ぜひ検討したい配置ですね。
それぞれの置き方でリビングダイニングの用途が変わってきますので、自身のライフスタイルに合ったものを見つけていきましょう。
テレビを配置するときの3つのポイント
リビングダイニングがほとんど窓に面している横長リビングでは、テレビの置き方も工夫しましょう。以下3点を参考にしてみてください。
- 壁側にテレビを置く際、みんなでテレビを楽しみたいなら、リビングとダイニングのスペースを仕切るようにソファ等を配置してしまわないように気をつけましょう(参考:モデルルーム[2][3][4][5])。リビングとダイニングを仕切ってしまうと、ダイニングからテレビが見られなくなってしまいます。
- 部屋の角にテレビを置く場合は、斜めに向けましょう。
ダイニングからだけでなくキッチンからもテレビが観やすくなり、料理中もテレビを楽しむことができます。
- テレビを壁掛けにすれば、空間を有効利用できます。(参考:モデルルーム[4])
※壁掛けテレビにする場合は、あらかじめ壁面の補強や配線工事が必要になります。
ダイニングテーブルの種類・置き方
ダイニングテーブルの種類
ダイニングテーブルには、主に長方形、正方形、丸型などの形状の違いに加え、伸長式等広さを調整できるものまで、様々な種類があります。リビングダイニングの広さやダイニングテーブルを配置するスペースの形状、来客が多いかどうかなどのライフスタイルに応じた商品を選びましょう。
ダイニングテーブルの置き方
- キッチンとテーブルをT字型に配置
料理しながらの会話やカウンター越しの料理の手渡しもしやすく、ダイニングとキッチンとのコミュニケーションがとりやすい配置です。
こちらの配置は、長方形型や正方形型のダイニングテーブルに向いているでしょう。(参考:モデルルーム[1][2])
- キッチンとテーブルを平行に配置
ダイニングテーブルからリビングを眺められるので、リビングダイニング全体でのコミュニケーションがとりやすい配置です。
こちらの配置は、長方形・正方形どちらのテーブルにも適しています。また、丸型テーブルもこのようにキッチンから離して置くことになります。
まとめ
今回は、モデルルームで用いられている、横長リビングの一般的なレイアウトパターンをご紹介しました。
テーブル・ソファ・テレビとそれぞれ掛け合わせると、たくさんのパターンができてきますね。
記事中でも説明したとおり、リビングダイニングは家の中で最も人が活動する場所です。家具の配置は、自分のライフスタイルに合わせて考える必要があります。
この記事を参考に、ご自分の生活にベストなレイアウトパターンを見つけてくださいね!
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