マンション購入の検討を始めたけれど、どの物件がいいかはもちろんのこと、まずどのエリアで買うのが良いのか、どのように場所を決めるべきなのかが分からない…という方はたくさんいらっしゃいます。
毎日を過ごす家だからこそ、どこの場所のマンションを購入するかはとても大切なポイントです。
この記事では、マンションを購入された方や購入を検討されている方が、マンション購入場所を決める時にどのようなポイントで決めているのか、300人を超えるマンション購入経験者・検討者を対象にアンケート調査をした結果をふまえてご紹介します。
記事中で使用したデータは、穴吹興産株式会社が運営する「 アルファあなぶきStyle」サイト内にて2021年4~5月に実施したアンケート回答者のうち、マンション購入経験者・検討者311人のものです。
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1 300人にアンケートを実施!みんなのマンション購入場所の決め方と理由
1-1 マンション購入を考える際に最も重視するポイント1位は「生活の利便性」
ここでは、住まいの購入を考える際の場所選びについて、住環境や利便性等の大きなくくりで考えた時の一番重視するポイントについての集計結果をまとめました。
1位:「生活の利便性(スーパー・飲食店の近さ・使い勝手など)」…123人(39.5%)
2位:「交通の利便性(公共交通機関の使い勝手など)」…81人(26.0%)
と、「生活と交通の利便性」についての2項目だけで半数を超える結果となりました。
《1位:生活の利便性(スーパー・飲食店の近さ・使い勝手など)》
- 毎日のことだから
- 日常の買い物が便利にできることが一番
- 将来的に車の無い生活を考えた場合、買い物の頻度の多さを考慮した結果
《2位:交通の利便性(公共交通機関の使い勝手など)》
- 毎日の生活のことなので、環境がどんなに良くても交通機関が不便だと生活しづらいから
- 通勤時間を減らしたいから
- 車を持っていないから
効率よく日々の生活を送りたいと考える方が多く、今の生活から将来のことまでを考えた理由があげられていました。
1-2 マンションの購入場所として具体的に最も重視するポイント1位は「駅やバス停までの距離」
次に、マンション購入を考える際の場所選びについてより具体的な内容で一番重視するポイントについての集計結果です。
これらの回答の上位半数は
1位:「駅やバス停までの距離」…50人(16.0%)
2位:「近くにスーパーやコンビニがあるか」…49人(15.8%)
3位:「治安が良い場所かどうか」…41人(13.2%)
4位:「職場までの通勤距離」…39人(12.5%)
と、先ほどの大きなくくりでの重視するポイントと比べて意見が分かれた結果となりました。
《1位:駅やバス停までの距離》
- 生活する上では、徒歩圏内にあるのが望ましいから
- 通勤に便利だから
《2位:近くにスーパーやコンビニがあるか》
- 老齢になったときにスーパーが遠いと大変になりそうだから
- スーパーは日常一番使うから
《3位:治安が良い場所かどうか》
- 周辺施設は変化することがあるが、治安は基本的には変動しないと考えているから
- くつろげる場所の自宅は安心して生活できるのが大前提だと思うから
《4位:職場までの通勤距離》
- 勤務先が近い方が、楽だから
- 通勤ラッシュに引っかかると大変だから
1位から3位はマンションと周辺環境のことですが、4位にあがっている職場までの通勤距離については、物件の所在地というよりは自身の職場にもよるので、3位までより票が分かれる結果となりました。
2 《パターン別》マンション購入の際の、場所の決め方と実際の声
マンション購入に向けて場所を決める方法は、どのような生活スタイルを送っているかによって変ります。ここでは6つのパターンにわけて、重視すべきポイントとマンション購入の場所を決めた理由について実際の声をご紹介します。
複数のパターンに当てはまる場合もあるので、まずはどのパターンが自身の状況に当てはまるかチェックしましょう。
~ 生活スタイル別パターン ~
[1]通勤している人を軸に考える場合
世帯の中で通勤している人を軸に考える場合、マンション購入場所を決める時に重視するポイントは下記の2つです。
- 職場までの通勤距離
- 職場まで希望の移動手段で行けるかどうか
職場までの通勤距離を適度にすれば、時間が有効活用できます。
日々の通勤距離を考慮し、移動にかける時間を削減することは毎日のストレス軽減にもなりますね。
また、職場によっては距離の関係で利用できる交通手段が制限されている場合もあるので、職場で通勤距離や移動手段についてはあらかじめ確認が必要です。
毎日の仕事だからこそ、近すぎず遠すぎず、ストレスなく職場まで行ける場所を選びましょう。
~実際の声~
通勤距離が長いとリスクが増えるから。
電車やバスの遅延の影響を受けるのはもちろん、交通事故にあう可能性も増えてしまいます。
夫婦共働きなので、お互いの職場まで通いやすいことを重視しています。
[2]基本の移動手段が徒歩や公共交通機関の場合
マイカーを所持せず、日々の移動が徒歩や公共交通機関を利用する場合のマンション購入場所を決める時に重視するポイントは2つです。
- 駅やバス停までの距離
- 近くにスーパーやコンビニがあるかどうか
歩いて行ける範囲だけでなく、少し遠い距離まで外出する時に利用する交通手段。駅やバス停までの距離が遠いと、時間だけでなく体力も消費してしまいます。主に利用する路線の駅やバス停までの移動できる距離を考えておきましょう。
また、スーパーやコンビニ等をはじめとする買い物施設についても同様です。帰りに荷物が増えた時を考えてマンションとの距離を考えておきましょう。
~実際の声~
出張が頻繁にあるから駅に近いと助かるから。
衣食住の中で一番重要な食。近くでの買い物で食料買い物難民にならないようにとの理由から。
[3]子どもがいる場合
家族に子どもがいる場合、マンション購入場所を決める時に重視するポイントは3つです。
- 治安が良い場所かどうか
- 学校や幼稚園、塾までの距離
- 実家までの距離
子どもが事故や事件に巻き込まれることなく暮らしたいと考えるのは当たり前のことです。子どもにとって少しでも安全な毎日が過ごせるように、学校や塾までの距離が近いところや治安のよい場所を選びましょう。
また、実家までの距離を考慮することで、学校帰りの子どもを預かってもらうなど子育てのサポートをお願いするのも良いですね。
~実際の声~
治安が悪いと子どもが夜遅くなる時に心配。
主人が単身赴任の為、一人のことが多いから。
登下校時間が長いと不安だから。
実家が近いと子育ての協力してもらえるから。
また、病気がちの両親のことを近くで見られる。
[4]今は車を所有しているが、将来的に手放す可能性がある場合
現在マイカーを持っていない人、または将来的にはマイカーを手放す予定のある方がマンション購入場所を決める時に重視するポイントは2つです。
- 駅やバス停までの距離
- 近くにスーパーやコンビニがあるかどうか
今はマイカーでどこでも買い物に行けていたとしても、将来歳をとった時や何かの事情で車を手放すことがあるかもしれません。車ありきでマンションの場所を選んでしまうと、もし車を手放した時に利用したい路線の駅やバス停まで遠すぎたり、利用したいスーパーなどの買い物施設が利用できない可能性があります。
今ではない将来の、万が一の時のことを考えて場所を選びましょう。
~実際の声~
老後に車を手放して生活ができるのか不安だから。
便利な場所が良いから。車に乗らなくなった時でも歩いて買い物に行ける環境は大事。
[5]引越をする可能性がある場合
マンション購入はするものの、将来的には引っ越す可能性が高いという方がいらっしゃいます。
例えば、転勤族で数年のうちには引っ越す可能性がある、または将来的に実家に戻ることを考えている、など理由は様々です。
このように引越しをする可能性がある方がマンション購入場所を決める時に重視するポイントは3つです。
- 将来的に売却しやすい場所かどうか
- 駅やバス停までの距離
- 近くにスーパーやコンビニがあるかどうか
引っ越してマンションを売却もしくは賃貸に出した時、次の入居者がどのような方になるかはわかりません。少しでも買い手・借り手が見つかりやすくなるためにも「資産性が高い」といわれる場所を選びましょう。
~実際の声~
セカンドライフ時に引っ越す可能性を考慮。
今後転勤の可能性もあるから。
売却しやすい場所であれば、その他の項目もそれなりに揃っているから。
[6]マンション購入にて災害への備えをしたい場合
近年、地震や津波・豪雨などの災害が多くみられることもあり、マンション購入の理由が「災害に強いから」だという方もいらっしゃいます。
ただ、マンションであれば大丈夫、というわけではなくもちろん場所選びも大切です。
災害への備えを考えている方がマンション購入場所を決める時に重視するポイントは1つです。
- 災害リスクの少ない場所
一言で災害リスクが少ないといってもピンとこないかもしれませんが、国土交通省で運営している「ハザードマップポータルサイト」で災害が起こる可能性が高い場所を確認することができます。
しかし、どの災害にも万全な場所があるわけではありません。洪水や土砂災害などについてなど項目ごとに調べられるので、「リスクの少ない場所」を選ぶようにしましょう。
~実際の声~
夫婦二人の生活なので、妻ひとりの時に突然の災害が発生しても困らないようにしたい。
高齢なので、片方が残されても生活が不自由なく可能であること。
阪神大震災を経験していて、災害リスクには慎重になっているから。
以上、6つのパターン別でマンション購入の場所の決め方のポイントをご紹介しました。
自身の状況に当てはまるパターンの項目が何か、確認しておきましょう。
3 マンションを購入する場所の決め方5つのステップ
さて、これまでのように、たとえ家族形態が同じでも生活スタイルは人それぞれです。いざマンションを購入する場所を決めるためには、まずは自身の生活スタイルがどのような状況にあるのか、そしてそこにおいて何が大切なのかを一つずつ考えることが必要です。
大切だと思う項目は人によって違うので、これから紹介する「マンションを購入する場所の決め方5ステップ」にそって、自身の状況に合う内容を実際に書き出してみましょう。
ここではステップごとに、筆者の場合で何が当てはまったかを例としてご紹介します。
【Step1】自身の生活のパターンが何か知る
まず、2章の6つのパターンの中で当てはまるもの何かを考え、自身の生活の状況や将来の可能性を考えます。
《筆者の場合》
- パターン[4]今は車を所有しているが、将来的に手放す可能性がある
- パターン[5]引越をする可能性がある
【Step2】今の生活で感じる「譲れない条件」・「不満点」を書き出す
日々の生活の中で感じる、場所に関して「譲れない条件」や「不満に感じているポイント」を書き出します。
《筆者の場合》
- 譲れない条件:徒歩5分圏内にコンビニがあること/徒歩10分圏内に駅かバス停があること
- 不満に感じているポイント:家の周りに街灯が少なく、夜道が怖いこと
【Step3】大きなくくりで重視するポイントが何か考える
Step2で考えた項目をふまえて、住環境や利便性等の大きなくくりで考えた時の重視するポイントが何かを最大3つまでで考えます。
《筆者の場合》
ポイントは計3点です。
- 生活の利便性
- 交通の利便性
- 治安・住環境の良さ
【Step4】より具体的に重視するポイントが何か考える
大きなくくりで考えた時の重視するポイントの中で、より具体的に重視するポイントをそれぞれ最大2つずつまでで考える
《筆者の場合》
ポイントは計4点です。
- 生活の利便性 → コンビニの近さ
- 交通の利便性 → 駅・バス停までの距離
- 治安・住環境の良さ(1) → 治安が良い場所かどうか
- 治安・住環境の良さ(2) → 閑静な住環境かどうか
【Step5】総合的に重視するポイントに優先順位をつける
Step4にて考えた最大6つの項目を並べ、Step1の状況やStep2にて書き出したポイントと比較しながら、今の生活がより快適に過ごせるようになるための優先順位をつける
《筆者の場合》
ポイントは計4点です。
- 治安が良い場所かどうか
- 閑静な住環境かどうか
- コンビニの近さ
- 駅・バス停までの距離
筆者は、これまで「どこでマンションを購入すべきか分からない」というお客様とたくさん話をしてきましたが、一緒に現状を整理し話をしていくと、やはり場所に関するポイントは十人十色でした。
また、マンションは性質上、どこに建設されるかという場所が決まってしまっているものです。もちろん、自身が理想とする100%の場所に物件があるとは限りません。
繰り返しにはなりますが、同じマンションを検討する方でも生活のパターンや大切なポイントは人それぞれです。まずは、一般的にいわれる「良い場所」ではなく、自身にとって最善の「良い場所」を把握し、マンション購入のための選択肢を考える軸にしましょう。
4 まとめ
マンション購入の場所を決める時のポイントは多数ありますが、まずは今までの生活で感じたことや、自身のライフスタイルについて、しっかりと考えることが大切です。
- 現状の生活を知り、未来のことについて想像してみる
- 一般的な「良い場所」ではなく、自身のライフスタイルにとって必要な「良い場所」に住む
- これまでの生活で感じた「譲れない条件」を把握する
- 「もっとこうだったら良いのに」という理想を現実にする
せっかく購入するマンションです。振り返りを行い、しっかり考えることで満足できるマンションの場所を決めていきましょう。
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