期待に胸膨らむ新居探し。せっかくだから、おしゃれな間取りの家を探したいですよね。素敵なインテリアでコーディネートして、お気に入りの空間で過ごす毎日は想像するだけでワクワクします。
その反面、おしゃれさばかりを優先して、日常生活の動線を犠牲にした間取りは、使い勝手が悪くストレスがたまりがち。なによりもまず住居は生活の場ですから、安全に、暮らしやすく、かつリラックスできる空間であることが大前提です。
今回はおしゃれ感と暮らしやすさを両立した間取りについて考えてみましょう。
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・生活スタイルから考えるお部屋の向き
・家事動線のよい間取りの選び方
おしゃれな間取りの条件は”抜け感”と”すっきり感”
そもそも”おしゃれな間取り”ってどういうものでしょう。
多くの人は、雑誌や映画、海外ドラマなどに出てくるような、素敵な家やインテリアを思い浮かべると思います。では具体的に、私たちはそれらのどこに”おしゃれさ”を感じているのでしょう?
おしゃれな間取りを選ぶには、まずこのおしゃれ感の正体を知ることが必要そうです。なんだかあやふやな”おしゃれな間取り”という概念を具体化してみましょう。
こちらの画像をご覧ください。
実はこれらの部屋には、ある共通点があります。分かりますか?
そう。どの部屋にも抜け感があるんです。
具体的には天井が高かったり、部屋の見通しが良かったりして、空間に広がりが感じられるのがポイント。開放感のある空間はそれだけで抜け感があり、ここ数年のファッションでもトレンドのエフォートレスな雰囲気が出るのです。所狭しと詰め込みすぎない・作り込みすぎない余裕が、ただ広いだけでない”余韻のある空間”を作り出し、それがおしゃれ感につながっています。
共通点はもうひとつあります。
それはすっきり感。
ズバリ、生活感が薄い点です。あくまでも生活感が”薄い”であって、”ない”ではないのがポイント。日用品が並べられた空間は、アットホームな感じはしても、おしゃれとは言いがたいですね。かといって生活臭をすべてなくしてしまうのは、過剰に無機質なイメージになってしまって、おしゃれとは少し違った雰囲気になってしまいます。適度に生活の気配を保ちながらも、日常生活を感じさせるアイテムを表に出さないことでつくられる、温かみのあるすっきりした雰囲気こそがおしゃれさを感じるポイントなのです。
以上のことから、”おしゃれな間取り”には
- 開放感のある空間を確保できていること
- 日常生活を適度に隠すことのできるスペースが確保されているか、配置になっていること
の2要素が含まれていることが必須となっていそうですね。
暮らしやすい間取りの条件は”快適さ”と”整理された生活動線”
次に暮らしやすい間取りについて考えてみましょう。
住まいにおける暮らしやすさはライフスタイルによっても変わってきますから、一概に「この間取りがベストオブベストだ」とは言えません。一方で、多くの人が暮らしにくいと感じる間取りは存在します。なぜならライフスタイルは千差万別であっても、日常生活を送る上でのルーティンはそう大きく変わらないからです。そこで最大公約数的に「暮らしにくい間取りを避ける」という観点から考えてみましょう。
まずは快適に暮らせるということ。
当たり前のことですが、日常生活を送る上で住居が快適であることは、絶対に外せない条件です。保温性が悪くて想像していた以上に光熱費がかかる、人の行き来が多すぎてリビングで寛げない、あるいは居室スペースの広さにこだわるあまりレイアウトがヘンテコになったり収納スペースがじゅうぶん確保できていない、というのはよくある失敗談です。そんな失敗を避けるためには、まず希望の間取りをじっくり見て「実際にどう暮らせるのか/暮らすのか」を想像するのが大切です。
家事動線の良い間取りについて紹介したときにも触れましたが、生活動線は曲がりくねらず、ひと筆書きのような線になっているのが理想です。そうでない動線は、何度も同じ場所を行き来したり、立ったり座ったりの動作が多い等、動作の効率が下がるからです。
また日常的に行うルーティンのためには、作業スペースが繋がっていることも理想です。
すべての日常生活の動線を最適化するのは難しいので、あらかじめ「これは絶対に外せない」というポイントを絞っておくと良いでしょう。
おしゃれ感と暮らしやすさは両立できる
かつて一世を風靡したアメリカドラマ、セックス・アンド・ザ・シティをご存知でしょうか。そのドラマのヒロイン・キャリーは、ニューヨークのアパートメントに暮らすファッショニスタでありライターです。
その彼女の住んでいるアパートメントの間取りって、どんなものか覚えていますか?
流行最先端の素敵なファッションに見とれて覚えていない方も多いかと思うので、こちらに描き起こしてみました。
こんなお部屋でしたね。大きなワンルームのようでありながらも、キッチンを中心に据えた典型的な回遊型の間取りです。しかし彼女はファッションが生活の中心ですので、この間取り最大のポイントは、寝室とバスルームの間にあるウォークスルークロゼット。ここに詰め込まれた”キャリーのNYでの歴史”ともいえるモードなお洋服と靴は圧巻です。
エントランスホールからリビングルーム、そしてベッドルームまで自然につながる空間は抜け感もバッチリ。
アンティークテイストの家具でまとめたり、リビングルームだからと大きなソファやテーブルでガッツリ作り込まないインテリアは、ほどよい抜け感とともに、適度な「非日常感」を演出してとてもオシャレな雰囲気です。
もっとも、彼女は「料理をしない」と公言しており、ドラマ中でも自室での食事シーンが少なかったことから、ダイニングテーブルやキッチン用品などの生活を感じさせるものが排除されているためでもありますが。やはり”適度に”日常の生活感を隠すのは大事ですね(笑)
またこの間取りは動線が非常に良いところもポイント。
エントランスホールからの動線は2方向に分かれます。ひとつはエントランスを抜けて、リビングルームからベッドルームへつながる線。もうひとつはバスルームへ入り、ウォークスルークロゼットを経由してベッドルームへつながる線です。
あるいは、招いた友人をトイレに案内する時には、エントランスホール側からバスルームにアクセスできるので、ベッドルームやクロゼットのようなプライベートスペースに踏み込まれることはありません。
このように動線がよく、開放的ながらもプライベートスペースが確保できる間取りは、まさにおしゃれ感と暮らしやすさが両立したものと言えるでしょう。
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このような回遊型の間取りはプランニングが難しいといわれます。そのため、水回りの配置に制約があったり、限られた専有面積の中で間取りを組み立てなければならないマンションでは見かけることが少ないのが現実です。
そこでエッセンスを取り入れた間取りに注目してみましょう。
2方向の動線で家事をスムーズに。ウォークスルークロゼットのある間取り
この間取りのポイントは、サニタリースペースから2方面に分かれる動線。
ひとつは、サニタリーから家事室として使える小部屋を経由してバルコニーに出る動線です。
もうひとつは、サニタリーからウォークスルークロゼット、そして洋室に繋がる動線です。バルコニーから取り込んだ洗濯物や、乾燥機で乾かした洗濯物を直線移動でクロゼットに収納することができて、とても効率的。またクロゼットに面した洋室をベッドルームとして使えば、洗面から着替えまでの動線も短くて済みますね。
この横長型リビングは、開放感を活かしたインテリアにするほかに、スペースを区切って使うこともできる柔軟性のある間取りでもあります。下の画像のように完全に仕切ってしまわなければ、開放感を損なうことなく新たなスペースを作ることもできますよ。
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プライベートスペースも確保できる。バスルームを中心にした回遊型の間取り
また、エントランスから直接ベッドルームへ、そこからサニタリースペースやバスルームにアクセスできるので、リビングルームを客間としても使うことを想定した場合、ゆるめのPP分離型の間取りと見ることもできます。
来客に洗面所を貸すことを考えて、サニタリースペース内をパーティションなどで区切れば、さらにプライベートスペースを分けることができますね。
このPP分離の動線も、一般的な田の字型間取りでは実現が難しい空間の作り方です。
廊下のクロゼットは各居室に出入りする動線上にあるので、買ってきた日用品を帰宅後すぐに収納する、出かける直前に上着を取り出す等の日常の動作が簡略化されるという利点も。ものの収納場所が決まっていると部屋が散らかりにくくなる上に、生活感をしっかり収納できるので、おしゃれ感の演出もしやすいですね。
- PP分離
- Pulic(LDKや客間などのパブリックな空間)とPrivate(ベッドルームやサニタリーなどのプライベートな空間)を分けた間取りのこと。マンションにおいては、廊下を挟んで左右にパブリックな空間とプライベートな空間を配置した「センターイン型」が代表的なPP分離の間取りです。
- 田の字型間取り
- マンションの間取りのタイプのことです。漢字の「田」の字の、縦棒は廊下に、横棒は水回りに、居室やLDKはそれに区切られた部分に、それぞれ見立てられています。
外廊下型で、縦長の住居が並ぶマンションでは非常に多く見られる間取りタイプです。 - 外廊下型マンション
- マンションのアクセス方式(マンションのエントランスを入ってから自宅玄関にたどり着くまでのルートのこと)のひとつで、多く見られるタイプです。
横並びになった住戸のバルコニーと反対側に、外気に面した共用廊下が付いています。
【まとめ】おしゃれ間取り攻略のポイントは「空間の使い方」
なぜなら、おしゃれ感を出すための「抜け感」も、暮らしやすさを決める「動線」も、どちらも部屋という空間をどう使うか・演出するかによって決まるからです。お気に入りのインテリアで揃えたのにイマイチ納得できるおしゃれ感が出ない人、あるいはおしゃれ感を優先しすぎて日常に不便を感じている人は、まず自宅の間取り図を描いて空間を把握してみるとよいですよ。
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