「気分をリフレッシュしたい」
「部屋をもっと広々させたい」
「おしゃれな部屋にイメージチェンジしたい」
「もっと便利で効率よく暮らせる部屋にしたい」
そんな様々な動機で模様替えをしますよね。でも、なかなかうまくいかないことも多いのではないでしょうか。“何だかしっくり来ない……”それは、模様替えの目的がハッキリしていないことが原因かもしれません。
そこで今回は、「広く見せる」・「おしゃれにする」・「便利にする」という3つの目的別に、模様替えのコツをご紹介していきます。
まずはプランニング!アイテム&部屋のサイズをチェック
「模様替えしよう!」と決めたら、すぐさまソファを動かしてテレビはこっち、なんていうタイプの人も多いのではないでしょうか。行動力があるのは素晴らしいことですが、失敗しない模様替えのためにまずは『プランニング』からスタートすることをおすすめします。
活かすアイテム・捨てるアイテム・買い足すアイテムを検討
まずは持ち物のチェックと整理から始めましょう。お気に入りのアイテムはそのまま使う、モノを整理した結果不要になった家具などは処分する、もしくは足りないものは買い足すということを検討していきます。なるべく部屋を広く使うためにも、お気に入りの空間にするためにもとても大切な作業ですね。
部屋の「見取り図」を書いて計画しよう
アイテムが確定したら、次にスケッチブックを用意します。そこに自分の部屋の「見取り図」を描きましょう。入り口・窓・収納スペースをはじめ、照明やコンセントの位置もしっかり押さえておきます。そして、部屋の寸法をはかりその見取り図に書き込んでいきます。部屋の見取り図が完成したら、次にアイテムを配置していきましょう。アイテムは鉛筆で描いていくと、描いたり消したりができるので便利ですね。
少々面倒にも感じますが、頭の中で想像して計画するより具体的に動線を考えられたり盲点に気づけたりもするので、「見取り図」を作ることはとてもおすすめですよ。
インテリアコーディネーターになったつもりで「カラー計画」を
見取り図が完成したら、次は「カラー計画」です。お手持ちのもので済ます場合は必要ありませんが、色がもたらす影響は大きいので、「リラックス空間にしたい」とか「広々見せたい」などの希望がある場合はカラー計画を取り入れてみください。
見取り図を元にした「部屋のラフデザイン」を描いて、色鉛筆で塗ってみましょう。青にするか赤にするか白にするか、その印象の違いが一目瞭然になりますよ。たとえば「“赤色”が大好きだし元気が出そう!」と取り入れてみても、その面積によってずいぶんと印象が変わってきます。買い物をしてしまってから失敗に気づく……ということがないように、カラーデザインをしておくといいですね。
インテリアコーディネートの初心者であれば、まずはインターネットで理想の部屋イメージを探してから、それに近づくようにデザインしていくといいでしょう。自分のためだけのラフですので、絵の上手下手は気にせずぜひ楽しく描いてみてくださいね。
広く見せるコツ
模様替えの目的に一番多く挙げられるのが「もっと広く使いたい!」というものではないでしょうか。まずは、広く感じさせるテクニックからご紹介していきたいと思います。
「抜け」をつくる
部屋に入った瞬間の印象を決めるのは、ズバリ「抜け感」です。部屋の入り口に立ってみたときの視界にモノがない状態であれば、「抜けがある」=「広い」という印象になります。特に「背の高い家具」が視界にあると圧迫感を感じてしまい、窮屈な印象に。ですので背の高い家具は、入り口の並びや、入り口に近い位置に置くようにし、入り口の正面には配置しないように気をつけましょう。
またゴミ箱や空気清浄機といった小さなアイテムも、なるべく「抜け」を分断する位置には置かないことが大切です。
床が見えるスペースを広くとる
たとえば同じソファでも、部屋の中央に置くのと隅に置くのでは印象が変わります。露出している床面積が同じでも、なるべくひとかたまりに物を置いて、まとまった面積を見せるほうが広々とした印象になります。
目の錯覚を利用して広さを演出
物理的な広さを変えることはできませんが、目の錯覚を利用すれば広く感じさせることができます。基本的なテクニックについて見ていきましょう。
●「目線」を意識した配置を
自分の目線より高いものが多いと部屋全体に圧迫感が出てしまいますし、目線の位置にごちゃごちゃしたものがあると、部屋全体が雑然とした印象になってしまいます。「入り口」に立ったときの視界と、「いつもの居場所」からの視界をベースに、家具の配置や収納を考えていくと、スッキリ広々とした印象になりやすいので覚えておきましょう。
●低めの家具を並べて「横ライン」を強調
収納ラックやチェストなどは腰高くらいのものを選ぶようにしましょう。また、ソファや家具などを並べて長い横ラインを作ると、空間が横に伸びたような錯覚をもたらし広々と感じられます。
逆に、ストライプ柄のカーテンなどで縦ラインを強調すれば、空間がタテに広がった印象になりますね。
●「膨張色」を使おう
お洋服でも皆さん体感済みかと思いますが、白は膨張色、黒は収縮色といわれています。部屋を広く見せたいなら、カーテン・ソファなどのファブリック類は膨張色である「淡いカラー」を選ぶことが基本となります。逆に黒やブルーなどの収縮色を使うと、引き締まった印象になりますよ。
●「鏡」で奥行き感を演出
姿見などの鏡を置くと、空間が続いているように錯覚するので部屋を広く感じます。なお、ごちゃごちゃしたものが映りこむ位置だと、ごちゃごちゃが倍増して見えてしまいますので注意が必要ですね。
●「圧迫感の少ない家具」を選ぶ
たとえば透明のチェアやテーブル、白っぽいカラーや、すっきりとしたフォルムの家具など、圧迫感の少ないアイテムを選ぶことで部屋全体がさわやかで広々とした印象に。
逆に、重厚感のあるカラーやデザインを選べば、落ち着きのあるシックな雰囲気になります。
おしゃれな空間にするコツ
「ファブリック」で簡単カラーアレンジ
前半で「カラーデザイン」について紹介しましたが、季節や気分に応じてお部屋も変化させるなら、ファブリックでアレンジするのがおすすめ。“気軽に冒険できる”というのもメリットといえるのではないでしょうか。
また、洗い替え用に少し違う雰囲気のものを選んでおく、というのも実用性の高い楽しいアイデアですね。
「間接照明」で立体感演出!ムードUP&癒し効果も
家具やファブリックと並んで、部屋に与える影響が大きいのが「照明」です。おしゃれな雰囲気にするためには、「光源が見えない」ようにすることと、やわらかな「電球色」を選ぶのがポイント。ベッドやソファの下から光が漏れるように照明器具を設置したり、壁に光を反射させることで、陰影ができ立体感や奥行きを演出できます。光がやわらかな印象になるので、リラックス効果も期待できますよ。
箱ティッシュやゴミ箱などは「生活感」を上手に消して
おしゃれな空間を演出してみても、随所に生活感が出てしまっては台無し!箱ティッシュはケースに入れる、ゴミ箱は部屋の死角となる場所に置くなど、うまく工夫するようにしましょう。あえて見せたくなるようなおしゃれなアイテムもたくさんありますので、そういったものに取り替えるのもいいですね。
便利&快適にするコツ
掃除しやすいレイアウト
せっかく素敵な部屋に仕上がっても、すぐに散らかったり汚れてしまってはもったいないですよね。「掃除」がしやすいよう、床・机・棚などに物を置かない、コード類は整理しておく、掃除機が入るすき間をあけておくなどを意識しておくといいですよ。
「ディアウォール」で壁面をおしゃれかつ便利に
「ディアウォール」というアイテムをご存知でしょうか?これは2×4材をつっぱり棒のようにアレンジできるという、画期的なアイテムなんです。ディアウォールを使って固定した材木に、棚を付けたり色を塗ったりすれば、壁を傷つけることなくおしゃれかつ便利な壁面収納がDIYできちゃいます。空中の収納ですので、お掃除のときにも邪魔になりません。
ソファには「布」をかけて
ソファにお気に入りの「布」をかけるのもおすすめ。柄や色などのイメージチェンジも気軽に楽しめますし、汚れたら洗える、ベッドカバーと兼用できる、比較的安価で買える、などメリットも多いです。
まとめ
部屋の模様替えのコツをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
筆者ももちろんこれまで何度も模様替えをしてきましたが、若かりし頃、4.5畳ほどしかない実家の自室に「真っ赤なカーテン」をかけたことがあります。しかも北と西の2面に。するとたちまち「真っ赤な部屋」になってしまい、一瞬にして『これはキツイ……』という気分になりました。慣れるかなと思って1日はそのまま過ごしてみましたが、出先から帰ってきても、翌朝おきても、トイレから戻ってきても『キツイ……』は変わらず、結局すぐに薄い水色のカーテンに取り替えました。
大好きな色だし、元気がでそう!と思って選んだ「赤色」でしたが、配置や面積を間違えると大変なことになるということを、身をもって学んだ模様替えとなりました。
模様替えはやはり、好きや想像ばかりを先行させず、基本的なポイントを押さえつつ慎重に計画していくことが大切です。ぜひ緻密に考え、楽しく模様替えして、快適でステキな空間を作っていってくださいね。
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