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冬こそカビ対策を万全に。お部屋ごとのカビ対策方法

住まいのカビ問題といえば、ジメジメした梅雨時の話。と、思われがちですが、実は冬場もカビが発生する要因が多いのをご存知でしたか?

カビは喘息などのアレルゲンにもなり得るので、発生しないよう気をつけておきたいもののひとつです。
夏でも冬でも、カビ対策の基本は「こまめなお掃除」と「湿度・温度のコントロール」ですが、季節ごと、お部屋ごとにカビ発生の原因も対策方法も違います。
今回は冬ならではのカビ発生の原因と対策方法をおさえて、健やかな室内を目指しましょう!


冬こそ気をつけたい住まいのカビ、その原因

実はカビの大元となる胞子は、季節を問わず室内に浮遊しています。
直径2~10マイクロメートルという目に見えない大きさの胞子は、一定の条件下で発芽します。やがて肉眼で見えるほどに大きく菌糸を巡らせ、再び胞子を周囲にまき散らす……といった具合に、カビにとって都合が良い、増殖しやすい環境さえあればどんどん増えていきます。

カビが増殖しやすい条件は3つ。

  • 湿度が70%以上
  • 温度が20〜30℃
  • 栄養分(ホコリやチリ、食べカスなど)が豊富

つまり湿気がこもりやすくジメジメする場所や、生活の中で水を使う場所が相当します。
この条件に当てはまる場所で、パッと思いつくのはキッチンやバスルームですが、冬場の場合はそういった水周りだけでなく、居室でも条件を満たしやすくなっているので注意が必要です。

さらに詳しく冬ならではのカビ発生の原因を追ってみましょう。

加湿器や締め切りによる湿度の上昇

乾燥が厳しい冬は、肌や粘膜の乾燥を防ぐためにも加湿器は欠かせません。

しかし、つけっぱなしにしたり、換気を怠って窓や戸を締め切ったりすると、室内の湿度はぐんぐん上昇します。締め切りの部屋でお鍋を楽しんだりすれば、あっという間に快適な湿度の目安である40~60%を超えてしまいます。

乾いた環境での潤いはウェルカムと思いがちですが、高湿度が保たれた部屋は、カビにとっても好都合。
特に居室は、栄養源となるホコリやチリ、食べカスなどがいっぱい。2~3日ですぐに目で確認できるほどに増殖してしまいます。

暖房器具によって温められた室温

寒ければ寒いほど、部屋を暖かくキープして冷たい空気が入るのを避けたくなるもの。しかし、暖房器具によって温められた部屋もまた、カビの増殖の原因になります。

環境省が推奨する暖房の設定温度の目安は20℃。それにプラスして、外からの日差しや室内の電子機器、マンションの場合は機密性の高さから、実際の室温はそれより若干高くなる傾向があります。

となると、まさにカビ生えやすい20〜30℃に当てはまってしまうのです。

外気と室内の温度差による結露

寒い冬。室内は高湿度で暖かい……となると、発生するのが結露。
まさにカビの増殖の要因となるジメジメする場所が、部屋にできてしまいます。

温度差が大きい場所や、湿気が多くて空気が滞留しやすい場所に、結露はできやすくなります。
また空気が滞留しやすい場所は、ほこりも積もりやすくなるもの。水気を帯びたほこりの固まりは、カビが成長する要因がそろっているのです。


大切なのは発生させないこと! カビ対策2つのポイント

カビが生えやすい冬の室内環境。そこで大事なのは、発生の原因を作らないことになります。
とはいえ、冬日には暖房を切ったりするわけにはいきませんよね。

カビを発生させないために、2つのポイントを押さえておきましょう。

こまめな掃除

一番手っ取り早いのは、エサとなる室内のホコリやゴミを除去すること。つまりお掃除です。

カビの増えにくい環境を維持していれば、カビの発生を最小限に抑えることができます。またこまめなお掃除は、表面に付着した胞子の駆除にも効果的。
素材が許せば、お掃除の最後にアルコールで仕上げ拭きをすることで除菌もでき、さらに安心です。

カビ取り剤を使用した大がかりなお掃除をしなくても済むように、日頃からお部屋を清潔に保つようにしましょう。

湿度と温度のコントロール

次に大切なのが、湿度と温度のコントロールです。

室内の湿度が高すぎたり、室温が高く外気温との差が開きすぎたりすると、カビの温床となる結露の原因に。湿度と温度は上手にコントロールして、結露の防止とお部屋の快適さを両立しましょう。

それには湿度計の設置と換気が役立ちます。
湿度計でお部屋の温度や湿度を可視化すれば、カビが増殖する室温20〜30℃、湿度70%以上を意識しやすくなります。

同時にこまめな換気も行いましょう。
換気は、室内に発生した水蒸気を外に逃がすことと、室温を下げることが一度にできる、有効な手段。対角線上になるように2ヵ所以上の窓を開け、空気の通り道を作りましょう。

換気が難しい場合は、扇風機やサーキュレーター、空気清浄器などでお部屋の中の空気を動かすのもよい方法です。


お部屋別冬のカビ対策法

カビ対策の基本「こまめなお掃除」と「湿度と温度のコントロール」を念頭に入れて、実際にお部屋ごとにどんなことに気をつけたらいいか、シチュエーションごとに対策を講じておきましょう。

リビングのカビ対策

家族が集うリビングは、湿度も温度も上がりやすく、ホコリもいっぱい!
リビングでは以下のことに気をつけてみてください。

窓の結露は気づいたら取り除く

冬のカビ対策の肝でもある結露。下に落ちた雫はパッキンやサッシ下部に溜まると、カビが生えてしまうだけでなく、その後の除菌漂白がかなり大変です。そうなる前の結露の段階が一番対処しやすいといえます。

結露取りワイパーや吸水性の高いクロスなどで除去しましょう。窓に直接貼り付ける結露を吸収するテープを活用するのも手。

カーテンは窓から5cm以上離す

窓辺に一番近いカーテンは、布製品であるがゆえ、ほこりが付着しやすく、また揺れたタイミングで窓に触れると結露を吸い込んでしまいます。
どんなに頻繁に除去しても、結露はふとした瞬間にはまた溜まっているもの。窓とカーテンの間にスペースをもたせておきましょう。できれば5cm以上は離すとベターです。

布に発生したカビは落としにくいので、予防策としても窓との距離感に気を配ってみてください。

極端な乾燥状態のときを除いて洗濯物の部屋干しはやめる

湿度の高い部屋での洗濯物室内干しは避けるのが吉。
湿気を帯びた洗濯物にカビの胞子が付着し、生乾きの間に増殖してしまいかねません。

お部屋がカラカラに乾燥している状態ならまだしも、加湿器を稼働させているときはやめておきましょう。
どうしても室内に干さないといけない場合は、扇風機やサーキュレーターでなるべく早く乾かす工夫を。

カーペットやカーテン、クッションの布製品も洗濯をする

リビングに置いてあるファブリックも、定期的なお洗濯で清潔を保ちましょう。
ソファーカバーやカーテンなど、洗濯可のものは洗濯表示に沿って。ソファー本体やカーペットなど洗えないものは、よく晴れた日に天日干しし、掃除機をかけておきます。

もともとほこりが溜まりやすい布製品ですが、特にリビングでは手垢や汗を吸収しがちです。カラリと晴天の多い冬の天候をうまく利用して、布製品に染み込んだ汚れと湿気を取り除きましょう。

カーテンのお洗濯の仕方は既存の記事を参考にしてくださいね。

気軽に手軽に!お家でできるカーテンのお洗濯!
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バスルームのカビ対策

家の中のカビといえばお風呂場。冬場のお風呂場のカビ対策で重要なのは、やはり「結露をいかに除去するか」です。

天井の結露を取る

冬場は入浴時の湿気を含んだ暖かな空気が上昇し、冷えた天井に付着して結露ができやすくなります。
カビは天井にも広がるので、早めに手を打つためにも、天井の結露は放置せず、お風呂から上がる前にでもサッと取り払っておくといいですね。なかなか手が届かず大変な場所ですが、天井に溜まる結露をワイパーなどで落としましょう。

浴室乾燥機を使う

入浴後の換気のあとに浴室乾燥機を使って結露を撃退!

カビ対策に換気と乾燥は重要ですが、気温が低い冬では湿った浴室内を完全に乾かすのは至難の業。
そこで浴室乾燥機の出番です。ワイパーで壁面についた結露を極力減らし、換気で空気内の湿気を取り除いたら、浴室乾燥を1時間ほどかければOK。
浴室乾燥機が備わっているご家庭は、ぜひ活用してください。

カビを発見したら駆除も大切。既存の記事では落とし方や、さらに詳しい予防法をご紹介しています。

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寝室のカビ対策

意外と見落としがちなのが、寝室のカビ対策です。
寝具には大量の寝汗や皮脂が染み込んでいて、ダニだけでなくカビも発生する要因がそろっています。しかも日中は閉め切っていることが多いため、湿度が上がりやすいのも盲点。
実はもっとも対策が必要な場所でもあるんです。

寝具はよく干す

寝具はよく干し、その後、丁寧に掃除機をかけましょう。

冬用寝具は、夏物と比べて厚みや枚数も増え、また夏場以上に汗をため込みます。
リビングの家具同様、しっかりと日に当てて干しましょう。

また、布団の上げ下ろしの際はほこりが舞いやすくなっています。取り込んでから掃除機をかけ、2時間は部屋を十分に換気してください。

睡眠環境を見直す

寝室の環境自体を、湿気がたまらないように見直してみましょう。

たとえば枕ならパイプ枕のような通気性のよいものに、布団や毛布は丸洗いできるに切り替える、といった改善を図るのも一案。ベッドや布団のポジションも、ベタ置きではなく床から30cm以上離すと空気が通って湿気がとどまりません。

思い切った転換でいえば、湿気やすいマンションの北側の部屋を寝室にしない、というのも根本解決につながります。

キッチンのカビ対策

家の三大水回りのひとつ、キッチンもカビの発生に気をつけたい場所です。何より食品に直接触れる場所でもあるので、きれいに保っておきたいですよね。

水仕事をするときにも換気をする

火を使うときだけでなく、お皿洗いなどでお湯を使う時にも換気を心掛けてみてください。

キッチンのカビ対策最大の利点は、換気扇があること。お風呂同様、水仕事でも、換気扇を使って湿気が室内にとどまらないように外に逃がしましょう。
キッチンに立っている最中は寒いと感じるときは、終わってからすぐ回すのでも大丈夫です。

青果を置いたままにしない

気温が低いのをいいことに、フルーツをバスケットに入れてキッチンに据え置いたりしていませんか?冬場は特に青果の置きっぱなしに注意が必要です。

乾燥した空間にむき出しになっている青果は、カビにとって喩えるなら砂漠の中のオアシス。カビ毒による食中毒は、夏場に限りません。食べ物の取り扱いにも気をつけてくださいね。
青果を常温保存する時は新聞紙に巻いて、なるべく涼しい場所に置くようにしましょう。

そして何より、キッチンでもこまめなお掃除がカビ対策に役立ちます。以下の記事でシンク周りのお掃除をお伝えしています。ピカピカ清潔なキッチンを目指しましょう!

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まとめ

冬は何かと来客が多くなる時期。カビ対策をして、気兼ねなくお迎えできる環境を整えるのもおもてなしのひとつといえます。
また冬場は空気の乾燥から、喘息やウィルスなど体に影響が出やすい季節です。お部屋を綺麗に保ち、健やかな生活の基盤づくりを心掛けたいですね。

そのためにも、毎日の習慣が大切です。こちらの記事も参考になさってみてください。

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