新築マンションの購入を検討する上で外せないのは、モデルルームの見学です。しかし初めてモデルルームを訪れる人にとっては、なにをどのように「見学」すれば良いのか、分からないことも不安に思うことも多いでしょう。
そこで今回は、初めてマンションのモデルルームを見学する人に向けて、見ておくべきポイント・見落とさず確認しておきたい注意点について解説いたします。
実際のモデルルームが気になる方はこちらの体験記もご覧ください。
これからマンション購入を検討されている方へ
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・マンションの購入を検討するときの注意点
・マンションを購入してから入居までの手続きの流れ
モデルルームってどんなところ?
まずはマンションのモデルルームについておさらいしておきましょう。
モデルルームは「パンフレットでは分からない部分」を見るところ
新築の分譲マンションでは建物が完成する前から販売を始めることが一般的で、そのためお部屋を見ないまま契約することになります。
そこで用意されているのがモデルルーム。実際のお部屋を見られない代わりに、販売予定の間取りプランを実物大で再現し、公開しているというわけです。
モデルルームは広さや天井の高さを体感したり、キッチンや浴槽などの設備が確認できたりするなど、パンフレットを見ているだけでは分からない「実際のお部屋」をイメージできる造りになっています。
ただしモデルルームでは間取りや壁紙が変更されていたり、オプション品が付いていることが多く、実際に購入するお部屋とは内装や雰囲気が異なっている点に注意が必要です。変更されている部分にはそれと分かるように印が付いていますが、判断がつかない場合は担当のスタッフに確認しましょう。
モデルルームは棟外・棟内の2タイプ
モデルルームには、マンションが完成する前に建設地以外に設置される「棟外モデルルーム」と、マンションが完成したあとに実際のお部屋をモデルルームとして公開する「棟内モデルルーム」の2タイプがあり、販売時期によってどちらを見学できるかが異なります。
棟外モデルルーム | マンションは未完成/建設地とは別の場所に設置 | モデルルームと、間取りや外観の模型が見学可 |
---|---|---|
棟内モデルルーム | マンションは完成済み/建設地(建物内)に設置 | 実際の部屋(眺望・日当たり等を含む)・共用部・外観が見学可 |
一般的には、販売を開始した直後はまだマンションが完成していませんので、棟外モデルルームを見学することになります。販売が進んだ時期になり、マンションが完成している場合には、棟内モデルルームが見学できるようになっていることが多いでしょう。
棟外モデルルームではお部屋の広さや設備の確認が主になりますが、棟内モデルルームでは実際のお部屋を公開しているので、眺望や日当たりも確認することが可能です。またエントランスやメールコーナーなどの共用部、外観を見ることも可能です。
モデルルーム見学までに準備しておくこと
充実したモデルルーム見学をするためには、事前の準備が重要。当日までに準備しておきたいことを解説します。
住まいに対する希望や条件を整理する
まずはご家族で、住まいに対する希望や条件を話し合いましょう。
今の住まいのキッチンが狭い・家事動線が悪い・収納が少ないなどの不満を解消したい、通勤や通学に便利なこのエリアに住みたい、広いリビングだけは絶対に譲れない……といった風に、自分たちが住まいに求めている条件を明確にしておきます。さらに各条件の優先順位までを決められればベスト。
この先検討が進み、本当にこのマンションを購入しても良いのか、と迷ったときに、この「住まいに対する希望や条件」が判断基準になります。妥協せずにとことん話し合うことをおすすめします。
条件がまとまったら資料請求などで情報収集をする
気になるマンションや、条件に合うマンションを見つけたら、まず資料請求をしてみましょう。
もちろん資料を請求せずにいきなりモデルルームに行ってもいいのですが、事前にマンションの情報を調べて、疑問に思ったこと・質問したいことをまとめておけば、より充実したモデルルーム見学をすることができます。
事前に確認できる情報には以下のようなものがあります。
- マンションの建設地
- 周辺の環境(利便施設や交通など)
- マンションの規模(階数・総戸数)
- 間取りプラン
- 駐車場の有無や方式(平面・機械式・タワーなど)
- マンションが完成する時期と、入居できる時期
モデルルーム見学の予約をする
モデルルーム見学は、前後の説明などを含めるとおよそ1~2時間程度かかるのが一般的です。時間に余裕をもって見学に臨むためにも、事前の予約がおすすめです。
事前予約をせずに直接モデルルームに行っても、見学自体は受け付けてもらえることが大半です。しかし予約をしてから行った方が圧倒的にメリットがあります。
予約のメリット1:待ち時間なしで見学できる
予約なしでモデルルームに行くと、満席だったり、対応できるスタッフが少なかったりして待たされる場合があります。逆に次の予約者が待っている場合は、気が急いてしまって、充分に見学できないことも考えられますね。
事前に予約をしておけば、待ち時間なくゆっくり見学ができます。
予約のメリット2:事前に相談ができる
予約時に間取りや周辺環境、購入資金に関することなど、自分が抱えている疑問や悩みを伝えておけば、それに合わせた説明用の資料を用意してもらえます。
また「モデルルーム見学だけしたい」「契約状況だけ知りたい」といった要望も対応してもらえますので(※販売会社によります)予約時に伝えてみましょう。
予約のメリット3:営業時間外でも対応してくれる場合も
都合がつかず、モデルルームの営業時間内に行くことががどうしても難しいことがあるかもしれません。
そんなときは予約時に相談してみましょう。営業時間外でも対応してもらえる場合があります。
見学当日。モデルルームで見るべきところは?
モデルルーム見学のチェックポイントは、細かく挙げればきりがありません。なぜなら、見学する人それぞれに家族構成や生活スタイル、住まいへの希望が違うからです。
しかし全ての人に共通する「必ず押さえておきたいポイント」はあります。
オプションか、標準の仕様・設備かを確認する
はじめてのモデルルーム見学では、プロのコーディネーターによるきれいな内装や最新の設備に舞い上がってしまいがち。しかし、それらはオプション(有償)の場合があります。
例えば、壁紙が標準仕様と違っているだけでも、受ける印象は大きく変わります。購入を決めた後に「標準設備かと思っていたらオプションだった」という事態にならないよう、気になる仕様や設備があれば標準設備かどうかを必ず確認しておきましょう。
またオプションやカラーセレクトは申込みの締切があります。選択・施工可能かどうかとあわせて、締切期限がいつまでなのかの確認も必要です。
モデルルームの間取りタイプと、購入を検討している間取りタイプの違いを確認する
一般的にマンションには複数の間取りタイプが存在します。しかしモデルルームはその中の限られた間取りしか再現されないため、自分が購入を検討している間取りタイプとは違うお部屋を見学し、判断することになります。
見学するときは図面と見比べながら、違いを確認しましょう。一般的には間取りによって、次のような点が違っていることが多いです。
- 天井の高さ
- 照明の位置
- コンセントの位置
- 窓の大きさ
- 居室の広さ
- 部屋数
- 梁や下がり天井の位置や大きさ
見学後は、モデルルームでは分からない部分をチェックする
マンションの建設地に行ってみる
周辺の建物の高さや種類、お店や駅など施設への距離は必ず自分の目で確かめましょう。
パンフレットやチラシに「徒歩○分」と書いてあるのは、あくまで「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」に基づいた、80メートルを1分で歩いた場合の数字です。信号待ちの時間や、道路のアップダウンは考慮されていませんので、ご自身で歩いてみることも重要です。
周辺エリアのチェックは、曜日・時間を変えて複数回行う
平日と休日、日中と夜では雰囲気が変わる地域もあります。
例えば、日中は人通りもあり子供の通学も安心できるが、習い事や塾の帰りの時間帯になると人通りが少なくなり少し寂しい雰囲気の地域かもしれません。反対に、静かな環境が気に入ったのに、夜になると繁華街が近いため日中よりも騒がしい地域かもしれません。
両極端な例えですが、曜日や時間帯の変化は一度訪れただけでは把握できないため、家族の生活時間に合わせた曜日・時間帯に何度か訪れてみるようにしましょう。
見学だけじゃない。モデルルームでできること
モデルルームでは見学以外にもできることがたくさんあります。
模型で共用部が確認できる
お部屋と同様、共用部も毎日使う大切な場所です。「どんなエントランスか」「建物の出入り口はどこか」「エレベーターの大きさはどうか」「宅配ボックスはあるのか」「防犯面はどうか」などを模型だけでなく、資料などでも確認しておきましょう。
支払いのシミュレーションなど、資金計画の相談ができる
マンションを購入するには、お部屋の代金以外にも資金が必要です。さらに住宅ローンを利用する場合は手数料も必要になるので、購入の資金計画は綿密に立てておきたいところです。
個人の状況に合わせた支払いのシミュレーションや、住宅ローン選び方など、豊富な知識を持ったスタッフに相談ができます。
眺望が確認できる(棟内モデルルームの場合)
棟内モデルルームの場合、実際のお部屋を見学することになるので、パンフレットや棟外モデルルームでは確認できなかった眺望や日当たり、風通し等を確認することができます。
まとめ
モデルルーム見学では、実際に見学できる当日がもちろん大事ですが、事前に準備しておくことによってより充実した見学にすることができます。綺麗なコーディネートや最新設備に目を奪われがちですが、チェックポイントをあらかじめ確認しておき、有意義なモデルルーム見学にしましょう。
モデルルーム見学をより充実した時間にしたい、しっかり説明を聞きたいという方はこちらの記事もご覧ください。
また、モデルルーム見学をしたら、早めに振り返りをしておきましょう。
振り返り方と次回打合せまでの確認ポイントは、こちらの記事でどうぞ!
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