-物を減らす・捨てる編-シンプルなくらしのための、シンプル生活術

使わないもので溢れて部屋がゴチャゴチャ、片づけも掃除も大変…。
そんな日々の悩みを解決してすっきり暮らす方法とは?
以前は、物を「捨てる」ことが罪悪視され、「手に入れたものをいかにきれいに収納するか」に多くの人が腐心していたものですが、昨今では、「今、必要なものだけを持つ」方向にシフトしてきたように思います。
少ないモノで満足度の高い暮らしを実践する金子由紀子さんに、シンプルライフのコツを教わりました。
今回は-物を減らす・捨てる編-をお送りします。

物を「減らす」コツ~判断基準を考えよう~

居心地のいい部屋の最低条件は、雑多なモノが少なく、ほこりがたまっていなくて、空気の流れがよいこと。簡単なことのようですがモノをたくさん持っていると、なかなか難しいものです。モノが多いと、私たちの行動は鈍ります。片付けようにも優先順位がつかず、断念した経験はありませんか?また、その状態でがんばって片付けても、それはモノが移動しただけ。後々の出し入れや、元に戻す作業も大変です。

暮らしをモノによって複雑にしないために、まず「減らす」ことから始めましょう。
ここでは、必要なものと不用品の判断基準、減らすコツやアイデアを紹介します。

基礎編

好きなものの割合を高くする

大好きなものなら、たとえ数は少なくても満足度の高い暮らしができるし、モノを大切に使うことができる。

「減らす」ためには、まず基本ルールを決めましょう。

シンプルライフの理想は、「お気に入りのものを少しだけ持って、それを楽しく大切に使う」こと。そのためには、今の自分にとって必要なものとそうでないものを見分けることがポイントです。
例えば、「愛着を持てないもの」、「今の自分やライフスタイルに合わないもの」、「持っていることを忘れているもの」、「今後使う予定がないもの」は、思いきって処分し、量を減らしましょう。そして、今ある好きなものを大事にすることです。家の中が好きなもので占められていれば、おのずと「今使っているもの」か「すぐ使うもの」の割合が高くなります。

減らさないものを決める

見ると心が安らぐもの、元気がもらえるものは「役立つもの」。目につきやすいところに飾っておきたい。

では、具体的にどんなものを残すか。

一概に「使うもの」と言っても、実用品さえあれば暮らしが豊かになるわけではありません。たとえ壊れているものでも、その人の心にとって「役立つもの」であれば、それは必要なものなのです。
私の場合、「長く使える実用品」、「思い入れのあるもの」、「自分にとって大事なもの」、「気持ちが豊かになるもの」が残すものの基準。
例えば、食器はシンプルで実用的なものだけにする、子どもの作品や思い出の雑貨といった飾るものを厳選するなど、自分なりのルールを決めれば、本当に必要なものがはっきりしてきますよ。

応用編

衣類|服の数を減らす

一人分の服はオールシーズンでこれくらい。クローゼットからはみ出さない量を心掛ける。

片付けに困るものの筆頭にあげられるのが、衣類です。
無理やり収納スペースに詰め込むばかりでは、タンスの肥やしは一向に減らないまま。ストレスもたまる一方です。着た服を収納に戻すのが億劫に感じたら、それは服が多すぎる証拠。吊るしジワ防止のためにも、数を減らしましょう。
目標は、収納スペースに余裕が出るくらいの分量に減らすこと。そして収納スペースからはみ出さない量をキープすること。Tシャツは5枚、パンツは3本までなど、収納する服の基本料を決めるのもおすすめです。

上の衣装ケースに春夏、真ん中には秋冬の畳む服を。スキーウエアや水着などのスポーツウエアはいちばん下に。

うちでは、家族一人につき吊るす服は押入れ半間、畳む服は衣装ケース3つまでを目安にしています。これ以上持っていても、まず着ません。各自の収納スペースに入れる基本量をキープすれば、乱雑にならず、常にすっきりとした状態が保てますよ。

 

家電|家電を見直す

キッチン家電は、電子レンジとコーヒーメーカーなど最低限に抑えてすっきりと。無ければ無いで何とかなるものも多い。

あまり使われない家電は、キッチン家電に多いようです。
さまざまなモノが集まるキッチンは、モノを減らして広く使った方が、料理も掃除もはかどります。
例えば、電気ごますり器やフードプロセッサーは、本来すり鉢がやってきた仕事。すり鉢はサラダボウルとしても使えるので、これらの家電をあまり使わないのであれば、すり鉢の方がおトク。ワッフルメーカーや温泉卵メーカーなど「〇〇メーカー」と名のつくものは、用途が単一なため、飽きると使わなくなってしまうので要注意。使ってみたければ、持っている人に借りてみるのも手ですね。最近は、家電のレンタルお試しもできます。また、私の場合、ごはんは鍋で炊くので、炊飯器を持っていません。電気よりおいしく炊けますし、防災上もおすすめです。モノをすっきりさせるには、自分の暮らしに本当に必要かどうか、改めて見直すことが大切です。

本・雑誌・雑貨|本・雑貨を減らす

雑誌は読んだものから処分し、雑貨類は半透明の引出にラベルを貼って収納。「元に戻す」ことを第一に、おおまかな分類と、出し入れしやすい量を守る。

出し入れする機会が少ないわりに、スペースをとる本や雑誌。仕事や趣味でどうしても必要というわけではないなら、処分できるか見直してみましょう。
私の場合、最終的に手元に残すものは”自分を育ててくれた本””これからも仕事で使う本”というのが、判断の基準。それ以外のもの、特に子供の本については、寄付するなどして次の人の役に立ってもらっています。
CDも同様ですが、最近ではデジタルオーディオやハードディスクにデータだけ収納して嵩を減らすこともできて便利ですね。社史や教科書、見本盤のように、意思と関係なく入手したもの、長らく手に取っていない趣味のコレクションなど役割を終えたものは、フリマやオークションに出すなどして処分を考えましょう。

物を「捨てる」コツ~大事なのは計画性と実行力~

ここからいよいよ実践編です。

「捨てる」と一言で言うのは簡単ですが、実は非常に大きなエネルギーを必要とします。大事なのは計画性と実行力。「一度に何もかも捨てる」のは爽快ですが、ダイエットと同じで、リバウンドを招きかねません。我が家なりのルールを決めて、少しずつ、適切なタイミングで「捨て」を実行する方が、長い目で見ると、家の中を着実にすっきりさせていきます。

”もの捨て実行シート”を作る

捨てるべきものの種類も大きさも、捨てる方法も日にちもさまざまですから、やみくもに捨てようとしても、なかなかうまくいきません。
そこで、予め、「何を(どのエリアのものを)、いつ、どのように」捨てるかプランニングする”もの捨て実行シート”を作成しておくとよいでしょう。大きなもの、捨てにくいものを捨てやすくなります。捨てるのに費用がかかる場合もあるので、業者を比較して見積もりを検討しておくことも大切です。
毎日、毎週、毎月、家の中を常に見直して、「捨てるものはないか?」「不要なものはないか?」を意識し、”もの捨て実行シート”を更新していきましょう。

「どこの何を、いつ、どこに、どのように捨てるか」をメモしていきます。捨てるのに日数がかかるものには、シールや付箋を貼るなどしておき、忘れないように。

 

実践編

台所のものを捨てる

食事は、家族の健康を支え、毎日の暮らしを彩る大切なもの。気分よく作り、食べられるように、台所もすっきりさせておきましょう。

毎日使う台所は、家の中でもっとも多くの種類を抱え込む場所なので、こまめに確認が必要な場所です。冷蔵庫や食品庫の食材は、賞味期限を定期的にチェックしましょう。
いただきものの保存食や、思いつきで買った乾物の中には、明らかに家族が食べないものが混じっています。また、調理器具や食器が取り出しづらいのは、数が多すぎるからでは?
何種類も同じものがある場合は、よいものだけを残して、好きでないものはなるべく処分しましょう。また、少しだけ欠けたもの、粗品でもらったものなども、まだ使えるからとっておくと、場所ふさぎになるばかりでなく、雑然とした光景を作り、暮らしの質を下げてしましますよ。

衣類を捨てる

どんな大量に持っていても、着る服はいつも同じではありませんか?同じ色やデザインの服を、何枚も持っていませんか?

洋服は、ついつい捨てられず「たんすのこやし」になってしまうもの。それは大体において、「傷んでいない、まだ着られる」から。
しかし、昨年も一昨年も一度も袖を通していないのは、似合わないし、着づらい、あるいはデザインが古いことがわかっているからですね。そういう服は、どんなに高価で、どんなに新しくても「賞味期限切れの服」なのです。
「やせたらまた着る服」が何年分も溜まっていたら、それも捨て時。本当にやせてから、最新流行の、もっと素敵な服を買うことにしましょう。

チェックしたいもの
  • 「去年1年間着なかった服」…冠婚葬祭用以外で、1年以上着ていない服に今後袖を通すことはめったにない。
  • 「明らかに賞味期限切れの服」…毛玉や色あせなど痛みが激しく、修繕できそうにないものや流行おくれのもの
  • 「違和感のある服」…着心地のよくない服や、自分を美しく見せてくれない服は、自分との相性が合わないと割り切るべき。
  • 「サイズの合わない服」…とくに子ども服など。喜ばれそうなものは譲り、それ以外はリメイクするか処分を。

思い出の品を捨てる

自分や家族の伝記の編集者になった気分で、資料となる手紙や写真、作品を「編集」します。

次は捨てづらいものの捨て方。写真や手紙、子どもの作品などがあります。
どれも大切に思えますが、それらすべてを一生とっておくとなると、かなりのスペースを充てなければなりません。
「思い出」は、年に1度程度「編集」した上で、重要なものだけを保存しましょう。手紙の中には、DMや単なる引っ越し通知のようなものも混じっていますし、同じようなショットの写真は、いちばんよく写ったものだけを残せばいいのです。
立体の作品などは写真に撮っておけば、本体は処分しても大丈夫。子どもも、大人になってから段ボール何個分もの「思い出」を渡されても困るでしょう。コンパクトに収めても、思い出は減りません。

あげる・寄付する・売る

まだ使えるものを捨てるのはしのびないなら、「あげる」「寄付する」「売る」を。日頃から箱や袋に分けておき、すぐに搬出できるようにしておきましょう。

数を減らし、処分するには「捨てる」だけではありません。
まだ新しいものや、質のいいもので、次に使ってくれそうな人がいる場合は、捨てずに「あげる」「寄付する」「売る」を検討してみましょう。
「あげる」場合は、必ず本人に確かめてから。押し付けは禁物です。
「寄付する」も、相手のニーズを必ず確認しましょう。古いもの、傷んでいるものを寄付するのは反則です。
「売る」は、大きく「リサイクル業者に持ち込む」「フリーマーケットやガレージセール」「ネットオークション」の3つがあります。手間がかかるものほど高く売れる可能性がありますが、市場でのニーズを確認してから実行しましょう。

まとめ

シンプルなくらしのための、シンプル生活術。今回は-物を減らす・捨てる編-をお送りしました。
物を減らせば、掃除や片付けがグンと楽になりますし、収納&管理のストレスが減るので、気持ちにもゆとりが出るなど、暮らしにプラスなことばかり!
ぜひみなさんの生活にも取り入れてみてくださいね。

監修専門家プロフィール

金子由紀子さん金子由紀子

出版社勤務を経てフリーランスに。
”シンプルで心地いい暮らし”の提案者として、雑誌や書籍をはじめ、幅広い分野で活躍中。
著書に『持たない暮らし』(アスペクト)、『すっきり暮らすコツと習慣』(主婦の友社)など多数。

※この記事は、2012年10月~2013年1月に公開されたアルファあなぶきStyle内コンテンツ記事を再編集したものです。

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