あなたの本棚はきれいに整理ができていますか?
つい買ってしまい、増えていく本や雑誌。本棚からあふれてしまう前に整理をして、使いやすくおしゃれにまとめたいところです。
でも、本には様々なサイズがあるので、きれいに並べるのは意外と難しいものです。
今回は、海外のインテリア雑誌に出てくるような、おしゃれで整理整頓ができた本棚を作るコツを、整理収納アドバイザーのくろだあきこさんがアドバイスします。
片付いた本棚は「必要な本だけを選ぶ整理」と、「見せどころ」「収納場所」のメリハリが大事。実用性とおしゃれさを兼ね備えた、ワンランク上の本棚を目指しましょう!
魅せる本棚への第一歩。まずは本の整理から
本は形や厚さもさまざまで片付きにくく、また重さもあるため、まずは整理が必要です。
捨てる基準や並べ方のコツなどを紹介しながら、インテリアらしい本棚への第一歩をアドバイスします。
本棚は「お気に入りを並べる場所」でもある
海外のインテリア雑誌では、ぎっちり本が詰まった本棚はあまり見かけません。空間に余裕があり、空いたスペースにはオブジェが置かれ、本棚全体でひとつの作品のようなまとまりがあります。
インテリア上手のお宅を訪問したときも、本棚が小さくても必ず空きスペースが作られ、雑貨が飾られていたのを思い出します。
インテリアを引き立てる本棚は、本に限らず、自分自身のお気に入りや、興味のあるものをディスプレイする場所でもあることを、まずは意識しましょう。
本棚のキャパシティを把握しよう
みなさんは、持っている本棚に何冊の本が収納できるかをご存じですか?
30センチ幅の本棚の1段には、雑誌なら約35冊、文庫本で約25冊、ハードカバーの単行本なら約15冊、洋書は約10冊程度が収納できるといわれています。※厚みは1冊ずつ異なるので、あくまでも目安です。
まずは自宅の本棚のサイズを測り、何冊の本が収納できるのかを把握します。収納できない本は、自分や家族にとって本当に必要なのかを考えましょう。
もちろん、お気に入りを並べるスペースを確保することもお忘れなく。
「見返す本だけを残す」ルールを決めて潔く整理
本や雑誌は知識の集合体だから、もったいなくて捨てられない、という人もいるでしょう。
でも、本は所有することが目的ではなく、内容を理解し、自分の世界を広げるために買うものですよね。読んだ本は、すでにあなたの知識として蓄積されているので、手放しても問題ありません。
何年も見返していない本は、潔く処分してください。捨てることに抵抗があるなら、古本屋に売るのもひとつの手です。
また、近年では電子書籍サービスも充実しています。たまにしか見返さない本はデータとして所持しておくのも効率的ですよ。
雑誌を整理する前の一工夫。インテリアのお手本に
写真集やインテリア雑誌は、処分する前にもう少しだけ役立ってもらっても良いでしょう。
いいなと思う写真は、切り抜いて飾ります。枚数が多いときは額に入れず、マスキングテープで壁に貼るだけで構いません。写真をお手本として毎日眺め、そのインテリアに近づけるには何をしたらいいかを具体的に考えてみてください。クッションや雑貨の置き方が違ったり、色の統一感があったりと、自分の部屋にはない特徴が見えてくるはず。そうすると、部屋を飾るコツが次第に分かってきますよ。
- 空間を作ってインテリアを引き立たせる本棚にしましょう。
- 自分の本棚にとって適切な冊数を知ることからスタート。
- この本いつ見返した? 自問しながら整理整頓しましょう。
- 写真中心の雑誌は、切り抜いてインテリアの参考に。
魅せどころはメリハリをつけよう。本棚の演出方法
引き続き、本棚をいかに魅せるかを考えていきましょう。
普通に並べるだけではなく、洋書などの美しい表紙は見えるようにしたり、背表紙をきれいに魅せたり、棚に雑貨を置いてちょっとしたスペースを作るなど、さまざまな演出方法を紹介します。
並べ方一つで様変わり!「高さ」と「面」を意識してすっきり魅せる
美しく本を並べる時に意識すべきことは、高さと面です。まずは、本の高さを揃え、左から右へ(あるいは右から左へ)徐々に低くなるように並べましょう。冊数が多い場合は分野ごとに本をまとめ、その中で背の高い本から低い本を順番に並べます。
次に意識するのは、背表紙の面。本棚に本を収納する際には本を奥まで押し込みがちですが、背表紙のラインを手前に揃えると、背表紙で作られる面がひとつになり、スッキリとした印象になります。
上段に空間を作って、収納と空間のバランスを整える
本棚は、空に近い部分は軽く、地面に近い部分は重い印象に整えましょう。上段は本を詰めすぎず、床に近い段にはたっぷりと本を収納して(本がなければファイルボックスで埋めて)、見た目にも安定感があるようにするとバランスが良くなります。
また、1章でご説明したとおり、本棚は本を収納するだけではなく、お部屋のインテリアとしても活用したいものです。適度に“魅せる”段を作り、個性ある美しい本棚を作り上げましょう。
目線を意識して、本棚の視界に入りやすい場所を飾る
重要なのは、人の目線です。
立った時に目線のちょっと下にある段や、ソファに座った際に目線のちょっと上にある段は、視界に入りやすく目立つ場所。空きスペースを多めに作り、特にお気に入りの本と雑貨を並べ、自分らしく飾ってみましょう。一方で、天井に近い段は、よほど広い部屋でない限り目立たないので、さほど気合を入れる必要はありません。
本棚の「魅せる」段にはボリュームのある雑貨を
「魅せる」段には必ず空きスペースが必要です。飾りたいものに合わせてスペースを確保しましょう。
最も気軽にできるのは、本屋さんのディスプレイのように、お気に入りの本の表紙をこちらに向けて立てかけること。ただ、時間が経つと形が変わってしまうことがあるので、時々入れ替えるなどちょっとした注意が必要です。
雑貨を飾るときは、小ぶりなものよりは、適度にボリュームのある造花のブーケなどのほうが、掃除や本の出し入れが楽になるのでオススメです。
- 本をきれいに並べるには、高さと背表紙をそろえましょう。
- 下段=収納、上段=空間という基本を押さえて本棚づくりを。
- 視界に入る箇所は、個性を出せる空きスペースとしてアレンジ。
- 本を立てかけたり、大きめの雑貨で空間を演出しましょう。
ワンランク上の本棚へ。個性派本棚の活用術
本棚といえば四角い形、というイメージがありますが、カフェ風の本棚や少し変わった形の本棚もあります。
おしゃれになるかは選び方次第。個性のある本棚におすすめの技ありアイテムを紹介します。
カフェ風本棚でおしゃれと収納を両立
カフェ風のインテリアを目指したい人におすすめなのが、フラップ扉付きの本棚です。
フラップ扉とは、扉の蝶番(ちょうつがい)が上に付いている感じで開き、その扉を奥に押して収納できる仕組みのものを言います。本棚の中が乱雑でも、扉を閉めてしまえばスッキリ。扉には雑誌や本を立てかけられるので、片付けが苦手な方でも、カフェっぽくおしゃれな雰囲気が簡単に作れます。
前章で紹介したテクニックを使い、素敵に飾ったボックスだけオープンにすると軽やかな印象になりますよ。
和風のディテールを備えた本棚で、和モダンの高級感を
本棚のある部屋というと、洋風のインテリアを思い浮かべる人が多いと思いますが、和の暮らしも最近見直されていますよね。
和のお部屋に合う本棚を見つけるのは結構難しいのですが、例えば伝統工芸品の雰囲気を保ちながら、和にも洋にも使えるデザインでシンプルな箱を積み重ねて自由に収納が作れるボックスや、濃い茶色の階段型シェルフなど、和室に合う本棚を探してみるのもいいでしょう。
お気に入りの本をディスプレイする、小さな本立て
本はそんなに持っていないけど、厳選したお気に入りは何度も読み返す、というスタイルの方には、インテリアとしてもぐっと部屋を引き立ててくれる小さな本立てもおすすめ。
単体で見ると、何に使うんだろう?と不思議に思う家具ですが、本を立てかけてみるとお気に入りの本が本当に素敵に収まって、まるで舞台に立っているかのよう。
置ける冊数には限りがありますが、だからこそ、その時の自分にとって必要な本を置いておけます。シンプルライフを目指す方におすすめです。
意外なアイテムを本の収納に活用
季節やその日の気分によって、家の中で最も快適な場所は変わってきます。日だまりのなかで本を読みたいときもあれば、ベッドの中で過ごしたいときもある。そんなときに、移動できる本棚があったらいいと思いませんか?
本棚とまではいきませんが、使っていないカゴがあれば、本の収納に使えます。カゴでなくても、持ち運びできる取っ手があれば大丈夫。本棚からお気に入りの本を数冊移し、今日はどこで本を読もうかな、と移動します。リビングの隅でも、キッチンでも、ベランダでも、そこがあなたの書斎になります。
是非お気に入りの場所を見つけて、本の世界を楽しんでください。
- 片付けが苦手でもフラップ扉付き本棚で解決。
- 和の雰囲気に合う本棚も探してみましょう。
- シンプルな本立てもインテリアとしておすすめ。
- カゴなども小さな本棚として使ってみましょう。
まとめ
ワンランク上の本棚を作るための、本の整理と本棚の魅せ方についてご紹介しました。
本棚にはいっぱいまで本を詰め込むのではなく、「見せどころ」と「収納場所」のメリハリをつけて、お気に入りを飾る場所を作ってみましょう。
おしゃれで収納としても機能する、ワンランク上の本棚になりますよ。
くろだあきこ
インテリアコーディネーター
整理収納アドバイザー1級
これまでに訪れたインテリアショップは国内外300以上。
その知識を活かしフリーのライターとして雑誌づくりなどに関わる。
そのほか片付けやすい&美しい部屋作りのコツについて専門家の立場からアドバイスするなど、新聞連載のほか、テレビ、雑誌やwebで活動中。
※この記事は、2016年8月~12月に公開されたアルファあなぶきStyle内コンテンツ記事を再編集したものです。
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