くらしの歳時記【2023年7月・文月】

7月の和名「文月」。梶の葉に和歌をしたためてお祀りする「七夕」の行事にちなんだ「文披月(ふみひらきづき)」が転じたものと言われています。

また、稲穂が膨らむ時期だから「穂含月(ほふみづき)」という説もあります。
7月なのにもう稲穂が膨らむのかと不思議に思うかもしれませんが、実は旧暦7月は現在の8月中旬から9月ごろに該当します。暑いながらも秋の気配を感じるころ。暦の上での文月はそんな季節なのです。

現実世界では色鮮やかに朝顔や凌霄花(ノウゼンカズラ)の花が咲き始め、海開きが行われるなど、本格的な夏の到来を感じさせるこの月。そんな7月の暮らしの歳時記を紹介します。


今月の注目イベント


7月のこよみ

7月2日「半夏生」(雑節)

ハンゲショウ

半夏生は夏至から数えて11日目ごろ。あるいはその日からの5日間。
ドクダミ科の植物「ハンゲショウ」の葉が白くなり、農家では田植えや畑仕事が一段落する時期です。

養生の時期としての「半夏生」

この時期は天から毒気が降るとされ、井戸に蓋をしたり農作業をお休みする風習がありました。つまり農繁期後の休息期間です。
ちょうど湿度も温度もぐっと上がってくる季節の変わり目で、身体がまだ慣れていないことから体調を崩しがち。仕事が一段落したら無理をせず休もう、というわけです。

半夏生の日に食べる行事食

半夏生は気候の変わり目だけではなく、農作業の大切な節目でもあります。昔から「田植えは夏至の後、半夏生に入る前までに終わらせるもの」とされ、それを過ぎての田植えは秋の収穫量が減ると言われてきました。
田畑の仕事が一段落した農家は、この日の天気で農作物の出来を占ったり、豊作を願って神様に食べ物を捧げたりしたそうです。

半夏生までに田植えを終えた農家は、この日の天気で農作物の出来を占ったそうですが、同時に豊作を願って神様に食べ物を捧げる日でもあったようです。例えば、関西地方では蛸、福井県の一部では鯖を食べる習慣がそれに該当します。

半夏生のうどん

毎年お決まりのように言っていますが、アルファジャーナル編集部のある香川県では半夏生の日に「うどん」を食べます。ただし「いつもの/ただの、うどん」ではなく、行事食としての由来がちゃんとあるんですよ。

小麦の収穫時期は6月。この小麦を使って打ったうどんで収穫を祝ったのが縁起とされているんです。さらに、そのうどんを農作業を手伝ってくれた人たちにも振る舞ったことから、田植えを終える半夏生の頃にうどんを食べる習慣が定着したそう。

7月7日「小暑」(二十四節気)

二十四節気の11番目。
暑さが本格的になる頃。蝉が鳴きはじめたり、蓮の花が咲きはじめたりと、いよいよ夏の気配が濃厚になります。

7月23日「大暑」(二十四節気)

梅雨明けを迎え、本格的な夏の到来を感じる時期です。
今日から8月8日(2023年)の立秋までが「暑中」で、この期間中に暑中見舞いを出します。オンラインで手軽に繋がれるこの時代に、あえて素敵なハガキやカードに近況をしたためて出してみる、なんていうアナログな方法で連絡してみるのも楽しいかもしれません。

7月20日〜8月7日「夏土用」(雑節)

雑節のひとつ「土用」は、土公神(どくじん)という土を司る神様が支配する期間のこと。立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間を指し、期間中は土を動かす作業(土いじり、地鎮祭、井戸掘りなど)を忌むことになっています。

とはいえ18日もの間ずっと作業ができないのは、さすがに実生活に影響が出ますよね。そこで土公神が地上を離れる日を設け、その日に限っては作業をしてもOKとしました。それを「間日」と呼びます。
2023年の夏土用の間日は、7月20日・21日・25日、8月1日・2日・6日です。


年中行事と7月のイベント

7月7日「七夕」(節句)

七夕

七夕は「星祭り」とも呼ばれる五節句のひとつで、そのルーツは中国の「乞巧奠(きっこうでん)」という、織女に対して手習いの上達を願う行事です。奈良時代に遣唐使によって日本に伝わり、詩歌や裁縫の上達を願って梶の葉に和歌をしたためる宮中行事になりました。
その後、時代が下って江戸時代に、幕府によって五節句のひとつに定められます。

短冊、吹き流し…七夕飾の意味とは?七夕を彩るお飾りの作り方10種

年に一度の逢瀬の伝説で知られる織姫星はこと座のベガ、牽牛星(彦星)はわし座のアルタイルです。これにはくちょう座のデネブを加えたものが「夏の大三角」。

天の川銀河

七夕の夜は、天の川銀河を挟んで1等星が結ぶ三角形を見つけてみてください(残念ながら、夜空の明るい街中からは天の川は見られません)。

7月17日「海の日」

7月の第3月曜日は「海の日」。「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」ことを趣旨に、1995年に制定された比較的新しい国民の祝日です。
7月ももう半ば。水辺で過ごすのが気持ちの良い季節になりました。安全に気をつけて楽しみたいですね!

7月30日「土用の丑の日」

夏の土用は暑さの厳しい時期であることから、特に十二支の丑の日に当たる日を「土用の丑の日」と呼んで、養生する日にあてられました。

土用の丑の日の行事食といえば誰もが鰻を思い浮かべますが、実際は「う」のつく食べ物(瓜・うどん等)ならなんでもよいようです。

食べ物以外ですと、お灸を据えたり(土用灸)、薬草を入れた湯につかったり(丑湯)するのも有効なのだとか。

実は夏こそ湯船にゆっくり浸かるべき。気付かないうちに冷房で冷えてしまった身体を温め、汗をかいた肌の汚れをしっかり落としてトラブルを防ぐには、湯船に浸かることが効果的なのです。
先人の知恵に倣って、この日はゆったりと自分の身体をメンテナンスする日にしてみませんか。

今月のアンケート


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今月のお題は「物価高・節約」

毎月のように値上げのニュースが報じられて、日常生活でも物価高を感じている人も多いのではないでしょうか?
今回は物価高やこれを乗り切る節約テクニックについてお聞きします。

回答期限:2023年7月20日(木)
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先月の「災害への備え」の集計結果をみる

年々増加している災害の被害。頻発する地震に加え、これからの季節は大雨や台風などの災害リスクも懸念されます。今回はみなさんの災害対策への意識や対策内容、要望する防災サービスなどをお聞きしました。

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次回の「くらしの歳時記」は8月・葉月編。お楽しみに!

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