最近増えてきたペット飼育OKの分譲マンション。単にペット飼育OKというだけではなく、大事なペットと快適に暮らすため工夫されていることもポイントです。
ペットの種類や悩みごとに応じて選べるオプション商品やペットを飼っていない人にも配慮した共用設備。また、多くの人が集合して暮らす分譲マンションだからこそのルール設定もされています。分譲マンションで飼育できるペットの大きさや種類、注意点、マンションによって飼育負担金が発生することもあります。
詳しい内容は入居前でも担当の営業スタッフに確認できますが、そもそも「具体的に何を、どんな風に聞けばよいのか分からない」という方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ペットと暮らせる分譲マンションの設備やルールの最新事情を紹介いたします。この記事を読んで、分譲マンションでの愛するペットとの暮らしをイメージしてみてください。
目次
ペットも人も快適な毎日を。ペット用オプション人気ベスト3
大事なペットとの暮らし。お互いが快適に、ストレスなく過ごしたいですよね。それを住まいの面からサポートするために、新築の分譲マンションではペット用オプションを用意しており、契約後に注文することができます。
本章では実際に注文いただいた数々のペット用オプションの中でも、人気のもの・筆者オススメのものを3つ紹介します。
1.ペット用クロス(壁紙)
クロス(壁紙)は素材やデザインが様々にあるというだけでなく、防カビ・吸放湿など様々な機能を強化されたものもあります。そういった機能性クロスの中でも、特にペットと暮らす上での悩みに特化したものを選ぶ方が多いです。
引っかきキズに強いクロス
室内でペットと暮らす際のお悩み上位にあがりがちな、爪による引っかきキズに強いクロスです。表面が強化されているので、一般的なクロスと比較して引っかきキズができにくい特長を持っています。
また表面を抗菌加効果のあるフィルムでラミネートし、日常的な汚れなら簡単に落とせる、お手入れしやすい機能を追加したタイプの壁紙もあります。
臭いを吸着・消臭してくれるクロス
表面に消臭剤を加工し、ペットの臭いを吸着・分解する機能を持たせたクロスです。帰宅した時などに気になる、こもった臭いにも効果があります
両方のクロスを同時に使う技も
ワンちゃんなら床上1m程度まで、高い場所が好きなネコちゃんなら壁全体にキズに強いクロスを。その上側の壁(ネコちゃんの場合は天井)に消臭効果のあるクロスをつかえば、ひとつの空間に両方の機能を組み込むことができます。
この方法なら、キズが目立ってきた場合でも張り替えやすく、また色やデザインの組み合わせを楽しむことができます。
2.ペットドア
別の部屋にいたペットが「開けて〜」と催促してドアをカリカリ……壁やドアが傷んでしまって困っている飼い主さんは多いのではないでしょうか。
そんな時にピッタリなのがペットドア。通常のドアに、ペットが自由に出入りできるくぐり戸が付いています。ペットを傷つけにくいやわらかい素材が採用されているので、万が一首や体が挟まっても、怪我をしない配慮もされているので安心ですね。
またドア以外の、壁に設置できる「壁内くぐり戸」というオプションもあります。ペットドア同様、柔らかい素材なので安心です。
アルファマンションで採用されているのは、一般的な小型のペットが通れるサイズのペットドアです。注文前に自分のペットが充分通れるサイズかどうかを確認しましょう。
3.ペットにも優しいフローリングの床材
ツルツルと滑りやすいフローリング床は、ペットの足腰、股関節に負担をかけ、ケガの原因になることもあります。そこでオススメなのが、滑りにくいフローリングの床材に変更すること。小型犬の歩きやすさに特化した商品も登場しています。
共用施設にも、ペット用の設備が用意されている
「ペット足洗い場」で散歩後等もキレイで快適に
散歩後のペットの足を洗うための設備です。共用部(エントランスホールや廊下など)ではペットを歩かせることが禁止されているマンションが多く、抱っこやゲージに入れて移動すすることになります。
そんな時に「ペット足洗い場」であらかじめ汚れを落とすことができれば快適ですね。リードフックが付いているタイプの洗い場なら、両手を使うことができて作業効率もUPします。
「ペット乗車中ボタン付エレベーター」で密室空間対策
多くの人が暮らす分譲マンションですから、中にはペットが苦手な人や、動物にアレルギーがある人もいます。そんな人たちも快適に過ごせるように「ペット乗車中ボタン付エレベーター」があります。
ペットを連れて乗るときにこのボタンを押すと、別の階でエレベーターを待っている人に向けて「ペット乗車中」のサインが点灯する仕組みです。これによって、ペットが苦手な方がそのかごに乗ることを避けることが可能になります。また、同じかごに複数のペットが乗ってしまうことによるトラブルを防ぐこともできます。
ペット飼育に関するルールはどうなってる?
飼育できる動物の種類や飼い方は管理規約で決められている
いくら「ペット可」といえども、何でもOKというわけではありません。飼育できる動物の種類やサイズ、日常の飼育方法は管理規約で厳密に決められています。
例えばアルファマンションでのルールはこのようになっています(抜粋)。
実際にあった相談事例
管理規約で定められたペット飼育のルール、うちのペットちゃんにどう適用されるの?と気になる人も多いのではないかと思います。そこで、ペットを連れて分譲マンションにご入居予定の方から、実際に受けたことのある相談事例を紹介します。
ちなみにアルファマンションでは、体長が約50センチ以内・体重が約10キロ以内と定められています。

管理規約の抜粋でも紹介したように、ペットの飼育数が制限されていることがあります。アルファマンションにおいては2匹までと決められているのですが、筆者が相談を受けたお客様はネコちゃんを3匹飼っていらっしゃいました。幸いご入居までに1年間の猶予があったので、ネコちゃんたちはお客様のご実家で生活することになり、そのための準備もすることもできました。
多頭飼いをしている人は、分譲マンションを検討する前にルールを確認をしておきましょう。
管理組合に登録する必要がある
大方の分譲マンションでは、ペットを飼うことを管理組合に申請することになっています(もちろん、このようなルールがない場合もあります)。アルファマンションでは、申請の時にペットの写真も提出することになっています。
どの住戸がどんなペットを飼っているかを管理組合が把握しておくことで、トラブルが起きたときにも対処しやすくなります。
まとめ
以上、ペットとよりよく分譲マンションで暮らすための方法をご紹介させていただきました。これから分譲マンションでペットを飼われようと思っている方、また現在飼われている方も参考にしていただければ幸いです。
また、こちらの記事でも分譲マンションでペットを飼う際の対策や注意点を紹介しています。
合わせて参考にしてください。