家を買うタイミングは、妊娠が分かったときや、2人目以降が生まれて今の住まいに狭さを感じたときが多いと言われています。住居探しの条件は人によってさまざまですが、特に子育て世帯のご夫婦は、“子育てしやすいか”に大きな焦点を当てることかと思います。
とはいえ、特に初めての出産を迎えるご夫婦は、どういった住居が子育てしやすいのか漠然としかイメージしにくいのではないでしょうか。
子育てファミリーの住居探しは、単に物件の条件にばかり目を向けるのではなく、周辺の環境も考慮することがとても大切です。
そこで今回は、環境と物件の2つの角度から、失敗しない住居探しについて考えていきましょう。
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快適な子育てのための賢い環境選び
- 治安の良さ
- 子育て世帯の多さ
- 子育て支援サービスの充実
- 周辺施設への近さ
- 実家が近いこと
などが挙げられます。それでは詳しくみていきましょう。
やっぱり「治安の良さ」は必要不可欠
物騒な事件が多い世の中、大切な子供と暮らすには治安の良さが絶対条件!
まず気になるのが、犯罪が多いかどうかですが、ただ単に犯罪件数が多い=治安が悪いとはなりません。というのも、一般的に犯罪件数は人口に比例するからです。なので、チェックする際は犯罪件数ではなく犯罪率が大切です。
また、悪質な事件が発生するのは、繁華街の近くやパチンコ店が多い地域と言われているので、そこは避けたいところ。もちろん不動産屋さんにリサーチするだけでなく、実際に自分の目で確かめることをおすすめします。
街を歩いてみて、「スリに注意」とか「知らない人について行かないようにしましょう」など、地域からの警告ポスターが多いところはそれだけ実際に被害がある可能性も……。一方、地域のパトロールカーが街を回っていたり、小学生の通学時に“見守り隊”の方たちがいるところは、地域みんなで街を守ることに力を入れていることが分かりますね。
なお、街の見学は昼間に行くだけでなく夜も行くべき。外灯が少ないから薄暗い印象だったり、バイクが走り回っていたりと昼間とガラッと印象が変わる場合もあるからです。
子育て世代が多いと心強い!
周りに子育て世代が多いと、育児での困りごとやちょっとしたグチを話したりでき、ママとしても一人で抱え込みすぎることなく心にゆとりができます。特に子供が小さい時は、ママと子供だけの時間が多いので周りに同じ仲間がいると心強いものです。筆者の住んでいる地域も子供が多いですが、下の子が病気になったときに他のママが上の子を一緒に保育園に連れていってあげたり、ママが葬儀など子連れしづらい場に行く際に子供を預かってあげたりと、さまざまな協力体制が見られます。
もちろん、非常時だけでなく、普段から気の合うママたちと子供を含めたランチパーティーをするなどの交流もあります。また、子供が多い地域だと、自治体が子供向けイベントを開催するなど福祉サービスが充実しているケースも。役所や自治体のホームページをチェックしてみるのといいですよ。
こんなに違うの?子育て支援サービス
地域によって変わってくるのが自治体の支援制度です。せっかくなら、子育て世帯に嬉しいサービスがあるところがいいですよね。
たとえば子供の医療費。だいたいの自治体では健康保険の3割負担よりも大幅に安いですが、1回につき300円負担のところもあれば500円負担のところもあるなど金額はバラバラ。中には無料の自治体まであるんです!また、月にその負担額で利用できる回数制限があるところや入院費用まで助成してくれるところ、対象年齢が15歳までのところがあれば18歳までのところがあるなど、地域によって本当にさまざまなんです。医療費が安いと本当に助かるので、ぜひ事前に調べることをおすすめします。
また、出産の際にもらえる「出産一時金」のほか、自治体独自で「お祝い金」を出しているところがあったり、幼稚園の給食費の無償化や私立高校の就学支援制度を行っているところなど教育支援にも差があるので、併せてチェックしておきたいですね。
スーパー・病院は近くに欲しい施設ナンバーワン
この2つは、近くにあるとないでは便利さが全然違います。子供が小さいときは、いつグズる分からず、往復に時間がかかると買い物はひと苦労なので、スーパーが近くにあるととても便利。また、小学生頃になるとおつかいを頼むことも出てくるので、近くにあると安心です。近くにない場合でも、保育園や通勤ルートにスーパーがあればついでに寄ることができるので、不便ではありませんね。
もう一つチェックしたい点が、店内のゆとり。ベビーカーやカートですいすい進める広さならストレスなく買い物できますが、通路が狭いと混雑する時間は気を遣うので疲れてしまうことも……。筆者の友人は、『近くのスーパーは狭くてベビーカーが通りにくいから』と、少し遠くのスーパーまで足を運んでいると言っていました。
また、小さな子供は免疫が低く、さまざまな疾患にかかりやすいので、病院のお世話になる機会が多いもの。また、新生児のうちから予防接種が始まるので、病院(特に小児専門病院)はなるべく近くにあるのがベストです。子供がしんどそうにしていても、すぐに病院へ連れていけるので親としても安心ですよね。病気や怪我をすると、いつも以上に激しくグズったり、病院を嫌がって泣いたりすることも多く、そういった点からも近くにあると助かりますよ。
実家が近いと何かと助かる♪
初めての出産、子供が複数いる、フルタイムでの仕事、パパの仕事が遅いなど、それぞれの状況は違えどやはり実家が近いと何かと助けてもらえて安心です。筆者の周りにも実家の近くに住んでいるファミリーはたくさんいますし、両親が田舎に住んでいるママたちは実家が近いのは本当にうらやましいと口を揃えているので、多くの人にとってプラスと言えるでしょう。
しかも、親は子育ての大先輩ですので、日常をサポートしてもらうだけでなく育児で不安に感じることなども相談・アドバイスしてもらえるので心強いです。
いざ住居選び!注目すべきポイントは?
- 日当たり
- セキュリティ
- 収納
- ベランダスペース
- 和室
- ゴミ出しシステム
といったところが重要ではないでしょうか。では、さっそく具体的にみていきましょう。
子供がのびのび育つかも?日当たりの良い部屋
一般的な物件選びでも日当たりの良さは重要視されますが、子育て世代にとってはなおさら大切です。お部屋が明るいだけで自然と気分まで明るくなるので、子供もおおらかに育つかもしれません。現に、筆者が南向きタイプに住んでいる知り合いの家を訪れたとき、小さかった息子が「なんかおうちが気持ちいい」と喜んでいました。子育てでついイライラしてしまう時でも、明るいお日様が差し込んでくると気持ちが和らぐものです。
また、洗濯物の乾きが早いというのもママには嬉しいポイント。
日当たりの良い物件として南向きが人気ですが、これは季節に関係なく日照時間が長く、冬でもお部屋が暖かいなどの理由があるからです。とはいえ、南向きは人気で売れてしまっている場合もありますし、価格も他よりは上がるので予算がオーバーすることも。そこで、南向き以外にもある日当たりの面でのメリットを考えてみましょう。
たとえば、東向きだと早朝から日が差し込むので体内時計が機能しやすく、健康的な朝を迎えることができます。子供の生活リズムもつかみやすくなりそうですね。また、西向きでは午後からしっかりと日差しが入ることで部屋の明るさはあり、おまけにキレイな夕日を楽しむことができます。冬場でもある程度、暖かさをキープできるのも魅力ですよ。
西向きをはじめ、お部屋の方角別のメリットについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
また、日当たり以外にも風通しがいいかどうかもチェックしておきたいところ。家の中を風がしっかり通ると湿気になりにくく、快適に過ごせますよ。
セキュリティの充実で安心感大!
物騒な世の中なので、セキュリティ対策はしっかりとする必要があります。子供がいる親としては重要視したいところ。
セキュリティの面から考えると、一般的には戸建てよりマンションのほうが安心と言われています。最近ではオートロックが主流ですし、監視カメラがいくつも設置しているというところも多いです。特に、監視カメラがあると犯罪抑止に繋がることも分かっていますので、建物内にいくつもあるだけで安心感が増しますよね。
また、警備員が常駐していたり管理会社による24時間の管理体制などがあったりするマンションだと、万が一何かあった際でも心強いですよ。
物がどんどん増えるから……たっぷり収納は必須
子供がいるとおもちゃをもらうケースが多く、気づけば物がどんどん増えてくるし、一人目の時に使った物や衣類を二人目を想定して置いておくケースもあるので、収納スペースの充実は必須と言って良いでしょう。また、まとまった収納スペースがあればおむつなどの消耗品や飲み物・レトルト食品などのまとめ買いもでき、子育てに仕事にと忙しいママには助かります。
ちなみに、筆者の家はわりと収納スペースが充実しているので、急な来客の際などにパパッと要らないものを詰め込んですっきりさせるという使い方もしていますよ。
洗濯物が多くても平気♪広いベランダ
赤ちゃんから幼児までの時期は、汗をかいたりや食べ物・飲み物をこぼしたりと1日の間に何度も着替えをすることが多いです。また、小学生以降は体操服や習い事のユニフォームなどで着替えが増えるので、子育て世帯は夫婦だけの世帯よりも洗濯物がとても多くなります。実際に見学をする際は、ベランダに出て洗濯物を干すスペースがどれくらいあるのをしっかり確認しましょう。
また、マンションによっては、景観の点から洗濯物を干すのがNGな場合がありますので、事前の注意が必要ですよ。
和室があればママも赤ちゃんも快適!
お着替えやおむつ替えなど、赤ちゃんの時期は寝ころぶ場面がたくさんあるので、フローリングや絨毯よりも柔らかい和室が1部屋は欲しいところ。もともとベッド派のご夫婦でも、赤ちゃんが生まれてからはお布団にするというケースも多いですしね。
また、転んだりした時も和室なら痛さがマシですので、遊ぶスペースとしてもおすすめです。
まとめ
住居選びは“一生もの”ですので、ぜひじっくりと検討してみてくださいね。
アルファジャーナルには、子育て環境・子育てに適した家についての記事が他にもたくさん揃っています。
子育てに適した住環境について考えるときは、ぜひ「子ども」タグの記事を参考にしてください。
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