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くらしのヒント

くらしの歳時記【2023年5月・皐月】

5月の和名「皐月」は、早苗を植える時期「早苗月(さなえづき)」を略したものと言われています。
「早苗」とは稲の苗で、苗代(なわしろ)から田に移し植えるくらいの大きさのもの。皐月の”皐”には「神に捧げる稲」という意味があるので、この字が当てられたと言われています。

気温もぐんと上がり、5月6日の立夏を迎えば暦の上では「初夏」。新緑も爽やかな5月のくらしの歳時記を紹介します。


今月の注目イベント


5月のこよみ

5月2日「八十八夜」(雑節)

立春から起算して88日目。唱歌「茶摘み」で「♪夏も近づく八十八夜」と歌われるように、春から夏に移り変わる節目の日です。
この日を目安に住まいの夏支度をはじめます。

5月6日「立夏」(二十四節気)

暦の上で夏が始まる日。新緑の季節の本格的なスタートです。
蛙の声が聞こえてくるようになるのもこのころですが、本格的な夏の始まりはまだすこし先。日差しが強く気温が高くなる日もありますが、基本的には過ごしやすい気温と低い湿度で、爽やかな日が続きます。

4月17日〜5月5日「春土用」(雑節)

雑節のひとつ「土用」は、土公神(どくじん)という土を司る神様が支配する期間のこと。立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間を指し、期間中は土を動かす作業(土いじり、地鎮祭、井戸掘りなど)を忌むことになっています。

とはいえ18日もの間ずっと作業ができないのは、さすがに実生活に影響が出ますよね。そこで土公神が地上を離れる日を設け、その日に限っては作業をしてもOKとしました。それを「間日」と呼びます。
2023年の春土用の間日は、4月17日・18日・21日・29日・30日、および5月3日です。

5月21日「小満」(二十四節気)

「陽気がよくなり、草木などの生物が次第に生長して生い茂る」時期のこと。秋播きの麦の穂がつき、初夏の風物詩である梅が実をつけはじめます。

梅の実は6月初旬ごろに収穫の時期を迎え、梅干しや梅シロップ・梅酒などの保存食を拵える「梅仕事」が始まります(梅仕事のお話は、来月の歳時記で詳しくお伝えします)。


年中行事と5月のイベント

5月5日「端午の節句」

端午は五節句(伝統的な年中行事をおこなう節目となる日)のひとつで、日本においては、古く奈良時代から伝わる風習です。
元は魔除けのために葵や菖蒲を飾るものでしたが、江戸時代頃に「菖蒲」と「尚武(武道を重んじること)」が結びつき、男の子の節句になりました。

この日に鯉のぼりを飾るのは、鯉が清流ではない池や沼でも生きていける生命力の強い魚であること、また「登竜門」の故事(竜門の滝を登り切った鯉は竜になる)になぞらえて、子供の成長と立身出世を願うためです。

5月14日「母の日」(5月第2日曜日)

日ごろの母の苦労を労り、感謝の気持ちを表す日です。
実はこの「母の日」は、世界各国にあってその由来も日付もバラバラ。 日本における母の日は、アメリカから伝わったものです。

1907年、南北戦争中に活躍した社会活動家である母親の追悼のために、娘が教会でカーネーションを配ったのが始まりとされています。これをきっかけに全米に母親に感謝するムーブメントが広まり、1914年に米国議会が祝日に定めました。

これが日本に伝わったのは1913年、大正時代のこと。しかし全国的な行事になったのは、もう少しあとの時代のようです。


初夏の暮らしの楽しみ方

5月6日の立夏を迎える今月は、暦の上で夏が始まります。爽やかな初夏の暮らしを楽しみましょう。

夏を涼しく過ごす部屋のしつらえ「夏座敷」

雑節の八十八夜は、住まいを夏のしつらえに変えはじめる目安の時期です。それに倣って、昔から暮らしの中で取り入れられてきた「夏座敷」を意識したインテリアに変えてみませんか?

夏座敷は、湿度の高い日本の夏を過ごすために考えられたしつらえのこと。襖や障子を開け放して風通しを良くし、室内や調度品を夏向けのものに取り替えます。
現代の住まいにおいて、まったく同じことを再現するのはかなり難しいですが、エッセンスを取り入れることはできます。例えば部屋の見た目をスッキリ整えたり、風の通り道を作って涼しさを感じられるようにしてみたり。庭やバルコニーからの照り返し対策も必要ですね。

新茶の美味しい季節、はじまる

新茶とは、その年に生えてきたばかりの新芽を摘み取って作ったお茶のことです。
秋に収穫が終わった後、長い冬の間にじっくり養分を蓄えて出てきた新芽は風味が豊なだけでなく、苦み成分であるカテキンが少なく、旨み成分のテアニンが豊富。そんな新芽からできる新茶は、古来から不老長寿や無病息災の縁起物とされてきました。

新茶の香りをたたせるなら、少し高温のお湯を使って

新茶の香りを愉しむなら、一般的な煎茶を淹れる時よりも高めの湯温で。香気成分を最も引き出すのは約70〜80度程度とされています。

  1. 急須に茶葉を入れる
    使用する茶葉は1人前あたり2グラム程度。1人分だけ淹れるときは+2グラムして、計4グラムで淹れた方が美味しいです。
  2. 沸騰したお湯を湯呑み茶碗などに一度移し、充分に温度を下げてから急須に入れる
  3. 30秒〜1分ほど蒸らし、数回急須を回して(この動作で茶葉が開きます)から茶碗に注ぐ
    複数人分淹れる時は、濃さが均一になるように、少しずつ均等に注ぎ分けます。

最後の1滴まで注ぎ切るのがポイント。こうすることで2煎目のお茶も美味しくいただけます。ちなみに2煎目以降は、茶葉が開いているので蒸らしの時間は必要ありません。

甘みと旨みを愉しむなら水出しで

新茶特有の甘みや旨みを堪能したいなら、迷わず水出しで。
なぜなら、甘みや旨み成分であるテアニンは水温に関係なく抽出される一方で、苦み成分であるカテキンは高温でしか抽出されないからです。低温でじっくり淹れることによって渋さや苦みを抑え、より甘み・旨みの強い味わいのお茶が愉しめる、というわけです。

  1. ポットやボトルに茶葉を入れる
    目安は水1リットルに対して10グラム程度です。
  2. 手で触って冷たいと思う程度の冷水を注ぐ
    夏場などの水温が上がりやすい時期は、注ぐ前に水温の確認を!
  3. 茶葉全体が水に触れるように軽く揺すって、冷蔵庫にいれる
    そのまま3時間〜6時間程度抽出します。様子を見ながら調整してください。

急いでいるときは、水100ミリリットルに対して茶葉を10グラム程度使うと3分ほどで抽出できます。また、水の代わりに氷水を使えば、深い緑の水色が美しいお茶に(抽出時間は少し長めの5分ほど)。

新茶は賞味期限と保存方法に注意
新茶は、その独特の風味を活かすために通常のお茶に比べて火入れ(茶葉の含水率を下げる工程)が弱いものが多いです。また「新茶特有のフレッシュさ」が失われないことを前提とした、通常よりも短い賞味期限が設定されているので、開封したら長く保存せずに飲みきるようにしましょう。
保存するときは(できれば小分けにした上で)密封した後に、冷暗所に。茶葉は匂いを吸い込みやすいので、冷蔵庫に入れるなら、チャック付き袋に入れた上でタッパーなどの密封容器に入れると◎です。

今月のアンケート


みんなの暮らし聞いてみました! \こんなとき、どうしてる?/

わざわざ聞かない。聞けないけど、ずっと気になっている日常生活のアレコレ…「そういえば、みんなどうしてる?」をリサーチしてお届けします!

今月のお題は「リビングダイニングの使い方」

家の中で過ごす時間が長い、リビングダイニング。使い勝手よく、リラックスできる空間にしたいですよね。今回は、リビングダイニングについて、お伺いします。より良い場所にするためのご要望をぜひお聞かせください。

回答期限:2023年5月18日(木)
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先月の「睡眠と寝室」の集計結果をみる

新生活での忙しさから「良く眠れない」「寝ても疲れが取れない」という人も多いかもしれません。みなさんの快適な睡眠のために、気をつけていることについてうかがいました。

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次回の「くらしの歳時記」は6月・水無月編。お楽しみに!

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