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くらしのヒント

くらしの歳時記【2025年5月・皐月】

5月の和名「皐月」は、早苗を植える時期「早苗月(さなえづき)」を略したもの。
「早苗」とは稲の苗で、苗代(なわしろ)から田に移し植えるくらいの大きさのものを指します。皐月の”皐”には「神に捧げる稲」という意味があることから、この字が当てられたと言われています。

気温もぐんぐん上がり、暦の上では「初夏」を迎える、新緑爽やかな5月のくらしの歳時記を紹介します。


5月のこよみ

5月1日「八十八夜」(雑節)

立春から起算して88日目。
唱歌「茶摘み」で「♪夏も近づく八十八夜」と歌われるように、徐々に気温が上がり、春から夏に移り変わる節目の日です。

かつて茶農家は、この日に新茶となる新芽を摘み取りました。
長い冬の間にじっくり養分を蓄えて出てきた新芽は風味が豊なだけでなく、苦み成分であるカテキンが少なく、旨み成分のテアニンが豊富。そんな新芽からできる新茶は、古来から不老長寿や無病息災の縁起物とされています。

また、この日を目安に住まいの夏支度をはじめます。
かつては「夏座敷」といって、襖や障子を簾戸(簾=すだれをはめ込んだ建具)に変更するなど、室内や調度品を風通しのよい夏向けのものに取り替え、気温と湿度の高い夏を凌ぐしつらえに調えていました。

現代の住まいにおいて同じことを再現することは難しいですが、エッセンスを取り入れることはできます。
例えば部屋の見た目をスッキリ整えたり、風の通り道を作って涼しさを感じられるようにしてみたり。ラグやクッションカバーの色や素材を、夏向きのものに変えるのも良さそうです。

涼を感じる。五感で楽しむ。夏を快適に過ごすアイデアとインテリア
初夏の爽やかな風を感じると、夏のインテリアに模様替えしたくなります。楽しみな一方で、高温多湿で過酷な日本の夏。うまく乗り切るためのワザとヒントを解説します。

5月4日「春土用明け」(雑節)

雑節のひとつ「土用」は、土公神(どくじん)という土を司る神様が支配する期間のこと。立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間を指し、期間中は土を動かす作業(土いじり、地鎮祭、井戸掘りなど)を忌むことになっています。

2025年の春土用は4月17日に始まり、立夏の前日である5月4日に明けます。

5月5日「立夏」(二十四節気)

暦の上で夏が始まる日。
新緑の季節の本格的なスタートです。

蛙の声が聞こえてくるようになるのもこのころですが、本格的夏なの暑さが始まるのはまだすこし先。
日差しが強く気温が高くなる日もありますが、基本的には過ごしやすい気温と低い湿度で、爽やかな日が続きます。

5月21日「小満」(二十四節気)

「陽気がよくなり、草木などの生物が次第に生長して生い茂る」時期のこと。秋播きの麦の穂がつき、初夏の風物詩である梅が実をつけはじめます。

梅の実は6月初旬ごろに収穫の時期を迎え、梅干しや梅シロップ・梅酒などの保存食を拵える「梅仕事」が始まります(梅仕事のお話は、6月の歳時記で詳しくお伝えします)。


5月の年中行事とイベント

5月5日「端午の節句」

端午は五節句(伝統的な年中行事をおこなう節目となる日)のひとつ。古く奈良時代から伝わる風習です。

元は魔除けのために葵や菖蒲を飾るものでしたが、江戸時代頃に「菖蒲」と「尚武(武道を重んじること)」が結びつき、男の子の節句になりました。

鯉のぼり

鯉のぼりを飾るのは、鯉が清流ではない池や沼でも生きていける生命力の強い魚であること、また「登竜門」の故事(竜門の滝を登り切った鯉は竜になる)になぞらえて、子供の成長と立身出世を願うためです。

5月12日「母の日」(5月第2日曜日)

日ごろの母の苦労を労り、感謝の気持ちを表す日です。
この「母の日」に該当する日は世界各国に存在しますが、その由来も日付もバラバラ。 日本における母の日は、アメリカから伝わったものです。

1907年、南北戦争中に活躍した社会活動家である母親の追悼のために、娘が教会でカーネーションを配ったのが始まり。これをきっかけに母親に感謝するムーブメントが全米に広まり、1914年に米国議会が祝日に定めました。

日本に伝わったのは1913年、大正時代のこと。しかし全国的な行事になったのは、もう少しあとの時代のようです。


5月の自然を表す「ことば」

翠雨│すいう

翠雨のイメージ

新緑の時期に、青葉に降る雨のこと。
「翠」は草木の緑のことを指すので、「緑雨」と呼ぶこともあります。

日ごとに緑が深くなる若葉が初夏の雨に濡れ、瑞々しさを増す様を表した美しい呼び名です。

薄暑│はくしょ

薄暑のイメージ

5月上旬から中旬にかけての、少し暑さを感じ始める時期のこと。
「夏」と言い切ってしまうほど日射しは強くないものの、歩いているとうっすら汗ばみ、日影や吹いてくる風を心地よく感じるようなころ合い。夏の季語にもなっています。

風薫る│かぜかおる

薫風のイメージ

漢語の「薫風(くんぷう)」の訓読みで、若葉を吹き渡る爽やかな風のこと。
夏の季語として、数多の俳句に詠まれています。

爽やかに吹き抜ける風を「薫風」と呼びますが、この風が強くなってくると「青嵐(あおあらし/せいらん)」に変わります。初夏の青葉を揺すって吹く、少し強い風です。

走り梅雨│はしりづゆ

走り梅雨のイメージ

梅雨に入る前の時期に、数日間ほど天気がぐずつくこと。

「走り」とは「先駆け」の意味。梅雨入りするには少し早い5月下旬から6月上旬、本格的な梅雨に先駆けて、梅雨を思わせるような雨天が続く様子を表しています。

「迎え梅雨」「梅雨の走り」と呼ばれることもあります。

卯の花くたし│うのはなくたし

卯の花くたしのイメージ

走り梅雨の別名。5月下旬から6月上旬ごろの、しとしとと降る雨のことです。
ちょうどこの時期に咲く「卯の花(ウツギ)」を散らし、腐らせてしまいそうに思えることから生まれた言葉。

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回答期限:2024年5月16日(木)
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次回の「くらしの歳時記」は6月・水無月編。お楽しみに!

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