部屋選びの決め手に「キッチン」の雰囲気や過ごしやすさを上げる人はたくさんいます。
特に最近は、女性だけでなく男性にもこだわりを求める人が増えていますよね。
シンクにコンロ、カウンターなど設備や機能は同じでも、調理家電やキッチン用品、食器などの選び方や置き方、インテリア雑貨の飾り方でキッチンがさまざまなインテリアスタイルに様変わりします。
今回は、キッチンインテリアを完成させるポイントと、好みのインテリアスタイルを見つけるヒントになる事例集をご紹介します。
1.イメージ通りのキッチンインテリアをつくるポイント
マンションの場合、キッチン本体の色や素材は選べません。食器棚や家電収納などの家具、調理機器類のセレクトと収納の仕方、インテリア雑貨の飾り方などで好みのキッチンインテリアに近づけていきましょう。
1-1.木の質感と色は慎重に選ぶ
木の素材や色は、キッチンインテリアを左右します。食器棚や家電収納、作業台などの大きな家具はキッチンの中で存在感が出て、全体の印象を左右します。
使い勝手はもちろんですが、木の質感も重視して選びたいものです。
節がなく木目があまり目立たないものは、キッチンをすっきり見せたい方におススメです。
同じ白い食器棚でも、木目がうっすら見えていると空間にぬくもりをプラスしてくれます。
もう少し素朴で温かみのあるキッチンを目指したいなら、木の節が見える素材がしっくりなじみます。塗装の色でクラシックからナチュラルまで、幅広いインテリアに利用できます。
使い込まれた風合いの色ムラや、木材を成形し過ぎずざっくりと仕上げた古材風の木材は、キッチンに男っぽさやカッコよさを演出してくれます。
濃い色の方が、色ムラがはっきりして風合いが出ておススメ。
1-2.壁と床のデザインで雰囲気を出す
キッチン全体の雰囲気を好きなテイストに見せるには、面積の大きい床や壁にひと工夫加えたいところです。
床を張り替えたり壁にタイルを貼ったりすることはできなくても、キッチンマットやインテリアシートをうまく取り入れて、チャレンジしてみてください。
壁をレンガ調(柄)にすると、一気に海外感が出ます。インテリアシートを利用する場合、コンロ前に使う場合は必ず燃えないタイプのものを選んでください。
対面キッチンの場合、ダイニングなど部屋側から見えるキッチンの壁を目指すインテリアテイストにしつらえると効果的。
インテリア雑貨なども上手に使ってディスプレイするといいでしょう。
リビングダイニングとひと続きの空間にある壁付けキッチンは、床に注目。キッチンのエリアを明確にしてくれるので、オープンな空間にメリハリも生まれます。
汚れにくい素材やアイテムを選ぶと、掃除もしやすく使い勝手よく仕上がります。
1-3.ざっくりVSすっきり。収納の仕方で好みのスタイルを演出
調理機器や食器類などの収納の仕方、見せ方で、好みのインテリアスタイルを表現できます。
もちろん、使い勝手が一番大切なので、自分の料理スタイルを考慮しながら収納方法を決めるようにしましょう。
調理家電や調理機器を見せて収納する「ざっくり派」スタイル。
やみくもに置くのではなく、家電の色を揃えたり、鍋類、コーヒーセットなどアイテムごとにまとめたりすると使い勝手だけでなく見た目にも整って見えます。
キッチンのカウンターは何も置かずいつでもすっきりさせていたい!なら、キッチンに収まる分だけの道具を厳選しましょう。
収納したい物に指定席を作り、仕切りなどを上手に使って使い終わったらすぐにしまえる環境を整えましょう。
レードル類を吊るして収納すると、料理好きな人のキッチンという印象に。ざっくり収納派のキッチンによく合います。
カウンターには何も置きたくない「すっきり派」でも、よく使う調理器具や調味料は出しておきたいもの。道具を厳選してこんな風にトレーにまとめれば、悪目立ちしません。
1-4.キッチン雑貨は実用性のあるものに絞って飾ろう
キッチンは料理をする場所なので、調理に関係のない雑貨は衛生的にも極力置かないのがベスト。ですが、雑貨などの小物がインテリアを完成させてくれるのも事実。インテリアに一役買ってくれてかつ実用的なアイテムをご紹介します。
【カゴ】
カゴはカフェ風、北欧風、カントリー風などのインテリアスタイルにぴったりのアイテム。雰囲気にそぐわない密閉容器やお菓子作りの細々した道具などをまとめて置くのはいかがでしょう。
【黒板】
黒板もカフェ風スタイルを盛り上げてくれるアイテム。献立を書いたり買い物メモを貼ったり、実用的に使えそうなら取り入れてみてもいいですね。
【瓶入りの保存食品】
瓶に入った保存食品もインテリアとして活用できます。見栄えするように並べ方を工夫したり瓶のデザインにこだわったり、見た目も味も楽しみたいですね。
【ミニグリーン】
グリーンを飾ると空間が生き生きとした印象に。ハーブを飾れば、料理にも使えて一石二鳥。
2.お気に入りがきっと見つかる、キッチンインテリア事例集
2-1.不動の人気!カフェ風スタイル
白×ナチュラル色をベースに明るく清潔感あふれるカフェ風スタイル。老若男女問わず人気のスタイルです。
木製の調理道具やカゴ、小物などさりげなく置かれた物や並べ方にセンスの良さがにじみ出ています。
まるで本物のカフェのような雰囲気のキッチン。たくさんある食器類をおしゃれに見せながら収納するセンスは圧巻。キッチンの横スペースの使い方も素敵です。
2-2.すっきり&ほっこり。日用美あふれる北欧スタイル
北欧スタイルの見せ所は、何といっても日用美あふれる調理道具のセレクト。道具ひとつひとつが洗練されているので、少し並べるだけでも存在感があります。余白を残してディスプレイすると雰囲気よくまとまります。
調理道具や食器類を白で統一してすっきり見せつつ、扉のデザインを框つきにして温かみをプラスしたキッチン。壁の棚をダイニングテーブルの色をリンクさせることで、空間に一体感を演出しています。
2-3.男子人気高し。オープンスタイルの厨房風キッチン
料理好きの男子に人気の高い厨房風のキッチン。ピカピカに磨かれたステンレスがスタイリッシュ&ワイルドな印象。
ステンレス製キッチンの下はオープンな収納スペース。ブリキやカゴなどプロも使っていそうな収納アイテムを置くことでグンと厨房感アップ。
2-4.使い込まれた風合いが魅力のユーズドスタイル
エイジング加工したカウンターやキッチンの扉が印象的。限られたスペースを生かした収納棚にはレードル類や調味料をモノトーンでまとめて、すっきり見せています。
古くないものの、どこか懐かしい雰囲気。昭和の古道具やアンティークの食器などを並べてもしっくりなじみ、むしろ新しさを感じさせてくれそうです。
2-5.海を感じさせるさわやかな西海岸風スタイル
海を連想させるブルーの濃淡が目に鮮やか。西欧風を象徴するヒトデモチーフのオブジェはダイニング側にディスプレイ。キッチン奥の家電スペースに張ったタイルも効果的ですね。
2-6.大人っぽさの中に光る可愛らしさ。フレンチシックスタイル
甘すぎず大人っぽいテイストが魅力のフレンチシック。フレンチグレーともいわれる落ち着いたグレーの扉が洗練された雰囲気を演出。
先ほどより少しカジュアルダウンした雰囲気のキッチン。アンティーク調の収納家具や壁のタイル、金属シェードの照明など、異素材を丁寧に組み合わせて個性を出した、上級キッチンインテリア。
2-7.部屋全体に高級感漂うクラシックスタイル
バーカウンター付きのアイランドカウンターや板で囲われたレンジフード、高級家具のようなデザインの扉など贅沢なつくり。キッチンの存在感を極力抑え、部屋の一部としてなじませています。
モダンクラシックスタイルのキッチン。高級感を残しつつ、華美な装飾は控えて直線をメインにすっきり仕上げています。
2-8.究極のシンプル。ジャパニーズモダン
無駄を一切省いたステンレスのキッチンと木目のぬくもりが絶妙。欧米から逆輸入された「禅スタイル」を思わせる佇まい。
光沢を抑えたマットなグレーの扉と木目を生かした扉、素材の質感と色のみで趣を表現したキッチン。静の中にも深みを感じるジャパニーズモダンスタイル。
2-9.夜景とワインの似合うアーバンスタイル
オーブンレンジや食器洗浄乾燥機も壁面収納に組み込み、生活感を排除。陰影のつくスポットライトやダウンライトの光が、ムードを盛り上げます。
シンクや水栓金具まで黒一色でまとめたキッチンは、間接照明の明かりがアクセントに。頻繁に料理をするというより、バーカウンターとしての使い方がよく似合いそうですね。
まとめ
キッチンのインテリアを作るポイントとテイスト別の事例をご紹介しました。
キッチンの機能は同じでも、自分好みのインテリアスタイルにすることは可能です。食器棚や収納家具のセレクト、食器や調理道具の収納方法、床壁の広い面積のしつらえ、雑貨の選び方に注目して、理想のキッチンを完成させてください。
作りたいキッチンのテイストが決まって、大きな工事が必要になったら、各メーカーの最新設備もチェックしてみてください。インテリアとともに最新機能も取り入れて、便利さも実現したキッチンが叶うかも!?