暮らしの中でたくさんのところに“色”があります。その中でもお部屋の大部分を占める壁の色は重要な役割を果たします。皆さんのお部屋の壁の色は何色ですか?その色で落ちついた気持ちになったり、元気になったりしませんか?色によって人の心は様々な影響を受け、私たちは知らず知らずのうちに、色の力を感じて生活をしているんです。壁の色ひとつで、お部屋の雰囲気はガラリと変わり、また人に与える心理的効果も大きくなります。大部分を占める壁だからこそ、自分が落ち着ける雰囲気の色にしたいものです。そこで今回は色にスポットをあてながら、色の持つ性質や色が与える効果を知って、理想のお部屋作りに役立てていただけたら幸いです。
1.お部屋の壁の色に使いたいカラーの基本
お部屋にはいたるところに壁があります。家族がくつろぐリングルーム、寝室や子供部屋、書斎、バスルームやトイレ。「リビングルームは家族団欒できる落ち着いた空間を作りたい」「子供部屋はお勉強に集中できる空間にしてあげたい」「寝室はぐっすり眠れる空間にしたい」などそれぞれのお部屋に対する思いもあるものでしょう。色はお部屋の雰囲気を変えることはもちろん、お部屋を広くみせたり反対に狭くみせたり、様々な特性を持っています。この章では壁の色がお部屋をどういう風にイメージさせるのかご紹介します。
1-1.暖色系は明るくエネルギッシュにみせる
赤や黄色、オレンジといった暖色系は暖かさや暑さを感じさせて、エネルギッシュで明るい雰囲気をイメージさせる色 です。特にオレンジは人間関係を暖かく包み込むような雰囲気を与えてくれます。同じ暖色系の赤より少し柔らかく穏やかな気持ちにしてくれる色です。
1-2.寒色系はクールにみせる
青や青緑などの寒色系は冷たさや涼しさを感じさせ、静かで落ち着いたイメージを与えます。 鎮静効果もあるのでこの色のお部屋に入ると、肩の力がスッと抜けるようなホットした気分になった経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。それはこの色が興奮をおさえ、呼吸を落ち着かせる作用があり、またストレスを緩和させてくれる色だからです。寝室に使うと寝つきの悪い方はより快眠効果が得られます。
1-3.中性色は落ち着いた空間をつくる
緑や黄緑、紫や赤紫、ピンクなどの中性色はリラックス効果や穏やかさを与えてくれます。 疲れているとなぜか不思議と緑が欲しくなりませんか?温泉旅行や緑の多い場所に出掛けたくなるのも同じ理由です。それはこの色が身体的なバランス回復や自然回帰に役立ち、リラックス効果を与えてくれる色だからです。バスルームや家族の結束を高めたいリビングルームに使うと協調性が高まります。
2.色別マンションモデルルーム実例集
この章では、色別で実際のマンションのモデルルームの実例をご紹介していきます。
2-1.暖色系
壁一面に淡いオレンジを使ったお部屋です。オレンジは無気力な状態に力を与えて、お部屋そのものを温かい雰囲気にしてくれる色です。淡いオレンジに小物を白にすることで、お部屋全体をやわらいイメージに演出して開放感を与えてくれています。またオレンジはビタミンカラーでもありますから、楽しい気分にもしてくれます。
黄色のドット柄の壁一面です。黄色は刺激を与える色なので全部の壁を黄色にすると、かえって落ち着かない気分を混乱させてしまう場合もあります。ドット柄にすることで、かわいらしくも元気がでそうな子供部屋です。またベッドカバーにアクセントとして黄色を取り入れることで、統一感もうまれます。
赤は体温温度を上昇させる色で、壁一面を赤色にするとそわそわしたり落ち着かなくなる特性もあります。明るくエネルギッシュなイメージにしたい時は赤にしてもよいですが、小物などのアクセントとして取り入れることでお部屋をおしゃれに見せることもできます。柱やクッション、絨毯の赤がアクセントとなって白や茶色を使ったシンプルなお部屋がよりおしゃれに見えます。
2-2.寒色系
青や青緑など寒色系は気持ちをクールダウンさせる鎮静効果をもっています。子供部屋の壁色を寒色系にすることで勉強や何か作業をするときなど作業効率がアップします。インテリア小物にも青を入れて統一感をだし、また子供部屋なので青一色ではなくウォールステッカーを貼ってかわいらしく仕上げています。
夏や海をイメージしたお部屋なのでインテリア小物を海の物にすることがポイント。また青は青でも、カモメ柄のクロスにしてより夏らしさを演出しています。
2-3.中性色
緑や黄緑など中性色は1章でもお伝えしているように、リラックス効果を与えてくれます。リビングルームの一面を緑にすることで、落ち着いた空間を演出しています。また、ソファーやクッションなどのインテリアは白やグレーといった無彩色を取り入れることで、壁色との調和がとれています。
ピンクは幸せの色。人に幸福感をもたらす癒しの色です。どちらかというと壁色をピンクにするのではなく、クッションカバーやカーテンなどのファブリックの色として、ピンクを取り入れる方も多いのではないでしょうか?壁色にピンクをもってくるのならはっきりとしたピンクではなくサーモピンクの薄い色にすることで、女性らしいお部屋を演出しています。小物にもピンクを使って、色の統一をしているところがポイントです。
お部屋全体を紫にコーディネートしているところがポイント。紫は緑と同じで内面的なバランスを整えて気分を落ち着かせてくれる特性があります。寝室を紫でコーディネートすることでリラックス効果がプラスされて心地よくぐっすりと快眠できそうなお部屋です。
マンションは壁の色は標準色の”白“が一般的です。販売会社によって異なりますがリビングルームの壁一面だけアクセントクロスといって販売会社の指定する色を選べるプランもありますので営業担当者に確認してみてください。また、壁色のサンプルもマンションギャラリーにはありますので、費用はかかりますが自分好みのお部屋にされたい方はこちらも担当者に相談をしてくださいね。ただし、発注するクロスによっては時間がかかってしまう場合や竣工までに時間のある場合は品番がなくなってしまう可能性もあります。有償で変更される際は大きな視点で確認するなどの注意も必要です。
3.壁色を検討する上での注意点
壁の色を検討するとき、自分の好きな色にしたい、皆さん思われることでしょう。もちろん好きな色を判断基準にして理想のお部屋をイメージすることが大切です。1章からお伝えしておりますが色はそれぞれに心理的作用があります。色壁にすると決めたら、その部屋をどんな雰囲気のお部屋にしたいのか、コンセプトをはっきりとさせる事も大切です。また壁の色の濃さでお部屋が広く見えたり、反対に圧迫感を与えて狭く見えたりする場合もありますので色の濃さにも注意が必要です。
≪注意点は3つ≫
・好きな色を判断基準にして理想のお部屋をイメージする
・お部屋のコンセプトをはっきりさせる
・色の濃さに注意する
4.まとめ
色が与える効果や特性、その色を使ったお部屋の実例をご紹介いたしました。お部屋の壁の色を変えるだけで雰囲気が変わってまたお部屋が広く見えたり狭く見えたり。色が人に与える効果は不思議ですね。これからお部屋の壁色をどんな色にしようかなと検討されている方、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
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