近年の分譲マンションにおいて、バルコニーの手すり壁やガラスに布団をかけて干すことは禁止されている場合が多いです。せっかく日当たりの良い物件を購入したのに、何だかもったいないと思う方もいらっしゃると思いますが、このルール設定にはきちんとした理由があります。
今回の記事では、マンションの布団干しに関するルールと、バルコニー内での布団干しにおけるおすすめアイテムなどを詳しくご紹介いたします。
これからマンション購入を考えている方や、布団干しでお困りの方の参考になれば幸いです。
1.マンションでの布団の干し方ルールを確認しよう!
1-1 バルコニー壁への布団干しは、分譲マンションでは禁止されている場合がほとんど
上述のとおり、マンション(特に分譲マンション)においては、バルコニーの壁や手すりに布団をかけて干すことは禁止されている場合がほとんどです。
この決まりは、法律で禁止されているというわけではありませんが、各物件において設定されている「住む上での一般的ルール」において、禁止されています。その各マンションにおける一般的なルールを明確に表したものが「管理規約集」というもので、マンションに住む以上は、この管理規約に従う必要があります。
各マンションによって、記載の文言は様々かと思いますが、例えば、
バルコニー等での禁止行為
- 手すりに寝具、敷物、洗濯物をかけて干すことは禁止する。
といった文章が管理規約集における「使用細則」などのページに記載されているのです。
分譲マンションにおいてはこのようにルールが明示されている場合がほとんどですが、賃貸マンションや何十年も前に建った分譲マンションは、このルールが無い場合もあるかもしれません。禁止されていないマンションであれば気にしなくていいと認識されて良いかと思います。ただ、下記1-2にてご説明する危険性や、他人に迷惑をかける恐れも十分ありますので、ルールがある・無いにかかわらず、バルコニー壁や手すりに布団をかけて干すのには注意が必要だということはご認識ください。
管理規約については、管理会社に一度確認してみることをおススメします。
1-2 なぜ壁や手摺への布団干しが禁止されているの?
それでは、なぜバルコニー手すり等に布団を干してはいけないのか。その理由をご説明します。
自分だけではなく、他人にも迷惑や危険性が及ぶことになりますので、しっかりと確認しておきましょう。
[1]下に落ちると危険
実際のところ、これが最大の要因といっても過言ではないでしょう。
布団などの重量のあるものが風の影響を受けて、下に落ち通行人に当たる…想像しただけで恐ろしいことです。
こういった事故は自分がいくら気をつけていたとしても発生する可能性はゼロではありませんし、実際に、風に煽られて布団が落ちたという事件も発生しています。
人には当たらなかったとしても、車や何か別のものに当たり、ものを壊してしまう可能性もあります。トラブルを防ぐためには、そもそも布団をバルコニー壁・手すりに干さないのが一番です。
[2]外観の見た目が悪い
これはマンションを外から見たときの景観上の問題です。別に気にならないという人もいるかもしれませんが、逆にいうと気になる人もいるのです。
例えば、「マンションの価値」という観点で考えてみましょう。マンションを新築または中古で購入する場合や、賃貸で借りる場合を想像してみてください。
販売価格や間取りなどの情報はインターネットや不動産屋さんからの伝えられて程度わかるかもしれませんが、実際のマンションの雰囲気やどんな人が住んでいるのか等の情報は提示されません。
マンションの雰囲気を目にするのは下見・内見のタイミングですが、そのときに、当たり前のように布団がたくさん干しているマンションを見た人はこう思うかもしれません。
「あのマンションは、ルールを守らない人が多いかもしれない。」
「ここのマンションは、管理体制がしっかりできてないのかな?」
干している自分には直接関係ないかもしれませんが、マンション全体にとって、こう思われるのは決して良い話ではありません。マンション全体の資産価値を守るという意味でも注意が必要です。
また、余談ではありますが、バルコニーの壁面に設置、取り付けが禁止されているものは布団以外にも多数あります。例えば、看板や広告物、テレビの無線アンテナや音響機器及び照明機器などです。壁や手すりの毀損、または落下する恐れのある物品の設置は禁止されている場合が多いので、併せて注意しておきましょう。
[3]他の入居者からの苦情が出る可能性がある
手すりにかけて布団を干している場合に限らずかもしれませんが、上記[1]同様に、他の住民に迷惑がかかる場合があります。
例えば、手すりにかけた布団を布団たたきではたく場合。ゴミやホコリが横の住民や下に住む住民のバルコニーに落ちてしまったというケースや、布団をはたく際の音がうるさいといった苦情に繋がるかもしれません。
2.マンションでの布団の正しい干し方と、オススメの布団干しアイテム4選
1章では、マンションにおける布団干しの規約や、禁止されている理由についてご紹介しました。とはいえ、天気のいい日には外で布団を干し、ふかふかになった布団で気持ちよく寝たい!という方もいらっしゃいますよね。
そこで2章では、マンションのバルコニー内で効率的に布団が干せるアイテムをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
2-1 まずは正しい布団の干し方を理解しよう!
布団干しアイテムのご紹介の前に、まずは正しい布団の干し方を理解しておきましょう。布団を長持ちさせることにも繋がりますので、種類別でご紹介していきます。
~綿布団の干し方~
まずは綿布団の干し方です。綿は保湿性や保水性に優れています。そのためこまめに天日干しを行うことをオススメします。
干す時に重要なことは「夏と冬で干す時間を変える」ということです。強い日差しに長い間当てていると、殺菌力やダニの殺虫力は高まりますが、中の綿を痛めてしまうこともあります。
そのため、冬は日中干していても大丈夫ですが、夏場は午前中の日差しがあまり強くない時間帯に干すようにしましょう。時間も1時間~2時間程度で構いません。
~羽毛布団の干し方~
次に、羽毛布団です。綿に比べると中に湿気が溜まりにくいため、頻繁に干す必要はありません。
干す時には風通しの良い日陰に干し、日差しの弱い午前中をオススメします。また、天日干しをする時間がないときには窓を開けて風通しの良い場所に置くことで布団を乾燥させましょう。
干す時間は1時間~2時間程度で構いませんので、庭のないマンションでも、十分干すことが可能です。
~羊毛布団の干し方~
羊毛布団は、湿気を吸うと臭いがでてきてしまいます。そのため、他の布団に比べてこまめに干す必要があります。
干し方は羽毛布団と同様で構いませんが、できるだけ天日干しや風に当てる時間を確保するようにしましょう。
2-2 便利に使えるおすすめの布団干し4選
それではバルコニー内やお部屋の中でも便利に布団が干せるアイテムをご紹介していきます。まずはどんな布団干しを選べばよいのか、確認しておきたいポイントからご説明していきます。
- 風通しの良い仕様
布団を干す際には、布団の中の湿気をしっかりと逃すのが大切です。可能であればダブルポール仕様のものを選び、風が当たる面積が多くなるものを選ぶようにしましょう!
- 収納しやすい
バルコニーの広さは各家庭それぞれかと思いますが、できれば場所を取りすぎずに布団を干したい方がほとんどかと思います。
干すものや干す量に合わせて伸縮できたり、使わないときは折りたたんでコンパクトに収納できるものを選びましょう!
- 屋外で丈夫に使える
屋外で使う場合にはアルミやステンレスなどのサビに強く丈夫なものを選ぶようにしましょう。
何度も買い換える必要がないように、長く使える商品を選ぶことをオススメします。
それでは、筆者がおすすめしたい布団干しアイテムをご紹介します。
1)ふとん干しスタンドタイプ
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小さなスペースで布団が干せるコンパクトなスタンドタイプの布団干しです。
布団を「く」の字に折りたたんで干すタイプで、角度を固定できるストッパー付のものが安定感がありおすすめです。
写真とは異なりますが、ステンレスタイプの商品も販売されており、そちらであれば軽量で持ち運びやすく、収納時は10cm以下となるため、スペースにも困りません。
2)伸縮多機能物干し
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横に伸縮可能な物干しです。伸縮式ですので布団だけでなく、空いたスペースにはふだんの洗濯物も一緒に干せるのが特徴です。
横幅を変えることで、バルコニーの限られたスペースを無駄なく使う事ができるのが魅力。使わないときにはコンパクトに収納できることに加え、ステンレス製のためサビにくく丈夫です!
3)ステンレスベランダ布団干し
奥行きの狭いバルコニーでも設置可能なスリムタイプの布団干しもあります。
スペースをとらずに済むコンパクトなサイズであっても複数枚の布団を干せるという商品もあるので、バルコニーが狭いお部屋におすすめです。
4)扇形の折りたたみ式布団干し
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四角い枠状のポールを開いて使う扇形タイプの布団干しです。コンパクトに折りたためて便利なことに加え、4~5枚の布団を一度に干せることも大きな特徴です。
しかし、ポールの幅が120cm前後のものが多いため、シングルサイズ以外の布団を干すのには不向きなことも。セミダブル以上の布団を干したいときは、サイズに注意しましょう。
【番外編】
- 汚れや花粉の付着を防止!布団干しシートを活用しよう
3章でもご紹介していますが、時期やマンションの周辺環境によっては、外に布団を干したくても干せないという方もいるかと思います。
そんな方は、花粉の付着やホコリ、黄砂の付着を防ぎながら空気を通し布団が干せる「布団干しシート」という商品を取り入れてみましょう。
梅雨の時期以上に気を使う「花粉」の時期を乗り切るためのマストアイテムですね!
- まるごと水洗いも可能!布団クリーニングを活用しよう
干すだけではなく、布団そのものを水洗いしたい方や、重い布団の持ち運びが大変になってきたという方にオススメなのが「布団クリーニング」です。クリーニング店に自分で持ち込んでも良いですし、最近では自宅まで布団を取りにきてくれるサービスも増えてきています。
まるごと水洗い+高温乾燥で除菌・消臭効果も期待できるので、冬用布団をしまうときなど徹底的に布団をきれいにしたいというときに一度利用してみてはいかがでしょうか。
3.外に干さなくても大丈夫!部屋干しのメリットとその理由
2章では、マンションバルコニーにおける効率的な布団の干し方をご紹介しました。
3章ではそれとは別に、布団を外には出さず、室内で干す場合についてご説明いたします。
3-1 部屋干しのメリット
[1]汚れやホコリの付着を防止できる
日光に直接当てるため、外で布団を干すにこしたことはありませんが、マンションの立地や周辺の環境によっては、部屋干しの方が良い場合もあります。例えば…
- 線路や幹線道路が近く、鉄粉や排気ガスの付着が気になる
- 公園や街路樹が近くにあり、虫や鳥の糞の付着が気になる
など、室外に干すのが不安だという方は、外に干さず、部屋干しすることをオススメいたします。
[2]花粉の付着を防止できる
一般的に3月頃からは花粉の時期となるため、花粉症に悩まされている方も多いかと思います。布団を外に干す場合は花粉が付着するのも問題です。
花粉症を悪化させないためにも、花粉の時期には部屋干ししましょう。
[3]布団をバルコニーまで持って行かずに済む
間取りによっては「寝室からバルコニーまで距離がある」というケースもあります。毎日ではないとしても家族全員分の布団をバルコニーまで運び、干したり取り込んだりするのは大変ですよね。
重い布団を持ち歩く際は視界も悪くなって転倒してしまう恐れもありますので、特にご高齢の方などは、無理せず部屋干しするようにしましょう。
まとめ
今回は、マンションでの布団干しについてご紹介しました。
集合住宅であるが故に、マンションでは布団の干し方についてもルールが設けられている場合がほとんどです。
ルールを守るためというだけでなく、事故防止といった周りへの悪影響を防ぐため、バルコニー内や室内の限られたスペースの中で効率的に布団を干すよう、ご検討いただければと思います。
毎日ふかふかの布団で気持ちよく眠るためにも、定期的な布団干しは大切な作業です。
ご自分の生活に合った布団干しを見つけて、快適な睡眠を手に入れましょう。
快適な睡眠のための寝具選びや寝室の工夫については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
合わせて参考にしてください。
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