住宅ローン控除とは、年末のローン残高に応じて所得税が還付されたり、住民税から控除が受けられたりする制度です。いざ住宅を取得し、控除を受ける側になった時に湧き上がるのが2つの「いつまで?」という疑問。
- 住宅ローン控除は「いつまで」受けることができるの?
- 住宅ローン控除を受けるための申請は「いつまで」にするべき?
この記事では、住宅ローン控除に関する2つの「いつまで」について解説します。
こちらの記事は、2021(令和3)年5月時点での税制を元に執筆しています。
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【控除期間】住宅ローン控除はいつまで受けられるのかを知りたい
住宅ローン控除の期間は基本的に10年。しかし居住を開始した年によっては13年であったり、15年であったりします。購入した住宅の住宅ローン控除がいつまでなのかを知りたい場合は、居住を開始した年を思い出しましょう。
住宅ローン控除期間早見表
2007年と2008年は控除期間を10年と15年で選ぶことができました。その期間に引き渡しを受けた人は、どちらを選んだのか思いだしましょう。
※1:原則「引き渡し年」ではなく「住居の用に供した年」からになります(一定の要件を満たす場合は例外もあります)
※2:現行制度では2022年12月31日までが13年控除の対象です。また2021年引渡しの場合は、契約時期によって要件が異なりますのでご注意ください。
※3:2014年〜2019年9月の最大控除額40万円は、消費税8%で住宅を購入した場合のものです。消費税5%で購入した場合は、この期間内に居住を開始しても20万円が上限になります。
※4:2019年10月以降の控除期間13年は、消費税10%で住宅を購入した場合のものです。この期間内に居住を開始していても、消費税8%で購入した場合は10年・40万円、それ以外の場合は10年・20万円が上限になります。
※5:※3および※4、または省エネなど一定の基準を満たした認定住宅に該当する場合は、最大控除額や全期間最大控除額が表とは異なります。
控除期間が13年になるのは、消費税10%で物件を購入し、2019年10月から2022年12月の間に居住を開始した人
2019年10月の消費税増税に伴って、消費税10%で住宅購入し、2019年10月1日〜2022年12月31日までに居住の用に供した住宅については、住宅ローン控除の期間が10年から13年に拡充されました。
ただし、2021年1月から2022年12月の間に居住開始した場合は、居住開始時期以外にも、契約時期などの要件がありますのでご注意ください。
なお、消費税8%で住宅購入した場合は居住開始時期に関わらず、従来通り10年になります(上記※4をご参照ください)
ローン控除13年を受けるための要件は、こちらのページで詳しく解説しています。
控除金額計算方法
住宅を消費税10%で購入し、2019年10月1日〜2022年12月31日の間で居住を開始した場合の計算方法は以下の通りです。
控除金額の計算方法は1~10年目までと、11年~13年目までで計算方法が異なります。
1~10年目は住宅ローン残高の1%が控除され、年間の最大控除額は40万円です。11~13年目は物件価格の2%÷3年 または 住宅ローン残高の1%の、どちらか少ない金額が控除額になります。
※ただし控除額の計算にあたっては、物件価格、住宅ローン残高とも4,000万円が上限となります。
詳細は「控除期間13年が延長へ!住宅ローン控除改正点」をご覧ください。
【申請方法】住宅ローン控除申請は、いつまでにすればいいのかを知りたい
住宅ローン控除の申請時期は1年目と2年目以降で異なります。
住宅ローン控除の申請が1年目の場合は、確定申告で申請します。
2年目以降の方は、年末調整か確定申告のどちらかでの申請になります。
給与所得者で、住宅ローン控除を受けるのが2年目以降の場合は、年末調整で申請することができます。年末調整で申請する場合の締め切りは、会社が指定する締め切りになります。一般的に11月末~12月上旬を締め切りとしている会社が多いです。
まとめ
住宅ローン控除に関する2つの「いつまで」について解説しました。
ひとつ目の「いつまで控除を受けることができるのか」は、基本は10年。ただし購入時の消費税率や、居住を開始した年・契約締結の時期によって違うことがあるので、確認が必要です。
ふたつ目の「控除を受けるための申請はいつまで」は、1年目なら確定申告の期間が申請期限です。2年目以降からは、給与所得者なら勤務先の会社が指定する年末調整の期間、それ以外の方は確定申告の期間が申請期限となります。
期間をよく確認して、上手に活用してください。
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