マイホーム購入で住宅取得資金贈与を受けた場合は確定申告を!その必要書類とは?

マイホーム購入にあたり、両親や祖父母から住宅取得資金贈与を受けた場合は、贈与税の申告が必要です。

昨今、マイホーム購入を税金面で優遇する制度がいくつか設けられており、その中の一つに「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税制度」があります。
これは両親や祖父母からマイホーム購入資金の援助を受けた場合、一定額について贈与税が非課税になる制度です。

今回はその住宅取得等資金の贈与税の非課税枠を利用するため準備しなければならない必要書類について解説いたします。

※「住宅取得等資金の贈与の非課税制度」に関する詳しい内容はこちらの記事をご参照ください。

なお、この情報は住宅取得等資金の非課税を適用し暦年課税を選択する方の必要書類を記載しています。住宅取得等資金の非課税を適用し相続時精算課税を選択する方はこの他にも必要書類があります。

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1.住宅取得等資金贈与を受けたら申告が必要!

まず誰が申告をする必要があるのかというと、贈与を受ける側(受贈者:本人)です。
非課税枠には限度額があり、住宅用の家屋の新築等に係る契約の締結日や、新築等の契約にかかる消費税の適用税率が10%かそれ以外か、などによって金額が異なります。
さらに「原則」、贈与を受けた年の翌年3月15日までにマイホームに入居しておくことも条件となりますので、確認しておきましょう。

翌年3月15日までに入居できない場合について後述1-1をご参照ください。

1-1.申告の際に必要になる書類

まずお手元にご準備いただきたいのは下記のものです。申告には必ず必要となりますので、ご確認ください。

  1. マイナンバーカードまたは通知カード(※1)
  2. 身分証明書(運転免許証など)
  3. 認印

「住宅取得等資金の贈与の非課税制度」に関しての申告では、贈与を受けた年の翌年3月15日までに、その住宅用家屋に居住しているかなどで、必要書類が多少異なってきます。それぞれのケースについて、下記の図をご確認いただき、ご自身に当てはまる書類を揃えましょう。

(※1)通知カードは令和2年5月25日に廃止されていますが、通知カードに記載された氏名、住所などが住民票に記載されている内容と一致している場合に限り、引き続きマイナンバーの確認書類として利用できます。

【必要書類確認①】令和3年3月15日までに住宅用家屋の新築又は取得をして、居住した人

完成・入居済みのスケジュール

  1. 申告書第一表、申告書第一表の二
  2. 贈与を受けた人の戸籍謄本
  3. 令和2年分の源泉徴収票(原本)
    ※所得税の確定申告書を提出した人は、その提出年月日と税務署名を第一表の二に記入すれば添付不要
  4. 登記事項証明書(控除の対象となった居住用不動産に関するもの)
  5. 新築にかかる工事の請負契約書の写し又は売買契約書の写し
  6. 住宅用家屋を配偶者、親族など特別の関係がある人以外の人から新築又は取得したことを明らかにする書類
    ※4または5の書類で明らかな場合は不要

【必要書類確認②】令和3年3月15日までに住宅用家屋の新築又は取得をしたが、居住していない人

完成・未入居のスケジュール図

  1. 申告書第一表、申告書第一表の二
  2. 贈与を受けた人の戸籍謄本
  3. 令和2年分の源泉徴収票(原本)
    ※所得税の確定申告書を提出した人は、その提出年月日と税務署名を第一表の二に記入すれば添付不要
  4. 登記事項証明書(控除の対象となった居住用不動産に関するもの)
  5. 新築にかかる工事の請負契約書の写し又は売買契約書の写し
  6. すぐに入居できない事情及び入居予定時期を記載した書類
  7. 遅滞なく居住の用に供することを約する書類

【必要書類確認③】令和3年3月15日までに住宅用家屋の新築に係る工事が完了していない人

未完成、未入居のスケジュール図

  1. 申告書第一表、申告書第一表の二
  2. 贈与を受けた人の戸籍謄本
  3. 令和2年分の源泉徴収票(原本)
    ※所得税の確定申告書を提出した人は、その提出年月日と税務署名を第一表の二に記入すれば添付不要
  4. 新築にかかる工事の請負契約書の写し又は売買契約書の写し
  5. その家屋が住宅用家屋に該当すること及びその床面積を明らかにする書類
    ※4で明らかになる場合は不要
  6. 家屋が棟上の状態にあることを証する請負建築業者等の書類で、工事完了予定日の記載があるもの
  7. 遅滞なく居住の用に供すること及び入居後に遅滞なく登記事項証明書を所轄の税務署に提出することを約する書類で、入居予定日の記載があるもの

なお、上記の必要書類確認②、③で述べた通り、贈与を受けた年の翌年3月15日までに入居できない場合は、入居予定日等を記載した書類の提出が必要ですが、これらの書類を提出した場合でも、贈与を受けた年の翌年12月31日までにその家屋に居住していないときは、この特例の適用を受けることはできません。

また、購入する家屋が「省エネ等住宅」に該当する場合には、非課税枠が拡充されます。
消費税10%の契約で、令和2年4月1日~令和3年3月31日が契約の締結日の場合、通常1,000万円のところ1,500万円まで、また、令和3年4月1日~令和3年12月31日が契約締結日の場合、通常700万円のところ1,200万円まで非課税枠が広がります。その適用を受けるためには、下記に掲げるいずれかの書類が必要になります。

  • 住宅性能証明書
  • 建設住宅性能評価書の写し
  • 長期優良住宅建築等計画の認定通知書の写し及び住宅用家屋証明書(写しも可)または、認定長期優良住宅建築証明書
  • 低炭素建築物新築等計画認定通知書の写し及び住宅用家屋の証明書(写しも可)または、認定低炭素住宅建築証明書
  • 令和3年3月15日までに住宅用家屋の新築に係る工事が完了していない方は「新築した住宅用家屋が完了した時は、遅滞なく上記書類を所轄税務署長に提出することを約する書類」

1-2.贈与税の申告の時期

贈与税の申告の提出期限は、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までとなっており、非課税の適用を受けるためには原則として、それまでに入居が完了していることが条件となります。購入するマイホームの竣工・入居時期が2、3年先などの場合は、贈与を受け取るタイミングも気にする必要があります。
令和2年分の贈与税の申告時期は令和3年2月1日(月)~令和3年3月15日(月)です。
ちなみに、所得税の申告時期は令和3年2月16日(火)~3月15日(月)となっていますので、混同しないようにご注意ください。


2.贈与税の申告書を作成しよう!

住宅取得等資金の非課税枠の適用を受けるために申告する場合は、「申告書第一表」と「申告書第一表の二(住宅取得等資金の非課税の計算明細書)」に必要事項を記載する必要があります。また、申告にはマイナンバー(個人番号)が必要となります。

2-1.自宅のパソコンで作成

国税庁のホームページに自宅のパソコンで作成ができる「e-Tax」のページがあります。ここで、ガイダンスに沿って必要事項を入力すると申告書が作成できます。完成した申告書を出力しましょう。確定申告会場は混雑している可能性が高いので、自宅で作成することをおススメします。


国税庁「e-TAX」ホームページ

2-2.税務署・最寄りの確定申告会場で作成

確定申告をするのが初めてで不安がある方は、最寄りの確定申告会場に行ってみましょう。会場にはパソコンが設置されていますので、会場スタッフに質問しながら作成することが可能です。

令和2年分確定申告期の確定申告会場のお知らせ|国税庁


3.書類が揃ったら確定申告会場に行こう

すべての書類が整ったら、最寄りの確定申告会場に行きましょう。あとは書類を提出すれば確定申告の完了です。郵送にて書類一式を送って申告することも可能ですが、初めて確定申告をされる方は、会場にて提出することをおススメいたします。


4.制度を利用する際の注意点

住宅取得等資金の非課税の特例を受けるためには、下記のチェック表の項目にすべて該当している必要があります。申告を行う前に確認をしておきましょう。

令和2年分 「住宅取得等資金の非課税」のチェックシート(国税庁ホームページ)

(参考)「新築又は取得後(増改築等後)直ちに居住の用に供することができない事情及び居住の用に供する予定時期を記載し、かつ住宅用家屋を遅滞なく居住の用に供することを約する書類」(国税庁HP)

(参考)「住宅用家屋が新築に準ずる状態にあること又は増改築等対象家屋が工事の完成に準ずる状態にあることを新築又は増改築等工事を請け負った建設業者が証明し、工事完了予定日の記載のある書類」(国税庁HP)

(参考)「新築又は取得後(増改築等後)遅滞なく受贈者の居住の用に供すること並びに居住の用に供したときは遅滞なく令和2年分の贈与税に係る添付書類を納税地の所轄税務署長に提出することを約すること及び当該居住の用に供する予定時期を記載した書類」(国税庁HP)


まとめ

ここまで住宅取得等資金の贈与税の申告方法について解説いたしました。贈与を受ける側にとって援助を受けることは、マイホーム購入の後押しとなり大変嬉しい制度です。また渡す側にとっても、計画的に非課税枠を利用することは、将来の相続税対策の一助となります。うっかり確定申告をし忘れてしまうと、受ける側には多額の贈与税が発生しますし、渡す側も相続税対策になりません。渡す側のご意思も汲み取って、申告時期には忘れずに申告をしましょう。

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