酷暑だった今年の夏、エアコンとともに大活躍した扇風機も、そろそろ役目を終えるころではないでしょうか。
ひと夏使い続けた扇風機には、驚くほどホコリがついています。特に、羽つき扇風機のプロペラや、羽なし扇風機の送風口・吸込口には汚れがたまっているはずです。
そこで今回は、シーズンオフの収納前に必ずやっておきたい、扇風機の掃除方法をご紹介します。
羽つき扇風機も羽のないタワー型扇風機も、手順は簡単で特別な道具はいりません。来シーズンも気持ちよく扇風機を使うため、ぜひ掃除方法をマスターしてくださいね。
羽つき扇風機の掃除方法
まずは、羽つき扇風機の掃除方法をご紹介します。所要時間は、1台15~20分程度です。分解できるところは外して、掃除をしていきましょう。
羽つき扇風機を掃除するタイミング
羽つき扇風機の掃除は、シーズンオフのタイミングで必ず行います。
頻繁に使用している夏の時期なら、少なくとも1ヶ月に1度の掃除がおすすめです。筆者は毎日のように扇風機を使っていましたが、やはり2〜3週間もすると羽のホコリが徐々に気になってきます。風を心地よく感じるためにも、1ヶ月に1度の掃除はルーティンにしたいですね。
羽つき扇風機の掃除に必要な道具
羽つき扇風機に必要な道具は全部で7つです。適当なものがなければ、代用品も紹介していますので参考にしてみてください。
1.新聞紙
扇風機を分解したときに、床にホコリが落ちないように新聞紙を使います。ホコリがついても、新聞紙なら一緒に捨てられるので簡単です。
新聞紙がない場合は、レジャーシートや古タオルもいいでしょう。
2.ガムテープや養生テープ
扇風機の掃除は、新聞紙の上に羽やカバーを置いておこないます。新聞紙1枚で足りなければ、ガムテープや養生テープでつなぎ合わせて対応しましょう。
少し広めに用意しておくと、ホコリが飛んでも安心です。
3.軍手やゴム手袋
扇風機の羽は決して鋭利なものではありませんが、手指を守るために軍手やゴム手袋を着用して掃除をしましょう。薄いビニール製のものは、万が一のときに怪我をする恐れがありますので、厚さのある軍手やゴム手袋がベストです。
4.掃除機(ブラシ型または隙間ノズル)
羽やカバーについたホコリをあらかじめ取りのぞくために使います。床面を掃除するヘッドは大きすぎるので、ブラシ型や隙間用のノズルが使いやすいでしょう。
もし、ブラシ型や隙間ノズルがない場合はドライシートで拭きとってもかまいません。
5.雑巾やウエットシート等
羽や本体の水拭きには、使い古した雑巾などやわらかい素材ものを用意しましょう。摩耗性の高い化学ぞうきんだと、羽や本体に傷がつくことも考えられます。雑巾がなければ、ウエットシートも使えます。これなら、汚れてもそのまま捨てられるので便利です。
リモコンや本体は乾いた布やドライシートでふくので、雑巾は濡らすものと乾いたものの2種類あれば万全です。
6.水またはぬるま湯
羽の汚れは、水やぬるま湯につけた布で拭きとります。お湯が熱すぎると、変形や変質の原因になりかねないため、水や30℃前後のぬるま湯を使うようにしましょう。
7.台所用中性洗剤
扇風機のしつこい汚れには、中性洗剤を使います。台所用の洗剤がその代表ですが、住宅用洗剤でも中性であればOKです。
ベンジン、シンナー、アルコール、クレンザー、アルカリ性洗剤などは、扇風機が変色してしまう恐れがあるので使用は控えてください。
羽つき扇風機の掃除の手順
1.カバーと羽がおけるように新聞紙を広げておく
まずは分解したカバーと羽を置くために、床に新聞紙などを広げてください。
掃除中は、扇風機のパーツを分解しているそばからホコリが落ちてくることもありますので、作業スペースを広めにカバーしておくとなおいいでしょう。
2.コンセントを抜いてから扇風機のカバーと羽を分解
準備が整ったら、扇風機を分解する前に必ずコンセントを抜きましょう。
コンセントをさしたまま掃除をはじめると、作業中にあやまって扇風機が稼働してしまう恐れもあります。カバーのない状態で急に羽が回ると危険ですので、忘れずに確認しましょう。
扇風機の分解手順は、取扱説明書を参考にします。基本的に、カバーは上下のツメを引っ掛けて取りつけてあり、羽はスピンナーとよばれるネジ式のキャップで固定してあります。
とはいえメーカーによって仕様に違いがありますので、取扱説明書を読みながら分解するようにしてください。
3.掃除機でカバーとプロペラのホコリをとる
分解できたら、水拭きの前に掃除機でホコリを吸いとっていきます。
ポイントは、ホコリが乾いている状態で、あらかた取りのぞいてしまうということです。ホコリは濡れてしまうと固まって取れにくくなります。掃除機のブラシ型ノズルやドライシートなどで、羽やカバーを傷つけないように優しく汚れを取りのぞきましょう。
4.ぬるま湯か中性洗剤を浸した布で水拭きする
だいたいのホコリが取れたら、次に羽やカバーの拭き掃除です。中性洗剤を入れたぬるま湯に雑巾をつけ、固く絞ってから拭いてください。
水を切らずに拭いてしまうと、乾かずに残った水分から扇風機が錆びてしまったり、故障したりする恐れもあります。拭き掃除のあとの水気が気になるときは、仕上げに乾いた布で拭いてくださいね。
5.リモコンや本体の手垢はやわらかい布で拭きとる
次にリモコンや本体の掃除です。
ひと夏使っていると、手垢などで思いの外、汚れてきます。リモコンや本体は、電気部品が入っているので濡らさないように注意しましょう。乾いた布を使って掃除をするのがベストです。
どうしても汚れが取れないときは羽やカバーと同様に、雑巾を中性洗剤を入れたぬるま湯に浸したあと、固く絞って拭きとりましょう。
6.扇風機が入っていた箱またはカバーをかけてホコリのかぶらない場所で保管
羽、カバー、リモコン、本体の掃除が完了したら掃除は完了です。あとは、扇風機が入っていた箱に入れてしまいましょう。
箱にしまうときは、分解したまま入れるものもあります。ついついもう一度組み立ててしまいがちですが、その前に収納方法を確かめておくと二度手間になりません。
箱がないときは、大きめのビニール袋か専用カバーですっぽり覆いましょう。この場合は、扇風機の部品がなくならないように組み立ててからしまうようにしてください。
最後にホコリをかぶらない場所に保管して、掃除は完了です。
羽つき扇風機にホコリがつきにくくなる裏技
扇風機の羽にホコリがついてしまう原因は静電気です。したがって静電気がおきないように予防すれば、ホコリがつきにくくなります。
そこで活躍するのが、柔軟剤。衣類の洗濯に使っている柔軟剤には、静電気を防止する効果があります。
やり方はとても簡単です。
雑巾などに原液のままの柔軟剤をしみこませ、掃除をした羽に薄くぬり広げるだけで完了します。こうして掃除の仕上げにひと手間加えれば、きれいな状態をキープできますよ。
また普段から扇風機用のネットを取りつけておくのもいいでしょう。そのまま使うよりもホコリが羽につきにくくなります。
羽なし(タワー型)扇風機の掃除方法
最近は、羽のないスタイリッシュなデザインの扇風機も人気ですね。しかし、掃除はどのようにすればいいのでしょうか?
タワー型とも呼ばれる羽がないタイプの扇風機は、羽が内部に組み込まれているため分解はできません。そのため羽つき扇風機と掃除の仕方も違ってきます。ここからは、羽なし扇風機の詳しい掃除方法をみていきましょう。
羽なし(タワー型)扇風機を掃除するタイミング
羽なし扇風機は、羽つき扇風機に比べてホコリがつきにくい構造になっていますが、さすがに毎日使っていればホコリがだんだんとたまってきます。
しかし羽なし扇風機は分解できませんので、中にホコリが入り込んでしまうとなかなか取れなくなってしまいます。そこで清潔な状態を保つために1~2週間に1度の、こまめな掃除がおすすめです。
羽なし(タワー型)扇風機に必要な道具
羽なし扇風機の掃除は、羽つき扇風機に比べて道具も少なく簡単に終わります。お家の中にあるもので揃うはずですので、チェックしてみてください。
1.掃除機(ブラシ型または隙間ノズル)
羽なし扇風機の掃除で活躍するのが掃除機です。内部の拭き掃除ができないので、掃除機の吸引力でたまったホコリを吸いとるのがメインになります。
ブラシ型や隙間ノズルがあれば、細かいところにも行き届くのでよりキレイに仕上がるでしょう。もしノズルがない場合は、綿棒や割り箸に布をまいたものも使えます。
2.雑巾やドライシート等
雑巾はリモコンや本体を拭くときに使います。羽つき扇風機と同様、やわらかい素材のものを用意しておけば、本体に傷がつくこともありません。
基本的には水に濡らさないので、使い捨てのドライシートでもいいでしょう。ただし、手垢などのしつこい汚れが気になるときは水拭きすることもあります。固く絞った雑巾、ウエットシートも準備できればしておきましょう。
3.水またはぬるま湯
どうしても汚れがとれない場合は、雑巾を濡らして掃除をします。その際は水か30℃前後のぬるま湯が適当です。高温のお湯は扇風機本体の変形や変質につながりかねませんので注意しましょう。
4.台所用中性洗剤
水やぬるま湯にいれる洗剤は刺激の少ない中性洗剤です。中性洗剤以外の、ベンジン、シンナー、アルコール、クレンザー、アルカリ性洗剤などは使えません。扇風機が変色したり故障したりすることも考えられるので、使用は厳禁です。
羽なし(タワー型)扇風機の掃除の手順
羽なし扇風機の掃除は、掃除機でホコリを取り除くこと、リモコンや本体など外側の拭き掃除をすることです。1台にかかる時間は10分程度ですので、気軽にトライしてみてください。
1.コンセントを抜いておく
掃除の前には必ず電源を切ってコンセントを抜いておきましょう。掃除中に誤動作で動いてしまうと、とても危ないので必ず確認してください。
2.掃除機で送風口と吸込口のホコリをとる
羽なし扇風機でホコリがたまるのは、主に送風口と吸込口の2ヶ所です。
基本的に分解はできませんので、この部分のホコリを重点的に掃除機で吸いとります。もし、フィルターを外して掃除ができる場合は、説明書を参考に外せるところは外して掃除をしてください。
掃除機のヘッドをブラシ型や隙間ノズルに変えると、奥のホコリまで取れやすくなります。ブラシ型ノズルの方が、ホコリをかき出しながら吸い込むことができるので効果的です。
掃除機のノズルがない場合は、綿棒や割り箸に布を巻いたものを使いましょう。ただし機械の奥の方まで強く押し込むと、引っかかって取れなくなってしまったり、故障の原因になったりすることも考えられます。やさしくホコリを掻きだすように心がけましょう。
3.本体の汚れは乾拭きが基本&しつこい汚れは水拭きで対応
羽なし扇風機のリモコンや本体を掃除するときは、水気が本体に入らないよう基本的に乾拭きで行います。傷がつかないように、やわらかい布やドライシートが最適です。
とはいえ、操作部分などは触れる機会が多いので手垢や汚れが取れないということもあるでしょう。そのときは、中性洗剤を入れたぬるま湯に雑巾を浸し、固くしぼって拭きあげるようにしてください。
4.フィルターの交換は説明書にのっとり定期的に行う
メーカーによってはフィルターの交換時期を案内しているものがあります。まずは、説明書を確認してみましょう。
汚れたままのフィルターを使っていると、性能が落ちるうえに電気代も消耗します。フィルターを外して掃除できるもの、定期的に交換するように記載されているものは、説明書にのっとってメンテナンスをしてください。
5.扇風機が入っていた箱またはカバーをかけてホコリのかぶらない場所で保管
一通り掃除が終わったら、購入時に扇風機が入っていた箱に入れて保管しましょう。箱がない場合は、大きめのビニール袋やカバーなどでホコリがつかないようにガードしてください。来シーズンまでは、ホコリのかぶらない場所にしまっておきましょう。
羽なし扇風機にホコリがつきにくくなる裏技
羽なし扇風機は、羽に柔軟剤をぬるといったひと手間を加えることができません。こまめに掃除をしてホコリがたまるのを防ぐのが最も効果的です。掃除機をかけるついでに、送風口や吸込口も掃除するクセをつけておくといいでしょう。
まとめ
扇風機の掃除は、羽なしタイプなら10分ほど、分解が必要な羽つきのものでも1台15〜20分程度で終わります。こまめにホコリを取っていれば、もっと短い時間ですむでしょう。秋に掃除をしておけば、次に必要なタイミングですぐに扇風機を使うことができます。ぜひ、シーズンオフの収納前にはキレイに掃除をしてからしまってくださいね。
「秋なか掃除」を始めるのにぴったりの季節になりました。
こちらの記事もぜひ参考にしてください。
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