植物由来の香りを楽しむ「アロマオイル」。
落ち着いた香りをかぐと心が安らいだり、爽やかな香りをかぐとこころなしか気持ちが引き締まったりすることがありますよね。
しかし、どんな場面でどのアロマオイルを使えばよいのか、香りの選び方や使い方に迷う方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、初心者でも簡単に取り入れやすいお部屋で楽しむアロマオイルの使い方をご紹介します。
お部屋の特徴に合わせた香り選びは非常に大切なポイント。玄関やリビングルームなど、場所別におすすめしたいアロマオイルの活用術もぜひ参考にしてみてください。
アロマオイルの基礎知識
自宅で気軽に楽しむ人も増えている「アロマオイル」。雑貨ショップなどでも売られているため、手軽に購入できるようになっています。
しかし、アロマオイルは高濃度に芳香成分が凝縮されているため、注意して正しく扱う必要があります。まずはアロマオイルの基礎知識を身につけて適切な使い方を学びましょう。
アロマオイルとは?オイル選びの注意点
「アロマオイル」という言葉は、多くの人にとって耳なじみのある言葉になっているかと思います。しかし実際にアロマテラピーなどで使用するオイルは、正確には「エッセンシャルオイル(精油)」と呼ばれ、植物の花、葉、果実、果皮、根などから芳香物質を抽出した100%天然の香料を指します。
エッセンシャルオイル(精油)とフレグランスオイルなどを総称して「アロマオイル」と呼ぶケースもありますが、アロマテラピーの分野では明確に分けているため、その違いを認識しておくとよいでしょう。
ではアロマオイルとは何を指すのでしょうか?厳密に言うと、アロマオイルとは、精油にアルコールや合成香料などの添加物を加え、人工的に香りづけされたものを指します。
「フレグランスオイル」、「ポプリオイル」とも呼ばれるものです。これらはエッセンシャルオイル(精油)よりも低価格で購入できますが、人工香料や界面活性剤などの添加物を使用している安価な商品もあるため、エッセンシャルオイル(精油)の使用をおすすめします。
さらにエッセンシャルオイル(精油)であっても、購入する際には注意が必要です。添加物が入った物などでも名前は「エッセンシャルオイル(精油)」として売られていることもあります。容器に貼られているラベル情報も必ず確認するようにしてください。
- 「精油」または「エッセンシャルオイル」と表記されている。
- 「精油名」、「学名」、「原産地」、「抽出部位」、「抽出方法」が記載されている。
- 「輸入元」、「製造元」、「取り扱い説明」が表示されている。
- 容器は茶色や青色などの遮光性の高いガラス瓶を使用している。(精油は紫外線によって劣化しやすいため)
アロマオイルの使い方
ここでは、100%植物由来のエッセンシャルオイル(精油)を使ったお家で気軽に楽しめる「芳香浴」の方法をご紹介します。
アロマディフューザーやアロマライトを使う
アロマディフューザーとは、超音波や電動式のエアポンプによる空気圧で、精油の芳香成分を空気中に拡散させる器具。熱を使わないので、精油の芳香成分を損ないにくく、広い範囲に長時間香りが持続することが特徴です。
アロマライトとは、電球の熱で精油を温める芳香浴専用のグッズ。上部にある受け皿に精油を1〜5滴垂らし、スイッチを入れると明かりがつきます。徐々に精油が温められるので、精油のよい香りがお部屋を包み込むのをゆっくりと楽しむことができますよ。
アロマディフューザーやアロマライトはインテリア雑貨店などでも手軽に購入でき、生活に取り入れやすいアイテムです。精油の香りを気軽に楽しむ方法として人気を集めています。
マグカップを使う
陶器もしくは耐熱ガラス製のマグカップなどの容器にお湯を8分目まで入れ、精油を1、2滴落とし、カップから立ち上がる香りを楽しみます。
天然塩や重曹を使う
天然塩や重曹などに精油を混ぜてお部屋に置いておく方法もあります。化学合成の芳香剤が苦手な方にはよい方法ですが、子どもが誤ってなめたりしないよう置き場所には注意が必要です。不織布の袋に入れておくのもよいでしょう。
アロマストーンを使う
精油が浸透しやすい素焼きの陶器や石にしみこませて香りを楽しむ方法です。専用のアロマストーンはアロマセラピーの専門ショップやインテリア雑貨店などで購入が可能です。電力や熱を使わない安全な方法なので、玄関や寝室など目が届きにくい場所でも安心して使えることが魅力です。
アロマスプレーで香りを拡散
精油の芳香成分をひと吹きで拡散できるアロマスプレーは、玄関やトイレ、インテリアファブリックにもぴったりです。自宅で簡単に作れるアロマスプレーの作り方をご紹介します。
アロマスプレーの作り方
材料(出来上がり約30ml分)
- 無水エタノール・・・5ml
- 精製水・・・25ml
- 30mlの遮光瓶(スプレーノズル付き)
- 精油・・・6〜9滴
※材料を混ぜる際は、ビーカーや木ベラを使用するとよりスムーズに仕上がります。
- 遮光瓶に無水エタノールと精油を入れて、スプレーノズルをつけてからよく振り混ぜる。
- 十分に混ざったら、精製水を30ml入れる。
- スプレーノズルをつけ、全体が混ざるようによく振る。
出来上がったアロマスプレーを保存する際には、容器に作成日と使用した精油の種類を記入したメモを張り付けておくことをおすすめします。情報が一目で分かり便利ですよ。
- 容器のフタはしっかり閉め、冷暗所で保存しましょう。
- アロマスプレーは劣化しやすいため1〜2週間で使い切りましょう。
- 子どもの誤飲や火気に十分注意をしましょう。
使用上の注意をしっかり守ろう
エッセンシャルオイル(精油)をお部屋で使用する際は、取り扱いに十分注意をしましょう。
- 精油原液をそのまま皮膚に塗布、飲用しないようにしましょう。目や粘膜にも触れないように注意してください。
- 精油は引火する可能性があるため、火気まわりでの使用は避けましょう。
- 高温多湿を避け、日の当たらない場所で保管しましょう。
- 子どもやペットの手の届かない場所で保管しましょう。
- 乳幼児、ペットがいる家庭では、精油によって体に重大な影響が出る可能性があるので使用を避けましょう。
- 高齢者、妊産婦、てんかん、心臓病、高血圧、心臓病、糖尿病、免疫障害(アレルギーなど)を持つ方は、自身の判断での使用は控え、知識を持った専門家もしくはアロマセラピストへ必ず相談しましょう。
- 使用期限を守りましょう。品質が劣化していないか、使用前に必ず香りを確認しましょう。
7については、柑橘系の精油は開封後6ヶ月での使用が望ましく、未開封で保管する場合も1〜2年を目安にしてください。そのほかの精油は、開封後1〜2年が目安です。なるべくオイルが新鮮なうちに使い切るようにしましょう。
【お部屋別】アロマオイルの活用法とおすすめの香り
数あるエッセンシャルオイル(精油)の中からお部屋の用途に合わせたおすすめの香りと上手な活用法を紹介します。なお、香りの好みには個人差もありますので、必ず香りを確認してからお気に入りのものを購入してくださいね。
やる気をサポート!「勉強部屋・書斎」
アロマディフューザーなどを使ってお部屋を香りで満たし、気持ちが整いやすい環境を作りましょう。「勉強部屋・書斎」には、頭がシャキッとして集中力を高めてくれるような「ペパーミント」、「ユーカリ」、「レモン」、「レモングラス」「ローズマリー」の香りがおすすめ。どれもフレッシュですがすがしい香りが特徴的です。
これらの香りをブレンドしてアロマスプレーを作り、気分転換したいタイミングに使用するのもおすすめです。
「レモン」+「ローズマリー」の組み合わせや「レモン」+「ペパーミント」+「レモングラス」はバランスがよく、集中したい場面にぴったりの香りです。
穏やかな香りがおすすめ!「リビングルーム」
家族が集まるリビングルームでは、アロマディフューザーやアロマランプを使って香りを楽しむほか、エッセンシャルオイル(精油)を床の拭き掃除に使うのもおすすめです。
掃除方法はいたって簡単。ぬるま湯の入ったバケツにエッセンシャルオイル(精油)を1〜2滴混ぜて、雑巾をひたします。雑巾をよく絞ったら、あとは床を拭くだけ。床だけでなくエアコンの送風口を拭いておくと、空調の風にやさしい香りがプラスされますよ。
なお、掃除の際は精油が直接手に触れることを防ぐために必ずゴム手袋をつけるようにしましょう。
使う香りは温かさがありながらスッキリした、主張の強くないものがおすすめです。「ペパーミント」や「オレンジ」、「ラベンダー」、「レモングラス」などがぴったりでしょう。掃除に使うエッセンシャルオイル(精油)には「ティートゥリー」や「ユーカリ」などもおすすめですよ。
安眠を誘う香りをチョイス!「寝室」
寝つきの悪い夜には、芳香浴がぴったり。そのまま眠っても安全なように、火を使ってオイルを焚くアロマポットではなく、電気を使ってオイルを温めるアロマライトや専用のアロマストーンを使うと安心です。
寝室におすすめのエッセンシャルオイル(精油)は、「カモミールローマン」、「フランキンセンス」、「マンダリン」、「ラベンダー」など。「ベルガモット」+「ネロリ」のブレンドは、リラックス効果もあり眠りにつきやすい香りで、特におすすめです。
重曹と合わせ使いでニオイすっきり!「玄関」
玄関はお客様を迎える大切な場所です。靴の臭いが気になる場合は、嫌な臭いを吸収してくれる「重曹」にエッセンシャルオイル (精油)を混ぜた「アロマ重曹」を置いておくのがおすすめです。
玄関におすすめのエッセンシャルオイル(精油)は、「グレープフルーツ」、「ゼラニウム」、「マンダリン」、「ラベンダー」。
なお、「アロマ重曹」の作り方は、器や空き瓶に重曹(200g)を入れ、エッセンシャルオイル(精油)(20滴)を混ぜるだけ。ハーブを散らすと見た目もきれいですよ。
生ゴミの嫌なニオイにひと吹き!「キッチン」
生ゴミや排水溝など、なかなか消えないキッチンの嫌なニオイ……そんなお悩みにおすすめしたいのが、洗い物が終わった後のシンクにアロマスプレーをひと吹きしておくこと。キッチンにおすすめのエッセンシャルオイル (精油)は、「オレンジ」、「ペパーミント」、「ラベンダー」、「レモン」です。
さらに、冷蔵庫や電子レンジ、ガス台などの拭き掃除には、レモンなどのシトラス系のエッセンシャルオイル(精油)がぴったり。洗い桶の水に1〜2滴混ぜ、布巾をひたし、固く絞って汚れを拭きとりましょう。ピカピカになった後は、心地よい香りが漂い一石二鳥です。
掃除の際は、必ずゴム手袋を使用してくださいね。
好きな香りを見つけよう!アロマオイルの香りタイプ
この章では、系統別に代表的なエッセンシャルオイル (精油)と香りの特徴をご紹介します。精油は大きく7種類に分けられ、花、ハーブ、樹木、果物など原料になる植物の種類や、花、葉、木部、果実など抽出される部位によって香りが分けられています。
精油の香りはなんと200種類以上。ぜひいろんな香りを試して、一番のお気に入りを見つけてみてくださいね。
フローラル系
主に植物の花から抽出される香りのグループ。(なかには茎や根から抽出されるものもあります)甘く、華やかでフェミニンな香りが特徴です。
ラベンダー、ローズ、ジャスミン、ゼラニウム、カモミール など
柑橘系
さっぱりとした酸味を含む、フルーティーな香りで、万人に好まれるため、使いやすいという利点があります。
グレープフルーツ、ベルガモット、マンダリン、レモン、オレンジ など
ハーブ系
草原を思い起こすようなさわやかな印象の香り。欧米などの民間療法などで「薬草」として使われている植物から抽出されていることも特徴です。
クラリセージ、ペパーミント、フェンネル、ローズマリー、タイム など
樹木系
樹脂、枝、葉などから抽出された精油のグループで、緑と木々の香りが印象的。樹木系のなかでも「ユーカリ」のようなシャープな香りと「ヒノキ」のような温かみのある香りがあるため、好みや気分で使い分けてみてください。
サイプレス、シダーウッド、ジュニパーベリー、ユーカリ など
スパイス系
料理の香辛料として使われているスパイスから抽出された精油であるため、スパイシーな香りが特徴的です。スッキリとしてシャープな印象です。
コリアンダー、シナモンリーフ、ジンジャー、ブラックペッパー など
樹脂系
木の樹脂や木部から抽出される独特の香りが特徴です。甘くてずっしりした、奥深い印象の香りで、少量でも長く香りが楽しめます。
フランキンセンス、ベンゾイン、ミルラ など
エキゾチック系
異国情緒あふれるオリエンタルな香り。個性的かつ深みのある濃厚な香りが多く、香りも長続きしやすいことが特徴です。
サンダルウッド、イランイラン、ベチバー、パチュリ など
まとめ
今回は、「アロマオイル」と「エッセンシャルオイル(精油)」の違いを冒頭で解説したうえで、100%天然由来のエッセンシャルオイル(精油)を使った香りの楽しみ方をご紹介しました。
日常に香りをプラスするだけで気分も変わり、日々の暮らしに彩りを添えてくれるものです。朝起きたとき、疲れて帰宅したときなど、それぞれのリラックスタイムにも最適です。
お部屋ごとに適した香りもあるため、上手く使いこなして、ぜひ素敵な香り生活を楽しんでください。
さらに「お香」も楽しみたいという方にはこちらの記事もおすすめです。
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