テレビで災害の特集があるたびに、自分の家は大丈夫なのだろうかと心配になりますよね。
みなさん、防災グッズは用意していますか?
市販で販売されている防犯グッズは、セットでは2万円前後するものが多いよう。いざ揃えようと思っても、いきなり2万円はハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。もっと安く防災グッズが揃えられればいいのですが…。
最近は、100均ショップでも防災グッズを販売されているのをよく見かけます。でも、本当に使えるものなのか不安に思うこともありますよね。そこで今回は「100均ショップの防災グッズで何を揃えればいいのか」をまとめるだけでなく「実際に問題なく使うことができるのか?」まで検証してみました!
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1.防災グッズに必要なもの
防災グッズには大きく分けて2つに分かれます。
- 身を守るためのもの
- 避難所生活でも便利に使えるもの
それぞれどんなものが必要なのかを見ていきましょう。
1-1.身を守るための防災グッズ
自分の身を守るための防災グッズは必ず揃えておきたいですね。避難した先で数日間過ごすことを目安に考えてみると必要なものがイメージしやすいです。
まずは、揃えておきたいものを優先順位が高い順から一覧にしてみました。
”●” 印は100均ショップでも販売している商品です。
| グッズ名 | 必要度 | 確認事項 |
---|---|---|---|
● | バッグ | ★★★★★ | どれくらいの荷物が入るかが重要 |
● | 水 | ★★★★★ | 1日の水分摂取量は1.5L前後。2日間だと2L~3Lが目安 |
| 靴 | ★★★★★ | 足を守るために、寝床の近くに1足置くことがオススメ |
● | 非常食 | ★★★★★ | 水を使わずに食べられて、賞味期限も長いことから、カップ麺より缶詰の方がオススメ |
● | 懐中電灯 | ★★★★ | 必要な電池の大きさや数をチェックすること |
| モバイルバッテリー | ★★★★ | 携帯電話は連絡手段に欠かせません。充電できる環境が必要 |
● | 携帯の充電コード | ★★★★ | きちんと充電できるか確認をすること |
● | レインコート | ★★★ | 雨・雪が降っていることを想定しておきましょう |
● | 絆創膏 | ★★★ | 用途・場所に合わせて、さまざまなサイズが入っているものがオススメ |
● | 軍手 | ★★★ | 非難時に手の怪我を防ぐため。靴の近くに準備しておくこと |
● | 靴下 | ★★★ | 非難時に足の怪我を防ぐため。靴の近くに準備しておくこと |
● | タオル | ★★★ | 濡れた物や体を拭くために |
● | マスク | ★★ | 有害物質を吸い込まないため。避難所では風邪対策にも |
● | アルミブランケット | ★★ | 体温維持のため |
● | ノート・ペン | ★★ | ノートには、あらかじめ名前・住所・血液型・連絡先などを事前に記入しておく |
● | ウエットティッシュ | ★★ | 汚れた手や身体を拭いたりするのに使います。大きく厚手のものがオススメ |
● | ホイッスル | ★★ | 閉じ込められたりしたとき、自分の居場所を知らせるには声よりもホイッスルが良く響きます |
● | 簡易トイレ | ★ | 2~3個が目安。子供がいるなら多めに準備すること |
● | 電池 | ★ | 必要な規格・数には注意 |
● | ゴミ袋 | ★ | 汚物を入れる可能性を考えて、中の見えない黒色を選びましょう |
| 地図 | ★ | 役所に行けば緊急避難先が記載されている地図がもらえます |
● | 割り箸等 | ★ | 非常食を食べる時に使います |
1-2.避難所生活でも便利に使える防災グッズ
避難所生活で役立つ防災グッズはこちら。避難所生活では長期的に滞在する可能性が高いため、必要最低限の物は持って行っておきたいですね。
「これが使える!」というものをピックアップしました。
”●” 印は100均ショップでも販売している商品です。
| グッズ名 | 必要度 | 確認事項 |
---|---|---|---|
| ラジオ | ★★★★ | ニュースで状況を把握するために必要です。電源がなくても使えるように、電池式がオススメ |
● | レジャーシート | ★★★★ | 寝床にもなるので、厚手ものもがオススメ |
● | ウォータータンク | ★★★★ | 水を保存するのに必要 |
● | 歯磨き粉付き歯ブラシ | ★★★ | 避難所生活では虫歯になりやすいといいます。人数分必要 |
● | ラップ | ★★ | お皿の代わり・お皿にかけて使うと洗う必要がなくなります |
● | アルミホイル | ★★ | お皿の代わり・保温効果も期待できる |
● | 耳栓 | ★★ | 避難所生活では、周囲の音が気になって眠れないことが多いようです |
● | アイマスク | ★★ | 日中に身体を休めたり、眠るときにオススメ |
● | スリッパ | ★★ | 避難所生活で活躍します |
● | コップ | ★★ | 長期間、繰り返し使えるプラスチック製のものがオススメ |
● | 爪切り | ★★ | 避難所に長期滞在の場合あったほうが快適です。ニッパー代わりにも使えます |
● | 使い捨てカイロ | ★ | 寒い日に暖をとるのに便利 |
● | ロープ | ★ | 瓦礫を片付けたり、立ち入り禁止エリアを作るのに使えます |
避難所生活は長くなる可能性が高いので、娯楽グッズ(トランプなど)も余裕があれば荷物の片隅に入れておくと良いかも知れませんね。
2.【徹底検証】100均ショップの防災グッズを実際に使ってみた
100均ショップで揃えることのできる防災グッズが分かっても、きちんと使えるものでなければ意味がありません。実際に使わないと使用感が分からないものなどを徹底検証してみました。
今回は特に重要な「身を守るための防災グッズ」を中心に検証しました。
オススメ順に発表していきます!
2-1.アルミブランケットの検証
体温調節に活躍するアルミブランケット。冬季の災害には特に欠かせないものになります。今回の検証では、ブランケットタイプとポンチョタイプの2タイプを使ってみました。
ひとりで使うならポンチョタイプが断然オススメです。着用したまま作業ができるからです。風が吹いてもはだけることがなさそうです。ブランケットタイプはほどほどのサイズなので、小さな子供2人などで羽織ることができそうです。
アルミブランケットはかなり実用性があるため「ポンチョタイプ」をひとり1枚ずつ準備できるといいですね。
実際に着てみた
風をまったく通さないので、外で使用するときに効果をかなり実感できます。保温性も高く、薄い毛布よりは軽くて薄いアルミブランケットの方が災害時に役立ちそうです。防災グッズセットを作るなら、欠かせないアイテムだと実感しました。
デメリットに感じたこと
生地が薄く、少し破れやすそうに感じます。どこかに引っ掛けないように慎重に着ました。
ハサミで切り込みを入れて引っ張ってみたところ、簡単に裂けて破れてしまいました。
ずっと使えるものというよりは、消耗品と考えておいた方がいいですね。それでも無いよりはあった方が絶対いい!と感じました。
2-2.ウォータータンクの検証
災害時では水がとても貴重です。支援物資でタンクに水が大量に届いた際には、貰いに行かなければなりません。そんな時に使えそうなのがウォータータンクです。100均ショップで販売されているウォータータンクは2タイプありました。
ちなみに左のウォータータンクは400円、右のウォータータンク(ウォーターバック)は100円でした。
実際に使ってみた
水を入れてみたとこころ、どちらも問題なく使えました。
ただし、右のウォーターバックは注ぎ口がかなり小さく使いにくいと感じました。
一方、左のウォータータンクは、ひっくり返すと水漏れが少しありました。ひっくり返すことはないでしょうが、使う際には注意が必要です。また、取手だけで持ち上げるには不安定なので、持ち運ぶときは下からしっかり支える必要がありあそうです。
水を出す蛇口は問題なく使用することができました。総合的に見ると、左のウォータータンク(400円)の方がオススメです。
2-3.バッグの検証
リュックサックタイプとナップサックタイプの2タイプで検証です。ちなみに左のリュックタイプのものは300円で販売されていました。
右はナップサックタイプには反射板がついていて、暗い場所で活躍しそうです。ただ、背負って長時間歩行するのであれば、リュックサックタイプの方が肩に負担がかかりません。
実際に物を詰めてみた
今回バッグに入れたものはこちらです。
タオル(1枚) | 簡易トイレ(3セット) |
アルミブランケット(ブランケットタイプ) | ウエットティッシュ |
非常食(ミニカップ麺2つ・缶詰1つ) | レインコート |
マスク(10枚) | ゴミ袋(25枚) |
軍手(2セット) | 懐中電灯 |
絆創膏(60枚) | 電池 |
ホイッスル | ノート・ペン |
水(2.7リットル) |
|
リュックサックタイプにはもう少し入りそうです。ナップサックタイプはかなりギリギリ。上部がきっちり閉まらなくなりました。
リュックはもう少し入りそうなので、どこまで入るかを試してみました。追加で入れるものはこちらです。
レジャーシート | アイマスク |
ロープ | 耳栓 |
カイロ | 歯磨き |
スリッパ | ラップ |
ウォータータンク |
|
ウォータータンクは大きいので心配でしたが、見事に入りました。少々無理やり押し込みましたが、それでもナップサックよりもリュックサックの方が荷物がたくさん入ります。バッグのオススメは、荷物がたくさん入るのでリュックサックタイプ(300円)ですね。
2-4.簡易トイレの検証
車の中や、トイレの限られた避難所などでは簡易トイレが活躍します。100均ショップでは、1袋100円で販売されていました。
実際に試してみた
成人の尿は平均200ccから400ccあるそうです。今回は200ccの水で本当に固まるのかを試してみました。
きちんと固まりました。袋の大きさから考えると、300cc入れても大丈夫そうです。すぐに固まってしまうので使い捨てにはなりますが、あると便利ですね。
避難所ではトイレに列ができてしまうので、お子様がいる家庭なら多めに準備しておくことをオススメします。
2-5.懐中電灯の検証
100円ショップで、 単3電池2本でライトがつくものを選びました。非常に軽く簡単な作りのため心配でしたが、問題なくライトが点きます。
ライトの光も弱くないので、災害時に使えそうです。
災害時は電池の予備も必要です。懐中電灯の電池のサイズと必要な本数を把握して準備することをオススメします。
2-6.充電コードの検証
今回はiPhoneやiPadで使えるライトニング端子のケーブルで検証してみました。
問題なく使用できます。
購入する際は、ご自身の携帯に合ったケーブルを選ぶように注意してください。また、バッグに詰める前には、実際に充電できるかを確認してから入れることをおすすめします。
2-7.タオルの検証
100均ショップでは、一般的なのパイル地のタオルも販売されていますが、圧縮タイプのタオルを見つけたので検証してみました。
タオルを広げるためにはコップ1杯の水が必要でした。
広がったタオルは、普通のタオルと比べると小さくて厚みも薄いです。分かりやすく例えるなら「上等なお絞り」といった感じです。
圧縮タオルが6枚入って100円なので、お得なのかもしれません。しかし、広げるのに水が必要なことと、広げたときにタオルが濡れている状態なので、災害時に使えない場合もありそうです。圧縮タイプではなく、普通のタオルを準備しておくことをオススメします。
3. 100均ショップでは揃わない防災グッズ
100均ショップで揃えることはできないですが、持っておいた方がいいアイテムが3つあります。
3-1.モバイルバッテリー
携帯電話は災害時にかなり重宝するものです。家族や友人との連絡手段に使ったり、ニュースなどの状況把握にも役立ちます。そのため、携帯電話を充電するモバイルバッテリーは必ず準備しておきたいアイテムです。
オススメなのは乾電池をつかって充電するタイプのもの。一般的な充電タイプのモバイルバッテリーは自然放電するので、定期的に取り出してチェックしないと、いざというときに使えない可能性があります。乾電池で充電するタイプなら定期的なチェックは不要ですし、規格が同じなら、懐中電灯などの他のアイテムと乾電池を共有できます。
3-2.地図
避難場所の確認をする際に必要です。
日ごろから、どこが指定避難場所なのかを確認しておきましょう。指定避難場所は役所のホームページで確認をすることができますので、地図と一緒にプリントアウトしておくことをオススメします。また、役所のホームページにあるハザードマップも役にたつかもしれません。
3-3.ラジオ
避難所での生活はラジオが1台あると助かります。携帯電話が使えない時でも、ニュースなどで被害の確認ができます。
避難所生活を想定して防災グッズを準備する場合はラジオも入れておきましょう。
4.100均ショップ商品でさらに便利に
4-1.「フリーザーバッグ」を使ってバッグにつめよう
タオルやマスクが濡れてしまうと不衛生です。また災害時には雨が降っている可能性もあります。そんな時に備えて、濡れては困る物を用途別にフリーザーバッグに入れてしまいましょう。
持ち出し袋(バッグ)に詰めるときも、濡れないように収納順を意識しながら。
4-2.「ノート」は必需品
ノートに自分の情報(血液型や住所など)を記入しておくと万が一のときでも安心です。また、家族の連絡先も一緒に記入しておきましょう。
家族の写真が1枚あると、避難所で探したり人に尋ねる時に便利なので、ノートに挟んでおくことをオススメします。あわせて、携帯電話が使えなくなったときに備えて、公衆電話を使うための10円玉も一緒に入れておくと安心です。
4-3.「シューズBOX」は寝床の近くに
なんと100均ショップにはシューズBOXも販売されているのです。これに靴はもちろん、靴下、軍手、マスク、ホイッスルをいれておきましょう。衛生を考えてマスクはフリーザーバッグに入れておきます。これで就寝中の災害でも、すぐに支度できます。
寝床の近くに靴を置くことで、靴を取りに行く時間を短縮できるほか、裸足のまま歩かずに済むので怪我をする危険性が軽減できます。1日のうちの1/3は就寝時間なので、防災セットを置く場所も、実は寝床の近くがオススメです。
まとめ:100均ショップの防災グッズは使えるものが多い
100均ショップの防災グッズを実際に使用してみて感じたのは、意外と実用に耐える商品が多いということです。一方で非常食などは、スーパーの方が種類が多いので、わざわざ100均ショップで購入しなくても良さそうだと思いました。
多くの防災グッズが100均ショップで購入できるので、予算2,000円前後でかなりの物が揃えられそうです。これならハードルもぐんとさがりますね。万が一のための防災グッズ、これを機会に揃えてみてください。
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