寝室は私たちが一日の疲れをとるために大切な場所です。なのに「何となく部屋が臭う…」と感じたことはありませんか?
実は寝室は、意外と臭いがこもりやすい場所です。今回は、気になる寝室の臭いの原因と、原因に合わせた臭い対策を解説します。正しい臭い対策を取り入れて、気持ちよく眠れる寝室をキープしましょう!
1.寝室はなぜ臭う?考えられる5つの主な原因
臭いには必ず発生源があります。寝室の場合、主な臭いの原因は5つ考えられます。寝室の臭いの原因を探ってみましょう。
人が発する臭い
寝室の臭いの原因として、まず一番に考えられるのは人が発する臭いです。人の体からは、寝ている間にたくさんの汗や皮脂が分泌され、それらは時間の経過とともに不快な臭いに変わります。
体臭以外にも、口呼吸や虫歯・歯周病などによる口臭や、お子さんのおねしょ(オムツ)の臭いなども寝室の臭いの原因になっている可能性があります。
就寝時は部屋の窓や扉を閉めることが多いので、些細な臭いも蓄積されやすく、結果的に部屋全体に広がってしまうのです。
カビの臭い
「窓に結露が出やすい」「布団は敷きっぱなし」「エアコン掃除をあまりしない」などの状況に心当たりがある場合、カビが臭いの原因になっている可能性があります。
特にベッド周辺、敷き布団の下、クローゼットの中、窓周辺は湿気がこもりがちで、カビの巣窟になりやすいので要注意です。
また、意外と盲点なのがエアコン。エアコンの内部は湿気が多くカビが繁殖しやすい環境です。もしカビが繁殖していたら、エアコンを使用するたびにカビの胞子が部屋に放出され、カビ臭くなってしまいます。
雑菌の臭い
雑菌は、汗や皮脂などの汚れが放置されていたり、湿気の多い環境で繁殖します。
寝ている間にかいた汗や分泌された皮脂がついた寝具や、洗濯しないままクローゼットに片づけた衣服、寝室内での部屋干しなどは、雑菌が繁殖しやすく、臭いの原因になります。
生活習慣の臭い
寝室で飲食をする、喫煙をするという何気ない日々の習慣も、寝室の臭いの原因になっているかもしれません。食べ物、飲み物、タバコは、いずれも臭いが強めですが、その割に、自分自身では気がつきにくいので注意が必要です。
知らず知らずの間に、複数の臭いが混ざり合い、部屋全体に染み込んでしまうと、それを完全に消臭することは難しくなります。
ペットの臭い
いつも一緒に過ごしていると気がつきにくいかもしれませんが、ペットの体臭が寝室の臭いの原因になっている可能性も考えられます。ペットのボディケアにも気を配りましょう。
2.寝室のイヤな臭いにサヨナラ!効果的な消臭対策
この章では、さまざまな原因により、寝室についてしまった臭いを効果的に解消する消臭対策をご紹介します。
「寝室全体にこもる臭い」
「寝具についた体臭」
「カビ、雑菌の臭い」
この3つについて見ていきます。
寝室全体にこもる臭い
寝室全体に臭いがこもっている時は、寝室の様々な場所から発生した臭いが混ざっている可能性があります。そんな部屋全体に広がるあらゆる臭いに対処する効果的な方法を3つご提案します。
- 部屋の換気をする
- 消臭剤で空間消臭をする
- 布製品(カーテン、カーペット等)を洗濯する
順に見ていきましょう!
部屋の換気をする
寝室全体にむわ~っと臭いがこもっている時は、まず窓を開けて空気を入れ替えましょう!換気は最も基本的な方法ですが、室内に留まっていたイヤな臭いを手っ取り早く外へ逃がすことができるので効果的です。
換気の際に大切なのは、風の通り道を作るということ。必ず「ドアと窓」、もしくは「窓と窓」というように2か所開けるようにしましょう。さらに扇風機やサーキュレーターを使うと部屋全体の空気を循環させられます。
消臭剤で空間消臭をする
寝室全体に染みついた臭いの対処には、即効性のある空間用の消臭スプレーがおすすめです!空間用のスプレーは壁や天井など広範囲に吹きかけて使うものなので、寝室全体の消臭にぴったりですよ。
ただし、スプレータイプは効果が長持ちしにくい特徴があります。寝室の消臭をキープしたいなら、一定期間効果が見込める置き型消臭剤を併用するとよいでしょう。
消臭剤の選び方
「消臭剤」と「芳香剤」では作用が異なるので注意しましょう。
「消臭剤」は、名前の通りイヤな臭いを消す作用があり、「芳香剤」は、よい香りを出してイヤな臭いを紛らわせる作用があります。部屋の臭いを根本的に解決したいなら「消臭剤」が適しています。香りつきがお好みであれば、悪臭を消して、よい香りを出す「消臭芳香剤」を選ぶとよいですよ。
消臭剤を使う際の注意
初めて使用するスプレー消臭剤は、まず目立たないところに吹きかけ、シミにならないか、色落ちしないかを試してから全体に使用するようにしましょう。
また、お子さんやペットが誤って口に入れてしまわないよう注意してください。
布製品(カーテン、カーペット等)を洗濯する
臭いの発生源がはっきりせず、寝室全体が何となく臭いときは、カーテン、カーペット、クッションカバー、ソファーカバーなど室内の布製品を洗濯してみましょう。
布製品には臭いを吸着する性質があるので、人やペットの臭い、飲食やタバコの臭いなど、様々な臭いを吸着します。特にカーテンやカーペットは、サイズが大きい割に洗濯頻度が少ない布製品なので、臭いの発生源になりやすいです。
また、布製品の繊維の間には、湿気やほこりなどの汚れも入り込みやすく、放置しているとカビや雑菌が繁殖する恐れもあるので注意が必要です。
洗濯できない布製品の場合
洗濯することが出来ない場合は、「掃除機でほこりを吸う」「固く絞った雑巾で水拭きする」「除菌効果のある布用の消臭スプレーをふきかける」などの方法でお手入れしましょう。
水拭きや、消臭スプレーは、シミにならないか、色落ちしないかを目立たないところで試してから全体に行うようにしてください。
寝具についた体臭
枕カバーやシーツなどの寝具類は体に触れるものですので、汗や皮脂などの汚れが着くのは仕方のないことです。それを臭いの発生源にしないためには、いかに寝具を清潔に保つかがポイントです。
- 「寝具を洗濯する」
- 「寝具を天日干しする」
- 「布用消臭スプレーを使う」
これらを実行していれば、不快な臭いに悩むことなく、いつでも気持ちよく眠れるはずです。
寝具を洗濯する
枕カバーやシーツを嗅いでみて明らかにイヤな臭いがすれば、雑菌が繁殖しているサインです!即洗濯しましょう。寝具は洗うだけですっきりきれいになり消臭されます。
特に、直接体に触れる枕カバーやシーツは週に1回以上洗濯をすることが理想的です。洗い替えを用意しておくと便利ですね。かけ布団カバー、毛布、敷きパッドなど、洗えるものは定期的に洗濯するようにしましょう。
寝具を天日干しする
洗濯ができない敷き布団やマットレスに関しては、週1回を目安に、天気の良い昼間の1〜2時間、 天日干しをしましょう。両面とも日光に当てると布団やマットレスの中まで乾燥させることができ、消臭効果がアップします!
湿気がこもりやすく臭いがつきやすい枕、かけ布団なども、天日干しをして消臭しましょう。
天日干しが難しい場合
天日干しが難しい場合は、布団乾燥機がおすすめです!室内で手軽に布団の除湿・消臭ができるので、自宅に一台用意しておくと重宝します。
布用の消臭スプレーを使う
できるだけ頻繁に洗いたいシーツや枕カバーですが、ライフスタイルや天気の都合もあり、毎日洗うのは難しいですよね。次の洗濯までのつなぎ期間は、除菌抗菌タイプの布用消臭スプレーで対応しましょう。臭いが気になる寝具に、シュッシュッとまいておくだけで手軽に臭いを除去できます。寝室用にひとつ常備しておくと便利ですよ。
香りはお好み次第ですが、寝室には、睡眠の質を高めてくれるリラックス効果のある香りがおすすめです。香りが苦手な方は、無香料タイプを選びましょう。
消臭スプレーを使う際の注意
初めて使用する消臭スプレーは、まず目立たないところに吹きかけ、シミにならないか、色落ちしないかを試してから全体に使用するようにしましょう。
お子さんやペットが誤ってなめてしまっても害のない、安全な成分でできている消臭スプレーを選ぶと安心です。
カビ、雑菌の臭い
湿気が多く、部屋にほこりや汚れが残っているとカビの原因になり、また雑菌も繁殖しやすくなります。寝室内でカビや雑菌による臭いがする時は、湿気、ほこり、汚れを除去する以下の3つの対策が効果的です。
- 部屋の換気をする
- 掃除をする
- 寝具を洗濯、天日干しする
部屋の換気をする
人は寝ている間にたくさん汗をかき、また呼吸により水分を排出するため、一晩寝た寝室は湿気が充満しています。その湿気を外に逃がすために、毎朝寝室の窓を開ける習慣をつけましょう。換気により湿度を調節することでカビの発生を防ぐことができます。
雨の日や、風が少ない日は、室内で扇風機やサーキュレーターを回すなどして空気を動かし、湿気を逃がしましょう。
掃除をする
寝室のほこりや汚れを、掃除機やモップ、雑巾などで、定期的に取り除けば、カビや雑菌に悩むことは少なくなります。特に、ベッドを寝室に置いている場合、ベッドの下や隙間には雑菌を含んだほこりがたまりがちなので、まめに掃除をしましょう。
また、一見きれいに見えるエアコンも、その内部にはカビが潜んでいるかもしれません。年2回は、自分でエアコンのフィルターや吹き出し口などの掃除を行うことをおすすめします。
寝具を洗濯、天日干しする
人が寝ている布団は、温かくて湿気がたっぷり。また汗や皮脂、垢などカビや雑菌のエサになるものが付着しているので、油断をするとあっという間にカビや雑菌が繁殖してしまいます。
毎日使う寝具類は、定期的に洗濯&天日干しをして、カビや雑菌の繁殖を防ぎましょう!
黒カビがついてしまった時の対処法
日頃手入れをしていても、敷き布団やマットレスなどに黒カビが生えてしまうことがあります。狭い範囲のカビ汚れや、ついて間もないカビ汚れなら、消毒用エタノールを使って対処しましょう。
〈手順〉
- 消毒用エタノールをスプレーボトルに入れる。
- カビ汚れの箇所に少しずつ消毒用エタノールをふきかけ、一時間程放置する。
- ぬるま湯に浸し軽く絞ったタオルで、トントンと叩くようにふき取る。
- 濡れた部分を十分に乾燥させる。
※この対処法は、窓周辺や畳など他の場所についたカビ汚れにも効果的です。ただし、カビ菌を除去するだけで、漂白力はないので黒い跡は残ります。
3.寝室が臭くならないための予防策
寝室の臭いを解決するためには、臭いの消臭方法だけでなく、部屋に臭いをつけないための予防策を知っておくことも大切です。
臭いの元を放置しない
寝室にこもった体臭は、放置すると雑菌が繁殖してより強い臭いに変わります。また、部屋に臭いが充満した状態を放置していると、寝室の壁や天井などに臭いが染み込み、ますます取れにくい、厄介な臭いになってしまいます。
寝室の臭いを予防するには、臭いの元を放置しないことが大切です。具体的な予防策は以下3つ。
- まめに部屋の換気をする
- まめに寝具を洗濯、天日干しする
- 空気清浄機を置く
まめに部屋の換気をする
換気は消臭効果があると前章でお伝えしておりましたが、予防策としても効果的です。朝起きたら窓と扉を開けて、こもった臭いや湿気を外に出し、空気をリセットしましょう。
天気のいい日は、クローゼットや押し入れも全て開けて部屋全体の空気を循環させると、菌やカビの増殖を抑えられて臭い予防につながります。
まめに寝具を洗濯、天日干しする
イヤな臭いが蓄積する前に、寝具を洗濯、天日干しをするという習慣は、寝室の臭い予防に不可欠です。毎日行うのは難しいかもしれませんが、頻度を決めて定期的にお手入れするようにはしたいものです。
最近は、丸洗い可能な敷布団や枕、除菌消臭効果のあるシーツなど様々な機能がある寝具が売られています。うまく取り入れて寝具を衛生的に保つとよいでしょう。
空気清浄機を置く
寝室の空気を常にきれいに保ちたいなら、空気清浄機を置いてみてはいかがでしょうか。空気清浄機は、部屋のあらゆる臭いを除去してくれます。また、ハウスダストや花粉などもまとめて除去してくれるので、常に浄化された空気の中で眠りにつくことができます。
なお、空気清浄機の機能を十分に発揮させるためには、フィルター掃除など定期的なお手入れは欠かせません。取扱説明書に沿ってメンテナンスを行うようにしてくださいね。
※空気清浄機は運転音が生じますので、寝室で使うなら静音性の高いタイプを選ぶようにしましょう。
空気清浄機の置き場所の注意
空気清浄機を枕元に置くのは避けましょう。静音タイプの空気清浄機であっても運転音がゼロになることはないので、耳元で鳴り続く運転音により睡眠が妨げられる恐れがあります。
また、空気清浄機の吹き込み口は、空気の流れがある場所なので、顔周りに直接風が当たり、冷えや乾燥を感じてしまうかもしれません。
空気清浄機は、足元など、顔周りから離れた場所に置くことをおすすめします。
臭いの原因を減らす
臭いの原因に心当たりがある場合は、その原因をできるだけ減らすことが、寝室の臭い予防になります。
例えば、
- 生活習慣をあらためる
- 体臭ケアを行う
- ペットの手入れをする
などを実践し、少しでも臭いの原因を減らすようにしましょう!
生活習慣をあらためる
飲食や喫煙によるニオイは刺激が強く、部屋に残りやすいものです。一度部屋に染みついてしまうと少々の対処法では完全に解消できません。
寝室での食事や飲酒、喫煙は、臭い予防の観点からいえば避ける方がよいでしょう。
また、寝室で着替える習慣がある方も要注意です。脱いだ服や下着は臭いの原因になるので、放置しないように心がけましょう。
体臭ケアを取り入れる
汗や皮脂による臭いは「体と頭を丁寧に洗う」「汗をすぐにふき取る」「老廃物を排出させるために毎日湯船につかる」「適度な運動と栄養バランスの取れた食事をとる」など、日々の行動により軽減できる場合があります。
加えて、体臭ケアの効能があるシャンプーやボディーソープを活用してみるのもよいでしょう。
ペットの手入れをする
ペットの臭いが原因であると考えられるなら、まめに「洗う」「拭く」「ブラッシングをする」などのお手入れをしてあげましょう。
お手入れをすることで汚れや抜け毛がきれいに落ち、臭いが軽減されます。体が清潔に保たれることでペットも快適に過ごせるはずです。
まとめ
寝室の臭いの原因とその対策についてご紹介しました。
寝室の臭いのほとんどは、「換気」と「寝具の洗濯、天日干し」をこまめに行うことで解消されます。さらに、消臭剤や空気清浄機、布団乾燥機などのアイテムをうまく活用すれば、寝室の臭いに悩むことは少なくなるでしょう。
もちろん、臭いを発生させないように予防を心がけることも忘れてはいけません。
この記事が参考になり、臭いの悩みを解消して快適な睡眠環境を取り戻していただければ幸いです。
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