季節の変わり目といえば、衣替えの時期です。
しかし、衣替えは手間も時間もかかるうえに、いつやったらいいのかハッキリしないので、ついつい後回しになりがちですよね。それでも、季節は移り変わりに合わせて、半袖から長袖、長袖から半袖という着る服のループは続きます。避けては通れないもの、それが衣替えなのです。
だからこそ、時期を逃さずにやりとげてみませんか?
今回は、年に2回やってくる衣替えに最適な時期の捉え方と、衣替えが進まないそれぞれの理由に合った解決策をアドバイスします。
1. 適した時期は5~6月と9~10月。衣替えのタイミングを自分で作ろう!
そもそも衣替えはいつやればいいのか、ご存知でしょうか?
制服がある学校では、一般的に6月1日と10月1日に衣替えの日がやってきますが、家庭での衣替えは日を決めて行うわけではありません。
ただ、衣替えに適した時期をはかる目安は存在します。
あとは自分で衣替えの時期を決める!それが、衣替えが後回しにならないポイントです。
1-1 外気温20℃を目安にする
それでは、いつから夏服/冬服に衣替えすればいいのでしょうか?
衣替えのタイミングを知る一つの目安は、外気温です。一般的に外気温20℃が、半袖と長袖の境界線だと言われています。
暑い寒いには個人差があるのであくまでも目安ですが、20℃前後の日が多くなってきたら季節の変わり目が近づいている合図です。カーディガンやストールなどでしのぎながら、衣替えをはじめましょう。
1-2 5~6月と9~10月の休みに衣替えの日を決める
では、外気温が20℃になるのはいつごろでしょうか?気象庁が発表した過去3年間の平均気温で、20℃に近い時期をみてみましょう。
これを見ると、おおむね5~6月、9~10月頃に20℃になることが分かります。学校の衣替えの日は外気温の目安から見ても妥当な日取りだったのですね。
だいたいの時期が分かったら、もう衣替えをする日を決めてしまいましょう。できれば余裕をもって連休にするのがベストです。
「せっかくの休みに衣替え?もったいない!」と感じるかもしれません。しかし、家族の多い人、洋服の多い人、衣替えのやり方が決まっていない人は1日で終わらないでしょう。衣替えが中途半端だと、そのままズルズルと季節が過ぎていってしまいます。
今度こそやりとげるためには、1日以上を衣替えに費やす覚悟でのぞみましょう!
2. 衣替えで生まれる5つのメリット
忙しいなか時間をさいて衣替えをするからには、それなりにメリットがないとやる気になりませんよね。
でも、安心してください。衣替えをすれば、ちゃんといいことがあります。
2-1 断捨離で新たなスペースができる
衣替えには、洋服の断捨離がつきものです。着る服と着ない服に分けて、着ない服は処分していきます。そうすれば、衣替えを終えたときの方が洋服は減っているはずです。
洋服がなくなれば、その分スペースが生まれます。スペースが生まれれば、新たに収納として活用することもできます。あまったスペースには、新しい季節の洋服を買い足すこともできるでしょう。
衣替えをすれば、余裕がなかった収納スペースに新しい可能性を生み出すことができるのです。
2-2 タンスの肥やしがお小遣いになるチャンス
着なくなった服は、リサイクルショップに持ち込んだりフリーマーケットで売ったりして、お金に換えるのが賢いやり方です。自分では着なくなった服でも、必要としている人がいるかもしれません。
衣替えを「お小遣い稼ぎができる家事」だと思えば、やる気が出るのではないでしょうか。タンスの肥やしの中に、お宝が眠っているつもりでやってみましょう。
2-3 お気に入りの洋服を長もちさせられる
衣替えをすると、洋服が長もちします。ずっと引き出しにいれっぱなしにしていると、洋服は傷みます。湿気でカビが生えたり、シミがついたり、虫に食われたり、散々です。
シーズンオフの洋服をしまう前には、クリーニングに出したり、自分でお手入れしてきちんと汚れを落とす必要があります。また、衣装ケースにしまう時には、防虫剤がかかせません。そうやって手をかけることで、お気に入りの洋服を長く着ることができるのです。
2-4 「同じような服を買ってしまった!」がなくなる
あなたは、自分の洋服を全て把握していますか?同じような服を買ってしまい、「しまった!」と思ったことはありませんか?筆者は、多々あります。
衣替えは、手持ちの服を全て確認できるチャンスです。本格的なシーズンが始まる前に終わらせておけば、無駄な買い物をすることはなくなるはずです。
洋服をながめると、自分のクセを知ることもできます。「同じ色のものが多い」「スカートばかり買っている」といった具合に傾向が分かれば、「さし色の服を買い足そう」「パンツを加えてみよう」といった対策が取れます。
衣替えは、新しいシーズンの新しいコーディネートを考えるための「ワクワクした時間」でもあるのです。
2-5 普段、掃除しないところもキレイにできる
いつものお掃除では手をつけないクローゼットや押入れの奥には、意外とホコリがたまっています。窓のない収納スペースは湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい場所でもあります。
年に2回、衣替えのときに空気を入れ替えることで収納スペースの環境が整います。家を清潔に保つためにも、衣替えは必要ですよ。
3. 衣替えの時期を逃してしまう理由をタイプ別にチェック
ベストなタイミングと衣替えのメリットを心にきざんだら、あとはやるだけです!が、それだけで「さあ、やろう!」とは、なかなか思えませんよね。
衣替えを後回しにしてしまう理由が、みなさんそれぞれにあると思います。まずは、どうして衣替えが進まないのかを一緒に考えてみましょう。
ご自分のタイプを把握した上で、次章の衣替えのコツに進んでください。
3-1 忙しくて、衣替えをする時間がない!…多忙さん
衣替えは、とにかく時間がとられるイメージだと思います。働いていたり、育児に追われていたりすると、ただでさえまとまった時間を作るのは難しいものです。それなのに、衣替えが何時間も何日もかかるとなると、気が進みませんよね。
3-2 衣替えまでたどり着かない!…整理苦手さん
春夏と秋冬で洋服が整理整頓されていると、衣替えがスムーズにできます。衣替えをしようと思ったときに服を一つ一つ分別しなければならない状態になっている人は、この整理整頓が苦手なタイプ。
衣替えの前に、まずは洋服を分けて整理するところからと言われると、重い腰が上がらないのも分かります。
3-3 衣替えの「正しいやり方」が分からない!…初心者さん
「衣替えをしたことがない」「自己流でやっている」という人もいるのではないでしょうか。衣替えをやる気はあるのに、正しいやり方が分からないがゆえに雑になったり、余計に時間がかかったりするのかもしれません。それは、とてももったいない話です。
3-4 衣替えをしたくない!…ずぼらさん
衣替えをしたくないという人は、衣替えをしなくても毎年なんとかなっているのかもしれません。「やる気が出ない」「わざわざやることはない」と考えているのではないでしょうか。日々たくさんの家事をこなす中で、手を抜いても回るのであれば手を抜きたくなりますよね。
4. 【タイプ別】あなたに合った、衣替えをやりとげる5つのコツ
前章の衣替えが進まない理由タイプ別に、衣替えのコツをご紹介します。
あなたに合った、衣替えを進める方法で、今回こそは衣替えをやりとげましょう!
4-1 【整理苦手さん・初心者さん】 「つかう服」と「しまう服」の収納スペースを考えよう
衣替えは、「つかう服」と「しまう服」の入れ替え作業です。まずは、収納スペースを知ることから始めましょう。
収納スペースをながめながら、この2種類の服の置き場所をイメージします。この時のコツは、縦×横×奥行を意識することです。床から天井までフルに活用する中で、出し入れしやすいゾーンとしにくいゾーンを確認します。
つかう服は、取り出しやすいようにハンガーにかけたり、出し入れしやすい引き出しに入れたりするようにします。しまう服は、しばらく出番がないので、衣装ケースにまとめて天井に近い高いところや奥にしまってもいいでしょう。
空間を上下や前後に分けて、どこに洋服を置くか考えてみてください。
4-2 【整理苦手さん・初心者さん】まず、手持ちの洋服を「着る」「着ない」に分けよう
収納スペースのめどがついたら、そこに持っている服がきちんとおさまるかを見極めます。収納スペースの8割くらいを目安にしましょう。それがクローゼットの限界、適量と心得てください。
手持ちの洋服を、シーズンやアイテムごとにチーム分けし、さらに「着る」「着ない」に分けます。
もし、収納の8割でおさまらないのなら、洋服のダイエットが必要です。
例えば、「買い足すときは、何かを手放す」「ワンシーズン着ていないものは、処分する」といったマイルールを決めておくと、洋服のダイエットはうまくいきます。迷うものは、袖をとおして鏡の前に立ってみるのもいいでしょう。その服を着た姿に違和感があれば、手離すタイミングかもしれません。
マイルールで着ない服が出そろったら、フリーマーケットやリサイクルショップに持ち込んでくださいね。洋服の全体量を守ることで、今後の衣替えがぐんとラクになりますよ。
4-3 【多忙さん・整理苦手さん・ずぼらさん】「たたむ」と「かける」を使いわけよう
型崩れしやすいセーターなどはかけるのに不向きですが、一年中活躍する服はかけて出しっぱなしにしているとラクです。たたむより、ずっと早く衣替えが終わります。
かけるときのコツは、ハンガーを揃えることです。同じ種類のハンガーで肩が揃うようにしておけば、洋服が全て見えるようになり、埋もれてしまうこともありません。
とはいえ、たためば収納スペースが確保できます。収納スペースと相談しながら、「かける」を最大限利用して、「たたむ」を減らすとうまくいきますよ。
たたむときのコツは、上下に重ねて収納せずに、たたんだ洋服を立てて前後に並べることです。セーターやフリースなどはロールケーキのように巻いて、立てても大丈夫です。きれいにたたむのが苦手な人も、できる範囲でやってみましょう。
「たたむ」「かける」の考え方は、こちらの記事も参考にしてください。
4-4 【多忙さん・ずぼらさん】時間短縮!収納ケースを揃えて、まるごと入れかえよう
時間がない、めんどうなことはしたくない!という人におすすめなのが「入れ物まるごと入れかえ作戦」です。
例えば、同じ大きさの引き出しケースをそろえておきます。そこに、シーズンやアイテムごとに分けた衣類をいれます。そうすれば、衣替えの時期がきたときには、引き出しごと入れかえるだけで済みます。
引き出しは、できれば1ケースに1チームがベストです。ケース内に2チーム以上入れるときは、仕切りを使って下さい。また、引き出しが深すぎると、ついつい重ねて収納してしまいがちです。引き出しを選ぶときは、20センチ程度の浅いものがおすすめです。
奥行きがあるのなら、ケースを前後に置いて入れかえてもいいでしょう。
また、ポールを前後に2本つけるのも手です。そうすれば、かけるスペースが2倍になります。奥にシーズンオフのものをかけ、前によく着る服をかけて並べ、衣替えの時期に入れかえると時短になります。
収納の中まで入れるウォークインクロゼットなら、より入れ替えが楽になりますよ。
入れかえ作戦のコツは、チームわけをくずさないことです。シーズンごとの仕分けがごっちゃになってしまうと、うまくいきません。
はじめからスペースが分かれている収納なら、スーツ・アウター・ボトムなど種類別に収納場所を分けておいて、それぞれを季節別にするという方法も使えます。
仕分けルールを守るだけで、あなたの衣替えは驚くほど早く終わるようになるでしょう。
4-5 【全タイプ】衣替えをルーチンワークとして意識する生活を
最近は、「衣替えをしない」という人もいます。しかし、それでうまくいく人はわずかです。全ての洋服を見わたせる広い収納スペースがあるか、またはミニマリストのように洋服が少ないかでないと成立しづらいと思います。
ですので、大半の人は「衣替えが必要だ」と思ってください。
毎日の洗濯や料理のように、衣替えは暮らしの中の外せないルーチンワークなのです。
5. まとめ
その季節にあった、快適な服装でおしゃれを楽しむなら、ちょうど良い時期に衣替えをする必要があります。せっかくなら、自分に合わせたコツを抑えて、衣替えにもっている苦手意識をなくしていきましょう。
この記事をきっかけに、みなさんの衣替えが楽しく、前向きなものになればと思います。
今年の冬服がまだ片付けられていない!という方は、こちらの記事も参考に、お手入れしながらの衣替えに挑戦してみてくださいね。
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