洗濯物の乾かし方といえば、数年前までは日当たりのよいベランダなどに干す「天日干し」が主流でしたが、ライフスタイルの変化や花粉、PM2.5などの影響により室内干しする家庭が増加。乾燥機能付き洗濯機や浴室乾燥機などの登場により、お日様にあてなくても、洗濯物が乾く時代となりました。
衣類乾燥機(洗濯機一体型、浴室乾燥機など)の普及率は、いまや59.1%(※)!半分以上の世帯が、なにかしらの乾燥機を持っているのだそうです。新築の場合、浴室乾燥機が標準装備されていることも多いので、今後ますます普及率は高まっていくと考えられます。そこで今回は、浴室乾燥機の便利な使い方についてご紹介します。あまり活用できていないかも……という人はぜひ参考にしてみてくださいね。
※平成28年度末(3月末)現在。内閣府:消費動向調査「主要耐久消費財等の普及率(二人以上の世帯)」より
浴室乾燥機で“効率よく乾かす”ためのポイント
皆さんは浴室乾燥機で洗濯物を乾かす時、どんな風にしていますか?洗濯物を干して、「乾燥」スイッチを押すだけ……では、実は不十分なのです。仕組みを理解したうえで、正しいモード選択や干し方を心がければ、乾燥時間をグッと短縮できちゃいます。具体的にみていきましょう。
そもそも「乾燥」と「換気」の違いって?
「換気」はその名のとおり、浴室内の空気を入れかえる機能です。
一方、「乾燥」モードはどういったものでしょうか?ヘアドライヤーのように“温風を吹きだす”と思っている人も多いようですが、それはちょっとだけ不正解。乾燥の仕組みについてみてみましょう。
【浴室乾燥機における「乾燥」の仕組み】
- 乾いた温風を室内に吹き入れ、室内の温度を高める
↓ - 暖められた空気が衣類の水分を奪う
- また、衣類自体も暖められ、水分の蒸発スピードが上がる
↓ - 湿った空気をファンで外へと排出する
↓ - この繰り返しにより洗濯物が乾く
つまり浴室乾燥機は、「浴室内の温度を高めること」と「空気を入れ替えること」で乾燥させているのです。
しかしここに落とし穴が!乾燥モードでは「換気力」が弱いので、浴室内に多く湿気がある状態だと、洗濯物が乾ききるまでにかなりの時間を要してしまいます。では、短時間で効率よく乾かすためには、どのような点に注意すればいいのでしょうか。
まずは「換気」モードで、湿気を追い出そう
濡れた洗濯物を干して、「乾燥」スイッチを押し、すぐにドアを閉めきったとしたら……。洗濯物から出た水蒸気で浴室内はジメジメ、さらにそこに温風を吹き入れることでまさにサウナ状態。
乾燥モードでは「換気力」が弱いために、湿度の高い空気が外に追い出しきれず、乾ききるまでにかなりの時間がかかってしまいます。
ですので、洗濯物を干したら「まずは換気」がとても重要!乾燥ボタンを押す前に、洗濯物の周りに漂う湿った空気をできるだけ外へ出しましょう。そうすることで、浴室内の湿度がぐっと下がり、洗濯物が乾きやすくなりますよ。
均一に乾く「干し方」を意識しよう
できるだけ早く乾かすためには「何をどこに干すか」も重要になってきます。たとえばハンカチと厚手のトレーナーではハンカチのほうが乾きやすいといえますよね。でもこれを間近に干したら、どうなってしまうでしょうか?そうです。トレーナーの湿気の影響で、ハンカチまで長時間生乾き状態に……。
このように、浴室内は狭くて風も吹いていないので、湿気がとどまりやすく、一緒に干したものの影響を受けやすいといえます。なので、いつまでたってもなかなか乾かないものがあると、全部が生乾きになってしまう原因にも。
そうならないために、浴室乾燥機を使う場合は、乾きにくいものを温風の吹出口の真下に干し、乾きやすいものとは間隔をあけるようにしましょう。全体をなるべく均一に乾かすことが、効率化につながります。
こんな時こそ使いたい!浴室乾燥機のおすすめ使用法
浴室乾燥機は外に干しにくい梅雨時、花粉やPM2.5が気になる季節に重宝しますよね。でも、実はそれ以外にも便利な使い方があるんです。ここでは、浴室乾燥機をぜひ使っていただきたい「おすすめシーン」を2つご紹介します。
ジーンズやニットの陰干しにおすすめ
衣類の中には天日干しにむいていないものがあります。たとえばジーンズ。強い日差しは変色の原因になってしまうので、陰干しが推奨されています。とはいえ、ただでさえ乾きにくいジーンズ。日陰だとどうしても時間がかかってしまい、日によっては『一日中干していたのに乾かない……』なんてこともありますよね。
そこで、浴室乾燥機の出番です。温風の吹出口の真下に干せば、ぶ厚いジーンズも短時間で乾かせます。生乾き時間を短縮できるので雑菌の繁殖防止にも有効ですよ。
また、洗濯表示に「陰干しマーク」が付いているニット製品やデリケートな衣類も、浴室乾燥機を利用するといいでしょう。ちなみに、ニットのおすすめの干し方はお風呂のフタを使った平干しです。お風呂のフタに大きめのバスタオルを敷き、その上にニットを平らに置けばOK。こうすれば型崩れの心配もありません。
雨の日の来客に、ちょっとした心遣い
雨の日、お客様の「上着」などが濡れてしまっていることってありますよね。そんな時は、浴室乾燥機で乾かしちゃいましょう。さっと水気をふき取ってから乾燥させればOK。お客様が帰る頃にはすっかり乾いた状態でお返しできますよ。
もう一つおすすめなのが「折りたたみ傘」です。
折りたたみ傘だと傘立てに立てづらいため、仕方なく地べたに置いたり、濡れたまま付属のカバーに入れてバッグにしまう……なんてこともよくある話。でも、お客様の傘を地べたに置いたり、塗れたままバッグへしまわせるというのはちょっと申し訳ないですよね。
そんなとき浴室で乾燥させれば水が滴っても気になりませんし、置き場に困ることも、お客様が嫌な気持ちになることもありません。ちょっとした心遣いに、きっと喜んでいただけますよ。
乾燥だけじゃない!浴室乾燥機のその他の便利機能
標準的な浴室乾燥機には「乾燥」「換気」「暖房」「涼風」の4つの機能が備わっています。「乾燥」と「換気」以外はほとんど使わないという家庭も多いようですが、「暖房」と「涼風」もとても便利な機能です。季節に応じて、ぜひ活用してみてくださいね。
寒い日のヒートショックを防ぐ!
「暖房」は温風を吹きいれ、浴室内を暖める機能です。
寒い冬は浴室内が10度以下になることも珍しくなく、そこへ裸で入ることにより、身体に大きな負担をかけてしまいます。特に怖いのが「ヒートショック」です。これは急激な気温の変化により、身体に及ぼす影響のこと。血圧が急上昇し、失神や心筋梗塞・脳梗塞などを引き起こすことにより、最悪の場合突然死を招くこともあるようです。
また、入浴中の事故死は過去10年間で1.7倍にも増加(※)。消費者庁も注意を呼びかけており、その安全対策の一つとして「脱衣所や浴室を入浴前に暖めておくこと」が挙げられています。
ヒートショックを防ぐためにも、冷えこむ日は「浴室暖房」をつけるようにしましょう。ヒートショックは高齢者だけでなく、若い人にも起こりえます。肥満や心臓病、糖尿病、血圧に問題を抱えている人は、特に安全対策を行なっておきたいものです。
※消費者庁 報道発表資料「冬場に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!」より
暑い日は涼風で爽やかに♪
「涼風」は湿った空気を排出しながら、常温の空気を送風する機能です。
真夏にお風呂に入って、余計に汗をかいてしまったりのぼせてしまった経験はありませんか?汗を流してスッキリとしたいのに、これでは意味がありませんよね。そんな時こそ「涼風」が活躍します。湿気を取り除きながら、風を送ってくれるので、浴室内はずっと爽やか!暑い日でもお湯に浸かって、のんびりとバスタイムを楽しめますよ。
また「涼風」はお風呂掃除の時にもおすすめです。今まで汗だくで頑張っていたお風呂掃除も、爽やかな風が吹き込めば、涼しい顔でラクにこなせそうですね。
まとめ
浴室乾燥機があれば部屋の景観を損ねることなく室内干しができますし、ポイントを押さえれば短時間でもしっかりと乾かすことができます。また浴室乾燥機を使うことは、浴室自体のカビ予防にもなるので、掃除の手間も軽減。さらに、暖房や涼風で入浴の快適性を高めたりと、いろいろなシーンで大活躍してくれる優れものだということがよくわかりました。皆さんもぜひ浴室乾燥機をフル活用して、毎日をもっと快適&ハッピーに過ごしてくださいね。
また、浴室乾燥機はこまめにお掃除することで、電気の使用量を抑えて節約することもできます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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