日本は昔から地震が多い国であるといわれていますが、近年では台風や集中豪雨による水害も増えています。こうした災害に備えて、自宅に防災グッズを準備している方も多いのではないでしょうか。
自宅での備えに加えて、車を所有している方にオススメしたいのが、車にも防災グッズを常備することです。災害によって自宅に準備していた防災グッズが取り出せなくなったり、車で外出中に災害に遭ってしまったりした時の備えになるのです。
今回は、車に準備しておきたい防災グッズを、「最低限準備しておきたい防災グッズ」と「あれば便利な防災グッズ」に分けてご紹介いたしますので、是非参考にしてみてください。
◎車内に最低限準備しておきたい防災グッズ
命や健康を守るために、最優先で準備しておきたい防災グッズをご紹介します。
- 食料に関する防災グッズ
- ・飲料・食料
- ・常備薬
- ・粉ミルクなど(小さな子どもがいる場合)
- 安全を確保するための防災グッズ
- ・ライト(手回し充電式・ソーラー充電式)
- 健康管理に関する防災グッズ
- ・医療関連グッズ(救急セット、保険証のコピー)
- ・簡易トイレ
- ・トイレットペーパー・ティッシュペーパー(水に流せるタイプ)
- ・タオル
- ・ブランケット・毛布
- ・マスク
- ・洗面用具(歯ブラシ、歯磨き粉、石鹸など)
- ・簡易チェア(エコノミー症候群の防止)
- ・オムツ(小さな子どもがいる場合)
- 情報を収集・伝達するための防災グッズ
- ・メモ帳・筆記用具
- ・車で使用できる充電器(または、シガーソケットUSB)
[食料に関する防災グッズ]
- 飲料・食料
大規模災害が起こった場合には、2〜3日救援物資が届かない可能性があります。また、大雪などで立ち往生してしまった場合でも、復旧に数日かかる可能性があります。
そのため、飲料や食料は、できるだけ3日分以上用意しておくと安心です。飲料と食料は、賞味期限が切れないように定期的にチェックして入れ替えを行ってください。
最優先すべきは飲料水です。大人1人が1日あたりに必要な水分量は約3Lですので、3L×3日×家族の人数分を目安に準備しましょう。一般的な飲料水のペットボトルも1〜3年程度の賞味期限がありますが、備蓄用の飲料水であれば5年〜10年、長いものでは15年保存できます。
食料は、できるだけ賞味期限が長く、高温でも保存できるものを選びましょう。缶入りのパンやクラッカーなどの非常食は、真夏でも保存が効きます。
- 常備薬
環境の変化により体調を崩すことも考えられるので、常備薬があれば安心です。高温で保存できるかを薬剤師さんに確認し、難しい場合は手元に携帯するようにしましょう。
- 粉ミルクなど(小さな子どもがいる場合)
小さな子どもがいる家庭では、粉ミルクなども準備しておきましょう。お湯が不要な液体ミルクが便利です。高温での保存ができない場合が多いので、夏場は特に注意しましょう。
[安全を確保するための防災グッズ]
- ライト(手回し充電式・ソーラー充電式)
暗い中での作業は危険ですし、明かりがないと不安な気持ちが膨らんでしまいます。明かりを確保するためにライトを準備しておきましょう。乾電池は高温で保存すると危険なので、手回し充電式やソーラー充電式のライトがオススメです。ラジオとセットになったライトがあると、エンジンをかけなくても情報収集ができるので、さらに便利です。
我が家では空気で膨らませることができるソーラー充電式ライトを常備しています。収納スペースが少なくて済むので、車に複数個積んでおいても邪魔になりません。
[健康管理に関する防災グッズ]
- 医療関連グッズ(救急セット、保険証のコピー)
怪我に備え、絆創膏、消毒薬、ガーゼなどの救急セットを用意しておきましょう。急遽病院に行くことも考えられますので、保険証のコピーも必要です。
- 簡易トイレ
災害でトイレが使えなくなったり、車が立ち往生してしまったりして、しばらくトイレが使えないことも考えられます。簡易トイレ(携帯トイレ)を常備しておくと安心です。
- トイレットペーパー・ティッシュペーパー(水に流せるタイプ)
避難所や外出先のトイレに備え付けられていない可能性がありますし、簡易トイレを使用した時にトイレットペーパーは必要です。清潔を保つために、汚れや水分を拭き取るのにも役に立つでしょう。水に流せるタイプのティッシュペーパーでも代用可能です。
- タオル
濡れた体を拭く、お風呂の代わりに体の汚れを拭き取る、縛って止血する、枕代わりにするなど、タオルが数枚あると様々な形で役に立ちます。できれば、大きめのものと小さめのものと、両方用意しておくと使いやすいです。
- ブランケット・毛布
体を温める必要があっても、ずっと車のエンジンをかけておくわけにはいかず、冬以外でも夜は冷え込むことが多いです。防寒のために、ブランケットや毛布を人数分準備しましょう。雪や泥でスタックした際の脱出用にも使えますよ。
収納場所が確保できないという場合は、防災用のアルミシートがオススメです。コンパクトで軽く、体に巻き付けるだけで温かさを保ってくれます。水を通さないこともメリットです。
- マスク
感染対策にマスクは必須です。冬場は、乾燥からも喉や鼻を守ってくれます。災害時はすぐに洗濯ができませんので、使い捨てのものがオススメです。
- 洗面用具(歯ブラシ、歯磨き粉、石鹸など)
オーラルケアを怠ると、虫歯や口臭の原因になるだけではなく、細菌やウイルスが体内に侵入して体調を崩してしまう可能性もあります。お風呂に入れない可能性も高い中、不快感の緩和ができることも大きなメリットです。
水が十分に使えないことも考えられるので、口腔ケア用のウェットティッシュも併せて用意しておくと良いでしょう。糸ようじも水分が少なくて済むのでオススメです。
洗顔用の石鹸があれば、お風呂に入れない時でもリフレッシュすることができます。手洗いの際に、避難先や外出先では石鹸がないことがありますので、手を清潔に保つためにも、石鹸は用意しておきましょう。
- 簡易チェア(エコノミー症候群の防止)
狭い車内にずっといると、エコノミー症候群になる心配があります。車外で過ごすことを考えて、簡易チェアを準備しておきましょう。家族全員分用意する必要はなく、収納スペースに合わせて1〜2個あれば十分だと思います。脚の部分と布地の部分が分かれたタイプの簡易チェアは、コンパクトに収納できてオススメです。
- オムツ(小さな子どもがいる場合)
災害の時は、子供用の紙オムツが不足しがちです。健康を維持するためにも必要不可欠ですので、できれば1週間分程度用意しておきましょう。トイレットペーパーでも代用できますが、できれば、おしりふきも一緒に用意しておきましょう。
[情報を収集・伝達するための防災グッズ]
- メモ帳・筆記用具
情報をメモしておく、安否を知らせるためのメモ書きを残しておくなど、情報の収集や伝達にメモ帳と筆記用具が必要です。普段はスマートフォンでメモをしているという人でも、電力が十分に使えないことも考えて、アナログな方法でも対応できるようにしておきましょう。
- 車で使用できるスマートフォン用充電器(または、シガーソケットUSB)
連絡をとったり、情報を収集したり、ライトとして使ったり、スマートフォンは現代人にとってなくてはならないツールです。ただし、充電がなくなってしまっては、何の役にも立ちません。
モバイルバッテリーを車内に置いておくのは危険なので、車で充電ができる充電器や、シガーソケットUSBと充電コードを準備しておきましょう。
○車内にあれば便利な防災グッズ
できれば車内に準備しておきたい便利な防災グッズを紹介します。
それほど収納スペースを必要としないものも多いので、使用イメージがつくものは、ぜひ準備を検討してくださいね。
- ビニール袋
ゴミを集めたり、濡れたものを入れておいたり、ビニール袋があると何かと便利です。大きいもの、小さいもの、サイズを複数準備しておくと使いやすいです。
- 新聞紙
汚れを拭き取ったり、水分を吸収させたり、体に巻きつけて防寒具にしたりできます。
折りたたんでスリッパにすれば、雨などで靴が濡れてしまった時にも使えますし、折ってお椀やお皿にしたものにビニール袋やラップをかぶせれば、即席食器にもなりますよ。
- ウェットティッシュ
水とティッシュペーパー(トイレットペーパー)でも代用できますが、ウェットティッシュがあると汚れをさっと拭き取れて便利です。水で手洗いができない時にも活用できます。
- ガムテープ
紙タイプよりも、布タイプのガムテープの方が丈夫でオススメです。
様々なものを固定できるのはもちろんのこと、不衛生なものを密閉しておくこともできますし、油性マジックがあればメモとしても活用できます。清潔な布やガーゼをあててから貼り付ければ止血もできますし、骨折をした時の添え木の固定にも使えます。かさばるのが難点ですが、芯の部分を柔らかくなるまで押し潰して取り除き、平らにして輪ゴムで束ねることで、隙間などにも収納できるようになりますよ。
- 軍手
瓦礫や土砂崩れ、大雪などが発生した時に、それらを撤去するのに役立ちます。可能であれば、革手袋の方が丈夫で、安全性が高いです。
- サンシェード
夏場に暑さを凌ぐことができるだけでなく、車内で眠ることになった場合や着替えをする時に、外部からの視線を遮断することができます。
フロントガラスだけではなく、サイド部分のサンシェードも準備しましょう。
大きな布でも代用できますよ。
- 給水バッグ
給水所があれば、飲料水以外の水を確保することができます。給水バッグがあれば持ち運びが便利ですし、使わない時には平になるので場所をとりません。キャンプ用品などで販売されているウォータージャグも使えますよ。
- 防寒具
車外で作業をするときのために、毛布以外にも防寒具があった方が良いでしょう。防寒具を毛布がわりにして暖をとることもできます。
- 下着
できれば全ての着替えを準備したいところですが、スペースの問題もあると思います。衛生面を考えて、最低限下着だけでも準備しておくと安心です。
- レインコート、傘
雨に濡れると、体調を崩す原因となります。レインコートは車外に出る時だけではなく、防寒具としても使えますよ。
×車内に置くと危険な防災グッズ
夏場だけに限らず、車内はあっという間に高温になります。温められることで発火したり、破裂したりする可能性がある危険な防災グッズをご紹介します。必要な場合は、車内に置きっぱなしにせず、必ず持ち歩くようにしましょう。
- 電池
電池も可燃性が高い危険物です。車内が高温になると、液漏れ、発火、破裂の危険性があります。懐中電灯などに電池が入っていないかも確認しておきましょう。
- カセットボンベ
災害時も温かいものが食べたいと、カセットボンベやカセットコンロを準備したいところですが、こちらも発火・破裂の危険性があるので、車の防災グッズとしてはNGです。
- ライター
ライターも可燃性が高い危険物です。ダッシュボードなどに置きっぱなしにしないように注意しましょう。
- アルコール消毒液
アルコール消毒液は、車内が高温になると可燃性の気体が発生し、発火したり、容器が破裂したりする可能性があります。アルコール度数が60%以上のアルコール消毒液は、消防法上の危険物とされているほどです。
- 炭酸飲料
車内が高温になると、炭酸ガスが膨張して破裂する可能性あります。危険なのはもちろんですが、炭酸ジュースが爆発してしまうと、あとの掃除が非常に大変ですよ。
まとめ
今回お伝えした「車に準備しておきたい防災グッズ」をまとめました。
チェックリスト代わりにご利用ください。
車によって、積んでおける防災グッズの量は異なります。収納スペースに合わせて、無理のない範囲で準備しましょう。大きなボックスなどにひとまとめにしてトランクや後部座席に収納すると、比較的邪魔にならず、賞味期限や使用期限の確認もしやすいです。床下収納がついている車であれば、そこを活用するのも一つの方法です。
いざという時のために準備をしておくことは、家族の命や健康を守ることにつながります。お車をお持ちの方は、是非一度、車に防災グッズを常備することを検討してみてくださいね。
アルファジャーナルの「今読みたい記事」がメールで届く!
アルファジャーナルのメルマガが届く「アルファあなぶきStyle会員」に登録すると、数ある記事の中から今読みたい厳選記事や、最新情報のメールが届きます。
会員限定の抽選プレゼントやオンラインセミナーのアーカイブ視聴など、会員特典もたくさん。
今すぐ登録して、アルファジャーナルをもっと楽しもう!
その他の記事はこちらをCHECK
https://journal.anabuki-style.com/
編集・発行
<著作権・免責事項等>
【本紙について】
・メディアサイト「アルファジャーナル」に掲載された記事を印刷用に加工して作成しております。
・アルファジャーナルにはあなぶきグループ社員および外部ライターによって作成される記事を掲載しています。
【著作権について】
・アルファジャーナルが提供する情報・画像等を、権利者の許可なく複製、転用、販売など二次利用することを固く禁じます。
・アルファジャーナルに登録される著作物に係わる著作権は特別の断りがない限り、穴吹興産株式会社に帰属します。
・「あなぶき興産」及び「α」(ロゴマーク)は、穴吹興産株式会社の登録商標です。
【免責事項】
・アルファジャーナルに公開された情報につきましては、穴吹興産株式会社およびあなぶきグループの公式見解ではないことをご理解ください。
・アルファジャーナルに掲載している内容は、記事公開時点のものです。記事の情報につきまして、可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、必ずしも正確性・信頼性等を保証するものではありません。
・アルファジャーナルでご紹介している商品やサービスは、当社が管理していないものも含まれております。他社製品である場合、取り扱いを終了している場合や、商品の仕様が変わっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。
・アルファジャーナルにてご紹介しているリンクにつきましては、リンク先の情報の正確性を保証するものではありません。
・掲載された記事を参照した結果、またサービスの停止、欠陥及びそれらが原因となり発生した損失や損害について、当社は一切責任を負いかねますのでご了承ください。
・メディアサイトは予告なく、運営の終了・本サイトの削除が行われる場合があります。
・アルファジャーナルを通じて提供する情報について、いかなる保証も行うものではなく、またいかなる責任も負わないものとします。