「転勤でマンションを売却しようと考えているけど、どこの不動産会社に依頼すればいいのか迷っています」
マンションの売却を検討されている方からの実際の声です。私がご対応させていただいた多くの方は不動産の売却が初めてという方でした。過去に売却経験がない方ほど、どの不動産会社に依頼すればいいかの判断は非常に難しいと思います。
そこで実際に不動産売買の仲介業をおこなっている筆者が、安心してマンション売却を依頼できる不動産会社の選び方を、売却の流れに沿って解説いたします。ぜひともご参考にしていただければ幸いです。
マンション売却の流れと、不動産会社選びのポイント
売却のスタートは査定依頼から
売却のスタートは査定依頼から始まることが一般的です。
不動産業者は査定依頼を受けて、その物件の過去の成約事例や現在販売中の事例、周辺の取引事例を基に査定をおこないます。査定依頼には次の方法があります。
- 不動産会社に直接行って依頼する
- 不動産会社に電話で依頼する
- 不動産会社のWEBサイトから依頼する
- 査定一括サイトから依頼する
査定依頼のポイント
まずこのステップで、初回対応の印象が良い不動産会社を見極めましょう。
不動産会社に実際の部屋を見てもらおう
査定依頼の次は、不動産会社の担当者が直接マンションへ訪問し、室内を確認します。実際の部屋を見られたくないと嫌がられる方もいらっしゃいますが、この確認は非常に重要です。
訪問査定では以下の2つの確認を行います。
①そのマンションを購入するお客様に伝えないといけない項目の確認
- 住設機器の状態や故障の有無
- エアコンや照明、家具などを残すかどうかの確認
- 室内の経年劣化の状況確認
…など
②販売するためのセールスポイントやデメリットとなる項目の確認
- 日当たり
- 眺望
- 採光
- 騒音
- リフォームをおこなっているかどうか
- 間取り図と異なる箇所の確認
- 目視による外観などマンション全体の管理状況確認
…など
私たち不動産会社は室内などの確認をし、販売する上でどこがおすすめポイントになり、どこがデメリットになるかを検証していきます。さらに確認後には、周辺の市況を再度調査したうえで具体的な販売価格、販売プランを立てます。
このステップで各不動産会社から提案された具体的な販売価格や販売プランを見比べ、販売を依頼する不動産会社を選定することになります。
室内確認のポイント
提案された販売価格・プランを比較するポイント
査定の内容に根拠があるか
特に価格の提案は「なぜその価格になったのか」の理由が重要です。売却を任せてもらいたい一心で、根拠なく相場よりも高い価格を提案されることもありますが、購入を検討する方から良い印象を持たれません。
手元に残せる資料を作成しているか
そういったことを勘案して、手元に残るかたちで書類を作成し、渡してくれる会社は親切と言えます。また手元に書類が残ることで、どの不動産会社にお願いするかの検討時に役立ちます。
売却依頼をする不動産会社を決める
いよいよマンション売却を依頼する不動産会社を決定するステップです。
ここで決めなければならないのは、この2点です。
- どの不動産会社に依頼するか?
- どのような契約で依頼するか?
これまでのステップで、すでに依頼する不動産会社を数社まで絞り込めていると思います。
その中から最終的に依頼する会社を選ぶことになるわけですが、1社だけに依頼する場合と複数社に重ねて依頼する場合では契約内容が異なるため、どのような契約にするかも決定しなければなりません。
不動産会社選びのポイント
販売活動には様々な方法があります。
- ネット掲載
- 折り込み広告
- 看板
- 購入希望顧客への告知
- 間取り図が掲載されている
- 各居室の内部や設備・建物のエントランスなどの共用部分・周辺施設など、まんべんなく、多数の写真が掲載されている
- 掲載されている写真は、明るく、見やすい角度で撮影されている
- 担当者からのアピールコメントが丁寧に書かれている
媒介契約のポイント
(専属)専任媒介契約を締結した不動産会社は、早期かつ好条件での成約に繋げられるよう、優先的に販売活動を行っていきます。さらに(専属)専任媒介契約の場合、不動産会社はどのような販売活動を行ったかを報告する義務を負います。
そういった点を鑑みると、複数の不動産会社に依頼するよりも1社に依頼した方が、早期に売却できる可能性が高くなります。
不動産会社は(専属)専任媒介契約することで売主からの仲介手数料が確約されますが、売主側にも何らかのメリットがあった方が良いです。
例えば引渡しまでに不動産会社負担によるハウスクリーニングをしてくれる、引渡し後に瑕疵や設備の不具合が見つかった場合に(売主に代わって)不動産会社が責任を負うなどのサービスがあるかどうかを確認してみましょう。
不動産会社の選定は「担当者」も重要なポイント
ここまで不動産会社の選定のポイントを解説してきましたが、筆者が考える重要なポイントがもうひとつあります。それは「担当者」です。
売却や、その後の手続きがスムーズに行えるかは担当者次第
売主・買主との折衝は担当者が行いますが、担当者によっては条件の交渉がうまくいかないこともあります。またローンやリフォームなど、売買契約・引渡し以外の業務をお願いすることもあります。
つまり不動産担当者は営業スキルはもちろん、不動産知識・税務知識・法務知識・建築知識などの幅広い知識と、様々なトラブルやクレームに対応できる経験が求められるのです。
そういった観点から考えて、担当者に安心して任せられるかどうかをよく見極めることが、不動産会社選びの重要なポイントのひとつだと考えます。
直接査定を依頼した際に、担当者の対応もチェックしておく
冒頭の査定ステップで「一括査定サイトではなく直接不動産会社に査定依頼をしてみましょう」とおすすめしたのも、担当者を直接確認できるからです。
担当者としてお願いできるかを査定段階からチェックしておくことで、不動産会社選びをよりスピーディに行うことができます。
不動産会社選び・売却でよくあるQ&A
ここでは、筆者がマンションの売却を依頼される中で、実際にあった質問とその回答を紹介します。
購入する方も十分に調査し、検討します。したがって相場より相当高い物件は最初から検討外となってしまい、販売期間が伸びてしまうリスクがあります。
お住まい中は故障していなくても、売却期間に使用していないことで急激に劣化が進み、水道設備や電気設備が故障してしまうトラブルがあります。
不動産会社によっては、売却後の住設機器保証を独自で行っているところもあります。どのようなサービスがあるか確認してみることも重要です。
修繕することを前提に購入する方もいらっしゃいます。しかし一般的に、購入を検討する方は、お部屋を見た最初の印象で購入意欲が変わります。
大きな負担にならない範囲で、買主からの印象を良くするためのアドバイスをしてくれる不動産会社もあります。事前に確認してみましょう。
まとめ
以上、マンションを売却するための不動産会社選びのポイントを紹介しました。
どの不動産会社を選んでもそんなに変わらないのではないの?と思う方がいらっしゃる一方で、不動産取引は金額が高額なので不安に思う方、慎重になる方も多くいらっしゃいます。
まずはどんな些細なことでも担当者に質問してみて、不安を払拭することをおすすめします。
私たちあなぶき不動産流通では、少しでも多くの方にご満足いただける取引ができるよう日々励んでおります。どのようなこともで構いませんので、何か気になることがあればどうぞお気軽にご連絡いただければと思います。
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