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マンション勉強記Vol.5
特集

結婚3年目の主婦がつづるマンション勉強記~Vol.5土地開発編~

結婚3年目の主婦がつづるマンション勉強記Vol.5では、マンションの「土地開発に携わる人たち」にスポットをあててお届けします。「地域に寄り添ったマンション造り」を手掛ける際、マンションを施工する柱となる「建設用地」はどのように決められているのでしょうか。

お客様が「ここに住みたい!」と思える土地の「利便性」と「安全性」を考え、一から選定を行う開発担当の奮闘を追いました。さらに今回は、あなぶき興産が取り組む「再開発プロジェクト」についてもご紹介します。

※記事の内容は2020年3月取材時点の情報です。
 エリアや企画時期、商品企画などによって、内容が異なる場合があります。

マンションの土地

今回の登場社員

穴吹興産株式会社 大山 流聖

不動産開発本部 四国支社 東四国支店 開発担当

 

不動産会社を経営していた父の背中を見て育ち、自分も不動産の土地開発の仕事に携わる道を志した大山さん。お客様に「大山さんだから任せるよ!」と太鼓判をいただけたときが一番嬉しいと語るその表情は、喜びに溢れていた。

※プロフィールは2020年3月の取材当時のものです。


「空いている土地」さえあればマンションは建てられる?マンションの「建設用地」を決定するための開発担当が手掛ける5ステップ

不動産の【開発担当】の仕事とは?
マンションを建設する建設用地の取得を行うのが開発担当の仕事です。あなぶき興産のマーケティング室が作成する土地の需給バランスデータをはじめ、お付き合いさせていただいている不動産会社様や銀行様、税理士事務所様等を回って得た情報をもとに、担当する建設エリアの土地調査を行い、マンションを建設する用地を決定します。また、地権者である地主様に今後の土地活用についてのご提案を行います。
再開発事業の窓口としてマンション造りはもちろん、街づくりを支える取り組みにも尽力しています。

うえだ 今までマンションが建てられている「土地」について深く考えたことはありませんでした。「空いている広い土地」があれば、そこにマンションを建てているのだろうと軽く思っていました…(笑)

大山 実は、マンションの建設用地を選定するまでには、とても長い道のりがあります。うえださんがおっしゃるように、「空いている広い土地」があればどこでもマンションを建てられるというわけではないんですよ。

うえだ え!そうなのですか…

大山 「お客様が住みたくなるマンション」の条件で重要なポイントの一つが「立地」であるといわれています。マンションの建設用地を選定することは、まさに「お客様が住みたいと思えるマンションを造れるかどうか」を左右する大切な過程です。
私たち開発担当が様々な条件を考慮し、一つ一つの段階を経て建設用地を決定しているのですよ。

うえだ マンションの建設用地を一つ決定するのにも、様々な段階があるのですね…詳しく教えていただけますか?

大山 もちろんです。マンションの建設用地が決定するまでのストーリーを一緒に追ってみましょう。

うえだ よろしくお願いします!

Step1.マンション建設用地の情報収集

情報収集

あなぶき興産のマンション建設用地の選定においては、日々、自分の足でマンション建設用地に適している土地を探す「物件調査」を行っています。また不動産業者様や銀行様、税理士事務所様等にお伺いし、情報収集をしています。

さらにあなぶき興産には、各都市の市場需給バランスを調査し、お客様のニーズを検証することに特化した部署「マーケティング室」が設置されており、マーケティング室とも協力体制を取りながら、より需要の見込めるマンション建設用地の選定に注力しています。


うえだ 開発担当のみなさんが直接足を運ばれて情報収集をされているのですね!
どのぐらいの数の物件調査をされて、マンションの建設用地は決定するのでしょうか…

大山 およそ100件の物件調査を行い、そのうちの1件がマンションの建設用地として決定できるぐらいの割合です。マンションの建設用地として必要な土地の面積は200坪以上。その中で立地や周辺環境なども踏まえて情報収集を行います。

うえだ マンションの建設用地を決めることは、私たちが思っている以上に厳しい道のりなのですね…!
条件を満たした土地が見つかれば、すぐにマンションの建設は進められるのですか?

大山 条件を満たした土地にやっと巡り会えた!と喜びたいところですが、ここからさらに私たち開発担当には乗り越えなければいけないステップがあるのです。

うえだ な、なんと…候補となる土地が見つかった後も、さらに開発担当の奮闘は続くのですね。

大山 まだまだ続きます。次のステップを見てみましょう!

Step2.企画会議・事業計画書の作成

企画会議・事業計画書の作成

マンション建設用地の情報収集を行った後は、建設するマンションの企画会議を行います。企画会議には、あなぶき興産の営業、マーケティング、建設部、開発の各担当者が出席します。

Step1で候補となった土地に建設するアルファマンションのブランドタイプ、建物の規模、予算、外観、工事スケジュールについての意見交換を行い、詳細を決定します。
企画会議での決定事項をもとに、開発担当が事業計画書を作成します。

Step3.マンション建設用地の買取交渉・契約

買取交渉

Step2で作成した事業計画書に基づいて開発担当が地権者様に土地の買取りについてのご提案をさせていただきます。
土地の買取価格の交渉をはじめ、転居・移転先の土地のご提案なども含め、地権者様にご納得をいただけたうえでマンション用地として契約となります。

Step4.ボーリング調査

ボーリング調査

マンションの建設用地の契約が決定した段階で、あなぶき興産の建設部がボーリング会社に依頼し、ボーリング調査を実施します。
ボーリング調査では、土地そのものの安全性が充分であるか、マンションの建設に適した地盤の深さや硬さであるかどうかを調査し、その後の企画会議にて地盤に打ち込む杭の長さを検討します。
※アルファシリーズマンションでは、すべての物件においてボーリング調査を実施しています。


うえだ 万が一、ボーリング調査でマンションの建設用地として適さないことが分かった場合はどうするのでしょうか。ボーリング調査を実施する前に何か対策は行われているのですか?

大山 ボーリング調査を実施するまで土地の状況が全く分からないケースは、土地の売買契約を行った地権者様にとっても、これからマンションを建設する私たちにとっても、リスクが大きいですよね。
開発担当が過去にその土地の近隣に建設されている物件のボーリング調査データを収集し、情報を照らし合わせ綿密に検討を行ったうえで土地を選定しています。万が一、マンションの建設用地として適さなかった場合には、マンション以外の事業を検討したり、そもそもの土地契約を条件付き解除とする交渉を地権者様とさせていただく場合もあります。

うえだ なるほど!ボーリング調査が実施される前に過去の調査データを収集されて検討が行われていることは、双方にとっても安心できるポイントですね。

Step5.マンションの建設がスタート

ボーリング調査で土地に問題がないことを確認後、いよいよマンションの建設工事がスタートします。
アルファシリーズマンションができるまでの工程はこちらの記事を参考にしてください。

結婚3年目の主婦がつづるマンション勉強記~Vol.4施工管理編~
結婚3年目のマンションビギナー主婦が漫画を交えながらつづる体当たり「マンション勉強記」。Vol.4ではマンションの「施工管理」をテーマにお届けします。アルファマンションの施工工程をはじめ「品質」と「安全」を支える独自の検査項目も紹介します。

お客様が「ここに住みたい!」と思うマンションの「立地」とは?

マンションの立地

うえだ お客様が「ここに住みたい!」と思う人気が高いマンションの立地にはどんなポイントがあるのでしょうか。

大山 一つは、周辺環境の「利便性」が挙げられます。近隣に商業施設やスーパーが揃っている立地ですと、普段のお買い物にも便利なことから人気が高いですね。
二つ目は、「アクセスの良さ」です。マンションから徒歩圏内の場所に駅やバス停があると通勤や通学にも便利なことから、マンション購入の決め手にされているお客様も多いです。
三つ目に「治安の良さ」。小さなお子様がいらっしゃるファミリーですと、治安が良く安心して暮らせるかどうかは、事前に知っておきたい大切なポイントですね。

うえだ 確かに、マイホームを考えるうえでは、どれも譲れないポイントだと思います。今まであまり考えたことがなかった「マンションの建設用地(立地)」ですが、住まい選びを行う際の重要な決め手にも繋がってきますね!

大山 おっしゃる通りです!たくさんのお客様が住みたいと思えるような土地を取得し提供できるよう、私たちも日々邁進しています。
そして人気が高い立地のポイントとしてもう一つ注目しておきたいのが、あなぶき興産でも注力している「再開発事業」です。新しい商業施設や医療施設を展開したり、駅周辺の環境を新しく利便性の高いものにリニューアルしたりといった、「街づくり」をうえださんも見かけられたことがあるのではないでしょうか。

うえだ あります!
たしかに、街の再開発が新しく行われることで自分が住むエリアの利便性がさらに高まることは、お客様にとっても「ここに住みたい!」と思う決め手になりそうですね。新しい住まいに、新しい環境…想像するだけでワクワクしますね。

大山 あなぶき興産では、再開発に特化した「再開発・CRE事業推進室」をはじめ、私たち開発担当が情報を入手しフロントに立って案件を受け持っています。

うえだ 知らなかったです!マンションを造られる傍ら、再開発事業にも取り組まれているのですね。

大山 アルファシリーズマンションの販売を通して、お客様が住みたいと感じる「住まい」を提供することはもちろんですが、マンションを建設するエリアの価値と利便性をこれまで以上に高め、人々の暮らしに活気を生み出すという意味でも、「マンションをつくる」ことは、「街をつくること」でもあると私たちは考えています。

うえだ 「マンションづくり」は「街づくり」。いいですね。あなぶき興産が手掛けられている再開発事業について、詳しく教えてください!

大山 それでは、あなぶき興産が取り組む再開発事業の事例をご紹介します。


「マンションづくり」は「街づくり」。あなぶき興産が取り組む再開発事業

再開発事業

事例1.JR倉敷駅から徒歩5分「アルファマンション」と「ホテル」の複合開発プロジェクト

アルファステイツ倉敷阿知
2020年夏の開業を目指し、駅前商店街のアーケードから続く「倉敷天満屋センター街駐車場」跡地の敷地を利用したアルファマンション(83戸)とホテル(165室)の複合施設を開発
伝統的な建物が残り、人気を集める倉敷美観地区の再開発事業は、観光客向けに特化したホテルとしてのインバウンド需要を見込むことはもちろん、住民の増加や商店街を中心とする周辺地域の活性化にも繋がると考えています。

事例2.長崎市に「アルファマンション」と「食品スーパー」の複合開発プロジェクト

ジョイサンアルファ住吉
長崎市の老舗スーパー「ジョイフルサン」から事業を譲り受け、現在11店舗を展開しています。スーパーマーケットの再建に乗り出し、「マンション(住)」と「スーパー(食)」の融合を実現させたあなぶき興産の複合開発プロジェクト
117世帯17階建ての「アルファステイツ住吉」と「ジョイフルサンアルファ住吉店」は同じ敷地内に建設されており、アーケードから直接マンションのエントランスまで移動ができるので、入居者の皆さまの雨の日のお買い物にも便利な造りとなっています。

事例3.香川県高松市中心市街地で「マンション」と「医療施設」の再開発プロジェクト

磨屋町プロジェクト外観
高松市の中心市街地に位置する大工町・磨屋町で再開発組合を発足。磨屋町街区にマンション・医療施設等を建設する計画です。(2022年4月着工予定、2023年完成予定)
建設される地上11階建てのビルには55戸が入るマンションや、低階層に医療施設を整備。入居者であるお客様はもちろん、周辺地域の皆様の意見を踏まえながら、健康の手助けとなる診療科を配置する方針です。
※外観完成予想図は、今後の実施計画により変更が生じる可能性があります。


うえだ 地域の人々の暮らしに寄り添うあなぶき興産の再開発事業は、地域の活性化にも一役を担っているのですね。
あなぶき興産では、ただ「マンションを建設するために土地を取得する」のではなく、「マンションに入居されるお客様の暮らし」や「地域の活性化」にも目を向け、数年先を見越して土地を活かしていくことも考えられているのだなと感じました。開発担当の皆さんの取り組みは、土地を取得し、マンションが建設された後も形となって続いていく大切なお仕事なのですね。

大山 開発担当として様々な土地を回っていると、地権者様から直接「古い建物が多く、今後どう利用していけばいいか分からず困っている」というご相談を受けることもあります。
再開発事業を行う際には、再開発に関する地権者様や組合からの希望や声を受け止めたうえで、あなぶき興産の開発担当が時代の変化に対応し、より良い方法でその土地の環境を最大限に活かしていくためにはどうすればいいのかを考え、ご提案をさせていただいています。


あなぶき興産の開発担当がめざす今後の展望とは?

うえだ あなぶき興産の開発担当として今後の展望についてお聞かせください。

大山 お客様との信頼関係を大切に、多くの人が「住みたい」、「この場所でマンションを購入したい」と思えるような立地の土地を取得していくことに今後も注力していきたいです。
あなぶき興産の本社がある香川県高松市のエリアはもちろん、ゆくゆくは都心部でアルファシリーズマンションを展開していくための土地開発にも携わりたいと考えています。


取材後記

普段何気なく眺めていたマンションの建設用地。マンションが造られる工程にストーリーがあるように、土地の一つ一つにも、私たちが普段知ることのできないストーリーが隠されていました。
お客様がここに住みたい!と思える土地を取得し、さらにその土地の価値を高め、地域に活気を生み出す再開発事業も担うあなぶき興産。大山さんが語る「マンションづくり」は「街づくり」そのものだと感じました。

マンションの建設用地を決定するうえで、欠かせないのが情報収集。
開発担当が必要とする各都市の市場需給バランスを調査し、お客様のニーズを検証することに特化した部署「マーケティング室」では、どのようにお客様の最新のニーズを分析されているのでしょうか。
次回マンション勉強記Vol.6では、マンションの「エリアマーケティング戦略」を支える【マーケティング】のセクションにスポットをあててお届けします。

※記事の内容は2020年3月取材時点の情報です。

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