皆さんは、家の中で1番細菌がたまりやすい場所をご存知ですか?
多くの人が「トイレ」と答えるのですが、実は「キッチン」なんです。
口に入るものを扱うキッチンは除菌・殺菌を徹底して清潔に保ちたいものですが、実は最も菌に汚染されている場所でもあります。
キッチンで特に菌が溜まりやすいのが食器用スポンジ。自分ではスポンジを使ってキレイに洗っているつもりでも、スポンジの除菌ができていないと、知らない間に食器に菌を広げているかも。
今回は毎日使うキッチンスポンジの、除菌方法を徹底解説いたします!
1.スポンジの一般的な除菌方法と、やってしまいがちな「間違った方法」
スポンジは、毎日使うキッチンの必需品。洗剤をつけて使うので衛生的な印象がありますが、実は最近が増殖するといわれている栄養・水分・温度といった“3つの条件”が揃っています。食器をスポンジで洗うときに残る食べカスなどの汚れを湿ったまま放置すると、少しでも細菌が残っているとあっという間に繁殖してしまうことに。
また、細菌の多くは15~45℃、とくに20~37℃でもっとも活性化するそうで、熱を使い冬場でもある程度の温度があるキッチンは、細菌の繁殖にも好都合なのです。
まずは、一般的によく言われているスポンジの除菌方法について解説します。
スポンジの除菌方法としてよく言われているのは下記の6つです。
- 熱湯で消毒
- 電子レンジを使って加熱
- 除菌ができる食器用洗剤で除菌
- 漂白剤を使用
- 天日干しをする
- 重曹を使用
一般的にスポンジの除菌ができるといわれる方法ですが、これらの方法の中にはスポンジを除菌するどころか、逆に劣化を招いて細菌を増殖させてしまう恐れのあるものが含まれています。
[1]熱湯で消毒
熱湯消毒自体には殺菌効果がありますが、多くのスポンジの耐熱温度は90℃となっているため、スポンジが変形するなど、劣化の原因になります。
そのため、お湯をかける程度にとどめておいたほうがいいでしょう。
[2]電子レンジを使って加熱
レンジ加熱できるのは、耐熱温度が140℃以上のものなので、90℃までしか対応していない一般的なスポンジは加熱ができません。こちらもスポンジが変形したり、劣化したりする原因につながります。
また、たわしやスチールウールなどの金属素材が使われているものは発火の恐れがありますので、絶対に電子レンジで加熱しないでください。
[3]除菌ができる食器用洗剤で除菌
そもそも除菌ができる洗剤とは、スポンジの中を汚れや湿気がない状態にして高濃度のアルカリ性の洗剤を浸透させることで菌の増殖を防ぐものなので、菌を死滅させるわけではありません。
菌の増殖を抑えるためには泡をきちんと洗い流し、しっかりと中まで乾燥させることが大切です。
[4]漂白剤を使用
漂白剤は、除菌効果はあるものの、繊維を傷つけるなどスポンジの劣化を早めてしまいます。とくに、塩素系漂白剤はNGです。酸素系漂白剤も塩素系ほど強くはないものの、おすすめはできません。
[5]天日干しをする
一見除菌効果がありそうですが、スポンジの素材は紫外線に弱いため、劣化を早める原因になる可能性があります。
風通しがよく、直射日光の当たらない場所で保管しましょう。
[6]重曹を使用する
重曹そのものには除菌効果は期待できません。重曹と一緒にクエン酸を使用し、発泡効果により汚れを浮かすことは可能です。
スポンジに重曹をかけた後にクエン酸をかけ、出てきた泡をしばらく放置したのちに水でよく洗い水気を切りましょう。
2.スポンジを簡単に衛生管理する方法
いろいろな除菌方法がありますが、それぞれに注意点が含まれています。ここでは、簡単にスポンジを衛生管理する方法をご紹介いたします。
◇細菌の増殖する3条件
まずは、最近が増殖する条件をおさらいしましょう。
- 栄養…食べかすをスポンジに残さないことが大切
- 水分…使用後はしっかりとスポンジの水気を切る
- 温度…細菌は高温多湿を好みます。細菌の適温帯は15~45℃です。
スポンジを除菌する際は、細菌が嫌いな状態にしておくことが大切です。
続いては、簡単に除菌ができる3つのステップをご紹介いたします。
◇手順
- 耐熱ガラスボウルにスポンジを入れ、やかんで沸かした熱湯を全体にゆっくりとかける。
スポンジ全体を75~90℃以上の湯に1分以上さらすようにしましょう。なぜ沸騰していないお湯を使うの?
ほとんどのスポンジの耐熱温度が90℃なので、沸騰しているお湯を使うと、スポンジが変形したり劣化してしまう原因になりかねないからです。
- すぐに冷水で冷まし、水気をしっかりきる。
すぐ冷水で冷まさなければいけない理由は?
そのまま放置すると雑菌が繁殖しやすい15~40℃に冷めてしまうからです。トングなどで湯から出し、すぐに冷たい水をかけて冷ますようにしましょう。
- 風通しの良いところで乾かす
日光を当てると消毒になる?
天日干しをすると風通しもいいですし、除菌できそうですが、前述の通りスポンジの素材によっては紫外線に弱く劣化が進んでしまいます。
また洗濯バサミなどでつまんで干すのも、つまんだ部分が乾かず、細菌の増殖につながったり、劣化にもつながります。干すときには直射日光の当たらない風通しの良い場所が最適です。
- 耐熱ガラスボウルにスポンジを入れ、やかんで沸かした熱湯を全体にゆっくりとかける。
※それでも心配という方は…最低2ヶ月に一度はスポンジを交換しましょう!
3.まとめ
スポンジで洗った食器には食べものを載せ、それは口に入ることになります。できることなら、スポンジは毎日清潔にしておきたいものですね。ご紹介したスポンジ除菌の3ステップを実践して、安心して食事ができるといいですね。
今回はキッチンで使用するスポンジの除菌方法をご紹介しましたが、キッチンシンクのお掃除方法に関してはこちらで紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
また、キッチンの排水溝のお掃除方法もこちらで紹介しています。
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