前回に引き続き、住宅ローンの選び方を紹介していきます。前回の内容がご覧になりたい方は「住宅ローンの選び方~理解編~」をご覧ください。
「住宅ローンの選び方」って難しいですよね。この記事をご覧になっていただいている多くの方は住宅ローンを組むのがはじめての方だと思います。「何を基準にすれば・・・ 」といったような判断基準に困っているのではないでしょうか。
そこで今回は私が今までご担当させていただいたお客様の実例を3つご紹介したいと思います。年齢や家族構成、考え方などご自身と似通ったケースを基準にご覧になっていただければと思います。
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【繰上返済で早期返済! ~変動型金利を選んだA様~】
A様状況 | |
家族数 | 2人(ご主人様35歳、奥様34歳) |
---|---|
職業 | 会社員 |
ご年収 | ご主人様500万円、奥様300万円(契約社員) |
他借入 | なし |
【その他】 ・安定志向 |
〈営業が気になったポイント!〉
・35年間ローンを組むことが出来る年齢 → 返済額を極力少なくすることができる
・世帯収入が800万円 → 多少の返済額の変動であれば問題ないのではないか
・お子様がいらっしゃらない → 教育費がかからない
〈ポイントからの提案〉
私が提案したのは変動型金利でかつ繰上返済が無料 なネット系の銀行でした。A様の場合、お子様がおらずこの先ご予定もないとのことでしたので教育費を貯めておく必要はございません 。その分住宅に使うことを提案した次第です。変動型であれば比較的金利が低い為、返済額を抑えることができます。また、元金が減るのが早いので繰上返済と組み合わせると早期に返済する事が可能です。
この方法により35年で住宅ローンを組んだとしても、完済目標は25年というプランが具体的に立ったので、最初は変動型に対してマイナスイメージだった安定志向のA様も安心していただけました。
〈変動型のメリット〉
◆比較的金利が低いので、返済額を抑えることができる
◆比較的金利が低いので、元金部分が減るのが早い
〈こんな方におすすめ〉
今回のケースのようにご夫婦お二人のみのご家庭で教育費を貯める必要がなく、住宅ローンの返済に資金をあててもゆとりがある方におすすめです。金利変動のリスクがありますので多少金利が上がったとしてもカバーできる収入の見込みがあるということもポイントです。A様のようなご家庭であれば変動型+繰上返済 の組み合わせで住宅ローンを選ぶのはメリットがあるのではないでしょうか。
【子育てには時間とお金がかかる! ~固定期間選択型を選んだB様~】
B様状況 | |
家族数 | 4人(ご主人様41歳、奥様39歳、長男11歳、長女8歳) |
---|---|
職業 | 公務員 |
ご年収 | ご主人様600万円 |
他借入 | なし |
【その他】 ・分譲価格2500万円に対して、自己資金が1500万円ある |
〈営業が気になったポイント!〉
・自己資金が分譲価格の半分ある → 借入額が少なくなる
・定年が約20年後 → 早めに返済したほうが良い
・下のお子様が大学を卒業するまで約13年 → この期間は教育資金が必要
〈ポイントからの提案〉
B様には固定期間選択型を提案致しました。
お子様の年齢を考えると大学卒業まで約13年間あります。したがって、この期間は住居費に資金をかけ過ぎると教育費を圧迫してしまいます。その為、変動型では金利変動のリスクがあり 、あまりオススメできません。固定期間選択型ですと金利を低くしている銀行も多いため、返済額を抑えられます。また、B様には10年固定の当初優遇をオススメし、上のお子様が大学を卒業するまで金利を確定し、10年後の再選択時に3年固定を選択すれば下のお子様の卒業も無事乗り越える事ができます。その後は変動を選んでも良いですし、また3年、5年と選んでもよいです。
また、自己資金が1500万円あり、物件価格2500万円でしたので借入額も1000万円になり20年返済にしても充分返済していける金額でしたので、この通りで提案しました。
〈固定期間選択型のメリット〉
◆期間を決めて金利を固定する事が出来る
◆選択した期間終了後にもう一度金利タイプを選ぶ事ができる
〈こんな方におすすめ〉
お子様の教育には時間とお金がかかります。できれば大きな出費は避けたいこの時期に金利を固定できるのはメリットがあります。これから子どもを育てていくご家庭には適したプラン と言えるでしょう。
【返済額が一定で安心! ~全期間固定型を選んだC様~】
C様状況 | |
家族数 | 2人(ご主人様31歳、奥様33歳) |
---|---|
職業 | 自営業 |
ご年収 | ご主人様400万円 |
他借入 | なし |
【その他】 ・自営業の為、収入の変動がある。 |
〈営業が気になったポイント!〉
・自営業者であること → 通常の銀行では住宅ローンの審査が厳しい傾向がある
・収入の変動に不安がある → 住宅ローンの返済額は一定が良いのでは
〈ポイントからの提案〉
C様には全期間固定を提案しました。
C様は自営業者であり、収入が増減する可能性があるとおっしゃられておりました。したがって、自己資金をある程度持たれていたのですが手元においておき、返済額が変わらない全期間固定型をお勧めしました。全期間固定であれば返済額が最終返済まで一定です。「収入が変動+住宅ローンの返済も変動」とうことは起こりえないので安心していただけました。また、全期間固定型の代表であるフラット35であれば一般の住宅ローンでは通りにくい自営業の方が通り易いこともあり、審査もスムーズでした。
年齢的にも35年間借りても充分返済できる年齢なので早めに住宅ローンを組みましょうと提案しました。
心配な部分はあったようですが、返済額が一定 という事に安心していただけました。
〈全期間固定型のメリット〉
◆全期間金利が固定されているので返済額が一定で安心
◆フラット35であれば自営業の方も審査に比較的通りやすい
〈こんな方におすすめ〉
住宅ローンという長い付き合いになる借入ですので、きちんと支払っていけるかという心配は皆様にあると思います。しかし例えば35年間、返済額が一定であれば完済時までの計画全体が見えてきます 。そうなると安心という方におすすめです。C様のように収入に増減があり不確定な要素をこれ以上増やしたくないという方であれば全期間固定はおすすめです。
【こんな情報があれば営業マンは判断できます】
住宅ローンについて、この記事を見てご自身である程度判断できるように書いてきました。選び方にも色々ありますが、やはり住宅ローンのことは営業マンに相談してみましょう。その際に「このような情報があればアドバイスできる 」という項目をいくつかあげますので、相談に行かれる際には是非伝えてみてください。
- 年齢
住宅ローンを組む方の年齢は非常に重要な情報です。住宅ローンを最長何年組めるのかによって提案の仕方が変わってきたりもします。 - 家族構成
ご家族の人数やそれぞれの年齢がわかれば、たとえば住宅ローンを組む方(ご主人様など)を基準に他のご家族の年齢がどうなるので、ここまではどうこうと提案する事ができます。 - 年収
金利変動のリスクが回避できるかどうかによっても提案方法が変わってきます。 - 自己資金
自己資金がいくらあるかによって借入額が変わります。借入額によっては固定よりも変動の方がお得など提案方法は変わってきます。
以上のような項目について営業マンに伝えれば住宅ローンについてスムーズにアドバイスを受けることが出来ます。個人情報ですのであまり言いたくないような内容にもなりますが将来を考える大きな選択になりますので出来れば伝えるようにしましょう。
【まとめ】
今回は実践編と題して住宅ローンを組んだお客様の3つの実例を紹介してきました。ご自身の状況に似ているパターンはありましたか。
前回の「理解編」とあわせて2本立てでお送りしてきた「住宅ローンの選び方」ですがご覧になられてみていかがでしたでしょうか。内容的には少し難しい内容が多かったと思います。また、金利等変動するものなので具体的な数字を出して説明する事ができないため、分かりづらい事もあったかと思います。
私が思うに住宅ローンを1人で決めるのはなかなか至難の業だと思います。したがって、マンションギャラリーや住宅展示場などに行って営業マンに直接相談するのが良いと思います 。また、ご家庭に応じて色々な状況が考えられますので今回紹介した事が一概に正解とも言い切れません。最終的にご判断されるのはご自身ですのでその為の判断基準としてご覧になっていただければと思います。
皆様の住宅検討に少しでもお役立ていただけば幸いです。
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