JR岡山駅の東口一帯は、岡山タカシマヤ、天満屋などの百貨店や、多くの飲食店が立ち並ぶ岡山で一番の繁華街です。
その繁華街の中心を南北に流れているのが西川沿いに整備された「西川緑道公園」。2014年にオープンした駅前の「イオンモール岡山」と商店街が広がる「表町エリア」のちょうど中間に位置し、立ち並ぶビルの中にあるとは思えないくらいの寛ぎを感じられるスポットとなっています。
岡山市街地を歩いた際に、そのせせらぎに癒された方も多いでしょう。今回は、癒しと魅力に溢れる「西川緑道公園」をご紹介いたします。
1.西川緑道公園までのアクセス
JR岡山駅からは徒歩で約7分(500m)。交通機関を利用する場合、岡山電気軌道(路面電車)で「岡山駅前」停留所から1駅の「西川緑道公園」停留所で下車すればすぐの位置です。JR岡山駅からであれば十分徒歩圏内なので、街ブラ気分で歩いてみるのも良いかもしれません。
2.市民の憩いの場「西川緑道公園」はいつからあるの?その歴史とは?
西川はその呼び名から河川だと思われがちですが、実は農業用のかんがい用水路です。古くは平安時代から使用されており、現在の場所に水路として整備されたのが約400年前の江戸時代です。現在も、一級河川「旭川」の合同堰から水を取り入れ、岡山市街の中心部を流れ下流の農業地域に農業用水を提供する全長16キロに及ぶ農業用の水路なのです。
この西川用水は土水路であったため、漏水が激しく、昭和40年代に改修工事が行われました。当時の日本は高度成長期に入り、全国の都市では都市化が進展しており、機能性を追及して水路の縮小や埋め立てなどが行われていた時代だったそうです。西川沿いも同様に、水路にふたを架ける計画が持ち上がっていたのです。
しかし、当時の岡崎平夫岡山市長は「緑と花・光と水」のまちづくりを政策理念として提唱し、利便性と水辺を活かした自然との共生を目指しており、西川を車道にするという計画に反し、車道を廃止し西川沿いを緑地や歩行者空間にあてる緑道公園の整備計画を発表したそうです。これに対し、地元住民からの反対の声が上がり、調整の結果、両側に一車線ずつ車道が残る現在の西川・枝川緑道公園が整備されたのです。
西川緑道公園は、都市景観大賞(都市景観百選)の受賞など全国から高い評価を受けました。
3.魅力がいっぱい!西川緑道公園のイベントに行ってみよう!
西川緑道公園では、西川パフォーマー認定事業者によって通年にわたり頻繁にイベントが開催されています。春と秋頃には、西川沿いが花と緑で彩られる「花・緑ハーモニーフェスタin西川」、冬には桃太郎大通りからあくら通りまでの約550mが色鮮やかな約6万個のLED電球で幻想的な空間になる「西川イルミ」など、市民のみならず県外からの観光客も多く訪れるそうです。
岡山市役所のホームページにイベント表がありますので、ご覧ください。
「平成29年度西川緑道公園年間イベント予定表」
その他にもたくさんのイベントがあるのですが、筆者が参加した2つをご紹介します。
3-1.西川ぬく森アナザーガーデン(野殿橋ステージ周辺)
■開催概要■
- [日時]:4月、8月、11月、1月の最終日曜日、午前10時から午後3時まで
- [会場]:西川緑道公園(桶屋橋から平和橋)
イベントのテーマは「山の恵み」。開催中はガスや電気を使わず、炭・薪などの自然エネルギーを使ったお料理やコーヒーなどが提供されています。
また、竹や木を使ったワークショップもあり、インテリア雑貨などを探されている方には嬉しいイベントです。
野殿橋のメインステージでは、ギターやカホン(打楽器)などで心地よいボサノバ風アレンジの音楽が生演奏されています。当日は、天気も良く癒しの空間となっていました。自然の木々に囲まれた会場にはテントが張られ、訪れた人ものんびり過ごしていました。
露店で販売していた「Mellw Coffee」さんのカフェオレをいただきました。
香り豊かでおいしいカフェオレでした。
3-2.満月BAR
■開催概要■
- [日時]:4月から10月の満月の週の土曜日、午後5時から午後9時まで
(食事ラストオーダー午後8時、飲み物ラストオーダー午後8時30分) - [会場]:西川緑道公園(野殿橋ステージ周辺)
西川緑道公園沿いで満月に近い土曜日の夜に開催されるのが「満月BAR」。2012年6月から始まり、5年以上続いている人気のイベントなのです。西川のせせらぎが聞こえる緑道沿いに、おいしい料理や飲み物を提供するブースが設置され、思い思いに料理やお酒を楽しむことができるため、多くの方が来場されます。緑道の路面店や周辺店舗もオープンテラスとなり、野殿橋ステージ一帯が大変な賑わいをみせます。
通常は夕方17:00~21:00まで開催されているので、まだ明るい時間帯から楽しくお酒を酌み交わせるのも魅力ですね。
老若男女と問わず、多くの方がお酒を酌み交わす風景は「満月BAR」ならではだなと感じました。新しい友達もできそうなくらい、フレンドリーな空間でした。
当日はお酒が飲めなかったので、有機ブドウジュースをいただきました。
筆者が参加した2017年9月9日の満月BARでは、アーティストによるアート作品の制作も行われていました。作品が完成した際には、会場中から拍手が起こり参加している方にも一体感が生まれていました。
4.岡山市内中心部でホタルが見られる!「ホタル沢」
西川緑道公園を南に下り、枝川緑道公園に切り替わる手前には「ホタル沢」があります。西川用水内にホタルを鑑賞することができる橋が架かっており、付近の光を樹木でさえぎりながら、沢にはクレソン等の水草が植え付けられています。
岡山市が2015年度に実施したホタル生息分布調査では、ヘイケボタルとゲンジボタルの両方が確認されたそうです。下水道の普及と地域住民の意識の高まりによって、西川の水質は年々、改善していることの現れのようです。
5.西川緑道公園に隣接する下石井公園・岡山市立幸町図書館
岡山市北区幸町の西川沿いには、2002年3月まで「出石小学校」がありました。その跡地には「下石井公園」や「市立幸町図書館」などが整備され、都心のオアシスを形成しています。
5-1下石井公園
公園内には、遊具や花壇、実際に使用されたD51型蒸気機関車、「里丘」などがあります。「里丘」は4段で構成される屋上庭園付き駐車場で、子どもから大人まで寛ぎの時間を過ごしています。冬には「西川イルミ」と合わせてイルミネーションによる巨大なクリスマスツリーに変身します。
5-2岡山市立幸町図書館
西川アイプラザは1階から3階までが図書館となっています。1階は雑誌・新聞が閲覧可能な定期刊行物スペースと児童書が多く取り揃えてあります。小さい子ども連れの方もたくさんいます。2階は歴史書や経済書など、オールジャンルの書籍が並びます。3階は音楽CDやDVDなどが貸し出されています。
CDは1回5枚まで無料で貸出可能となっています。休日にのんびり読書ができるのがうれしいですね。
- [所在地]:岡山市北区幸町10番16号(西川アイプラザ)
- [休館日]:月曜日・第二日曜日・祝日(祝日が他の休刊日と重なった場合は翌日も)、年末年始・館内整理期間
- [蔵書冊数]:一般書 142,799冊、児童書 50,463冊、CD 30,660点、ビデオ 9,463点、DVD 9,322点(平成28年度末)
- [定期刊行物]:雑誌 370タイトル(購入)、新聞 14紙(購入) (平成29年4月)
まとめ
今回は、岡山市内を流れる「西川緑道公園」についてご紹介いたしました。
夜にお酒を飲んだ時くらいしか歩いたことがなかった筆者でしたが、記事を書くにあたり何度も西川緑道公園沿いを歩いてみました。歩く度に、「こんなお店があるんだなぁ」「色々な植物が植えられているんだなぁ」と新たな発見があり、まだまだご紹介し切れていない魅力が詰まった公園だと実感しました。
公園の近くにお住まいであれば気軽に行けるのですが、そうでない方は西川緑道公園で開催されるイベントに参加するのをキッカケに、ぜひ西川緑道公園の魅力を感じてみてください。
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