食べこぼしなどのシミや、汗による黄ばみが気になるシャツ。
シャツは仕事着として毎日着ることも多いので、ついてしまったシミは自宅で気軽に落とすことができたらいいですよね。
そこで今回は、シャツにシミをつけてしまったときの、シミ抜きテクを伝授!
シミ抜きを行う前の応急処置やシミの種類についてもくわしく解説します。
1. シャツのシミ抜きを行う前に!知っておきたい基本ポイント
シミ抜きを行う前にシミに関する基本的な知識を頭に入れましょう。シミには種類があり、それぞれの特性から落とし方が異なります。
正しいシミ抜きの方法を知ることで、生地を傷めず、きれいに仕上げることができます。
1-1. シャツの洗濯表示ルールを守ってシミ抜きを行う
シミ抜きをする際は、衣類についている取扱表示を確認しましょう。手洗いや洗濯機洗いができるマークがついている場合は、自宅でシミ抜きの処置を行うことができます。
手洗いマーク | 洗濯機による普通洗いができるマーク ※画像は液温40℃を限度とする洗濯機洗いが可能なマーク | ドライマーク ※画像はパークロロエチレン及び石油系溶剤によるドライクリーニングができるマーク |
ドライマークがついている衣類でも、手洗いOKのものや洗濯機による普通洗いができるものであれば、家庭でシミ抜きが可能です。
逆に「ドライクリーニングできないもの」は、自宅でのシミ抜きは避けるようにしましょう。
手洗いや洗濯機洗いのマークがついていたとしても、シルクなどのデリケートな衣類や少しでも不安に思った場合は専門店に任せることをおすすめします。
1-2. できるだけ早く落とす
シミは時間がたつと落としにくくなるため、早めに処置することがポイントです。
その処置にも注意しておいてほしいことがあります。
外出中にシミをつけてしまったときに、つい水でぬらしたティッシュなどでふいてしまいがちですが、実はこれは間違いのもと。水分を加えすぎると布の繊維が広がり、その隙間に汚れが入り込んで落ちにくくなることがあります。
そのためシミがついた時は、まずは乾いたティッシュかハンカチで表面の汚れを移し取るように汚れを落とします。そして帰宅後にできるだけ早くシミ抜きを行いましょう。
【外出先での応急処置】
■しょうゆ、ジュース、血液などの汚れ
- 乾いたティッシュペーパーをシミの裏側にあてる。
- 少量の水で濡らしたティッシュペーパーで、押さえるようにシミを移し取る。
- 2を数回繰り返し、最後に乾いたティッシュペーパーで水分をとる。
■油分を含んだ汚れ(ミートソース、口紅など)
- 表面について固形物はあらかじめつまみ取っておく。
- 乾いたティッシュペーパーで押さえるように油分を吸い取る。
- 乾いたティッシュペーパーをシミの裏側にあてる。
- 少量の水で湿らせたティッシュペーパーにハンドソープをつけて、シミ部分になじませる。
- こすらず押さえるようにシミを移し取る。
- 湿らせた別のティッシュでハンドソープが残らないように落とす。
- 最後に乾いたティッシュペーパーで水分をとる。
1-3. シミの周囲から落とす
シャツのシミ抜きを行う時は、周りににじんだシミが残らないよう、シミの周囲から始めるのが基本です。周りから中心にかけて渦巻き状に落とすイメージでシミ抜きの処置を行いましょう。
1-4. シミの種類に応じてシミ抜きを行う
シミには大きく分けて、「水溶性」、「油溶性」、「不溶性」の3種類があります。それぞれの種類が混じり合っていることも少なくありません。
シミの種類によって落とし方が異なるため、まずは3種類のシミの特徴を覚えておきましょう。
▼水溶性のシミ
- しょうゆ
- ソース
- コーヒー
- ジュース
- ワイン など
水溶性のシミは水に溶けやすく、基本的に水洗いで落ちる汚れです。
しかし時間が経ってしまったり、熱が加わったりすると落ちにくくなります。その場合は、台所用中性洗剤を使って落とします。
▼油溶性のシミ
- 油
- チョコレート
- カレー
- 油性ボールペン
- ファンデーション
- 口紅
油溶性のシミとは、油を含んでいる汚れのこと。水に溶けにくく、油に溶けるのが特徴です。
油溶性のシミはクレンジングオイルなどの油を使って落とします。
なお、油脂を含む食品汚れは、水溶性の汚れと一緒に付着しているケースがほとんどです。その場合は、まず油溶性のシミ→水溶性のシミの順番で汚れを落としていきます。
▼不溶性のシミ
- 泥
- 墨汁
- ほこり
- サビ など
不溶性のシミとは水にも油にも溶けない汚れのこと。洗剤や漂白剤では落ちにくいのが特徴です。
泥汚れをはじめとする不溶性のシミは「乾かして、汚れを叩き出す方法」が最良ですが、デリケートな素材の場合は、自宅でシミ抜きするのは避けるようにしましょう。
2. 【種類別】シャツのシミ抜き方法
食事中にうっかりつけたしまった「食事のシミ」、汗や皮脂など体から出るものが原因の「分泌物のシミ」、子どもたちの衣類に多い「泥ジミ」など、シミの種類別にシミ抜きの方法を解説します。
3-1. えりやそでの汗ジミ(黄ばみ)
【用意するもの】
- 洗濯用洗剤
- 粉末酸素系漂白剤
【手順】
- 洗面台などに40℃前後のお湯を張り、シャツについた皮脂汚れを軽く洗う。
- 黄ばみ部分に洗濯用洗剤を直接かけて、もみ洗いする。
- 洗剤を軽くすすぐ。
- 40℃ほどのお湯に規定量の酸素系漂白剤を入れて、つけ置き液を作る。
- 30〜60分を目安にシャツをつけ置きする。
- 軽くすすぎ、洗濯機で普通に洗い、仕上げる。
この方法以外にも、濃縮タイプの台所用洗剤と粉末酸素系漂白剤を水でとき、ペースト状にしたものをシミ部分に塗り込んで汗ジミを落とす方法もあります。
【用意するもの】
- 台所用洗剤(大さじ1)
- 粉末酸素系漂白剤(大さじ1/2)
- 水(大さじ2)
- 歯ブラシ
【手順】
- 濃縮タイプの食器洗剤大さじ1と粉末の酸素系漂白剤大さじ1/2を大さじ2の水でとき、軽く泡立つまで混ぜ合わせる。
- 1を歯ブラシなどで汗ジミ部分に塗り込み、時間をおく。
- 通常通り、洗濯洗剤を使って洗濯洗いをする。
3-2. 泥ジミ
【用意するもの】
- 固形せっけん
- 台所用中性洗剤
【手順】
- 洗う前に表面についた泥を払い落とす。
- 泥ジミがついた部分に固形せっけんをこすりつけて、塗る。
- 洗面器などに水をためて、もみ洗いする。
- 台所用中性洗剤を数滴たらして、同じようにもみ洗いする。
- 水やぬるま湯でよくすすいで、洗濯機で普通に洗う。
3-3. 血液
【用意するもの】
- 台所用中性洗剤
- 歯ブラシ
- 白いタオル
【手順】
- シャツのシミ部分を下にして。タオルを敷く。
- シャツに台所用中性洗剤をつけて、シミ部分を表側からたたく。
- シミ部分をタオルに押し付け、浮き出てきた汚れをタオルに移し取る。
- 次はシミ部分の裏側から歯ブラシでたたく。
- 浮き出た汚れはタオルに移し取る。シミの色がつかなくなるまで繰り返す。
- 水の中でシミ部分をもみ洗いする。
※血液はお湯を使用すると固まって落ちにくくなるため、必ず水で洗いましょう。 - 血液のシミが落ちたら、洗濯機で普通に洗い、仕上げる。
3-4 ファンデーション
【用意するもの】
- クレンジングオイル
- 台所用中性洗剤
- 歯ブラシ
- 白いタオル
【手順】
- ファンデーションがついた部分を上にして、シミの裏側にタオルを敷く。
- シャツにクレンジングオイルをつける。
- ファンデーションがついた部分を歯ブラシでたたく。
- クレンジングオイルが浸透したら裏返し、裏側からシミの部分をたたく。
- 下に敷いたタオルにファンデーションの汚れがつかなくなるまで、歯ブラシでたたく。
- 台所用中性洗剤をつけて、ぬるま湯でシミの部分をもみ洗いする。
- 洗濯機で普通に洗い、仕上げる。
3-5 ミートソースなどの油を含む食品
【用意するもの】
- クレンジングオイル
- 台所用中性洗剤
- 液体酸素系漂白剤
- 歯ブラシ
- ヘラ(またはスプーン)
- 白いタオル
【手順】
- シャツは表のままで、シミの裏側にタオルを敷く。
- シャツにクレンジングをかけ、歯ブラシでたたく。
- ミートソースの成分が浮き出てきたら、ヘラでこそぎ取る。(2〜3を数回繰り返す)
- ある程度ミートソースの成分が落ちたらシャツに台所用中性洗剤をつけ、きれいに洗った歯ブラシでシミの部分をたたく。
- ヘラで再度ミートソースの汚れをこそげ取る。
- ティッシュなどでヘラについてミートソースの汚れをふきながら、4〜6を繰り返す。
- ぬるま湯でしみの部分をもみ洗いする。
- それでもミートソースの色素が落ちない場合は漂白する。
約45℃のお湯に液体酵素系漂白剤を適量入れ、シャツを30分ほどつけ込む。
頑固な汚れの場合は、漂白剤の現役を直接シミ部分に少量つけて、つけ込みと落ちやすくなる。 - 洗濯機で普通に洗い、仕上げる。
3-6. コーヒー
【用意するもの】
- 台所用中性洗剤
- 歯ブラシ
- 白いタオル
【手順】
- タオルを畳んで敷いたら、裏返したシャツのシミ部分がタオルと接するようにシャツを置く。
- 台所用中性洗剤をシャツに直接かける。
- 下に敷いたタオルにシミを移すように、歯ブラシでトントンとたたく。
タオルをずらしながら数回繰り返す。 - ほぼシミが落ちたら、ぬるま湯でもち洗いする。
- 洗濯機で普通洗いして、仕上げる。
3. まとめ
しみはついてから24時間を過ぎると、落とすのが難しくなります。うっかりシャツにシミをつけてしまった場合は、シミの基本知識にしたがって、シミ抜きを行ってください。
なお、深追いすると生地を傷めることもあるため、落ちない場合は専門店に依頼しましょう。
- シャツの洗濯表示ルールを守ってシミ抜きを行う
- できるだけ早く落とす(正しい応急処置を行う)
- シミの周囲から落とす
- シミの種類に応じてシミ抜きを行う
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