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くらしのヒント

ちょっとのコツで最高にサクふわ!パンをさらに美味しくするトーストの焼き方

高級食パンブームもあり、美味しいパンに出会う機会が増えてきました。パンを美味しく食べる方法として、トーストは外せない調理法。ただ焼くだけと思われがちですが、ちょっとしたコツで仕上がりが変わり、パンの美味しさを存分に引き出せるのをご存知でしたか?
空気も冷えて、あたたかいものが沁みる季節になってきました。さっくりふんわりあったかいトーストで、食卓を笑顔にしてみてはいかがでしょう。


パンを美味しく焼くコツは「高温」で「短時間」

みんな大好き食パン。その最もオーソドックスな食べ方、トーストならではのサクふわな美味しさを引き出すには、短時間のウチに高温でで焼き、中の水分を閉じ込めることが重要です。

なぜなら、食パンの美味しさのキモは「水分」だから。

バゲットやカンパーニュのような他の主食パンと比べて、原料に油分と砂糖を用い、低めの焼成温度によって焼き上げた食パンは、全体の水分量が多いのが特徴。トーストをした時のサックリ食感は油分が、ふんわり・しっとりとした食感は強力なグルテン膜と砂糖に包まれた水分が担っています。
ただ、食パンはスライスして食べる性質上、断面から水分が蒸発して乾燥しやすいのが難点。特にふんわりもっちりとした食感は、乾燥が進むごとに失われてしまいがちです。

したがって「いかにパンの中の水分をキープして焼くか」が、トーストの美味しさを引き出すポイント。つまり、湿度と温度を上手にコントロールすることで、美味しいトーストが焼ける!というわけです。


普段の焼き方にプラスしてさらに美味しく 機械別・最高なトーストの焼き方

そこで気になるのは、どうやって焼くか、ということ。

一般的な食パンは、表面温度が190~220℃に達すると炭化が始まり、あのトーストらしいこんがりとした焼き色がつきます。いかに早くこの温度に達して焼き目をつけ、中の水分の蒸発を防ぐかがポイント。

パンを焼くために使う道具も、この2点に注目すると使い方が見えてきます。ここでは美味しいトーストを焼くためのちょっとしたコツも、道具ごとに紹介します。

トーストの王道 トースターの場合

その名の通り、パンをトーストすることに特化して作られた「トースター」。
トースターは食材の表面に焼き目をつけるのに特化している家電です。必然的にヒーターと食材が近くなるよう設計されているので、食パンが厚くなるほど焦げやすくなります。焼く時間には気をつけて。6枚切りでは2分半が目安です。

予熱は3~4分

電気オーブントースターの場合、庫内が冷めた状態から入れてしまうと、温度の上昇とともにジワジワと食パン内の水分が抜けてしまいます。

メーカーによって差異はありますが、熱源となるヒーターがパンをトーストするのに適切な250℃に達するまでには、平均で3分要するといわれています。
必ず3分~4分予熱をしてから、食パンを入れましょう。パンを入れる際も、庫内の熱をなるべく逃がさないよう、動作を素早くしてくださいね。

専用グッズや霧吹きで加湿

熱源が電源コイルのため、庫内の空気が乾燥しやすくなります。パン内部の水分が庫内に吸い出されるように出て行ってしまうので、加湿が必要です。
トースター専用の陶器製加湿器を使うか、または予熱された庫内に霧吹きでぬるま湯を吹きかけてから、パンを入れましょう。

お手軽に均一焼き目 フライパンの場合

パンの調理に意外に便利なのがフライパン。面で焼くため、ムラのないきれいな焼き色に仕上がるのが特徴です。
コンロの種類、フライパンの種類によって時間の差がありますが、トースターがないご家庭や、トースターが別料理で使用中のときには手軽な方法になります。
焼き時間は片面ずつそれぞれ1分、計2分で焼きあがります。

予熱は強火で1~2分、ただし素材に注意

フライパンの場合の予熱時間は、フライパンの素材によって熱伝導の関係で時間が異なります。
ガスコンロで調理する場合、室内温度が23℃下で200℃に達するには、

  • 鉄製の場合は、強火で1分
  • フッ素樹脂加工の場合は、強火で1分20秒
  • セラミック加工の場合は、強火で2分

が目安になります。IHの場合はそれぞれ20秒ほど足してください。

フッ素樹脂加工のフライパンの空焚きは、フッ素樹脂の劣化や有毒ガスの心配から倦厭されますが、使用上限温度の260℃に達する前にコンロの過熱防止機能が作動するので、上記時間内であれば問題ありません。

蓋をし、中火に落として表裏1分ずつ

予熱ができたら、食パンをのせます。
そのままでは下からの加熱で水分が蒸発してしまうので、蓋をしてください。蓋によってフライパンの内部にパンから発せられた水分が蒸気になり、乾燥を防いでくれます。
中火に落として1分焼いたらひっくり返します。ひっくり返したら蓋は不要です。サクッと仕上げましょう。

背丈の高いパンに オーブンの場合

オーブン調理の特徴は、庫内の温度を一定に保ち食材にゆっくり熱を加えていく、というもの。したがって、トーストに必要な「高温で短時間のうちに焼く」調理には不向きな器具なのです。
ただ庫内が大きいことから、トースターやフライパンには入らないような、背の高いパンのリベイクには重宝します。食パンを1斤使ったハニートーストや、パンシチューの台を作るときにはオーブンが活躍してくれますよ。

温度は230℃設定

パンをリベイクするには、230℃が適温です。
トースターでは250℃設定が適温でしたが、それは電熱を直接当てて焦がすことが目的だったから。オーブンの場合は、熱風を庫内に回して熱を均一にする加熱法のため、高温になりすぎるとパンの中心部が温まる前に全体的に水分が抜けるうえ、丸焦げになってしまいます。
加熱時間は、15cm厚の食パンで3分、1斤なら5分が目安です。

予熱は機械におまかせ

オーブンでも予熱は必須になります。
ただしオーブンはほかの機器と違って「予熱モード」があります。機械にお任せしましょう。なお、予熱は鉄板を入れた状態でします。

加湿はパンに直接霧吹き

オーブンでの調理は食材に熱風が当たるため、庫内は非常に乾燥しやすくなります。ココット等の耐熱・耐火容器に水を入れて一緒に焼く方法もありますが、霧吹きでパンに直接水分をまとわせるのがおすすめ。
ふやけない程度にまんべんなく吹きかけます。持ったときにしっとりするくらいが目安です。

意外でイチオシ 魚焼きグリルの場合

トーストに魚焼きグリル!?と驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は、トーストを作るうえで最適なのが魚焼きグリルなんです。

グリルは焼くことに特化された調理器具。家庭の調理器具の中で最も短時間で最高300℃もの高温になることから、一気に表面を焼いてパンの水分を閉じ込めてくれます。
魚の臭いが付いてしまうのでは?と気になるところですが、庫内が熱いうちは蒸気とともに外に臭いが出ていくので、パンには付かないんですよ。

両面焼きの場合は金属のトレイを用意

グリルには片面焼きと両面焼きの2種類があり、片面焼きの場合は一度ひっくり返す作業が必要になります。
両面焼きの場合は下火が焼き網に近く、そのままだとパンに直火が当たってすぐに焦げてしまいます。そのため火力の均一化が必要になります。専用の金属トレイや、4つ折りにしたアルミホイルを敷いて、熱が均一に当たるようにしましょう。

予熱は強火で1分

一気に熱が上がるため、強火で1分で予熱は完了です。

火加減は、両面焼きなら上弱下強、片面なら弱火で

片面の場合は弱火に設定して2分焼き、ひっくり返してさらに1分焼きます。
両面焼きの場合は上火を弱・下火を強に設定して、2分で焼き上がりです。


焼き方にプラス「切れ目」を入れて、よりサクサク&しっとり食感のトーストに

さらに焼き方にこだわりたいときには、焼く前にひと手間を。
スライスした食パンに切れ目を入れることで、もっちり感が増したトーストができます。

外はサクッ中はしっとりふっくら「縁切り」

食パンの耳から5mm~1cm程度内側のところに切れ目を入れます。このとき、端までナイフは入れず、耳は付いた状態にします。
こうすることで耳はサクサク、真ん中はもっちりとした、食感のコントラストがはっきりとしたトーストに。

食パンを高温で焼くと、表面は熱く中は冷たい温度差が生まれます。
熱は高温側から低温側へ伝わって均一になろうとする性質があるので、食パンの中では外側の温まった水分が中央に移動します。その結果、焼く前よりも中心部分の温かい水分が増えて、トーストが美味しく焼き上がる、という仕組み。
溝をつけることでこの熱効率が上がり、もっちりさが増す効果が得られます。

ジュワッとさせたいバタートーストには「田の字切り」

トーストにバターやハチミツをかけて食べる人には、田の字切りをぜひ。

食パンに対して十字に切れ込みを入れ、トーストするだけ。焼き上がった中心にバターを置けば、溝に沿って溶けたバターが染み込み、トーストならではのサクサク感とジュワッとバターがあふれる1口で2度美味しいトーストに大変身します。


食パンを美味しく食べきるために覚えておきたいポイント

とっても美味しいトースト。焼き方も大事ですが、何よりやはり食パン自体のポテンシャルが肝です。最後の一口まで美味しくいただくための、ちょっとした気配り、ぜひ試してみてください。

パンを買うときはなるべくスライスしない状態で

食パンを購入する際、どんな状態で買っていますか?「〇枚切り」と、既に切られている状態のものを手に取る方も多いのではないでしょうか。

食パンの鮮度を保つには、ブロックの状態で購入するのがオススメ。

というのも、先にも触れたとおり、食パンは乾燥にとても弱いという短所があるためです。
また、好気性かつ湿気を好むアオカビが、水分の多い断面と断面の間に広がってしまうことも……。

そのため、できるだけ空気に触れる面が少ない、スライスしていない状態が最適なんです。ベーカリーで購入する際に「ブロックで」と言えばOK。自宅で食べる都度、お好みの厚さに切りましょう。

まっすぐにスライスするのが苦手な方は、食パンを立てて、ナイフを水平にして横に切るようにすると失敗しづらいですよ。

食べきれないときは冷凍で保存

食べきれそうにないときには、冷凍保存をしましょう。冷凍させることで、ベストコンディションを長く保つことができます。

パンの世界では「生もの」とも称される食パン。1本売りされる食パンも増えていますが、水分量の多い食パンの賞味期限は実のところ2日程度。新鮮さを保つには、冷凍が最良の保存方法になります。

お好みの厚さに切り分けたら、1枚ずつラップにくるんで冷凍庫へ。保存期間は2週間ほどです。冷凍による乾燥が生じてしまうので、冷凍忘れにご注意を。

食べる時は凍ったまま、焼き時間に1、2分足してトーストするだけで美味しくいただけます。

お皿の温めも忘れずに

意外と忘れがちなのが、お皿のあたため。
せっかく作ったサックリ食感を楽しむためにも、パンを載せるお皿も温めておきましょう。皿とパンの温度差を極力減らすことで、結露を防ぎ、トースト表面の水分の抜けた状態をキープしやすくなります。

熱は高温側から低温側へ伝わっていくという法則から、冷たい皿の上にアツアツのトーストを載せると、パンから発せられた蒸気が冷たい皿に吸着。みる間に皿に湿気や水滴がたまります。すると、水滴や湿気が触れてしまい、トーストが湿気てしまうんです。
さらには、皿の冷たさでトースト自体が冷えてしまうという悲しい事態にも。
お皿を温めておけば、蒸気は皿より空気中に逃げるため、結露の吸着を穏やかにすることができます。

トースターの上やグリルの排気口の近くに置いたり、お湯にさっとくぐらせたりするだけでOKです。


まとめ

山形、角食、リッチにリーン……ひと口に食パンといっても、さまざまな種類やバリエーションがあり、目移りしてしまいますよね。トーストの焼き方をマスターすれば、きっとそんな食べ比べも楽しくなるはず。
サッと手軽に食べられるけれど、美味しく焼けるとちょっとうれしい気分になる、トーストの不思議な魅力。ぜひご家庭でもチャレンジして、家族の好みを発見してみてくださいね。

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