忙しい毎日の中で、思うように時間を使うことは難しいものです。目の前のことに追われて、「今日もやりたいことができなかった」なんてこともしばしば。
しかしやるべき家事をリストアップし、優先順位や行うタイミングを整理した「家事の時間割」を作れば、家事を効率化し、なんとなく過ごしていた時間を有効活用できます。
今回は日々の充実度をアップしてくれる「家事の時間割」の作り方・活用方法をご紹介します。
目次
「家事の時間割」を作るメリット
「家事の時間割」を作ることで、具体的にどのようなメリットを得られるのでしょうか。
今日やるべき家事がわかる
何事もやるべきことが決まっていれば、取りかかりやすいというメリットがあります。
何をどのような順番でやればいいのか、基本の行動テンプレートがあれば、迷いや漏れなく毎日の家事を効率的にこなせるでしょう。
排水溝の掃除など、つい後回しにしてしまいがちな家事も定期的な予定として時間割に組み込めば、汚れを溜め込むことも防げます。
時間の使い方を見直せる
特にやることを決めずにいた場合、ついダラダラとスマホを見てしまうなど、本来やるべきこと以外に時間使ってしまうことがあります。しかし時間割があれば、時間の使い方を見直すことができるようになります。
とはいえ、ただ予定をつめ込んでムダな時間を徹底的に削減するためのものではなく、やるべきことを効率的にこなせるようになるのが時間割の本来の目的です。生まれた余白時間に読書や勉強など、やりたいことを予定として入れられるようになると、さらに理想的でしょう。
短時間集中で家事に取り組める
その日の気分で、思いつくまま家事に取り組んでしまうこともあるでしょう。しかし、終わるべき時間を決めずダラダラ家事を続けてしまうと、本来なら短時間でこなせるはずの家事にも時間をかけてしまうことになりがちです。
時間割を作れば、次にやるべきことが把握できるので、時間内に終わらせるよう短い時間でも集中して家事のパフォーマンスを高められるでしょう。
家事のモチベーションが上がる
家事は仕事のように評価されないうえ、どれだけやってもキリがないので、モチベーションを維持するのが非常に難しいものです。
時間割でやるべき家事のタスクを決め、ひとつひとつクリアしていけば、達成感を感じやすくなります。「今日はこれだけできた」という前向きな気持ちで家事に取り組めるため、家事のモチベーションも高まるでしょう。
「家事の時間割」の作り方
「家事の時間割」を作るうえで、どんなことに意識すればよいのでしょうか?
家事の優先順位を決める
普段の家事の中で優先的にやるべきことと、やらなくてよいことを項目ごとに洗い出します。
項目は「毎日やるべき家事」「毎日じゃなくてもいい家事」のように、細かく分けるのがポイントです。
家事ごとの時間を書き出してみる
家事にどのくらいに時間をかけているかを把握しましょう。
ひとつの作業を終わらせるのにどれくらい時間がかかっているのか、ストップウォッチで計ってみると、思っていたよりも時間がかかっていたことに気づくことがあります。所要時間が分かれば、短時間で終わらせられるよう、家事の中身や手順を見直すきっかけにもなるでしょう。
人によっては週末に溜め込んだ家事を行うケースもあるため、平日と週末、それぞれの家事にかける時間を確認してください。
時間帯ごとにやるべき家事を振り分ける
家事と所要時間を洗い出したら、時間帯ごとに家事を組み込んでいきます。
最初に絶対にやるべき家事から振り分けていきます。この時間に絶対にやらなければいけない家事、例えば朝食作りやお弁当作りといった優先度の高い作業から順に詰め込むと振り分けやすいですよ。
夕飯の下準備などは、スキマ時間にうまく振り分けると、特に育児中の方は夕方からの忙しい時間を効率的に乗り切れるでしょう。
曜日ごとにやるべき家事を振り分ける
曜日ごとにやるべき家事を振り分ける方法もおすすめです。
例えば毎日掃除をするお風呂場のような場所も、その曜日だけはいつもよりも重点的に行います。重点的に行う場合の掃除内容をリスト化しておくと更に効率UP。
それぞれの曜日にちなんだ家事を設定することで、集中して取り組めるというメリットがあります。
一例
- 月曜日:玄関まわりの掃除(例:掃き掃除、扉の拭き掃除)
- 火曜日:キッチンの掃除(例:まな板など除菌・漂白、コンロの油汚れ)
- 水曜日:トイレの掃除(例:温水洗浄便座のノズル部分、便座の裏)
- 木曜日:洗面台まわりの掃除(例:洗面ボウルや蛇口、排水溝)
- 金曜日:お風呂場の掃除(例:排水溝掃除、カビ取り)
- 土曜日:予備日(手が回らなかった場所の掃除)
- 日曜日:持ち物のメンテナンス(例:靴磨きなど)
「毎日」「週ごと」「月ごと」で予定を立てる
それぞれの家事をどれくらいのスパンで行うかを決めます。毎日・週ごと・月ごとで必要となる家事を洗い出し、全体の予定を見ながら組み込んでいきましょう。
一例
- 毎日行わなければならない家事の例:夕飯・朝食づくり、食器の片付け、お弁当作り 、床の掃除、散らかっている物の片付け 、ゴミ出しなど
- 週に数回行う家事の例:階段掃除、玄関まわりの掃除、排水溝の掃除、シーツ・枕カバーの洗濯など
- 月ごとに行う家事の例:スポンジ交換、鍋やケトルの手入れ、洗濯槽の掃除、お風呂場の天井掃除など
家事の時間割サンプル
フルタイムワーママ主婦の家事の時間割サンプルをご紹介します。
家族構成:妻・夫・娘(5歳)の例
- 6:00 起床
- 6:15 洗濯を回す
床のモップがけ
お風呂掃除
朝ごはん準備
夕飯の簡単な仕込み(野菜カット、調味料の漬け込み) - 6:55 娘・夫起床
- 7:00 朝ごはん
洗濯を干す
寝室を整える(掃除機をかける)
朝食の後片付け
自身と娘の身支度 - 8:15 娘を保育園へ送る
- 9:00 仕事開始(リモートワーク)
- 17:20 娘を保育園に迎えに行く
- 17:30 帰宅
手洗い・うがい
娘の持ち物を確認 - 17:45 洗濯物取り込み
夕ご飯作り - 18:20 夕ご飯
- 18:50 夕ご飯後片付け
- 19:20 洗濯物片付け
- 20:00 お風呂
- 20:30 着替え&ドライヤー
- 21:00 絵本の読みきかせなど娘との時間
- 21:30 就寝
「家事の時間割」の実用的な使い方
せっかく家事の時間割を作ったなら、有効活用したいものです。ここでは実用的な使い方をご紹介します。
「アプリ」または「手帳」で!時間割管理術
家事の時間割の管理方法には、スマートフォンのアプリと手帳のふたつがあります。
最近では家事のタスク管理ができるアプリも人気を集めています。使いやすい方を選ぶことで、生活にも取り入れやすく長続きしやすいでしょう。
スマートフォンアプリ
●メリット
- スマホ・タブレットがあればいつでもどこでも予定を確認できる
- 頻度を入力すれば自動で予定を立ててくれる
- 繰り返し設定やアラート設定ができる など
●デメリット
- アプリのトラブルでデータ紛失のおそれがある
- アプリに搭載した機能しか使えない
- イラストの書き込みなどが気軽にできない
手帳
●メリット
- 一からフォーマットを考えられる
- 自由に書き込みやデコレーションができる
- 手書きすることで頭の中を整理しやすい
●デメリット
- 予定の変更により書いたり消したりの手間が生じる
- データで残せないため紛失したら痛手が大きい
- いつでも手帳を持ち歩く必要がある
「to doリスト」を書き出して達成したらチェック
家事の時間割を作る時に「to doリスト」も作成して、終わった家事からチェックをつけていきます。
リスト化することで、どれくらいのタスクが残っているのかが可視化され、一日の行動が把握できるため、より充実感や達成感を味わいやすいでしょう。
夫婦でスケジュールを共有
夫婦間で家事スケジュールを共有すれば、相手のタスクが見える化され、より強い協力関係を築けるでしょう。
手帳で管理する場合は、紙に書き出して冷蔵庫などに貼り出します。アプリで管理している場合は、共有機能でスケジュールをお互いに管理ができます。
生まれた余白時間にやりたいこともリスト化
家事の時間割に従って家事をこなしていくと、思わぬ余白時間が生まれることがあります。
なんとなくテレビを見たり、スマホを見たりして過ごしてしまわないよう、余白時間に備えてやりたいことをリスト化しておくのがおすすめです。例えば「ブログを書く」「瞑想する」「写真整理」など、普段やりたくてもできないことに時間を使ってみるとよいでしょう。
まとめ
家事の時間割は、限られた時間を有効活用できる方法のひとつです。日々の自分の行動を可視化できるため、予定を見直し、習慣をあらためることもできるでしょう。
自分に合った家事の時間割を作って、日々の充実度をあげてください。
- 家事の優先順位を決める
- 家事ごとの時間を書き出してみる
- 時間帯ごとにやるべき家事を振り分ける
- 曜日ごとにやるべき家事を振り分ける
- 「毎日」「週ごと」「月ごと」で予定を立てる