見直さないと損しちゃうかも?マンションの電力自由化

2016年4月 ついに電力の小売全面自由化が始まり、これまで地域電力会社が独占販売していた電力の購入先を、誰もが自由に選べるようになりました。各ご家庭の生活スタイルに合わせた“新電力 (地域電力会社以外の電力会社)”の多彩な料金プランやサービスを選ぶことによって、毎月の電気料金が安くなるビッグチャンス!

でも、そうは言っても長年使ってきた地域電力会社からの変更には不安もあるし、新電力をどう選んでいいのかもイマイチ分からない。新しいことにはギモンがつきものですよね。今回は、マンション住まいの皆さまが抱えているギモンについてお答えいたします!
皆さまも一度電気料金について見直してみてはいかがでしょうか。

1.マンションに住んでいても自由に電力会社を選べます!

そもそも、多くの住戸が集まるマンションの一世帯だけだとしても、電力会社を変更することはできるのでしょうか?
答えは『YES』! マンションにお住まいの方でも、一戸建てにお住まいの方となんら変わることなく電力会社をお選びいただけます。それは賃貸マンションでも分譲マンションでも同じです。電気はこれまでも地域電力と各世帯との直接契約でしたから、新電力に変える際にはその契約先が変わるだけ、ということなのです。
※一部例外として、高圧一括受電を導入しているマンションについては電力会社の変更が難しい場合もあるため注意が必要です。

Photo by Tranpan23
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2.新電力について

“「新電力に変えたら電気代が安くなる!」っていうけど、本当に安くなるの?手続きは面倒だし、いいことばかりでもないんでしょ?”
とお思いの方もいらっしゃるのでは?
重要なライフラインである電気のことですから、慎重になるのも当然ですよね。

でも、うまく使えば電力自由化で受けられるメリットはたくさんあるのです。まずは新電力について知るところから始めましょう!

2-1.新電力への切り替えの手順は?

新電力への切り換えは、実はとても簡単。切り替え先の電力会社のホームページにお申込み用の電話番号やフォーマットがありますので、そこから申し込むだけでOKです。現在の電力会社との解約手続きやスマートメーターの設置の手配など、必要な手続きはすべて自動的に行われます。

お申込み時には、検針票に記されている「供給地点特定番号」と「お客様番号」が必要です。あらかじめお手元に検針票を準備しておくと、お手続きがスムーズですね。
なお、供給までの期間は、お申し込みから最短で約2週間。スマートメーターを設置しているご家庭なら、3日後から新電力に切り替えることが可能です。

【出典:資源エネルギー庁|電力会社を切り替えるには?

2-2.電気料金、今よりも本当に安くなる?

“どのプランを選ぶと、一番安くなるのかな…?”
選択肢は多い方がいいけれど、ご自分に合ったプランを探すのは大変ですよね。

そんなときに便利なのが「エネチェンジ」や「価格.com」といった、「電力比較サイト 」を利用してシミュレーションしてみることです。お住まいの地域や世帯人数、生活時間帯などを入力するだけで、あなたにとっての最適なプランを表示してくれますよ。

実際にシミュレーションしてみましょう!

例 ) 福岡市に住む3人家族(両親+小学生の子)+ペット(犬) ガスを利用していて、電気は夜使うことが多い家庭の場合

 

お住まいの地域を入力しましょう
エネチェンジ1
 現在契約している電力会社とプラン、世帯人数と生活時間帯を入力しましょう

エネチェンジ2(まとめ)

 
 
シミュレーション結果画面がこちら
平成28年4月20日現在
平成28年4月20日現在

シミュレーション結果によると、電力会社を地域の電力会社からナンワエナジーに変更して生活スタイルに合ったプランに変更するだけで、年間の電気料金が18,351円 も節約できるそう。驚きです!

ただ、このプランのように、電気を多く使用する時間帯によって割引があるプランを選ぶときは、生活パターンが変われば逆に高くなってしまうこともありますのでご注意くださいね。

電力比較サイトは多数あり、ご紹介した大手比較サイトにないプランを掲載しているサイトもあります。じっくりとご納得のいくプランをお選びくださいね。また、プランによっては契約期間の定めがあるものや解約時に違約金がかかるものもありますのでご注意ください。

【参考 : 電力比較サイト|エネチェンジ

2-3.ちょっと気になるこんなこと

停電のリスクについて

どの会社を選んでも、安定供給は変わらず停電は増えません!万が一の停電時には、これまで通り地域の電力会社が対応します。

電力会社が発電できなくなったときは?

提携先の発電所のトラブルで新電力の電気の調達ができなくなったとしても、他の発電所が必要分を補うバックアップ体制があるため、電気の供給が止まることはありません。

電力会社が倒産したときは?

契約中の電力会社が倒産した場合でも、地域間や電力会社間で電気を融通し合う体制が整えられているほか、消費者保護のセーフティネットが設けられているため、電気の供給が止まることはありません。
料金については、次の電力会社が決まるまでは、地域の電力会社の従量電灯プランが自動的に適用され、移行後は好きな新電力を選ぶことができます。

【参考:資源エネルギー庁|今さら聞けない電力自由化5つの質問

3.マンションならもっとおトクになる?高圧一括受電サービス

分譲マンションの管理組合の皆さまや賃貸マンションのオーナー様は、各世帯の電気料金を安くすることができるうえに、共用部の電気料金までおトクになる可能性があるのをご存じでしょうか?
それが「高圧一括受電 」という、もうひとつの選択肢。では、高圧一括受電とは一体どのようなものでしょうか。

3-1.マンションの高圧一括受電サービスとは?

現在、電力会社を変更していない一般のご家庭では、地域電力会社と個別に受給契約を結んで低圧電力を利用しています。多くのマンションでは、各ご家庭と管理組合は地域電力会社と個別に契約を結び、電力会社はマンションに引き込んだ高圧電力をマンション内の変電設備で低圧に変圧し、各戸の電力メーターを通じて供給しています。

一方、高圧一括受電サービスはサービスを供給する新電力会社が地域電力会社から高圧電力を一括で購入してマンション内に設置した変電設備で低圧に変換し、電力を供給するサービスです。これによって、専有部だけでなく共用部の電気料金も安くおさえることが可能となります。

APL資料

共用部の割引について

専有部と共用部の両方を割引対象とする場合の共用部は5~10%程度、共用部のみを割引対象とする場合は20~40%程度割引されることが多いようです。共用部の電気料金の割引分は、将来のマンション修繕費用に充当する、各ご家庭に還元するなど、管理組合によってさまざまです。ただし、多数の住戸でまとまった電力を仕入れることによって実現できるサービスですので、小規模マンションには向かないこともあります。

 

3-2.高圧一括受電サービスに切り替えたうちのマンションの場合

実は、わたしの自宅マンションでは約半年前から高圧一括受電サービスを導入しています。実際のところの電気料金はどうなのかサービスでこれまでと変わったことはあったのかを、こっそり(?)お伝えします!

一番気になるトコロ。割引後の電気料金について

まずは明細書をご覧ください。

領収証

注目していただきたいのは、赤枠で囲っている「割引額」の欄です。わたしの自宅マンションでは、自宅である専有部が7% 、我が家は当電力会社のインターネットを使用していますのでさらに3% 上乗せされた割引で、計10 の割引プランが適用されています。我が家は子どもとペットがおり、暖房器具はエアコンとこたつを使用していますので、この月は1年の中でも夏場同様、多くの電力消費をしている月ですが、地域電力との契約時に比べて1,000円以上も安くなっていることがわかります。このほかにも、マンションの共用部の電気料金も5 割引されています。

3-3.不便と感じる方も?高圧一括受電のデメリットとは

高圧一括受電を導入すると、切り替え時と年に1回、受電設備の点検(停電)が義務付けられます。ちなみに我が家では、切り替え時に事前告知のうえ30分程の停電がありました。(事前告知では1時間の予定)まだ経験はしていませんが、年に1度の点検時には、同じく数分~数十分の停電があるようです。
わたしは“その時間帯だけ買い物などで外出していればあっという間に終わる”という感覚で、さほど気にとめていませんでしたが、暑い夏場に導入するとなると、簡単に外に出られない方にとっては、エアコンなしでは辛いかもしれませんし、在宅ワーカーや医療機器を使用している方への影響も考えられます。

あなぶきパワー&リース
あなぶきパワー&リース

また、高圧一括受電を導入するには、マンションの総会にて管理組合の3/4以上の同意を得たうえで全戸分の同意書が必要となるため、導入までに時間を要することもしばしばあるようです。

高圧一括受電サービスは、諸条件により割引率が異なる場合がありますので、ご検討の際には、まずサービスを提供している会社へお問い合わせください。

 

まとめ

いかがでしたか?個人でお申込みが可能な「低圧サービス」は、思い立ったらすぐに電気料金の削減に取り組むことができる手軽さや、さまざまなプランのバリエーションやサービスが魅力的です。
一方、「高圧一括受電サービス」は、導入時と点検時の停電という条件はあるものの、マンションのスケールメリットを活かし、管理組合単位で大幅に電気料金を削減できるメリットがあります。電気は生活していくうえで必要なものですから、ご自分の生活環境に合ったサービスやプランを賢く選んで、おトクに利用していきたいですね。

 

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