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あなたはどちらを選ぶ!?現役マンション営業スタッフが語るマンションの中部屋と角部屋の違い

マンション選びのときに何かと気になる「中部屋」と「角部屋」の違い。それぞれどのような特徴があって、どちらを選んだほうが良いのか疑問に思われている方も多いかと思います。

個人的な見解としては、物件価格や税金、光熱費など余裕を持って支払っていける場合は、開放感や明るさに優れ、また部屋数や収納力も含め全体的に広々とした角部屋が良いかと思います。
逆に支払いを抑えたい方や、部屋数や広さを必要としない小家族の方、熱効率(冷暖房効率)に恵まれた生活を送りたい方などは中部屋を選ぶべきでしょう。

ただし上記は一概には言えません。1人の方でも角部屋で部屋数の多い間取りを選ぶケースもありますし、資金的に余裕があっても中部屋を選ぶ方も多く存在します。

そこで今回は現役でマンション営業に携わっている私から、お客様のこれまでのご意見や実際の体験を踏まえ、中部屋と角部屋の特徴や違い、メリット・デメリットなど紹介していきたいと思います。
皆さんがマンションを検討される際に参考にしていただければ幸いです。

中部屋と角部屋の違い
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全体的には角部屋のほうが優れているように思います。しかし、項目別にそれぞれ一長一短あり、皆さんがお部屋選びで何を重視しているかという点にも関係してくるため、どちらが良い悪いかは一概には判断しにくいように思います。

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日当たり

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中部屋は隣住戸が存在するため、両サイドの壁は分厚いコンクリートとなっています。
下図プラン(左)の場合、北と南の2面採光となり、1方向からの日当たりとなります。

一方の角部屋(右)は3面採光です。一日の中で一番長く過ごすとされるリビングダイニングは、南と東の2方向からの光が入り、明るい環境にしてくれます。
また東に面した洋室(2)と洋室(4)には朝陽が入り、寝室としても適していると言えます。

中部屋・角部屋の間取り例

後述しますが、角部屋のほうが日当たりは良く、部屋として良さそうな気がします。しかし一戸建てと同じで採光面が多く、外気の影響を受けやすい環境にあります。採光率が高いからといって安易にそれだけで判断しないようにしましょう。


通気性

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基本的に分譲マンションは敷地内駐車場や駐輪場・歩者分離帯などを確保するため、建物を囲む敷地を広めに取っているケースが多いことから、風通しが良く通気性は優れていると言われています。
そのため、中部屋でも南(一般的にバルコニー側)と北(玄関のある向き、外廊下に面した窓)の窓を開放すると直線状に風が通り、一気に部屋全体の通気ができます。

オートロックではあるものの、北(玄関のある向き、外廊下に面した窓)の窓を開放する際に、廊下は住民や外部の来客が通るので写真のような格子が付いていれば防犯上安心ですね。

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眺め

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中部屋でも1章に掲載した間取りであれば、パノラマビューを望むことができます。
角部屋はこれに加え、角度の違った景色も独占することができます。前を向けばパノラマビュー、横を向けば朝陽や夕焼けといった違う景色を味わえるのは角部屋の醍醐味です。


広さ

一概には言えませんが、角部屋のほうが中部屋よりも全体の広さ(㎡)を広く設けてあるのが一般的です。
全体的にゆったりとした広さをとっているケースもあれば、各居室の広さは中部屋と同等程度で、部屋数を多くしているケース、あるいは収納に重きを置いているケースと様々です。つまり、広ければいかようにも対応できるということです。

ほとんどの人が広いほうを望むとは思いますが、案外それは自身にとって適当であるとは言い切れません。

広ければ冷暖房効率が悪くなったり、本体価格や固定資産税などの金銭面においてハードルが高くなってきます。安易に角部屋だけを希望せず、将来を含む家族構成の変化や予算面にも留意しながら、良い意味での身の丈にあった部屋選びをするようにしましょう。


部屋数

部屋数は広さに比例して、中部屋よりも角部屋のほうが多いのが一般的で、中部屋は1LDK~3LDK、角部屋は3LDK~4LDK以上といったプランが多いように思います。

4人家族の場合、普通に考えると人数分の4つ部屋がある4LDKを選択するのではと思いがちです。しかし近年では、子どもが将来実家を受け継がないことを前提に考える世帯が多く、子どもが高校を卒業した後の夫婦2人の生活年数のほうに重きを置いて、部屋数は最小限として検討をするケースが増えてきました。

仮に小学校4年生から子どもの部屋を与えたとして、高校を卒業するまでは約9年間。これに対し、子ども巣立っていったあとの夫婦2人の生活年数は数十年。この数十年に重きを置いた間取り選択が増えているということです。
ただ、子どもが巣立つまでの9年間を重んじるケースもあれば、その後の夫婦2人の生活年数を重んじるケースもあり、正解はありません。

目先の選択だけでなく、家族構成の変化に応じた間取りプランの選択肢もあることも視野に入れて、家族でよく話し合って選択することが大切です。


価格

中部屋と角部屋では価格が異なり、一般的に角部屋のほうが価格は高くなっています。
その理由はまず広さにあります。

ごく稀に角部屋より中部屋を広くして、価格帯を同一にしているマンションもありますが、ほとんどの場合は角部屋のほうを広く設定しています。この広さに開放感、明るさなどがプラスされ、また角部屋が占める割合(角住戸率)が少なく、希少性が高くなるため割高となります。その他にも部屋3面において窓枠、窓が必要となるため施工費が高くなることも関係しています。

逆にマンション全体の多くを占める中部屋の物件価格は割安になっています。

また、マンションの土地が借地ではなく「所有権」の場合、持分(マンション全体の専有面積に対するひと部屋の専有面積)に応じて土地も取得することになるため、角部屋のように持分が多い場合は物件価格以外の管理費・修繕積立金、また固定資産税、不動産取得税などもこれに比例して高くなっているのが一般的のようです。


室温

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中部屋は窓が2面のため、外気の影響はそこまで大きく受けず、室温は比較的安定して保つことができます。
一方で角部屋の場合は、3面と窓数が多い分、外気の影響を受けやすく、外が暑いと室温も高くなり、逆に寒いとすぐに冷えてしまいます。このように「夏は暑くて、冬は寒い」といった感覚は角部屋のほうが多いかもしれません。

日当たりや景色は角部屋のほうが有効に働く場合が多いですが、季節によっては中部屋のほうが過ごしやすいと評価する人は多いでしょう。


光熱費(冷暖房効率)

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先述したとおり、角部屋は中部屋に比べると外気の影響で室温の上がり下がりが起こりやすい環境下にあり、冷暖房を使っても「なかなか冷えない」「なかなか温まらない」といったことが起こります。そのため、冷暖房費は中部屋と比較すると高くなる傾向があります。

しかしこれは「中部屋と比較」した場合で、昨今のマンションはペアガラスを採用したり、断熱性能も優れているため、角部屋といっても室内環境のクオリティは比較的高いと思います。

一方の中部屋は上記に加え、両脇が鉄筋コンクリートとなりますので、室温は比較的安定して保つことができます。そのため冷暖房の効きは良くなり、冷暖房費を抑えることができます。さらに遮熱カーテンなどの断熱グッズを利用すると、より一層節約することが可能です。


外の騒音

遮音性の高いサッシを採用しているマンションもあるので一概には言えませんが、遮音性は3面窓の角部屋よりも、両脇が鉄筋コンクリートで覆われている中部屋のほうが当然に高いといっていいでしょう。

ただし外部環境や人の感じ方にも個々に違いがあるため、中部屋と角部屋で一概に「聞こえやすい」「聞こえにくい」と第三者からの断定はできません。
まずは現地に赴いて周囲の環境や音をご自信の目と耳で確認されるのが一番良いでしょう。


プライバシー

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上の図のような外廊下の場合、角部屋においては玄関前に人が通ることは基本的にありません。しかし中部屋はフロア居住者の非常階段やエレベータの利用により、玄関前の往来が気になる方もいるでしょう。
逆に角部屋は窓が多いため、一戸建てのように周辺建物からの目線が気になることもあるでしょう。

マンションによって非常階段やエレベータの位置、周辺建物の環境が異なりますので、気になる方は事前に確認するようにしましょう。


まとめ

今回はマンションにおける中部屋と角部屋の違いをご案内させていただきました。
中部屋と角部屋のメリット・デメリットは表裏一体の関係にあります。中部屋のデメリットは角部屋が補い、逆に角部屋のデメリットは中部屋が補っています。

中部屋と角部屋。どちらが正解というのはなく、個々のマイホームに求めるもの、重視するものによって異なってきます。もし現在のお住まいの近くに実物を見学できるマンションがあれば、参考に見学に行ってみるのも良いでしょう。

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