マンションにお住まいの方の中には、敷地内で手軽に洗車ができないものか…とお考えの方も多いようです。
実際にマンション購入者からも、「マンション内で洗車はOKですか?」という質問はよく聞かれます。
洗車については明確な規約やルールを定めていないマンションがほとんどです。
しかし洗車に関するトラブルも多く、おすすめはできません。
明確なルールがないのに、なぜおすすめしないの?と考える方もいらっしゃるかと思います。
ペット専用の足洗い場などがついているマンションもありますが、基本的に共用スペースの水は定められた目的以外の使用はできないことが多く、トラブルの要因となるからです。
ここではマンション内での洗車について、いくつかの事例とともにご説明します。
1.マンションでの洗車はトラブルの元!避けるべき!
冒頭でもお伝えしたように、マンション内での洗車は避けたほうがベストです。
マンションは共同住宅であり、たくさんの方が同じ建物で生活をすることとなります。
まわりに気を配っていれば大丈夫では?とお考えの方も、少なからずいらっしゃるようです。
では、なぜマンション内での洗車は避けたほうがいいのか。
理由は大きく2つあります。
1つはマンションの規約上、個人が共用スペースで水を使うことができないからです。
もう1つはトラブルの元となるからです。
【理由1】マンションの規約上、共用スペースで水を使うことができないため
共用スペースの水は個人の目的で使ってはいけない
基本的に共用部分の水は定められた用途以外での使用が禁止されています。
共用スペースにペットの足洗い場がついているマンションで、靴や子供の遊び道具などについた泥を洗い流したいと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、できない場合はほとんどです。なぜなら、共用スペースの水は用途が決められており、ペット専用足洗場もあくまで「ペット専用」とルールで定められているからです。
洗車に使うことなどはもってのほかなのです。
数は少ないですが、共用部に洗車スペースを設けているマンションがあります。その場合、洗車スペースの水の用途は洗車であるため、問題ありません。
どんなマンションに洗車スペースが多いかということは一概には言えませんが、入居者であれば無料で利用できるものや、コイン式のものまでさまざまな種類があるようです。
そういったスペースがあれば、洗車における水を流すための排水スペースも設けられているため、洗浄から拭き取りまで完結させることは可能です。
使用上の細かいルールについては事前に管理規約などを確認しておきましょう。
個人が共用スペースで水を使ってはいけない
では共用スペースの水がダメなら、自分の部屋から水を汲んできて使うのであれば問題ないのか?
これについても結果は変わらず、避けるべきです。
これは排水システムや敷地の勾配の問題でもあります。
マンションの排水は「雨水」の排水と、日常生活で出る「雑排水」の排水が別になっているケースが多いです。
このようなマンションの場合、雑排水が共用スペースに流れる想定がされていないため、十分な勾配が取れていない場合もあります。
そのため、洗車における水が流れ切らず、溜まった水を他の住人が踏んでしまい、靴・洋服が汚れてしまったり、まわりの車にかかってしまったりする可能性もあります。
基本的には、共用部にて水を使うことは「できない」という認識をしておく必要があるでしょう。
【理由2】トラブルの元となるため
2つ目の理由としては、周りに迷惑をかけてしまい、トラブルの元となることが考えられるからです。
思わぬタイミングで歩行者に水がかかってしまうことも
バケツ1杯分の水しか要しない「少量の水」で洗車をする方法もあるみたいですが、マンションは共同住宅です。
一戸建てのように自分だけの洗車スペースを確保できるわけではありません。
大量の水を使わないにしても、人に水がかかるかもしれない可能性は十分にあります。
また、人だけではなく、まわりの車にも水がかかってしまうことも想定するべきです。
車にかかってしまった水が乾くと、水アカとなり残ってしまう場合もあります。
花粉や黄砂が舞う時期は、特に汚れが落ちにくいことも考えられます。
少量の水とはいえ、このような迷惑をかけないためにも、マンション内での洗車は避けるべきでしょう。
水なし洗車でも、周囲に迷惑をかけてしまうこともある
共用スペースの水は使えない。水を使うことも避けたほうが良い。
では、水を使わない方法、いわゆる「水なし洗車」であればいいのでしょうか?
この方法についても、マンション内では避けるべきでしょう。
一般に販売されている水なし洗車用のスプレーやシートなども普及され、車をきれいに保つ方法として採用されている方も増えていると聞きます。
一見手軽で水を使うこともないため、周囲へ迷惑をかけることはないように思えます。
しかし「周囲の車に迷惑をかけてしまう」という想定は容易にでき、ご近所トラブルの元にもなります。
例えば、冬場において隣に車がある状態で、チャックのついた上着を着脱する際、チャックの金属部分が車に当たり、知らぬ間に車に傷をつけてしまうこともあります。
スプレー式のものだと薬剤が風に乗り、隣の車に付着してしまうことも考えられます。
そのため、金属製品を身につけず、冬場も上着を着ずセーターなどを着込むような服装で、シートのみ車の汚れをサッと拭き取るくらいの作業であれば、OKでしょう。
【注意】この洗車方法は汚れが付着した状態で作業を行うと、車に細かい傷をつけてしまう可能性も考えられます。車を大切にされている方には、あまりおすすめできません。
上記でご紹介のとおり、トラブルの原因は細かいところにあり、注意をしていたとしても防げないことが多いです。
「つい」「うっかり」まわりに迷惑をかけてしまうことも想定されることから、マンション内での洗車は避けるべきであるといえます。
2.洗車場へ行こう!道具の貸し出しなど4つのポイント!
現実的にマンション内で車を洗うことは難しいです。
洗車場での洗車となると、行く時間がもったいない、お金もかかると考えている方もいらっしゃいます。
ですが、洗車場にはたくさんのおすすめポイントがあります。
【ポイント1】高圧洗浄機で細かい汚れまで飛ばせる
洗車場では高圧洗浄機があり、車体についた砂やホコリを吹き飛ばすことができます。
通常の水洗いだとあまり汚れが落とせておらす、拭き上げの際に細かい洗車傷がついてしまうこともあります。
傷などを防ぐという意味でも、この高圧洗浄機がついている洗車場はおすすめです。
【ポイント2】泡洗浄などさまざまなコースが選べる
高圧洗浄機がついている洗車場であれば、いくつかのコースを選択できるようになっていることが多いです。
水洗いだけのコースであれば金額的にも200円~300円といったところが多く、泡(シャンプー)の出てくるコースを選択すると、+100円~200円というところでしょうか。
洗浄剤にこだわりのある方は、水のみで洗うこともできます。
特にこだわらないけど、汚れを落としてきれいにしたいということであれば、泡洗浄のコースもおすすめです。
【ポイント3】スポンジやバケツなど、道具をレンタルできる洗車場もある
最近できた洗車場や一見新しそうな洗車場では道具の貸し出しをしているところが比較的多く、道具を買い揃えるためのコストも抑えることができます。
マンション内で洗車をするにしてもスポンジやバケツといった道具は必要となるため、レンタルができるということは少なからずメリットといえるのではないでしょうか。
主な貸し出し道具
・バケツ・スポンジ・ブラシ・ステップ(脚立のようなもの)・タオルなど
タオルについては、ホイール拭き上げ用ということが多く、大勢が利用しているため、タオル自体の汚れで車を傷つけてしまう可能性もあります。
車体の拭き上げ用タオルだけはレンタルではなく、自身で準備しておくと良いでしょう。
また、このような貸し出しを行っている洗車場は決して多いわけではありません。
事前に問い合わせるなど、手間はかかりますが確認しておくこともおすすめします。
貸し出しがなかった場合は、バケツやステップなどは備え付けてあるところが比較的多いため、最低限タオルとスポンジは用意しておくと良いでしょう。
【ポイント4】車内まできれいにできる掃除機がついている場合もある
道具のレンタルよりは、掃除機のついている洗車場のほうが多い気がします。
機械に100円を投入することで5分間作業できるタイプが多く、セダンやワゴンでも車内全体の小石やホコリを吸い上げることができます(車内の汚れ状況にもよります)。
あまりにも汚れが気になるところだけ掃除機で吸えたらいいという方は、一般的に販売されている車専用の掃除機を購入しておくと良いでしょう。
購入コストをかけるくらいなら、汚れが気になったタイミングで一気に掃除してしまおうという方には、洗車場の掃除機はおすすめです。
100円玉を6枚ほど準備しておくことをおすすめします。
洗浄ガンを使う洗車機はお釣りが出ないことが多いです。
そのため、1,000円札しかもっていない…となると近くの自動販売機などでお金を崩すしかありません。
そんな手間がおきないよう、事前に準備できていると良いかもしれません。
このように、充実した洗車設備が整ったところもあるため、マンションの敷地内で洗車ができないことがデメリットになるとは言い切れないと思います。
車をきれいにしておきたいという方であれば、メリットが多いため洗車場での洗車をおすすめしたいです。
3.マンションで車をきれいに保つ3つの方法
マンション内での洗車はトラブルの元となりやすいため、基本的におすすめはしません。
共用スペースの水も洗車のために使用ができないため、マンション内で車をきれいにする方法はほとんどありません。
ここではマンション内において普段からきれいに保っておく3つの方法をお伝えします。
【方法1】屋内(屋根付き)駐車場を選ぶ
駐車場区画を契約順に選定でき、1階に屋内駐車場が備わっている新築分譲マンションの場合、屋内の駐車場を選択することができれば、車も比較的きれいに保つことができるでしょう。
普段の通勤などで車を使う方にとっては、雨の日も車は濡れてしまうので、選択するメリットは少なくなってしまうかもしれません。
【方法2】車のカバーをかける
もうひとつ車をきれいに保つ方法があるとすると、車のカバーをかけるという方法が挙げられます。
カバーは車のボディ全体を覆うことになるため、雨やホコリが車体につくことを防いでくれます。
また、車が傷む原因となる紫外線からもボディを守ってくれる役割があります。
そのため愛車を長持ちさせることにも繋がります。
ただし、風が強い日やクルマが汚れた状態でカバーをかけると、ボディとカバーが擦れてしまい細かい傷をつける要因ともなります。
雨が降った翌日などは水が溜まっており、カバーの着脱に多少の時間を要してしまうため、普段から車を利用する方には必要のないものかもしれません。
【方法3】定期的にコーティングを施工する
車をきれいに保つ3つ目の方法として、コーティングの施工が挙げられます。
コーティングを施すことで、車の手入れ時間の短縮にも繋がるため、採用されている方は多いようです。
施工は自身でできるものもあれば、ガソリンスタンドなどプロにお任せする方法もあります。
ツヤを出すためのものや、強い撥水性のものまでさまざまあるため、使用状況や車をどのように保ちたいかによって種類を選択できるというメリットもあります。
普段のドライブの満足度を上げるためにはとてもおすすめのコーティングですが、効果を持続させるために定期的なメンテナンスが必要なものもあります。施工自体に費用がかかることから、絶対に必要なものというわけではありません。
4.洗車できるマンションの探し方
夏の蒸し暑い中、冬の凍えるほど寒い中、洗車場まで行って洗車するのは面倒。
また、誰にも邪魔されずじっくり時間をかけて洗いたいといった車好きの方は、そもそも住む場所にこだわるべきだと思います。
例えば、洗車スペース付きの物件を選ぶ、もしくは一戸建てに絞って住宅の検討をするなど。
洗車場が近くにある物件を検討してみるのも良いかもしれません。
説明を聞いて初めて知ることもあるので、気になる方はモデルルームに足を運ぶことをおすすめします。
まとめ
車を綺麗に保っておきたいけど、道具を揃えたり、道具の手入れや交換をすることを考えると、洗車を面倒に感じることもあります。
しかし、手間を省くことや時間短縮をするためにマンション内でのルールを破るのは良くありません。
車は「水を使って汚れを落とす」これが洗車におけるベストな方法です。時間もかかってしまうものです。
そのため、駐車場やその他の共用スペースで洗車が認められていないマンションで、無理に作業を行うことはおすすめしません。
また、洗車場ではバケツやスポンジなど、洗車に必要となってくるような道具の貸出を行っているところもあります。
道具の手入れも最低限で、交換の必要もなければ、洗車も気軽にすることができるのではないでしょうか。
道具をイチから揃えるのは面倒という方は、お近くの洗車場を調べてみるか実際に足を運んでみるとよいでしょう。
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