寝室をリラックス空間に!カギは「照明」計画

寝室はリラックスできる空間にしたい。
そのためにはベッドやサイドテーブルなどの家具配置だけでなく、香りや照明を含めた空間全体の雰囲気作りが重要になってきます。その中でも特に照明は、睡眠の質に深く関わるとされるもの。リラックスや快眠のためには、寝心地の良い寝具を選ぶのと同じくらいウェイトの高い要素です。

そこで今回はリラックス空間としての寝室を、「照明」という視点から実現する方法について考えてみましょう。ポイントは光の配置・量・色の3点です。

寝室で何をするのか ─ 動線と光の配置を考える

そもそも寝室では何をして過ごしますか。
本当に寝るためだけのスペースなのか、それとも身支度のためのドレッシングルームも兼ねたスペースなのか。それによって照明の選び方や配置は変わります。まずはご自身のライフスタイルから、寝室内でどのような動きをするのかを考えてみましょう。そして簡単なもので良いので、室内の見取り図を描いてみてください。どこにベッドやナイトテーブルを置くのか。自分はどんな風にその部屋で動き、過ごすのか。
その際に注意すべき点を解説します。

大前提。コンセントの位置を確認しよう

インテリア雑誌の素敵なベッドルームのコーディネート。インテリアショップで見かけたオシャレなフロアランプ。
新しいインテリア計画をたてるときは様々なアイデアを詰め込みたくなりますね。
でもその前に寝室のコンセントの位置を確認してください。
照明器具には電源が必須。思ったよりコンセントが遠くて電源コードが届かなかった、あるいはケーブルが見えてしまって格好が悪いなど、思わぬアクシデントを避けるための重要な最初のステップです。

兼用スペースの場合は、寝る人に配慮した照明配置を

寝室が眠るだけのスペースなら、話は単純です。リラックスして眠りにつけるような、電球色の穏やかな灯りを配置すればOK。一方でドレッシングルームやワークスペースといった、他の用途を兼ねたお部屋にする場合は少し注意が必要になってきます。というのも、そういった用途に向いた照明は昼白色や昼光色と呼ばれる、スッキリ白い光。リラックスや安眠に向いた光ではないのです。しかも、ある程度の光量も必要です。

そのため、照明の配置は同じ室内で寝る人に配慮したものにしなければなりません。具体的には、物理的に光源を離したり、光の方向をベッドに向けないなどの対策をとる必要があります。お部屋の広さやコンセントの配置の関係で難しい場合は、パーティションやスクリーンなどの簡易な仕切りを取り入れると良いでしょう。

このような簡易な仕切りは、ウォークインクロゼットのような寝室に続きの部屋がある場合にも役立ちます。部屋の明かりを落としている時に、クロゼットの中の明るい光が漏れてくるのは気になるもの。眠っているときなら尚さらです。ですから、パートナーが眠っている間に帰宅して着替えをする…というような生活パターンの場合は、光が漏れないような工夫を。広さの関係でパーティションが置けない場合は、クロゼットの出入り口にカーテンを付けるのも手です。

明かりを消すときはどこで消す?

ベッドに入ってさあ眠ろうとしたときに、わざわざ立ってスイッチをオフにするのは、考えるまでもなく面倒ですね。「そんなことは考えたことがない。寝室に入ったら真っ先に明かりを消してベッドに入る。そしてすぐに眠ってしまうから!」というタイプの人は別ですが、眠る前にベッドで本を読んだり音楽を聴いたりして過ごす人は、スイッチの位置についても考えておいてください。

ベストなのはリモコンの付いた照明器具や、ベッドサイドランプがあること。
特にベッドサイドランプは、限定されたエリアだけを照らすことができるので、隣で眠っている人がいても邪魔をしないのが良いところです。光の透過性の低い素材のシェードを選べば、自分の手元以外に光が漏れにくいのでモアベターです。

最終確認は「仰向けで寝てみる」こと

そもそも寝室は眠るための部屋。したがって照明計画の仕上げは「横になった時に眩しくないか」を確認しましょう。その際に盲点なのが、ダウンライトやブラケット照明。お部屋がオシャレな雰囲気に見えることから人気のある照明器具ですが、寝室に取り入れるには注意が必要なアイテムです。

ダウンライトは、拡散タイプであっても真下ではかなり強い光が降りてきます。そのためベッドの上に設置すると、寝転んだ顔に光が直射して眩しく感じることも。設置を考えている場合は、ベッドのサイズや置き場所を予め決めてから施工したほうが良いでしょう。
ブラケット照明は光の出る方向に注意が必要です。枕元に設置したブラケット照明が真下を光らせるタイプだったら……もうお分かりですね。顔に直接光が当たって眩しくて、リラックスして眠るどころではなくなります。デザインや取り付け位置によって光の見え方が変わる照明なので、設置を考えている場合は、ショールームなどで事前に実物を確認するのをオススメします。
どちらの照明器具もインテリア雑誌やモデルルームなどで多用されているので、絶対に取り入れたい!と突っ走ってしまいがちですが、「観賞用」としての寝室と、実際に眠るための寝室は別物です。あとから設置するにも取り外すにも、リフォーム並みの工事が必要になる照明器具ですので、見た目のオシャレさだけに惑わされず実用面のチェックを忘れずに。

また、一見何の問題もなさそうなシーリングライトでも、寝転んだ視界に入ると眩しく感じることがあります。このことからも寝室の照明は「調光できること」を念頭に置いて選んだほうが良さそうです。

寝室こそ「一室多灯」を取り入れる

複数の照明器具を組み合わせてお部屋を照らす「一室多灯照明方式」。これは寝室にこそ取り入れたい照明の考え方です。

様々なシーンに対応できる

日本の住宅では「一室一灯照明」が広く浸透しています。一室一灯とは、おなじみの「お部屋全体を照らすための照明を真ん中に設置」したパターンのこと。天井に設置された引掛シーリングに、シーリングライトやペンダントライトを吊るしたお部屋は、誰もが一度は見たことがあるのでは。
この方式は、お部屋の中がまんべんなく明るくなるのですが、逆にその明るさが邪魔になることもあります。例えば読書をするのに最適な明るさは、うとうとと微睡むには明るすぎますね。逆もまたしかりです。

そこで有効になってくるのが「一室多灯」の考え方。複数の明かりを組み合わせることで、明るさが必要なところには光を、ほの暗さが適したところには影を作り出すことが可能です。オン・オフが照明器具ごとにできるので、部屋全体に明るさが欲しい時も、リラックスのために陰翳が欲しい時も、さまざまに使い分けられます。

まず、お部屋全体の照明としてシーリングライトを設置。これは調光・調色できるタイプがベターです。そして、その補助としてフロアランプやベッドサイドランプのような小さな明かりを足していくと組み立てやすいでしょう。
シーリングライトを使わずに、ダウンライトや小さなペンダントライトと組み合わせる、というパターンも有りです。シーリングライトに比べて小さな光だけで組み立てるので、少し難易度が高くなりますが、より寝室にふさわしい落ち着いた照明になりますよ。

一室多灯のお部屋は「雰囲気UP」&「広く見える」

全体を均一に明るくせず、光のムラやグラデーションが生まれる「一室多灯」は、お部屋に奥行きをもたらし、広く見えるという副次的効果もあります。また、光のムラで生じるほどよい陰影は、お部屋の雰囲気も良くする効果も。

さらに寝室にふさわしい、落ち着いた雰囲気にするには、照明を「低い位置」に配置することです。足元に近い低い位置の光は、やすらぎやくつろぎを感じると言われます。背の低いフロアランプやフットライトで光を足すと良いでしょう。

省エネにも効果的

近年では「一室多灯照明」から一歩進んだ「多灯分散照明」という考え方があります。これは一室多灯に省エネルギーの観点を付与した照明方式。
従来の一室一灯照明では、お部屋全体をまんべんなく明るく照らすために余分な電力を必要としていました。しかし一室多灯では複数の灯りを組み合わせるため、ひとつひとつの照明器具は低ワットでもかまいません。また運用時には、照明器具ごとにスイッチをオン・オフして、必要な場所だけを照らすので無駄がありません。
このように、光環境の向上と省エネを両立させられるのが多灯分散照明です。

リラックスできる寝室の照明計画とは少し離れた話となりますが、エコロジーが叫ばれる昨今、少し省エネを意識してみても良いかも知れません。もちろん、省エネ=電気代の節約になりますよ。

照明の「色」と睡眠の関係

すでに何度か出ているとおり、より良いリラックスや睡眠のためには、光の強さや器具の種類だけでなく「色」も重要な要素です。

快眠のためのホルモン「メラトニン」

催眠や生体リズムの調整作用を司るホルモンとして知られる「メラトニン」。このホルモンが分泌されることによって、身体が睡眠の準備ができたと認識し、睡眠に向かわせます。
つまりより良い睡眠のためには、このメラトニンの分泌を阻害する要素を取り除く必要があるわけです。その要素とは、ズバリ明るさと光の色。メラトニンは、強くて青い光によって分泌を抑制されるといわれています。
逆に分泌の抑制が最も少ないのは、薄暗く、赤色に近いオレンジ色なのだそうです。

寝室には電球色がオススメ。でも…

このことから、寝室に適した照明の色は夕焼けのようなオレンジ色、つまり電球色であると言えます。

一般的な照明の色

  • 昼光色:青みが強く、清々しい光(いわゆる蛍光灯の色のイメージ)
  • 昼白色:太陽光に近いナチュラルな光
  • 電球色:暖かみを感じさせる穏やかな光

しかし注意したいのが、電球色の下では洋服やメイクの色が違って見えるので、クロゼットやドレッシングルームの照明には向かないという点。兼用スペースになっている場合は、昼白色の照明も用意したいところです。
また、寝室は眠りにつく部屋ですが、同時に目覚める部屋でもあります。スッキリ目覚めるためには太陽の光を浴びると良いと言われていますが、これは先ほど出てきた「メラトニン」の分泌を太陽光が抑制するため。つまり朝起きた後は電球色ではなく、昼光色か昼白色の照明が適しているのです。朝や昼に照明を使用することは少ないと思いますが、まだ暗い早朝に起きることが多い人などは、調色できる照明の導入を検討しても良いかもしれませんね。

おわりに

照明計画では、必要な明るさが確保できているか、取り付けを希望する照明器具が部屋に取り付け可能かどうかなど、専門的な知識も必要になります。
例えば明るさに関しては、寝室全般では7~15ルクス、読書やメイクをする場合は100~300ルクスが必要とされています(JIS照度基準)。また、その基準を満たしていたとしても、天井の状態や器具の重量によっては、希望するタイプの照明器具が取り付けできないこともあります。このことからも、全体的なコンセプトを決めたら、最後はインテリアショップや施工会社など、専門家の意見を仰いでみることをオススメします。

私たちの生体リズムをも左右する寝室の照明。インテリアとしても、実用品としても満足できるものにしてくださいね。

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