" マンション × くらし × まち "の魅力を新発見。
地方都市のマンションライフを充実させるための情報メディア

マンション管理人の業務内容
マンションライフ

【密着取材】マンション管理人の一日!住人の生活を守る5つの業務

これからマンションでの生活の検討をされる方の中で、「マンションの管理人さんの仕事って何だろう?」とお思いの方もいらっしゃるのではないでしょうか? 入居者に代わって物件の管理に関わる様々な業務を行うのが管理人さんです。入居者の皆さまからも「管理人さんがいてくれて助かる!」とのお声を多数いただきます。

そこで今回は、みなさまの快適なマンション生活を一番身近でお手伝いしてくれる管理人さんのお仕事内容や、一日のスケジュールをご紹介したいと思い、現在あなぶき興産の分譲マンションでお仕事をしてくれている管理人さんに、マンション営業の筆者が密着取材しました!
管理人さんの一日を実録し、お仕事への取り組みや心がけていることをインタビューした貴重な記事となっていますので、ぜひ最後までご覧ください! 意外と知らなかったことなどもでてくるかもしれません。


みんなの暮らし、住まい探しをリサーチ!

あなぶき興産が運営する「アルファあなぶきStyle」では、住宅購入にまつわるアンケート調査から、わざわざ人に聞かないけどずっと気になっている日常生活のアレコレまで、独自リサーチをお届けしています。

会員登録してみんなの「どうしてる?」をキャッチしよう!

1.マンション管理人とは

マンション管理人とは「マンション管理人」はマンションの「清掃業務」や「点検業務」「各設備の点検立会い業務」「報告連絡業務」など、様々な業務を行い、住民が安心して快適に暮らすことができるよう管理をしてくれる人を指します。他にも入居者からの相談の受け付けや、場合によっては苦情などの事案を受け付け管理会社へ報告し、解決に向けた行動をとるのも管理人さんの仕事です。

冒頭でもご説明しましたが、入居者の一番近くで生活をサポートしてくれるため、何か困ったことがあった時には、すぐに相談できる存在です。
また、入居するマンションがいつも綺麗に保たれているのは管理人さんのお陰といっても過言ではありません。共用部分を細かく丁寧に清掃、点検してくれていることは、マンションの資産価値の向上にも繋がっているといえますね。

1-1.誰が管理人になるの?

マンション管理人の多くは管理会社に雇われており、管理会社から各マンションに派遣される形で働きます。
そのためマンション管理人は管理会社における従業員の立場となる場合が多いです。管理会社によって管理人の雇用形態は様々ですが、正社員としてではなく、契約社員やパート社員での雇用も多いようです。

1-2.管理人のおもな仕事

管理人の業務
内容冒頭でもご説明しましたが、もう一度、主に管理人が行う仕事を簡単に整理しておきましょう。

[1]受付業務

  • 住民からの要望や、苦情の受付を行い、解決に向け迅速に対応。
  • 来訪者や、機械設備等の業者さんへの窓口業務。
  • 掲示板や回覧板を利用し、住民への通知事項を掲示。 

[2]日常清掃業務

エントランスや開放廊下など建物内の共用部分の掃き掃除、拭き掃除等を始め、駐車場やゴミ置き場などの清掃を行います。

[3]点検業務

  • 共用部分の照明切れがないかの点検
  • 建物や設備の目視点検
  • 無断駐車や放置物等の確認

[4]立会い業務

各種設備の保守点検の立会い(給水設備や消防設備、機械式駐車場など点検箇所は多くあります)

[5]報告連絡業務

緊急時の連絡、点検結果や立会い結果等の報告、日常業務の実施結果の報告を管理会社に対して行います。

上記5項目が管理人さんが日常的に行ってくれる業務です。もちろん上記内容以外にも必要に応じて臨機応変な対応が求められるため、常に状況を把握し、的確な処置ができるよう準備をしてくれています。


2. 密着取材を決行! ~マンション管理人の一日~

ここまでは、管理人がマンションにいてくれるメリットや、管理人の主な仕事内容についてご説明しました。

ここからは、読者の皆さまにさらに管理人について知っていただくために管理人のとある一日についてご紹介いたします。
あなぶき興産のマンションで働く管理人のお仕事現場に密着取材してきましたので、ぜひご覧ください!
※あなぶき興産のマンションでは、マンション管理人のことを「管理員」と呼んでいます。

管理人プロフィール

まずは管理人さんについてご紹介します。

管理人Iさん兵庫県内のアルファマンション管理員のIさん。

年齢:50歳
管理人歴:3年
出身地:兵庫県
好きな言葉:仲良きことは美しき

密着取材という筆者の急なお願いにも、快く協力してくれました!

一日のスケジュールをご紹介する前に、Iさんに簡単なインタビューに答えてもらいました。

Q1管理人という仕事を行う上で、最も心掛けていることは何ですか?
住民の方との良好な関係作りを一番心掛けています。
住民みなさまの一番近くにいるのが私なので、何かあれば迅速に対応し、解決できるよう行動しています。自分の一つ一つの行動を住民の方に見ていただき、信頼していただけるよう努力しています。
Q2管理人のやりがいを感じるときはありますか?
住民の方から挨拶してくださったり、「いつもマンションを綺麗にしてくれてありがとうございます。」というお言葉をいただけたときにやりがいを感じます。このお言葉が一番嬉しいです。
Q3住民の方からして、どのような存在でありたいですか?
「管理人さん」というよりは、「良いおじさん」だと思われたいです。(笑)
Q4仕事をする上で、最も気をつけていることは何ですか?
基本的には1人で仕事をしますので、お客様からのご相談や、設備の不具合のご報告を受けるのは私であることが多いです。
もちろん、私1人で対処できることはすぐにしますが、対処できないことは迅速に管理会社に報告するようにしています。その判断の線引きに気をつけています。良かれと思って自分だけで対処してしまい、後で住民の方の迷惑になってもいけませんので…。

管理人の一日の業務に密着

それでは、ここからは一日のスケジュールをご紹介いたします!

~ある冬の一日~

9:00~9:30 朝の巡回

敷地内、建物内を巡回し、前日から何か変わったことは無いかをチェックします。

9:30~11:30 清掃

朝の掃き掃除各階の共用廊下の掃き掃除をしています。
こちらのマンションは15階建てということもあり、掃き掃除だけでも多くの時間を要します。

階段の掃除最上階から1階まで、階段の掃き掃除を行います。強風の影響などで、落ち葉や小さなゴミが落ちていることもありましたが、一つ一つ丁寧にゴミを取ってくれていました。 

階段掃除エレベーター扉の掃除階段の手すりや、エレベーターの入り口扉なども拭き掃除してくれています。
指紋などが目立つ金属部分などは特に念入りに拭いているそうです。

外灯の掃除各階にある電灯もしっかり拭き掃除をしてくれます。
これを怠ると、カバーが汚れて夜間足元が見えにくくなり、転倒や階段からの落下原因となってしまします。

掃除と合わせて点検業務各階清掃の際は、非常用消防設備の点検も併せて行います。
正常に作動しているか、不具合がないかを目視点検することにより緊急時に備えます。

蜘蛛の巣を取り除く天井部分には季節によってクモの巣ができていることもしばしば…。発見したらすぐにほうきで取り除きます。
四方をすべて確認し、共用部分を綺麗な状態に保てるよう清掃してくれています。

蜘蛛の巣がいつもできるところには除去スプレー取り除いたにもかかわらず、度々クモの巣が発生する箇所は、「クモの巣除去スプレー」で対処します。こうすることで一定期間クモ自体が寄り付かなくなるそうです。

エントランスの清掃続いてはエントランスの清掃です。
マンションの顔とも言われるエントランスは掃き掃除、拭き掃除を徹底しているそうです。

エントランス自動ドアの溝もこまめに掃除エントランス正面入り口の自動ドアのレール内もこまめに掃除します。
小石やホコリが溜まると自動ドアが正常に可動しなくなるため、ハケのようなものを使い、異物を取り除きます。

共用トイレの掃除1階にある住民用の共用トイレも毎日清掃します。

屋外の清掃続いて屋外の清掃に入ります。
敷地内の掃き掃除はもちろんですが、マンションに面している道路も掃き掃除し、ゴミや落ち葉を拾っていきます。

ゴミ置き場の清掃ゴミ置き場の清掃マンション敷地内にあるゴミ置き場も定期的に清掃します。
水撒きをした後、ブラシで丁寧に清掃しています。

特に夏場はゴミの臭いが発生しやすいため、清掃の頻度を増やすそうです。臭いの他にも、カラスが寄ってくる可能性もあるため、常に清潔にするよう心掛けているそうです。

ミラーの清掃屋外照明の清掃車の進入路に設置されているミラーや、敷地内に設置されている屋外照明も拭き掃除を行います。
「住民が事故を起こさず、安全な生活環境を整えることも管理人の仕事です」と、おっしゃっていました。

植栽の剪定敷地内の植栽の手入れをしています。
見栄えよくするために、伸びすぎた枝の剪定も管理人が行っています。
この作業に加え、植栽が枯れないように水やりもしているそうです。

郵便受けの掃除集合郵便受けの拭き掃除をしています。
写真は留守宅の荷物が保管される「宅配ボックス」の中を拭いている風景です。この際、長期間保管されている荷物がある場合は、そのお部屋の住民に管理人自らお声掛けするそうです。

自転車の整頓自転車置き場の整理も清掃と併せて行います。
倒れている自転車がある場合は直します。そして、住民1人1人が自転車を取り出しやすいように整理していきます。

11:30~12:00 電球の球切れ点検(全共用部)

電球の点検電球の点検マンション内には数多くの照明があります。管理人は全ての共用部分の電球が切れていないかをチェックします。
管理人が常駐する管理事務室内には電球のストックが常時ありますので、電球が切れている場合はその都度交換をしていきます。

12:00~13:00  お昼休憩
13:00~14:30 機械式駐車場の保守点検立会い業務

機械式駐車場
今回取材を行ったマンションには敷地内に機械式駐車場があります。
住民の車の出し入れに支障をきたさないために、故障や劣化部品等がないかを定期的に保守点検業者が点検します。保守点検では、正常に稼動するかをチェックしたり、チェーンの注油等を行います。機械式駐車場専門の業者さんが来られ、細かな点検を行う際は、その作業に管理人が立ち会うそうです。
駐車場の点検業務

14:30~15:00 帰宅前の巡回・管理日誌の作成

今回のマンションでは、管理人の勤務時間は9:00~15:00までです。帰宅前の30分間は、管理会社に提出する管理日誌の作成と、最終の巡回を行います。

管理日誌の作成管理日誌を記入している最中の様子です。管理人さん曰く、管理日誌を記入しながら「今日一日大きなトラブルもなく、無事に終わって良かった」という安心感、達成感を感じるそうです。

【参考】管理日誌(リンクをクリック/タップすると画像を開きます。)
毎日帰宅前に記入し、管理会社に提出します。


3.季節によって違う! 清掃する上で気をつけているポイント

2章では、管理人さんの一日の勤務内容についてご紹介しました。
マンション管理における様々な業務を行っている管理人さん。その中でも一日の大半はマンション内の「清掃」に時間をかけます。
今回取材させていただいた管理人のIさんによると、清掃時に気をつけるポイントは季節ごとに違うそうです。詳しく教えていただきました。

清掃時は、季節によってチェックする視点を変える!

春編
春は「花粉」の季節です。マスクを着用し、花粉症対策をされる住民も多いとのこと。
Iさんが共用部分の清掃を行っていると、共用廊下の手すりに花粉が付着していることがよくあるそうです。
残念ながら花粉が飛んでこないようにすることはできませんが、特に春の期間はマンション内に付着している花粉を丁寧に拭き取ることを意識しているそうです。
 
夏編
夏から秋にかけてはクモなどの虫が発生することが多いです。朝除去したクモの巣も、夕方になると新しい巣ができていることもあります。
全て除去することは難しいですが、少しでもマンション内を綺麗に保てるよう、夏は建物内の隅々までチェックし、クモの巣の除去を行います
 
秋編
秋は夏のクモとは違い、蜂やカメムシが発生することが多いそうです。過去には敷地内に蜂の巣ができていたことも。ハチ用の駆除スプレーや虫除けスプレー等を使い、できる限り駆除するようにしています。
場合によっては、管理組合様の許可を得て駆除専門の業者さんを呼び、再発防止に努めているそうです。
 
冬編
冬は寒波などの影響で、マンション内の設備が凍結することがあります。屋上清掃など行う際は、通常の清掃に加えて給水管等の凍結、故障がないかをしっかり確認するようにしています。
また、マンション前の歩道に木の葉が大量に落ちてくることがあります。通行の邪魔になることはもちろん、歩行者が足を滑らせて転倒する可能性を考え、近隣の建物の管理者と連携して落ち葉を清掃するようにしています。

4.マンション管理人さんの記憶に残る体験談

4章では、管理人のIさんが日頃管理業務を行う上で発生したことの中で、記憶に残る体験談をご紹介していきます。
マンションのことを良く知るIさんだからこそできた対応であると筆者は感じ、この記事を読んでいただいている皆さまにもぜひご紹介したいと思ったエピソードです。

【エピソード① 機械式駐車場での事故が発生したときの対応】

機械式駐車場の自損事故
とある日の日中、敷地内の機械式駐車場において、車の自損事故が発生しました。具体的には車を駐車しようとした住民が誤ってアクセルとブレーキを踏み間違え、前方の機械式駐車場ゲートに車が追突したという内容です。
まずIさんは、運転する住民の安全を確認した後、管理会社の担当者と機械式駐車場の業者さんにすぐさま連絡を取りました。ゲートが破損したことにより、駐車場自体が一時的に使えない状態になりました。当然ながら他の住民は車の出し入れができません。

そんなときにIさんがとった行動は、自ら率先して敷地内の交通整理を行い、復旧するまでの間、敷地内の空いている別区画に車を誘導したり、マンション周辺のパーキングを使うよう案内したのです。さらには、ゲートにめり込んでしまった車をはやく移動させるべく、マンションの隣にあった自動車販売店に自ら協力を求め、販売店のスタッフとともに車を動かしたのです。
Iさんがとっさにとったこの行動のお陰で、事故を起こしてしまった住民はもちろん、他の住民からも大変感謝されたそうです。住民の安全を最優先に考え、的確な判断と臨機応変な対応を行うことも管理人の仕事ですとIさんは話してくれました。

【エピソード② 共用廊下にある消火器の設置方法改善を提案】

マンション内の各階の共用廊下には、非常時に備え、消火器が置かれています。
ある日、いつものように各階の清掃を行っていたIさんは、強風により倒れた消火器が廊下を転がっているのを発見しました。重さのある消火器が転がるなんてとにかく危ないし、玄関扉などに当たったら傷がついてしまう。
運よくすぐに気づいたからよかったものの、再発の恐れがあるため、Iさんは自ら管理組合理事会の検討議題として設置方法の改善を提案しました。住民からも同調の声が上がり、強風の影響を受ける上層階では消火器が倒れないような設置方法が改善されたのです。
実際の設置写真がこちらです。
消火器設置の改善例


4.まとめ

管理人さん今回はあなぶき興産のマンションで働く管理人の一日を密着取材した記事をお届けしました。

取材を通して管理人さんとともに行動し、考え方や住民の方々への想いを聞いていると、安全で快適なマンション生活を送る上でマンション管理人の存在は本当に大きいものだと感じました。
また、事務的に仕事をするのではなく、住民のことを家族と同じように思い、責任感ある管理を行うことが管理人に求められる資質だと思いました。

マンション管理人の仕事内容を知り、「管理人がいてくれる価値」が、この記事をご覧になった皆さまにお伝えできていれば幸いです。

みんなの暮らし、住まい探しをリサーチ!

「住宅ローンを組むには年収はどれくらい?」
「頭金はどれくらい出すのが妥当?」
「収納が足りないけど、みんなどうしてる?」

あなぶき興産が運営する「アルファあなぶきStyle」では、住宅購入にまつわるアンケート調査から、わざわざ人に聞かないけどずっと気になっている日常生活のアレコレまで、独自リサーチをお届けしています。

会員登録してみんなの「どうしてる?」をキャッチしよう!
あなたのアイデアもぜひ聞かせてください!

 
アルファジャーナル
アルファジャーナルの厳選記事がメールで届く