リビング・ダイニングのように広々とした空間は、家族で住む家だからこそ楽しめるものですね。
でも、実際にコーディネートしようとすると、6畳や8畳の部屋に比べて難しく感じられませんか?
特に、リビング・ダイニングのように二つの役割を持つ部屋が繋がっている空間は、利用する人数が多くなる・利用目的が複数ある…等、部屋づくりをする上で考慮する要素が多くあり、難しく感じられるのです。
この記事では、リビング・ダイニングを快適に使うためのレイアウトのコツについてお話します。
リビング・ダイニングという空間の考え方
まずはリビングの機能とダイニングの機能をどう分けて設定するかを考えていきましょう。
「ここからここまでがダイニング、あちらがリビング」と分けても良いですし、どちらかの機能を優先して、例えば「ダイニングとしても使えるリビング」のようにしても構いません。
いずれの場合も、それぞれの家庭に合った「リビングとは?ダイニングとは?」についてよく考えることが重要です。
リビングって、ダイニングってどんな場所?
「我が家にとって、リビングとはどんな場所だろう?ダイニングとはどんな場所だろう?」という問いかけから、部屋の役割を導きます。
例えば我が家の場合、私が子どもの頃は家族全員での夕食が一家団欒の時間でした。
テレビはダイニングテーブルから見えない位置に配置されており、家族5人でわいわいと会話を楽しみながら食事をしたものです。
恐らく、家族全員で同じものを食べながら1日の出来事や楽しかったこと・相談事を共有し、家庭内の調和を図ろうという両親の意図があったのでしょう。
この頃、家族全員が集まる時間は、リビングよりもダイニングの方が長かったように思います。
その後時が経ち、私を含め子どもたちが大きくなって食事の時間が合わなくなってからは、団欒の場がダイニングからリビングへと移りました。
各々食事を終えた順でリビングに集まり、しばらく家族とくつろいだり趣味を楽しんだりしてから自室に戻る、といった流れです。
ダイニングはシンプルに食事を済ませるための場所に変わり、代わりにリビングが団欒の場となったのですね。
このように、リビングとダイニングをどう使うかは家族の生活スタイルによって変化します。
「それぞれの空間でどれくらいの時間を過ごすか」「家族で集まるとしたらどこで集まるか」等、いろいろな角度から部屋の役割を考えましょう。
リビングとダイニングを分ける
リビングとダイニングの役割が決まったら、空間を分けましょう。
どちらも同じくらいの広さで分けても良いですが、家族の利用時間が多い方・利用目的が充実している方をメインにして面積を多く確保するのも良い手です。
リビング・ダイニングがコンパクトな場合や、広いリビング or ダイニングが欲しい!という場合は、思い切ってどちらかを優先した方が理想に近づきやすいことも。
また、「ダイニングにはダイニングテーブルセットを置くべき」「リビングにはソファとローテーブルを置くべき」といった思い込みもやめましょう。
家具について先に考えると、どうしても「それぞれ必要な面積」に条件が付き、空間を分ける際の発想が縛られてしまいます。
まずは食事・くつろぎ・趣味等の目的別に空間を確保してから、「そこでどう活動するか」を考えると良いでしょう。
例えば、「人の集まる場所:ダイニング」として設定した場合、ダイニングでは食事だけでなくコミュニケーション=くつろぎの要素も必要になります。その場合は、テーブル+ベンチ+クッションを組み合わせると、食事のスペースとしてもくつろぎのスペースとしても使うことも可能です。
コミュニケーションは人と人の距離が遠すぎないこともポイントですから、ダイニングでテーブルを中心に人が集まる場所を作るのは、目的に適っていると言えます。
リビング・ダイニングでのレイアウトを考える
それぞれの役割を決め、空間を分けたら、いよいよ家具を配置していきましょう。
メインとなる家具を中心に、その他の家具を置く
まずはそれぞれの部屋でメインとなる家具をひとつずつ設定しましょう。
ダイニングならばダイニングテーブルセット・食器棚あたりがメインとなりやすいはずです。また、リビングであればテレビボード・ソファ・ローテーブルあたりがメインになるのではないでしょうか。
考えている内にいろいろな家具を置きたくなってくる気持ちはわかりますが、メインをぐっと絞って、それを中心にその他の家具をレイアウトしていくと、その部屋の目的が明確になり動線の設計をしやすくなります。
特に、リビング・ダイニングは複数人で使用することが多く、動線が悪いと部屋全体の利便性に影響しますから、「モノは少ないくらいがちょうどいい」と心得て、置くものを厳選していきましょう。
筆者の友人夫婦の家では、何と大きな観葉植物がダイニングの主役となっています。
ダイニングの中心に観葉植物があり、それを囲むようにL字型のテーブル&ベンチが配置されていて、食事をする時は常に元気な緑の葉が目の前にある状態。
初めてお邪魔した時は、「こんなところに木が!?」と驚きましたが、アウトドアが大好きな二人らしい家だなぁと感心したものです。
食器棚等のその他の家具は非常にシンプルかつ小ぶりなものが壁沿いにきっちりと並べられています。
友人曰く、「木を置きたかったからそれ以外のものは最低限に抑えている」とのことでした。
なかなか真似はできませんが、好きなものを中心に暮らしている二人には憧れてしまいます。
メインの家具以外はシンプルかつ小ぶりに
先程の友人夫婦の例にもあるように、メイン以外の家具は装飾やサイズを抑え気味にすると部屋全体をまとめやすくなります。
引越し前の空っぽの部屋を見ると、ついぎゅうぎゅうに家具を詰める想像をしてしまいがちですが、隙間も部屋の一部だと捉えれば、「隙間があっても問題なし!むしろ余裕が生まれていい!」と思えるようになります。
隙間=余裕を活かしたレイアウトを楽しむためにも、メイン以外の家具はシンプルかつ小ぶり、を心がけるといいですよ。
レイアウトを変更する際にも動かしやすいですし、他の家具とのコーディネートもしやすくなります。
部屋全体の雰囲気も、壁・天井・床⇒メインの家具⇒その他の家具の順で考えるとまとめやすいのでおすすめです。
家具の配置は「抜け」を意識する
せっかくの広い空間ですから、開放感を楽しむために、部屋の入り口から奥までの視線が遮られないような配置にしましょう。
【「抜け」を意識するポイント】
- 家具の高さを低めに揃える。
- 入り口から奥に向かう線を意識して、途中で線を分断しないように家具を配置する。
- 背の高い家具は極力置かない。(置くなら壁に沿って、入り口から見て正面にならないところに置く。)
- 視線を留める効果のある濃い色・鮮やかな色の小物は壁際に置く。
- 入り口から見て奥に窓がある場合、カーテンの色を明るい色・軽い色にする。
上記のポイントを取り入れることで、部屋に入った瞬間に「広い!」と感じられるようになります。
もちろん、間取りによって向き不向きがありますから、取り入れられるものを実践してくださいね。
まとめ
家族の在り方や考え方、家の間取り等によって、最適なレイアウトは異なります。
我が家にとって心地よいリビング・ダイニングを実現するために、以下のポイントを覚えておきましょう。
【リビング・ダイニングの分け方】
- 理想のイメージ・目的・役割をしっかりと考える。
- リビング・ダイニングそれぞれの利用頻度・時間を考慮する。
- リビング・ダイニングを均等に分けなければいけない、という思い込みをやめる。
【家具のレイアウト】
- “余裕”を配置するつもりで、空間もひとつの要素として捉える。
- メインとなる家具を決め、その周りに家具を足していく。
- メインの家具以外はできるだけシンプルかつ小ぶりを心がける。
- 部屋の入り口から奥までの「視線の抜け」を意識する。
時間の経過や家族の変化に合わせて、心地よい空間の在り方も変化します。
「リビング・ダイニングはレイアウトが難しい」という印象さえクリアしてしまえば、模様替えやアレンジも楽しくなりますよ。
ポイントを押さえつつ、部屋づくりに慣れ、家族と共に成長するリビング・ダイニングを作っていきましょう。
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