予防接種を打たないままインフルエンザシーズンをむかえている、そこのあなた。「インフルエンザにだけはかかりたくない」と思いつつ、身近にせまるウイルスの気配にどこか落ち着かない日々を過ごしているのではないでしょうか。
しかし、予防接種を打ちそびれてしまった人もあきらめてはいけません。インフルエンザにかからないための対策・予防法は、政府機関を始めとして、様々な研究機関から毎年新しい情報が発表されています。
今回は、首相官邸から発表されている対策を中心に、今日からできる予防法を最新情報も交えてまとめてみました。
しっかり予防して、みんなでインフルエンザウイルスから逃げきりましょう!
1. インフルエンザの症状・時期・最新情報をおさえよう
1‐1 肺炎や脳症で重症化、インフルエンザは想像以上に恐い病気
もし、「インフルエンザはひどい風邪と一緒」と考えて予防接種を打たなかったのであれば、それは大きな誤解です。
インフルエンザは、徐々に悪くなる一般的な風邪とはちがいます。38℃以上の熱や頭痛などの症状が急にあらわれるのが特徴です。お年寄りや妊婦、小さな子どもが重症化すると肺炎や急性脳症になるおそれもあります。
また子どもや未成年には、まれに「異常行動」と呼ばれる症状が出ます。「人に襲われる感覚を覚え、外に飛び出す」「突然笑い出し、階段を駆け上がろうとする」といった、普段では考えられないような行動をとるときがあるのです。
インフルエンザの流行は毎年のことで慣れてしまっているかもしれませんが、とても恐ろしい病気だと改めて認識しておきましょう。
1‐2 インフルエンザの流行は1月下旬~3月上旬がピーク
インフルエンザは、とても感染力が強いウイルスです。たとえ予防接種をしていたとしても「絶対にかからない」とは言いきれません。日本では毎年約1千万人、だいたい10人に1人がインフルエンザになっています。
このグラフは横軸に1年の週数、縦軸には、選ばれた一定数の医療機関の感染報告数をあらわしています。
新型インフルエンザが流行した2009年は例外として、毎年12月はじめごろ(49週あたり)から患者数が増えだし、1月下旬~3月上旬にかけてピークをむかえることがわかります。
つまり、今がまさに「インフルエンザシーズンまっただ中」と言えます。
1‐3 金曜更新!厚生労働省のインフルエンザ情報を確認
国民の健康をおびやかすインフルエンザに対し、厚生労働省も原則毎週金曜日に最新情報を発信して予防をよびかけています。
発生状況や入院患者数はもちろん、全国にある保育所や幼稚園、小中高等学校などのインフルエンザによる学級・学年・学校閉鎖、インフルエンザで欠席している人数まで発表されています。
また、インフルエンザの流行が一目でわかるのが「インフルエンザ流行レベルマップ」です。インフルエンザの警報・注意報のレベルによって都道府県が色わけされていて、色が濃くなるほど警戒レベルがあがります。日頃からインフルエンザに対するアンテナをはり、最新情報をチェックして予防に役だてましょう。
※この画像は2019年 第03週 (1月14日~1月20日) 2019年1月23日現在のものです。最新情報は、上記出典リンク先からご確認ください(毎週金曜日更新)。
2. 予防接種以外のインフルエンザ予防法4選
インフルエンザの予防には、やはり予防接種がもっとも有効です。しかし、厚生労働省によると「12月中旬までにワクチン接種を終えることが望ましい」とされています。残念ながら、1月も終わろうとしている現在は、すでに予防接種のタイミングを逃してしまったと言わざるをえません。
残りの冬を乗りきるために、予防接種以外の予防法を徹底して、インフルエンザに打ち勝ちましょう!
2‐1 「正しい」手洗いで、ウイルスを洗い流す
まずは、基本の手洗いです。インフルエンザウイルスを体に取りこまないために正しい手洗いでウイルスとの接触感染を防ぎましょう。
インフルエンザウイルスは、ありとあらゆるところに付いています。例えば、電車のつり革、ドアノブ、スイッチなどです。インフルエンザにかかっている人が咳やくしゃみを手でおさえ、その手でふれたところを別の人がさわってしまうことで、ウイルスは広がっていきます。
手を洗わないまま食事をしたり、鼻をさわったりすればインフルエンザウイルスが体に入ってしまいます。外から帰ったとき、料理をするとき、食事の前には、必ず手を洗ってインフルエンザウイルスを洗い流しましょう。石けんを使って洗ったり、アルコールを含む消毒液を手につけたりするのも効果的です。
このとき大切なのは、「正しく手を洗う」ということです。手をこすりあわせるだけでは不十分です。手のひら、手の甲、指の間から爪、手首までしっかり洗わないと意味がありません。イラストを参考に、正しい手の洗い方を身につけておきましょう。
2‐2 湿度50~60%で喉の防御機能を高める
たとえインフルエンザウイルスが鼻や口から入ってきても、喉の防御機能がはたらいていれば咳や痰で体は自然とウイルスを外に出そうとします。
しかし、空気が乾燥していると防御機能が低下してしまいインフルエンザにかかりやすくなります。特に、冬の室内は暖房器具をつかうことで空気が乾燥しがちです。リビングや寝室には加湿器などを使って、50~60%の適切な湿度を保つことをこころがけましょう。
2‐3 ウイルスの宝庫、人ごみや繁華街は避ける
インフルエンザウイルスからできるだけ遠ざかることも、有効な予防法のひとつです。個人差はありますが、一般的に発症の前日から発症後3~7日の期間はインフルエンザウイルスを排出しているといわれています。
つまり、目に見える症状がおさまったあとも体からウイルスが出ているのです。
隣にいる人が咳やくしゃみをしていなくても、ウイルスをもっている可能性は十分にあります。インフルエンザにかかりたくないと思うのであれば、人混みや繁華街への外出を控えるようにしましょう。
2‐4 しっかり休んでしっかり食べて、抵抗力UP!
免疫力や抵抗力を高めておくことも、インフルエンザの予防になります。ふだんから十分な睡眠とバランスのとれた食事をとることが大切です。
多くの人は、6時間以上8時間未満の睡眠が必要だと考えられています。しかし「長く寝れば寝るだけいい」というわけではありませんし、睡眠が足りているかは個人差があるので一概には言えません。また、食べ物が大切だと分かっていても、どの栄養がどのくらい不足しているか、すぐには答えられないと思います。
そんなときは、厚生労働省から発表されている「健康づくりのための睡眠指針2014」や「食事バランスガイド」を見てみましょう。睡眠や食事を見直すヒントが見つかるはずです。それぞれ参考にしてみてください。
3. インフルエンザの予防にまつわる3つの誤解
ここまで予防接種以外の予防を4つご紹介してきましたが、「マスクは?」「うがいは?」と思われた方もいるかもしれません。実は、一般的な風邪の予防がインフルエンザにも有効かというと、そうではないのです。
最後に、インフルエンザの予防にまつわる誤解をといておきたいと思います。
3‐1 マスクはウイルスの侵入を防ぐ鉄壁の守りではない!
インフルエンザが流行しはじめると、マスク姿の人が目立つようになります。不織布のマスクをつければ、ある程度は飛んでくるウイルスから身をまもることができるとされています。
しかし、インフルエンザウイルスの侵入を100%防ぐためには顔とマスクが密着した防塵マスクのようなものを、正しく着用する必要があります。つまり、市販のマスクではウイルスを完全に防ぐことはできないのです。
参考:厚生労働省「新型インフルエンザ流行時の日常生活におけるマスク使用の考え方」
3‐2 鼻と口を手で覆うだけでは他人への感染は防げない!
たとえば、あなたの家族がインフルエンザにかかったとします。「次は、自分の番だ」と、ますます予防を徹底するでしょう。しかし、インフルエンザの予防は1人ではできません。「かからない」と同じように、かかった人が「うつさない」という気持ちを持つことが大事です。
周りに気をつかって、とっさに出る咳やくしゃみを手で覆うことはよくあると思います。しかし、たとえ前に飛ばないように鼻と口を覆ったとしても、手では防ぎきれません。さらに、その手を洗わずにいればウイルスはどんどん広がってしまいます。
インフルエンザの拡大をくいとめるためには、かかった人が「咳エチケット」を徹底することです。不織布のマスクを着けたり、マスクがないときの咳やくしゃみはティッシュや腕の内側で受けとめたりして、ウイルスの飛散を防ぎましょう。
とにかく咳やくしゃみを覆うのに手は使わないこと、マスクはインフルエンザウイルスから自分を守るためではなく、相手を守るためにするものだと思ってください。
3‐3 うがいの予防効果は科学的に証明されていない!?
厚生労働省のインフルエンザ予防に書かれているのは、手洗いと咳エチケットだけです。意外にも、うがいについては書かれていません。一般的な風邪の予防として広く認知されているうがいですが、インフルエンザに対する予防効果は科学的に証明されていないのです。
「うがいをしたから大丈夫」と過信せず、必ず手洗いもしてウイルスを洗い流すことを心がけましょう。
参考:厚生労働省 「平成30年度 今冬のインフルエンザ総合対策について」
4. まとめ
今回ご紹介したインフルエンザ予防は、「手洗い」「加湿」「ウイルスを避ける」「しっかり栄養を摂って休む」の4つ。特別なものや難しいものはなかったと思います。
言いかえれば、ほんの少し意識して日常生活を送ればインフルエンザにかかりにくくなるということです。
4つの予防法を実践していただき、みなさんがインフルエンザにかからないまま春を迎えられることを祈ります。
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