もしあなたが、「子どもの自由研究を手伝おう!」と決めたのであれば、子どものサポーターとしてのコツを心得てから、取りかかる必要があります。
というのも、自由研究というのはついつい「親の自由研究」になってしまいがちだからです。親子で楽しい自由研究にするために、親の関わり方はとても大切です。そこで、まずは子どもといい距離感をたもちながらサポートする方法をお伝えします。
次に、おすすめしたい楽しい自由研究を「実験」「観察」「工作」「調べ学習」ごとに学年別で選んでみました。
基本研究のあとには、「学習のヒント」を載せています。自由研究の答えは1つではありません。違う材料をつかったり、視点を変えたりすることで、より深みのある楽しい自由研究になるはずです。切り口を変えれば、親子の会話を広げるきっかけにもなると思います。ぜひ、参考にしてみてください。
1.楽しい自由研究のために!親が心得ておくべき3箇条
自由研究を手伝いはじめる前に、親が心得ておくべきことは大きく3つあります。親子で楽しい自由研究になるかは、親次第といっても過言ではありません。今からご紹介する3つの心得を、ぜひ心にとめておいてください。
1-1 主体は子ども!親はあくまでサポーターである
まず1つ目は、「親はあくまでサポーターである」ということです。自由研究をするのは子どもです。しかし、気持ちが先走ってしまい、いつのまにか「親がしたい自由研究」「親がさせたい自由研究」になっていることがあります。
主語は「親」ではなく「子ども」です。親は協力する立場、助手のような存在だと考えてください。
子どもをサポートするために親ができることはいくつかありますが、中でも大切なのは「研究テーマの微調整」です。子どもが難易度の高すぎるテーマを選ぼうとしたときには、少し軌道修正します。途中で挫折してしまわないよう、子ども自身でゴールまで取り組める研究内容であるか、その見極めをするのは親の役目です。
テーマが決まった後は、研究に必要な材料の購入、実験や観察場所の安全確保、といったことが必要になってきます。自由研究において、親は「縁の下の力持ち」「陰の立役者」であることを目指しましょう。
1-2 ダメだしはご法度!「認める」声かけを心がける
自由研究を手伝う時、次に気をつけていただきたいことが「子どもへの声かけ」です。子どもの意見を否定せず、認める声かけをお願いします。
先ほどお伝えした、研究テーマの微調整を例にあげましょう。
例えば、「新種の昆虫を捕まえたい」と言い出したとしましょう。「そんなことは出来っこない」「無理に決まっている」など、否定の言葉はご法度です。
必ず、なぜそう思ったのかを聞いて下さい。「昆虫が好きだから」「知らない昆虫がたくさんいるから」など子どもの目線で答えが返ってくるはずです。その意見に共感してから、「まず、昆虫が何種類いるのか調べてみようか」「新種の昆虫って、1年にどれくらい見つかるのかな?」など、子どもが取り組めそうなところまでテーマの難易度を下げてみましょう。
また、答えを先に伝えたり、間違いを正そうとしたりするのもNGです。「間違っている」「筋が通らない」など、子どもが自ら答えを導き出そうとしているところに、大人が正解や正論を言ってしまっては台無しです。子どもの自由な発想を尊重してあげてください。
そして、どんな小さな気づきでも大げさに褒めてあげましょう。子どもは褒められることが大好きです。承認の言葉をかけ続けることで、ますます自由研究に意欲が湧いてくるはずです。
言葉を選ぶのは、少しばかり神経を使います。しかし、子どものやる気をそいではせっかくの自由研究も楽しいものにはなりません。ここは、親の頑張りどころです。
1-3 ゴールは子どもの「自分でできた!」という達成感
自由研究は、子どもにとって大仕事です。頑張れば頑張るほど、時間もかかります。特に低学年のうちは、考えをまとめる経験が少ないので完成させるのは大変です。
だからこそ、最後までやりきれたときの達成感は特別なものがあるのではないでしょうか。テーマ選定で微調整を行う理由は、ここにあります。達成感が味わえることを重視して、ゴールを設定しましょう。
自由研究を終えたとき、「助けてもらったけど、自分でできた!」と子どもが言えば、自由研究は大成功です。
子どもだけでやれること、考えられることに対しては、なるべく手や口を出さないようにしましょう。子どもだけではやれないこと、考えが煮詰まってしまった時に手を差し伸べるくらいの距離感が、丁度いいのではないでしょうか。
2.研究テーマ×学年別!親子で楽しい自由研究12選
親の心得を頭にいれたら、さっそく自由研究のテーマを決めていきましょう。ここからご紹介する自由研究は、今から親子ではじめられる楽しいものばかりです。しかし、親が「これにしよう!」と決めてしまうと、子どもは受身のままスタートしてしまいます。
12の研究テーマの中から子どもの興味・関心にピッタリのものがあればいいのですが、そう上手くはいかないかもしれません。ですので、たくさんある研究テーマの中のほんの一例として、参考にしていただけたらなと思います。
ー | テーマ | |||
---|---|---|---|---|
学年 | 2-1 実験 | 2-2 観察 | 2-3 工作 | 2-4 調べ学習 |
1・2年生 | 2-1-1 力の分散 | 2-2-1 干し野菜 | 2-3-1 ミニ凧 | 2-4-1 家族の仕事 |
3・4年生 | 2-1-2 手作り電池 | 2-2-2 星空 | 2-3-2 望遠鏡 | 2-4-2 オリンピック・ パラリンピック |
5・6年生 | 2-1-3 酸とアルカリ | 2-2-3 魚の解体 | 2-3-3 ピンホールカメラ | 2-4-3 恐竜化石 |
2-1【実験】
2-1-1【1・2年生】力の分散
心地よく眠るためのベッドのスプリング、大きな建物を造るための伝統的な木造建築など、力の分散を利用したものは身の回りにたくさんあります。しかし、普段はなかなかそれを実感することはないでしょう。
この研究は、低学年でも見た目に分かりやすく簡単に行えます。ぜひ、日常に隠れる物理の不思議に触れてみてください。
日数
半日~1日
準備するもの
- つまようじ 800本程度
- 輪ゴム 数本
- やわらかいもの(プリン、ゼリー、豆腐、風船など)
- 下が汚れないためのシート
手順
- 用意したプリンや風船に、つまようじを1本刺してみる。貫通したり破裂したりすることを確認する。
- シートを引いた台の上で、つまようじをケースから出して輪ゴムで束ねる。
- つまようじの尖った方を先にして、その上にプリンをのせたり、風船を強く押し当てたりしてみる。
“学習のポイント”
束になったつまようじはプリンを貫通せず、風船も割れません。つまようじ1本のときは、その1点に力が集中しますが、大量のつまようじなら力が分散されます。
“学習のヒント”
- つまようじ以外のもの、鉛筆(削ったもの、削っていないもの)、割りばし、ストロー、剣山、画びょうなどでも試してみましょう。
- プリンが貫通しないのは何本からでしょうか、つまようじの本数や束の形を変えて比較してみましょう。
2-1-2【3・4年生】手作り電池の作成
3年生ではじまる理科の授業では、電気の回路を乾電池と豆電球をつないで学習します。4年生では、さらに電流の働きについて学びます。授業への関心を高めるために、手作り電池に挑戦するのはいかがでしょうか。
また、日常的に使う電池でも、その構造を正しく話せる大人は少ないですよね。子どもと同じ目線で、実験を楽しめるかもしれません。
日数
半日~1日
準備するもの
- 1円 5枚
- 10円 5枚
- キッチンペーパー 1枚
- アルミホイル 10×10cm程度
- 濃い食塩水(これ以上溶けない飽和溶液の状態)
手順
- 準備した硬貨の汚れを取り除く。10円玉はレモン水につけたり、1円玉はキッチンペーパー等で磨いたりする。
- キッチンペーパーを10円玉の大きさに切る。これを5枚作って食塩水にひたす。
- アルミホイルを敷いた上に、10円玉→キッチンペーパー→1円玉の順番に重ねていく。5枚分、繰り返せば完成。
- 55円で作った電池の1番上の1円玉と、下に敷いたアルミホイルに導線をつなげると豆電球が光ったりプロペラが回ったりします。
- 成功のポイントは、食塩水の濃度をできる限り濃くすることです。また、キッチンペーパーの濡らしすぎにも注意が必要です。塩水がしたたるほど濡れていると、漏電してしまいます。上手くいかない時は、豆電球より小さな電力で動く電子オルゴールを試してみてもいいでしょう。
- どうすれば、より強い電力を得られるのか考えてみましょう。
- 55円電池の他にも、果物や活性炭で手作り電池が作れます。いくつかの手作り電池を比較してみるのもいいでしょう。
2-1-3【5・6年生】酸とアルカリの実験
水溶液の性質は、6年生での学習範囲です。リトマス試験紙を使って、酸性とアルカリ性を見分ける実験を覚えている方も多いと思います。
理科室ではなくキッチンで行う実験なら、より身近に酸性・アルカリ性の違いを感じられるのではないでしょうか。
日数
半日~1日
準備するもの
- 包丁
- まな板
- フライパンまたはホットプレート
- 菜ばし
- 水 1/2カップ
- 紫キャベツ 100g(1/8程度)
- 焼きそば用の蒸し麺 1袋
- レモン汁 適量
- ソース 適量
手順
- 紫キャベツは一口大に切り、水と一緒に火にかける。
- キャベツがしんなりしたら、麺を入れて炒める。
- 塩・こしょうのみで味付けする。
- ウスターソースやレモン汁をかけてみる。
- 他にもアントシアニンを含む食材をみつけて、色が変わるのか実験してみましょう。
- 青緑やピンクの焼きそばを見てどう感じますか?色と食欲の関係について調べてみるのも面白いですよ。
2-2【観察】
2-2-1【1・2年生】干し野菜の観察
じっくりと時間をかけて、気づきを発見する「観察」は理科の基本です。低学年のうちから、観察することに慣れておきたいですよね。
そこで1・2年生でも飽きないよう、短期間で分かりやすい変化が見られるテーマを選びました。いつも目にしている野菜や果物なら、観察前後の違いにも気づきやすいのではないかと思います。
日数
2日~3日
準備するもの
- 包丁
- まな板
- 調べたい野菜や果物(にんじん、じゃがいも、りんご、パイナップルなど)
- 量り(デジタルスケールが好ましい)
- 乾物用のネット、ザルなど
手順
- 用意した野菜や果物を厚さ5mm程度に切る。葉物野菜は適当な大きさにちぎる。
- 切った野菜や果物の重さ、観察開始時間、天気、風の強さなどを記録しておく。
- 風通しと日あたりのよい場所を選び、ネットやザルに並べて乾燥させる。
- 見た目の変化が分かるように、野菜や果物を写真に残しておくとよい。
- 2時間ごと、3時間ごとなど、時間を決めて定期的に野菜の重さを量って記録する。
- 生のものと干したもので、味や栄養に違いはあるのか調べてみましょう。
- 乾燥ワカメ、高野豆腐、春雨、干し椎茸など家の中にある乾物を探してみましょう。
- 乾物の歴史を調べ、今と昔の食事の違いをまとめてみるのもいいでしょう。
2-2-2【3・4年生】星空の観察
天体に関する勉強は4年生から始まり、まず月と星の特徴について学びます。3年生には先取りになりますが、取りかかりやすい内容です。
自分で星を見つけ、名前をつけることで、天体に親しみが湧くのではないでしょうか。
日数
1日~1週間
準備するもの
双眼鏡
手順
- 星がよく見える場所(周りに照明や建物が少ない)を選び、夜空の星を観察する。
- 見つけた星と星を好きな形につなげ、名前をつけて記録する。
- 星にまつわる物語を調べたら、自分が作った星座にもオリジナルの物語を考えてみると楽しいかもしれません。
- 自宅だけではなく近くの公園や旅行先など、場所を変えて同じ時間に星を探してみましょう。
- 星に興味が湧いたら、ペルセウス座流星群(8月中頃がピーク)の観察をしてみるのもいいですね。
2-2-3【5・6年生】魚の解体
脊椎動物、無脊椎動物は中学生の理科で習う内容なので少し難易度が高いかもしれません。しかし、5年生では生命の誕生、6年生では呼気や消化などの体のしくみまで勉強します。実際に、魚の体の中を観察することで、興味・関心も高まるはずです。
解体となると準備や後片づけが大変な印象をもちますが、にぼしを使った研究なら手軽に行えますよ。
日数
2日~3日
準備するもの
- にぼし 1匹(10cm程度)
- つまようじ
- ピンセット
- カッター
- 下が汚れないためのシート
手順
- にぼしを一晩水に入れて、ふやかしておく。
- 翌日、にぼしをシートの上にあげて半乾きになるまで水分をとる。
- にぼしの背が上になるように立てて真上から見下ろし、真ん中からカッターを入れて背開きにする。 または、エラのところから頭と胴体に分けて開く。
- にぼしを開いたら、写真などで全体を記録しておく。臓器や器官ごとに解体していく。
- にぼしだけではなく、いわしやサンマなど、生の魚をさばいてもいいでしょう。
- スーパーで手に入る無脊椎動物(イカ、タコ)との比較も、考察が深まりそうです。
2-3【工作】
2-3-1【1・2年生】ミニ凧を作る
あぶらとり紙とミシン糸を使った、とても簡単な凧の工作です。単純な工作だからこそ、低学年でも工夫やアイデアが生まれやすいのではないでしょうか。
「凧上げをしたことがある」という子供は多いと思いますが、「凧を作ったことがある」という子どもは少ないかもしれません。手作りの凧があがったときには、きっと喜んでくれるはずです。
日数
半日~1日
準備するもの
- あぶらとり紙 数枚
- ミシン糸 10m~
- セロハンテープ
- 糸巻用の台紙(ハガキ、段ボールの切れ端など)
手順
- あぶらとり紙をシワがつかないようにキレイに取りだす。
- 縦半分に折り目をつけてから広げ、上から約5mm幅で2回折ってセロハンテープで止める。
- 裏に返し、上から2cm程度のところに、セロハンテープで糸の先端を貼ったら完成。
- どうすればより高く飛ばせるのか、滞空時間が長くなるのか工夫してみましょう。
- 紙の種類、紙の大きさ、紐の長さなどの条件を変えて、いろいろな凧を作ってみましょう。
2-3-2【3・4年生】望遠鏡を作る
自由研究は、いつもはできないことにじっくり取り組むチャンスです。そこで、「手作り望遠鏡」の提案です。
「望遠鏡が作れる」と聞けば、子ども達はきっと驚くでしょう。だからこそ、身の回りのもので望遠鏡が作れたとき、本当に遠くのものが見えたときには大きな感動を味わえるはずです。
日数
半日~1日
準備するもの
- 倍率4倍以上の虫めがね 1個(接眼レンズ)
- 度数+1.50の老眼鏡 1個 (対物レンズ)
- ラップの芯 長さ30cm×2本
- 紙コップ 2個
- B4の画用紙 1枚
- 木工用ボンド
- セロハンテープ
- カッターナイフ
- はさみ
手順
- 2本のラップの芯を画用紙でつなげて、望遠鏡の原型を作る。
- まず、1本の芯の片側の端10cm程度のところにボンドをぬっておく(後で画用紙を巻きつけて固定するため)
- もう1本の芯の端とボンドを塗った芯の端を、画用紙を巻きつけてつなぐ。画用紙はしっかりと巻きつけ、筒がくずれないように巻き終わりの紙はセロハンテープで止めておく。芯の1本は画用紙に固定され、もう1本はスライドさせることができていればOK。
- 2つの紙コップを、どちらも底から2/3のところで切る。紙コップの底にラップの芯が入る程度の穴をあける。
- 1.で作ったラップの芯の両端に、穴をあけた紙コップを底の方から通す。
この時、まだ紙コップは固定しない。 - 虫めがねと老眼鏡のレンズを外し、画用紙でつないだラップの芯の両端にそれぞれ1つずつボンドで貼りつける。
画用紙を固定した方の芯には接眼レンズの虫めがねを、スライドできる方には対物レンズの老眼鏡を貼りつけること。 - レンズがついたら、通しておいた紙コップを芯の端まで動かしてレンズのフードになるようにボンドで固定して完成。
2-3-3【5・6年生】ピンホールカメラを作る
望遠鏡に続き、「本当に作れるの?」という驚きから入る自由研究です。
いつでもどこでも携帯で写真が撮れる現代の子供たちにとって、カメラは当たり前の存在です。「カメラを作る」という発想は、なかなか出てこないでしょう。
原始的なピンホールカメラは簡単なつくりですが、光が直進する性質を利用していて、カメラの構造を知ることができます。この夏休み、自作のカメラでさまざまな風景をのぞいてみましょう。
日数
半日~1日
準備するもの
- フタが取り外せる箱 1個 (隙間がなく光がもれないものであれば筒状でもOK)
- 墨汁または黒画用紙
- トレーシングペーパー
- ハサミ
- のり
- セロハンテープ
- 画びょう
手順
- 用意した箱の内側を墨汁で黒く塗りつぶす。または、黒の画用紙を貼りつける。
- 箱の底の真ん中に、直径1mm以下の出来るだけ小さい穴をあける。
- 開口部に、ピンと張ったトレーシングペーパーを貼りつける。
- 出来るだけ光を遮断するため、トレーシングペーパーを貼ったところにメガホンのように黒い紙を巻きつけて完成。
- よく晴れた日に、カメラの穴を明るい方に向けます。メガホンにした開口部から中を見続けると、トレーシングペーパーがスクリーンになり像を映し出します。このとき、上下・左右が反転しているはずです。これで、光が直進する性質を学ぶことができます。
- より鮮明な像を映したいときは、穴を出来る限り小さくするといいでしょう。1cm四方の穴をあけ、上からアルミホイルを貼ります。そこに、まち針などで極小の穴を開けると上手くいきます。
- 今回作成したピンホールカメラに、レンズはありません。フィルムカメラやデジタルカメラなどとの違いを調べてみましょう。
- ピンホールカメラでも写真を撮って現像することは可能です。専用の用紙、薬剤を使った暗室での作業になりますが、準備のできる方は挑戦してみてください。
2-4【調べ学習】
2-4-1【1・2年生】家族の仕事を調べる
「調べ学習」は子どもの思考力や表現力を総合的に育むことができる学びであり、教育現場でも重視されています。ただ、経験のない低学年のうちはテーマ選びから難しいところがあるかもしれません。
そこで、最も身近な存在である「家族」を題材にしてみました。親が取材対象者となることで、自由研究のお手伝いもしやすいのではと思います。
日数
3日~1週間
準備するもの
- ノート
- 鉛筆
手順
- お母さん、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃんなど、取材対象者を決める。
- 取材対象者の1日の仕事に密着し、いつ、どれくらい、何をしていたかを調べる。
- 取材対象者が仕事をするうえで工夫していること、気をつけていることもインタビューしてみる。
- 調べたことは、タイムスケジュール表やグラフにしてまとめる。
- 例えばおじいちゃんの昔の仕事はなんだったのでしょうか。時代やライフステージの変化によって、役割がどう変わるかも調べてみましょう。
- 家族の仕事が、そこからどのように社会とつながっていくかも考えてみましょう。
2-4-2【3・4年生】オリンピック・パラリンピックの歴史を調べる
いよいよ2020年のオリンピックまであと1年。自由研究のテーマとして取り上げるには、ベストなタイミングではないでしょうか。自国開催は、一生に一度あるかないかです。この機会に親子でオリンピック・パラリンピックへの知見を深めましょう。
日数
半日~1日
準備するもの
- ノート
- 鉛筆
手順
- 2020年の東京オリンピックに向けて、これまでに開かれたオリンピック・パラリンピックの歴史を図書館の本やインターネットで調べる。競技の移り変わり、開催都市のインフラ整備など興味のあるテーマに絞ってみるのも良い。
- 1964年の東京オリンピック・パラリンピックを知っている人がいたら、インタビューしてみる。
2-4-3【5・6年生】恐竜化石について調べる
自由研究の題材に、ロマンあふれる恐竜化石はいかがでしょうか。ここ十数年で恐竜の研究が進み、一昔前と比べると日本でも恐竜化石の発掘は身近なものになってきています。
今年に入ってからは、高校生が発掘体験場でティラノサウルスの歯の化石を発見したというニュースも飛び込んできています。この夏、恐竜の化石を発掘するチャンスに親子でめぐりあうかもしれませんよ。
日数
半日~1週間
準備するもの
- ノート
- 鉛筆
手順
- 世界や日本で行われている発掘作業の場所を図書館やインターネットで調べて、それぞれ地図にまとめてみる。
- 将来、恐竜の発掘作業を仕事にするにはどのような進路をたどればいいのか、また実際の発掘作業で使われている道具はどんなものがあるのかを調べてみる。
- 夏休みを利用して、恐竜化石の発掘作業を体験しにいってみる。
(実施施設:福井県立恐竜博物館、神流町恐竜センター御船町恐竜博物館など)
- 恐竜化石が発掘される場所と住んでいるところとでは何が違うのでしょうか。それぞれの地層について調べてみましょう。
- 地層をつくる実験もあります。模型などを使って生き物が化石になる過程を再現するのも、面白いですね。
3.まとめ
親子で自由研究に取りくむと、どうしても完璧で素晴らしい結果を求めてしまいがちです。しかし、完成度の高い研究をすればいいというわけではありません。
親子でコミュニケーションを取りながら、「子どもが主役になれる研究」を行うことこそ、意味があるのではないでしょうか。大切なのは、子ども自身が自由研究を通して新しい発見をすることです。
ぜひ、「自由」という言葉のとおり、のびのびと親子で楽しい自由研究を進めていただきたいなと思います。
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