開放的な見晴らしなど魅力が多い、マンションの最上階。しかし「夏場は暑い」や「同じ広さなのに価格が高い」など不安や疑問を感じている人も多いのではないでしょうか?
この記事ではマンションの最上階を検討するうえで必要な
- マンションの最上階にあるメリットとデメリット
- マンションの最上階におすすめな方
- マンションの最上階を選ぶ際の注意点
についてご紹介します。
この記事を読んでいただければマンションの最上階を選択すべきかどうか判断していただけるはずです。
ちなみに、マンション販売に長く携わる私個人としては、マンションの最上階は大変おすすめです。しかし、マンションの周辺環境や人によっては最上階を選択しない方もいらっしゃるでしょう。どのように判断するかは人それぞれですが、この記事を読むことでメリット・デメリットをご確認いただき、快適なマンションライフをお過ごしいただければ嬉しく思います。
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マンション最上階のメリット5つ
なんとなく「最上階は良いのでは?」と思っている方も多いと思いますが、最上階には他の階数では得られないメリットがあります。
マンションや検討する住戸によってメリットは異なりますが、代表的なメリットを5つご紹介します。
眺望がよく開放感がある
マンションの高層階に住まう理由の一つとして挙げられる「眺望」、地域によっては山や海といった自然の景色が一望できたり街の夜景が綺麗だったりと日常生活に癒しを与えてくれるメリットがあります。
上階からの物音を気にしなくてよい
最上階はその上階に住んでいる方がいないので上からの物音を気にする必要がありません。「マンションは上からの音が心配」と不安を抱く方には嬉しい条件の一つ。音は人によって聞こえ方が違ったり、生活スタイルの違いで気になったりと実際住んでみないと分からない部分がありますので、上階に住戸がないというのは安心なポイントです。
一方で、外からの音や、下階からの振動・騒音が聞こえる場合もあり、完全に無音というわけではありません。また、屋上に庭園や共用施設がある場合には音が気になることもありますので、注意が必要です。
マンションでの音問題についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、気になる方はご覧ください。
日当たりや風通しがよい
他の建物等に遮られることが少ない最上階は風通しがよく、とくに洗濯物を乾かす際にも役立ちます。そのためバルコニーの方角を南向きにこだわらなくてもよくなるので選べるマンションの種類が増える可能性もあります。
希少価値が高くステータス感がある
マンションによっては「ルーフバルコニー付」「天井が高い」「100㎡超のプラン」「設備仕様のグレードが違う」といったような最上階のみのプレミアム住戸が設計される場合もあります。他住戸とは違うプレミアムな仕様を希望している方にはおすすめです。
将来的に日当たりや眺望が妨げられるリスクが少ない
入居当初は問題なかった日当たりや眺望も、すぐ近くに大きな建物が建設されることで妨げられる場合もあります。しかし最上階であれば他の階に比べてそれらを失うリスクが少ないため、将来的な安心に繋がります。
ただし、立地条件によっては自分のマンションよりも大きな建物が目の前に立つ可能性があります。最上階と言えど、将来にわたって日当たりや眺望が確保されているという訳ではありませんので、ご注意ください。
マンション最上階のデメリット4つ
魅力的な最上階にもデメリットがあります。あとから気づいて後悔することがないよう、確認しておきましょう。
夏場は他住戸にくらべて暑い
一説によると他住戸に比べて約2度程度、夏場は室内温度が上昇するとも言われておりエアコン無しの生活は考えられないという人もいます。
原因としては天井面に太陽の直射日光があたり、その天井を伝ってきた熱が室内を温めてしまうためです。最近のマンションでは断熱性能が向上していますので、以前ほど最上階特有の暑さを感じることは少ないでしょう。しかしやはり他の階数と比べると暑く感じることもあるようです。
暑さ対策としてよく挙げられるのは風通しをよくすること。特にマンションの最上階は、他の建物に遮られることが少なく風通しが良いことが多いため、2箇所以上の窓を開けて風の通り道をつくると室内の温度が上がりにくくなります。
他住戸より価格が高い
マンションの場合、階数が上がるにつれて価格も高くなっていることがほとんどです。そのため「マンションを検討するなら高層階が良いけど価格が高い・・・」と悩む方もいらっしゃいます。超高層マンションであれば一番下の住戸との価格差が何百万円もあるなんてことも。
価格が上がる理由は、上階がないことや将来的な眺望・日当たりへの安心感など上層階だからこそのメリットがあるためです。
他住戸よりも価格は高くはなりますがその分、他住戸では得られない価値があります。賃貸や売却する際には、最上階や他住戸にない仕様がプラスになることもあります。ご自身の予算としっかり相談をして検討するようにしましょう。
エレベーター移動におけるストレス
高層マンションになるほど、最上階ではエレベーターでの移動が必須となります。エレベーターの台数が少ないと待ち時間が多く、ストレスを感じることが多くなります。
また、高層になればなるほど移動時間もかかるため、昇降速度が遅いことにストレスを感じることもあるようです。
対策としては、まずマンションに設置されているエレベーターについて事前に確認をしておくこと。特に設置台数や昇降速度、定員は確認しておきたいポイントです。
災害時の移動が不便
エレベーターでの移動が主となる高層階では、地震などの災害時に困ることも多くなります。最近のエレベーターは、地震を感知すると停止する仕組みとなっているため、避難したくても階段で移動せざるを得ません。また自宅避難となった場合でも、エレベーターが復旧しないため、水などの重いものを運び入れるのに苦労するようです。
マンションの耐震構造は日々良くなっており、自宅避難をすることが多くなっています。エレベーターが復旧するまでに時間がかかることも想定し、数日間は自宅のみで生活ができるような備えを徹底して行っておくようにしましょう。
実際にマンション最上階を選んだ方のリアルな声
マンション最上階のメリット・デメリットをご紹介しましたが、実際住んでみないと分からない点も多くあります。
ここでは実際に最上階を選んだ方が感じるリアルな声をご紹介します。
長崎市在住・10階建の最上階居住
最上階のメリットは、とにかく見晴らしが良いということです。周りに建物の気配を感じないので開放感がありますね。排気ガスを感じないのもうれしいです。
デメリットはあまり感じたことがないですね。若いうちは非常階段も良い運動になっています。しいて言うなら、風が強すぎる日があるということくらいです。
宮崎市在住・10階建の最上階居住
最上階は、将来売ったり貸したりするときに有利になるかもと思ったことと、眺望が良いので選びました。
実際住んで感じるメリットはスバリ、眺望です。バルコニーから花火が見えるのも嬉しいです。虫が少ないのも快適ですね。
風が強いので、夏はクーラーを使わなくてよい日も結構あります。
隣の住戸から音が聞こえることはありますが、上からの音はないので良いですね。逆に自分たちが音を出して迷惑をかけないように気を使うことはあります。
朝などエレベーターを使って下まで降りるのに結構時間がかかるときが多いことはデメリットに感じますね。
マンション最上階はどんな方におすすめ?
最上階を選ぶのはこんな方!というような決まりごとなどはありません。どんな方にもおすすめできます。
そんな中でも営業マンとして案内している私からみて「特にこういう方にはマンションの最上階をおすすめする」という方をご紹介します。
戸建てからの住替えを検討している方
マンションの最上階には、戸建てにはない開放的な景色や眺めを愉しめることが多く、ぜひとも実感していただきたいポイントです。風通しが良いことが多く、湿気を感じやすい一戸建てと比べると夏でも快適に過ごせるでしょう。
また、周りから音が聞こえにくい点も最上階をおすすめする理由の1つ。特に戸建てでの生活が長かった方の中には、マンション生活での音に不安を感じている人も多いでしょう。上に住戸がない最上階であれば音の問題も軽減されますので、戸建てからマンションへ住み替えを検討している方にはおすすめです。
戸建からマンションへの住み替えを検討している方はこちらの記事もご覧ください。
将来的にマンションを手放す可能性がある方
転勤の多い方や、将来は実家に住むことを計画しているなど、将来的にマンションを手放す可能性がある方にも、最上階はおすすめです。それは「資産価値が高い」というメリットがあるからです。
もともとの分譲価格が他住戸よりも高額であることは、マンションを賃貸に出す場合にも他住戸に比べて賃料設定を高くすることができる可能性があります。
中古マンションとして売却する場合も最上階は人気があります。アットホームやSUUMO(スーモ)といった不動産ポータルサイトでは、中古マンションを検索する際の「こだわり検索項目」に「最上階」という項目もあります。
最上階にあるメリットは他住戸では得ることが難しいため、「最上階であれば検討したい」という方もいらっしゃいます。そのため、将来マンションを手放す場合にも「最上階であること」が有利となることも多いのです。
マンション最上階を選ぶときの注意点
マンションの最上階を選ぶ際に見落としがちな注意点を2つご紹介します。最上階を検討する際には必ずチェックしましょう。
維持費を事前に確認する
検討している住戸が広い間取りプランになっている、広いルーフバルコニーがあるなど「特別仕様になっている場合には、毎月かかる管理費・修繕積立金などの管理費関係等の「維持費」が高くなる場合があります。
管理費などの維持費は住宅ローン完済後も毎月発生する費用ですので、よく確認しておきましょう。また管理費等は管理組合の話し合いで将来的に負担額が増額する可能性もあります。無理なく支払いができるかしっかり確認しておくことが重要です。
周辺環境のチェックをする
日当たりや眺望を重視して最上階を選ぶ際には、建物の周辺環境をよくチェックしましょう。
周辺環境次第では、「最上階を選んだのに日当たりは低層階と変わらない」、「見晴らしはよいが、余計な建物も一緒に見える」など最上階のメリットが活かされない場合もあるからです。価格が高くなりがちな最上階で、望む条件が満たされなければ意味がありませんので、周辺環境によっては価格が抑えられる他の住戸も合わせて比較検討することをおすすめします。
最上階というワードだけに惑わされず、どんな眺望が見えるのか、日当たり具合や方角といった要素も含めながらしっかり確認が必要です。
選ぶ際には周囲の環境を必ず確認しよう
マンションの最上階には「眺望の良さ・上階からの音の心配がない」といった最上階限定のメリットがある反面、「夏は室内が暑くなる・価格が高い」といったデメリットもあります。私は最上階をおすすめしていますが、暮らしやすいと感じる階数は人それぞれ違います。
また「最上階」であっても立地環境によっては、メリットが感じられない場合や、求めていた条件が叶わない場合もあります。最上階を選ぶ際にはあなたが最上階に求めるメリットをよく考え、それが叶う周辺環境なのかをしっかり確認してみてください。
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