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リサーチ・体験談

近居で実感|家族が心地よく支え合える、ほどよい距離感

私が「近居」という形を選んで、20年以上。
電車1駅から徒歩圏まで、3つの距離感の「近居」を経験して感じたのは、「ちょうどよい距離」が生む安心感でした。

同居ではなく近居だからこそ、お互いの生活を尊重しながら、ルールを決めて守り、それぞれが無理なく支え合える関係を続けてこられたと感じています。
無理のない良好な関係を見て育った私の子どもも、近居に魅力を感じ、結婚後も近くに住んでくれています。

「近いとプライベートがなくなりそう」「頼まれごとが増えて負担が大きくなるのでは」「そもそも近居は何がいい?」こうお考えの方に、近居の魅力を知っていただけたら幸いです。

筆者が経験した近居の住まい方

私と夫、子どもとの3人家族。結婚してから現在まで三度の引っ越しをしましたが、いずれも私の親の住まいから簡単に行き来ができる「近居」でした。
私が経験した近居の住まい方はこちらの通りです。

  1. 子育て期
    結婚と同時に、実家から電車で1駅の場所で近居を開始。
    子どもを出産し、祖父母のサポートを受けながら子育てを行う。

  2. 夫婦共働き期
    子どもが小学校中学年になった頃、同じマンション敷地の別棟(徒歩5分)に引っ越し。
    仕事を始め、子どもが一人で実家を訪ねる機会が増える。

  3. 親の介護期(現在)
    実家から徒歩圏内の住まいに転居。父の介護が始まり、母をサポート。
    独立した子どもも近くに住み、家族がそれぞれの生活を大切にしながら、近い距離で支え合う暮らしを続けている。


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子育てで感じた近居のメリット|体調不良時の安心感

体調不良時にしっかり休めた

子どもが小さいころは、私自身が体調を崩して寝込んでしまうことが多々ありました。寝込んでしまっても子どもの相手や食事の用意、入浴などやるべきことはたくさんあります。そんなときに、電車で1駅、車で約10分という距離に親がいたことが何よりの支えとなりました。

子どもを親(祖父母)に泊まりで預かってもらい、食事等の世話をしてくれることが大きな手助けとなります。食料品などの買い物だけでも体調不良時は負担が大きかったので、とても助かりました。そのようなサポートのおかげで安心して体調を整えることができ、早く日常に戻ることができました。

子育て中は「体調不良時はしっかり休む」ということが難しいものです。近居で信頼して頼める存在がいることが、精神的にもどれだけ助けになったか分かりません。

「すぐに駆けつけられる」距離が心のゆとりを生んだ

近居では、直接的なサポートだけでなく「すぐ駆け付けられる」という安心感が、精神的な支えとなります。同居だと「すべて頼る」になってしまうこともあると思いますが、近居の「可能な範囲で頼ることができる」という絶妙な距離感が、私だけでなく家族全員の安心に繋がっていました。

一方で、親が負担を感じず、私たちも気兼ねなく頼むことができるように、親子の間でも気遣う配慮は欠かさないように心がけていました。
例えば、「訪問の際は事前に連絡をし、感謝の気持ちはきちんと伝える」、「頼るときは必要なときだけにする」などです。

このような小さな気遣いによって、何かあったときに気兼ねなく頼める関係を築けていたのだと感じています。

― 全部を任せきりにせず、自分でできることは自分でやる。

そうした「部分的サポート」の姿勢が、近居でも長く心地よい関係を保つ秘訣だと思います。


子どもの成長で感じた近居のメリット|子どもの自立と成長を促す

「近居」というとお互いのサポート面が注目されることが多いですが、私たち家族の場合、子どもの成長の面でも大きなメリットがありました。

子どもが小学生のころ、私たちは以前の住まいから親と同じ敷地にあるマンションの別棟(徒歩5分ほど)に引っ越しをしました。この”小学生でも1人で行き来ができる距離”が、子どもにとって大切な「学びの場」になっていたと思います。

子どもが一人で行き来できる距離が、自立心を育てた

子どもが一人で祖父母の家へ行ける距離は、自立心を育てるきっかけになりました。

最初のうちは、大人同士で連絡を取り合って予定を決めていましたが、次第に子どもが自分で電話をし、都合を聞いたり予定を調整したりするようになりました。

  • 自分で計画を立て、相手と予定を合わせ、まわりにもきちんと伝える。
  • 行く前に連絡を入れ、帰る時間を伝える。

このような小さな経験の積み重ねが、子どもの自立を育てていったように思います。

その裏では、大人同士が連携し、見守りながらサポートしていました。
一人で行動しているように見えても、家族のネットワークに包まれていたため、私たちも安心してチャレンジさせることができました。

近居の「自分の足で行き来できる距離」があったからこそ、子どもは安心の中で少しずつ自立を学び、私たち親も見守りながら成長を感じられる時間を持つことができたと感じています。

祖父母との関わりを通して、思いやりとマナーが学べせることができた

祖父母との関わりは、子どもにとってマナーや思いやりを学ぶ貴重な時間でした。
近くに住んでいても節度を持って接することや、相手の生活を尊重することを自然に覚えていったように思います。

わざわざ改まってルールを決めたわけではありませんが、親も私たちも、普段から当たり前の礼節を忘れないように心がけていました。

― お世話になったときには「ありがとう」を言葉で伝え、何かをしてもらったら自分にできることを返す

そうした日常の積み重ねが、子どもにとっても“思いやり”を形にする練習になっていたのだと思います。
近くに住んで子どもと祖父母が直接交流することで、相手を尊重することの大切さを学び、それが人との関わり方の基本として身についていったように感じます。


いま感じる近居のメリット|親世代の見守りとサポート

現在、父が大きな病気を患い、入退院を繰り返しています。これまで親に支えられてきた私が、今はサポートする立場となり、あらためて近居のありがたさを感じる場面が増えました。
想像以上の近くに住むメリットは大きく、頻繁に発生する病院への付き添いや手続きのサポートなど、細やかなサポートをスムーズに行うことができています。
ここでは、親を支える側になった今だからこそ実感している、近居のメリットを紹介します。

入退院・介護のサポートがスムーズにできる

医師の説明を一緒に聞ける安心感

入退院時や検査結果など、病院で医師から説明を受ける機会は多く、急に予定が入ることもあります。そのような際にも、近くに住んでいるため少ない負担で付き添うことができています。これが遠方であれば、病院に行くだけで時間がかかり、頻繁に付き添うことはできなかったかもしれません。
母1人で聞くのは不安が大きかったと思いますし、私自身も直接説明を聞けるので病状を理解しやすく安心です。
少ない負担で、病院に付き添えることは近居のメリットだと感じています。

入退院手続き・介護準備のサポートができる

入院時の手続きは、記入する書類が多く、思った以上に時間と手間がかかります。
近居だと、母だけでは大変な手続き関係を一緒に確認したり、代わりに書類を提出したりして、サポートすることができます。
また、着替えや日用品などを病院に届けるのも、母が一人で抱えて運ぶのは負担が大きいため、できる限り手伝うようにしています。
近くに住んでいることで、こうしたサポートを無理なく行えるのは、お互いの大きな安心感です。

介護を行う母のサポート・見守り

基本的に父の介護は母が担っていますが、その母の様子を日常的に見守ることができるのは、私にとって大きな安心です。
声だけのやり取りではわからない体調の変化にも気づきやすく、先回りして、必要なサポートを行うことができます。遠く離れていると声だけのやりとりになりがちですが、顔を見て話すことで体調の変化や疲れに気づくことができますし、会って話を聞くだけでも母の負担を和らげることができるようです。

日常の「ちょっと困った」をすぐに解決できる

介護のような特別な場面だけでなく、普段の生活の中でも「近くにいるからこそできるサポート」もあります。ちょっとした困りごとを気軽に手助けできる距離感は、日常を安心して過ごすための大きな支えになっています。

デジタル機器のサポート

最近は行政の手続きもオンライン化が進んでいるため、戸惑いを感じる人は多いのではないでしょうか。親のパソコンやスマートフォンの操作、オンラインでの申請など、デジタル機器に関するサポートは全面的に私の役割です。電話では説明が難しい場面でも、近くにいれば一緒に画面を見ながら対応できます。
困ったときにすぐ駆けつけられる距離にいることで、親も安心して新しい機器や手続きを使えるようになったと思います。

重いものの移動や生活の小さな支え

粗大ごみの搬出や植木鉢の移動など、力仕事が必要なときには私たち家族がするようにしています。
簡単にできるようなことでも、高齢の親にとっては負担ですし、無理してケガされるのも大変です。
近くにいることで、そんな「ちょっと困った」を家族で支え合っています。

― 遠方だとわざわざ呼ぶこともないような場面でも、近くに住んでいるからこそ気軽に手を貸せる

そんな安心の積み重ねが、近居の大きなメリットだと感じます。


無理せず近居を続けるためのルール

近居でやっておきたいのが『ルール作り』。お互いに気を許せる親子であっても、ルールを決めておいた方が長く良い関係を続けられます。
ちょっとした不満が積み重なっていくと、知らないうちに気まずさが生まれ、関係がぎくしゃくしてしまうものです。一方で細かいルールを設けすぎると、かえって交流しづらくなります。どちらかが我慢したり、気を遣いすぎたりせずに、気持ちよく過ごすためには「ちょうどいい距離感」を保つ工夫が大切です。
ここでは、私が近居生活の中で意識してきたルールや心がけをまとめました。

訪問は用事があるときだけにし、必ず事前連絡をする

親しい間柄でも、いきなり訪ねるのはお互いに気を使うものです。
事前に連絡を入れて予定を確認し、訪問は用事があるときだけにしています。
親の生活リズムやプライバシーを尊重することで、無理のない関係が保てています。

祖父母への配慮と負担軽減の工夫を心がける

うちでは、子どもを預ける際、好みのお菓子や絵本を持たせて祖父母の負担を減らすようにしていました。また、祖父母の家に子どもの荷物が増えてきたら、一緒に整理をして「自分の家ではない」という意識を持たせるなど、一定の距離感を保つことを心がけていました。
小さな気遣いの積み重ねは、気持ちよく助け合える関係を続けるためのポイントだと思います。

丸投げではなく、部分的サポートを心がける

頼れる存在が近くにいても、すべてを任せきりにしないことを意識しています。
子どもの体調が悪いときも、病院に連れていくよう頼んで、後から自分が迎えにいくなど、できる範囲で関わるようにしています。
「お願いしっぱなしにしない」姿勢が、信頼関係を長く保つ秘訣です。

感謝の言葉を伝える

当たり前のようですが、してもらったことは当たり前と思わず、感謝の気持ちをその都度、言葉で伝えることを意識しています。子どもにも、「祖父母を敬うこと」「お手伝いをすること」「感謝を伝えること」は繰り返し伝えてきました。
小さなルールや声かけの積み重ねが、気持ちよく暮らし続けるための土台になっています。


まとめ

近居は同居に比べてプライバシーを守りやすく、無理のない支え合いができる暮らし方です。
お互いの生活を大切にしながらも、何かあればすぐに助け合える安心感があります。

親のサポートを受けていた子育て期から、今は私が親を支える立場へ

そのときどきで支え方は変わっても、近くにいることでお互いの暮らしを支え合える関係は続いています。
家族が安心して暮らせる距離に住むことは、これからの住まい選びの大切な視点の一つ。
家族との距離の取り方が多様化する今、近居を叶えるマンションという住まい方は、無理のない支え合いを実現するひとつの方法といえます。
大切なのは、互いに気持ちよく支え合える距離を保つこと。
近居という選択がこれからの暮らしに安心とゆとりをもたらしてくれるのではないでしょうか。

こちらの記事では、マンション内近居の経験談をご紹介しています。

マンション内で親と近居するという選択。その具体的なメリットとは?
同じマンション内で親と子が近居することで得られる具体的なメリットを紹介します。独立性を保ちながらも経済的に支え合える方法や緊急時のサポート、住まいの選び方など、体験談を交えて詳しく解説します。近居の心構えや住戸選びのポイントもぜひ参考にしてください。

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