沖縄本島南部の西海岸に位置する豊見城市。正式には「とみぐすく」と読みますが、学校名など一部では「とみしろ」の呼び方をすることもあり、「とみしろ」と呼ぶ人もいます。
県庁所在地でもある那覇市に隣接しており、近年ベッドタウンとして居住する人も増加しつつある人口約6万人の都市です。
豊見城市は「全国都市成長力ランキング(※)」において13年連続10位以内にランクイン、その殆どが上位になっており、2018年の発表も1位を獲得しました。また、同時発表される「沖縄県内住みよさランキング」でも2013~2018年まで6年連続1位を獲得しているのです。
(※)株式会社東洋経済新報社が全国の全市を対象として毎年実施
実際、私が豊見城市でマンションの販売をしている時、市外から来場されたお客様と話をしていると、「久々に豊見城市内を車で走ったら、昔と街並みが随分変わって生活しやすそうな街になったね。それとまちの子どもが増えたなって印象を持ったよ」とも言われました。
今回は、私が実際に住んで感じた豊見城市の魅力を、おすすめスポットとあわせてご紹介できればと思います。
各スポットの取材写真は、2020年3月までに撮影したものです。
1 豊見城市が住みやすい街として注目を集める4つの理由
仕事の都合ではありましたが、私が沖縄県に引越するにあたって初めて住んだのが豊見城市でした。最初のイメージは住宅地が多いということだけでしたが、実際に住んでみるとファミリー世帯が多く街がにぎわっていること、またスーパーやドラッグストア・コンビニも多く毎日が暮らしやすい街だと感じました。
豊見城市は生活の基本である「衣・食・住」が充実した街ですが、もちろん何もせずに自然と充実したわけではありません。
民間・行政のさまざまな力で街づくりが盛んに行われ、住みやすい街へと発展してきたのです。
[1]宅地や豊崎エリア開発で人口が増加、にぎわいのある街になっている
豊見城市は、1965年以降の人口推移にて常に増加を続けておりますが、この理由は大きく分けて2段階の宅地開発にあります。
まず1段階目は1970年代の赤ちゃんの出生率が一時的に急増した第二次ベビーブームなどの社会的な影響に伴い、沖縄県の県庁所在地である那覇市に隣接する地域として豊見城市の住宅開発が進められたことです。豊見城団地の建設や宅地開発が大きく進み、人口増加に大きく貢献しました。
そして2段階目は、2000年前後から開発が始まった豊崎エリアの埋立地や大型団地などの都市開発です。開発によりマンションなどの供給が進んだことも人口増加に大きく影響しているようです。
[2]道路が整備されており、運転がしやすく快適
<豊見城市役所前の道路>
沖縄県では自動車やバイクで移動する人が多く、私自身も日常の移動はすべて自動車を使っていました。
初めて豊見城市内を走ってみて感じたことは、道路が整備されていて走りやすいということです。道幅がしっかりと取られていたりライン引きがしっかりされていたりと、初めて運転するのでも困らない道路だなと感じました。
土地柄どうしても場所によって坂道や凹凸はありますが、裏道などを通らない限り、標識があるほか全体的に信号や横断歩道も整備されており安心して走ることができました。
[3]村から市へ、制度が充実!子育てがしやすく若者世帯数が多い
豊見城市は人口増により2002年に村から市へ市制施行を行いました。市制施行がなされた後には、豊崎エリアへの企業の誘致、雇用の拡大を行うことで人口増加につながりました。
働き口が多くなったこと、豊崎エリアの都市化により住環境も整備されたことで若者世代を中心に人口が増えました。年少人口比率が日本一の豊見城市は、人口増加率も日本一と若者が多い活気ある街ともいえますね。
豊見城市は年少人口比率が高いので、保育所などの待機児童も多いのではないかと気にされる方もいらっしゃいますが、実は入所待機児童率は周辺の南風原町や八重瀬町と比べて低いのです。南風原町の待機児童率は沖縄県内でもトップの9.9%、八重瀬町で5.2%に対し、豊見城市は2.7%となっています。(※沖縄県webサイト:市町村別の待機児童数の推移 H31年4月現在を参照)
[4]スーパーなどの買い物施設や総合病院が充実
筆者がまだ豊見城市に慣れておらず、マンションギャラリーに来られるお客様から豊見城市についてお話を伺ったところ、よく耳にしたのが「買い物施設・病院が充実している」ということでした。
実際、暮らしてみるとコンビニやスーパーだけでなく、ドラッグストアや多数の店舗が入ったショッピングモールが点在しており、目的に応じてすぐに買い物に行くことができましたし、だいたいの店舗がゆったりとした駐車場を構えていることが多く、ストレスなく買い物に出かけることができました。
また、病院についても同様で総合病院もあれば、個人医院も道のあちらこちらに見かけることが多く感じました。
筆者も豊見城市に住み始めて2ヵ月目の夏にインフルエンザにかかってしまい、夏にインフルエンザはどうしたらよいものかととても驚きましたが、歩いて行ける距離に個人医院が何軒かあったので、すぐに診てもらい大事には至りませんでした。
近くに病院がある安心感はとても心強かったです。
2 豊見城市は、沖縄の中でも住みやすい街としてどのように栄えてきているのか?
先ほどご紹介した通り、豊見城市は購買施設の充実とまちづくりが意欲的で注目を集めているとは言われていますが、では何が理由で沖縄県の中でも住みやすい街として栄えているのでしょうか?
ここでは、大きく分けて2つの理由をご紹介します。
2-1 生活環境の整備に力を入れている
豊見城市が住みやすい街になってきているのは、まずは行政が生活環境の整備を行っているからといえるでしょう。毎日の生活が豊かに・便利になるように街並みを整える取り組みに力を入れているのです。
「豊見城城址跡地」の利用と道路延伸整備
豊見城市北部に位置する「豊見城城址公園」は、管理上の都合で2003年11月末に休園となりましたが、多くの緑地を有し文化資源も多いという特色から、豊見城市が2012年度に保全再生を進める構想をまとめました。
2017年には豊見城城址跡地内にシンボルのようにとても存在感のある「沖縄空手会館」が建設され、数多くのイベントも開催され、賑わっています。
この「沖縄空手会館」の前を通る市道2号線は、2020年現在道路の延伸が進められておりますが、既に脇道が作られ高安方面へと抜けるルートができており、大回りせずとも東方面へ簡単にアクセスができるようになりました。
緑が多い、落ち着く街を目指した環境作り計画の実施
豊見城市では、誰もが「豊見城 大好き!」といえる街を目指して、市民アンケートに基づき豊見城市の魅力を活かす計画の実施に取り組んでいます。
例えば、街づくり計画として定められる「地区計画」は、都市計画において区域の特性にふさわしい良好な環境を作るための計画のことをいいますが、豊見城市内でも実施がされています。
豊見城城址公園周辺の「豊見城地区」では、ボウリング場やバッティング練習場など一部の娯楽施設や工場などの建築が制限されており、観衆による騒音や振動を心配せず安心して住むことができます。
また、外壁の基調となる色彩の指定がされていたり、緑化率の制限がなされていたりと街並みに統一感が出るような基準も設けられているのです。
中でも私が良いなと感じたのは、「緑化率の最低限度」という項目により、積極的に緑化を図っていることです。
この豊見城地区内のマンションの販売に携わっていた時、モデルルーム見学に来られた方から「マンションの敷地はコンクリートばかりなイメージだけど、ここは敷地内に緑がとても多くて落ち着きますね。」とお声をいただいたことがあります。
実際に住んでいる人だけでなく周辺を通りがかった人でも、緑が多いことで心安らぐことができますし、市民がより良く過ごせる環境づくりはとても魅力的だと思います!
2-2 子どもやお年寄りにも優しい街づくりを進めている
豊見城市では、道路整備や緑地を保つ取り組み等だけでなく、市民が利用する公共施設を整備することで老若男女みんなが安心して過ごせる街づくりにも取り組んでいます。
2019年1月 豊見城市役所が新装移転
2002年に「豊見城村」から「豊見城市」へと市制施行がなされ、豊見城市翁長にできた豊見城市役所ですが、2019年に豊見城市宜保の豊見城交差点へと移転、装い新たに誕生しました。
この新庁舎は、私が豊見城市に住むにあたって水道の開栓申込に行く時に最初にお世話になった施設です。
新庁舎は災害に備えて免震構造を採用している上、正面に車寄せがあり、自走式駐車場が完備されています。全体的に明るく間口が広くバリアフリー対応しているので、とても入りやすかったです。
人口増加に伴い、小学校を増加開校
現在、豊見城市には小学校が8校ありますが、うち「とよみ小学校」「豊崎小学校」「ゆたか小学校」の3校は平成に入ってから開校しています。
最初にご紹介したように人口の増加が続いている豊見城市では、団地ができたタイミングや豊崎タウンの形成に伴い、小学校も新たに開校されているのです。また、歴史ある学校では、校舎や体育館の建て替えも進められており、生徒の過ごしやすい環境づくりが進められています。建物の老朽化は時に危険な場合もあるので、このように建て替え等を随時進めていることは、保護者の方も安心して子どもを通わせることができますね。
3 筆者厳選!毎日がワクワクする豊見城市のおすすめスポット
さて、これまで豊見城市がいかに住みよい街かをご紹介してまいりましたが、ここでは筆者が沖縄県で初めて住んだ豊見城市での毎日をワクワクさせてくれたおすすめスポットをご紹介します。
実際に行っていたお店やスポットだけでなく、豊崎エリアなど街の開発がどんどん進んでいる様子をみることで今後の発展がとても楽しみになりました。
【iias沖縄豊崎】
豊崎タウンには、2020年6月19日(金)に日本最南端の大型商業施設「iias沖縄豊崎」がオープンします。水族館などアミューズメント施設を併設した複合施設で、美らSUNビーチのすぐそばに位置しています。
筆者も、豊崎タウンには買い物や運動をしに行きましたが、どんどん完成が近づく様子を見るととてもわくわくしました。
ショッピングだけでなく、アミューズメント施設や飲食店も充実の「iias沖縄豊崎」。屋上では慶良間諸島・東シナ海を眼下に望むことができる眺望の中でバーベキューを楽しめるだけでなく、大型プールを備えたテーマパークの開設も予定されているので、完成が待ち遠しいですね!
【沖縄空手会館前からの眺望】
沖縄空手会館のある場所は海抜約40m超に位置しているため、近くのとよみ大橋だけでなく沖縄県庁までも見晴らすことができます。
街を見渡すことができるロケーションは、夕日に照らされた那覇市がとてもきれいなので、筆者も夕方は眺望を楽しみに散歩がてら沖縄空手会館周辺まで行っていました。
【沖縄ライフセンターTOMITON】
食品スーパー、衣料品、スポーツ用品、日用品の店舗だけでなく、飲食店、ヨガスタジオ、美容室、郵便局など毎日の生活に役立つ店舗が揃っています。
筆者もヨガスタジオに通ったり、食事をしに行ったりと何度も足を運びましたが、広々とした駐車場もありますし、様々な店舗が揃っているのでとても便利です!
【沖縄アウトレットモールあしびなー】
沖縄県内唯一のアウトレットモール「あしびなー」は、約100店舗ほどのブランドが入っています。
高級ブランド商品だけでなく、カジュアルなものやスポーツ用品、ドラッグストア、飲食店、ファッション雑貨などがアウトレットならではのリーズナブルな価格で展開されており、ちょっとしたお買い物までも楽しめるのが最大の魅力です。
「あしびなー」とは老若男女が集い交流する「遊ぶ庭」を表現しています。実際、筆者も何回か利用しましたが、観光客だけでなく市民も日々の買い物に利用しており、とても利用しやすいショッピング施設という印象を受けました。
【JAおきなわ食菜館 とよさき菜々色畑】
JAおきなわ食菜館 とよさき菜々色畑は、道の駅 豊崎の中にある生鮮食品館です。新鮮な野菜が種類豊富に取り扱いされているほか、道の駅らしく沖縄名産のものも多数並びます。
夏には豊見城市産の大きなマンゴーが店頭に並び、買い求めにくる人がとても多いです。筆者も豊見城市に住み始めたのがちょうど夏だったので、マンゴーが有名だと聞いてすぐ買いに行きました。とても甘くてジューシーなマンゴーなので、夏にはぜひご賞味ください!
4 豊見城市から各方面への便利なアクセス
沖縄本島南部に位置する豊見城市は、北は那覇市、東は島尻郡南風原町、南は糸満市に隣接しており、東西南北どの方面に行くにも便利なところに位置しています。
市全体が各方面へのアクセスが良いことからベッドタウンとして移住する人も少なくない街なのです。
4-1 沖縄本島中北部へのアクセス
豊見城市の中心に位置する「豊見城IC」は、豊見城総合公園と市内の生活幹線道路である県道7号線に隣接している日常的に利用しやすいインターチェンジで、沖縄自動車道によって中北部へのアクセスにも便利です。
私も中北部に食事や買い物に行くのに、休日は毎週のように高速道路を利用していました。以前は那覇市内を通り、沖縄の大動脈ともいわれる国道58号線を利用していましたが、夕方は渋滞することもあるので、高速道路のインターチェンジはとても便利でした。
また、「豊見城・名嘉地IC」~「豊見城IC」~「南風原南IC」までは無料区間に制定されているので、日常的に東西に移動しやすいのがメリットといえます。
4-2 沖縄の玄関口 那覇空港へのアクセス
沖縄の空の玄関口でもある「那覇空港」には、県道331号線を利用すれば、那覇空港自動車道の始点の「豊見城・名嘉地IC」から約5km、車で10~15分ほどで到着します。
那覇空港は国内線・国際線あわせて40以上の路線が就航しているので、沖縄県内だけでなく、沖縄県外への旅行やビジネスにもアクセスが良いのです。
5 まとめ
県内でも各方面へのアクセスが良くとても住みやすい街、豊見城市。
市民の意見を取り入れながら歴史や自然の保全にも積極的に取り組み、2019年には市役所が移転し新庁舎になるなど街の整備が進んでいます。
実際に住んでみると、毎日の暮らしに必要なスーパーや飲食店が点在しており便利でありながら、緑や海などの自然も豊かでとても落ち着く街です。
住んでみてわかる魅力がたくさんの豊見城市。沖縄県で住まいを探す際には、ぜひ検討エリアに加えていただければと思います。
沖縄県で住まいの購入をお考えの方へ
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