安心できるマンションとは?マンションの耐震基準を知ろう

耐震基準を徹底解説

マンションを購入しようと考える際に、「耐震基準」が気になるという方も多いのではないでしょうか。
毎年のように起きる地震、そして将来起こると言われている大規模地震に対する備えは、誰しも気にかかっていることと思います。
下記表は2007年~2017年の日本における震度別地震回数表です。地震大国とも言われる日本では、大規模地震といわれる震度6以上の地震が、震度6弱=15回、震度6強=9回、震度7=3回と11年間で27回も起こっているのです。
2007年~2017年の日本における震度別地震回数表
※データ出典:気象庁 震度データベース検索
 検索条件:2007/01/01 00:00 ~ 2017/12/31 23:59/震度1以上/全国の年別・震度別地震回数表

毎年のように大規模地震が起こる中で、「安心できるマンション」とはどのようなものなのか。この記事では、その判断材料のひとつとなる、マンションの耐震基準について解説していきます。

1.新耐震基準かどうかは「1981年6月1日以降」の建築かどうか

耐震性を調べる方法はいくつかありますが、もっとも簡単に見分ける方法は【建築確認済証】を確認することです。新耐震基準か旧耐震基準か一目で判断がつきます。

旧耐震基準の可能性があるマンションを検討する場合は、耐震診断を受けることをおすすめします。耐震診断をクリアすると【耐震基準適合証明書】を取得でき、安心とともに、税金面での優遇や、旧耐震物件でも住宅ローン控除の対象になる場合があります。

【建築確認済証】の交付日を確認しよう

新耐震基準を満たしている物件かどうかの見分け方は、建築確認済証を確認することです。
建物を建てる前には市町村に建築確認申請を行い、建築基準法などの法律に違反してないかチェックを受け、問題がなければ、この建築確認済証が交付されます。

1981年6月1日以降に建築確認を受けたマンションは、新耐震基準でチェックされています。
マンションの場合、完成までに一定の期間が必要になります(通常1年~1年半程、大規模マンションの場合はそれ以上)。1982年に完成したマンションでも、建築確認済証の交付日が1981年6月1日以前という可能性があるため、中古マンション等を検討する場合は、必ず建築確認済証を確認するようにしましょう。

【耐震基準適合証明書】とは

耐震基準適合証明書とは、専門家が耐震診断を行い、建築物が耐震基準を満たしていることを証明する書面です。
その方法は、物件の設計図や構造計算書などの図面から読み取れるレベルの簡易的な一次診断を行い、そこから二次診断、三次診断と進んでいきます。こうしてマンション全体の耐震性を測り耐震基準に適合していた場合に耐震基準適合証明書が発行されます。

2.マンションの耐震性を知ろう

2.1【図解】マンションの耐震性とは

マンションの耐震性は「法律(耐震基準法等)」・「構造」など様々な要素から保たれています。
マンションの耐震性

次項からそれぞれの法律や構造について、詳しく解説していきます。

2.2法律から分かる耐震基準

(1)建築基準法

国民の生命・健康・財産の保護の為、建築物の敷地・設備・構造・用途について最低基準を定めているのが「建築基準法」です。
1950年に初めて制定されてから、大きな地震が起きる度に見直しが行われてきました。例えば、1971年には、1968年の十勝沖地震を受け、マンション内の鉄筋コンクリートの柱部をより強固なものにするよう建築基準法が改正されました。1981年には、1978年の宮城県沖地震を受け、大幅な改正が行われました。この改正以前を「旧耐震基準」、以降を「新耐震基準」と区別するようになりました。

先にも触れたこの「旧耐震基準」と「新耐震基準」ですが、ではこの「旧」「新」の違いは何でしょうか?

旧耐震基準(1950年制定) 新耐震基準(1981年制定)
震度5程度の地震:倒壊しない
震度6以上の地震:規定されていない
震度5程度の地震:軽度なひび割れ
震度7の地震:倒壊しない

新耐震基準は「大地震(震度7程度)が起きても人命に関わる甚大な被害が出ないこと=倒壊しないこと」が基準となっています。旧耐震基準では大規模地震(震度6強~7程度)についてはそもそも基準がありませんでした。
※そのため、旧耐震基準の年代に建てられた建物でも、新耐震基準の耐震性を満たしていることもあります。

<大地震の度に一定の評価を得た新耐震基準>

阪神淡路大震災で倒壊、崩壊した建物を調査した結果、倒壊した多くの建物が、旧耐震基準であることが分かりました。反対に新耐震基準で建てられた建物のほとんどに大きな損壊が見られなかったことから、新耐震基準の耐震性が証明された形となりました。2016年の熊本地震においても、倒壊・崩壊などの被害にあっている建物の多くは旧耐震基準という調査結果が出ています。

阪神・淡路大震災での建築年別の被害状況
阪神・淡路大震災での建築年別の被害状況
熊本地震での建築年別の被害状況
熊本地震での建築年別の被害状況

※データ出典:国土交通省 大規模地震による建築物等に係る被害について(H7阪神・淡路大震災)
       国土交通省 熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会 報告書(データをもとにグラフを作成しています)

これらの結果から、新耐震基準のマンションを選ぶことが安心につながるといえるでしょう。

さらに言えば、耐震基準は度々見直し(改正)が行われています。
例えば、当時大きな社会問題となった2005年に起きた構造計算書の偽装問題(耐震偽装事件)の影響を受け、2007年には大きな改正が行われました。改正の主な内容は、一定の高さ以上等の建築物について「構造計算適合性判定」が義務付けられるなど、建築確認・検査が厳格化されました。また、指定確認検査機関に対する指導監督も強化され、設計のミスや偽装などを抑制するよう見直されました。

耐震基準法は時代とともに「安心できるマンション」の基準へと進化し続けているのです。

(2)住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)

2000年に住宅の品質を高める目的で品確法が制定されました。それに基づき「住宅性能表示制度」という、10分野の住宅の性能を共通の基準で評価して等級などで表示する制度ができました。
その一つに「耐震等級」という項目があります。地震が起きた際の倒壊のしにくさや損傷の受けにくさを評価するもので、等級1は新耐震基準を満たすことを示し、等級2はその1.25倍、等級3は1.5倍の強度という意味です。

等級3 極めて稀に(数百年に1度程度)発生する地震による力の1.5倍の力に対して倒壊、崩壊等しない程度
等級2 極めて稀に(数百年に1度程度)発生する地震による力の1.25倍の力に対して倒壊、崩壊等しない程度
等級1 極めて稀に(数百年に1度程度)発生する地震による力に対して倒壊、崩壊等しない程度

国土交通省より公表されている「住宅性能評価を受けた住宅に係る統計情報(平成25年度)」によると、等級3・等級2は全体の5%程度に過ぎず、大多数の新築マンションは等級1(85.5%)となっています。

  評価対象外 等級1 等級2 等級3 合計
戸数 8,685 79,701 3,228 1,556 93,180
% 9.3% 85.5% 3.5% 1.7% 100.0%

※データ出典:住宅性能評価を受けた住宅に係る統計情報(平成25年度)

その理由として考えられるのが、等級数が高いほど地震に対して強いことを表すので、等級3・等級2は安心につながりますが、建物を強固にする分、柱や梁が大きくなったりするなど、快適な住空間が損なわれてしまうデメリットもあるので一概に等級が高ければ良いとも言えません

また、この制度は任意なので、すべてのマンションで取得しているとは限りません。ただし取得していなくてもベースは「新耐震基準」なので耐震性が低いわけではありませんのでご安心ください。

(3)長期優良住宅の普及の促進に関する法律(長期優良住宅法)

2008年に「丈夫で長持ちし、快適に暮らせる住まい作り」を目的として長期優良住宅法が制定されました。
基準は9つの項目からなり、その一つに「耐震性」の項目があります。基準を満たすには、住宅性能表示制度の耐震等級2相当以上の強度が求められます。住宅性能表示制度と同様の理由(建築コスト増・柱や梁の大きさ)により、マンションではまだまだ認定戸数が少ないのが現状です。

2.3構造から分かる耐震基準

【耐震構造・制振構造・免震構造って何?】

構造から分かる耐震基準

【耐震構造】~揺れに耐える~
建物自体を強くして地震に耐える構造。日本の住宅のほとんどがこの構造です。
 
【制振構造】~揺れを吸収する~
地震の力を吸収する制振装置(ダンパー)を組み込み、地震の揺れを吸収する構造。
 
【免震構造】~揺れを伝えない~
建物の基礎にゴムなどでできた免震装置を設置し、地震の揺れを建物に伝えないようにする構造。

もっとも地震の揺れに対して安心できるのは「免震構造」ですが、建築コストが高いことや、定期メンテナンスの費用がかさむことから、まだまだ施工数が少ないことが現状です。

また、建物の形状や地盤の状態などにより、どの構造が適しているかは変わります。コストの面なども考えると、一概にどの構造が良いかはいえません。

3.まとめ

安心できるマンションは新耐震基準を満たしたもの
安心できるマンションを考える際には、1981年以降の新耐震基準を満たしたマンションを強くおすすめします。新耐震基準のマンションは一定以上の耐震性が期待できます。

「長期優良住宅」や「免震構造」のマンションの方がより耐震性を期待できますが、建築コストの増加や快適な住空間が損なわれてしまう(柱や梁が大きくなったり、窓面が少なくなる)可能性があることからまだまだ数が少なく、立地や希望間取りといった他の条件との兼ね合いからあまり現実的とは言えません。

大規模地震に備えるには、新耐震基準のマンションを選び「人命に関わる甚大な被害が出ないこと」をベースに、お部屋の中の地震対策・日頃からの避難準備等もあわせて大切にしましょう。

防災意識を養うために、こちらの記事も合わせて参考にしてください。

再確認しましょう。住まいの防災設備と防災意識

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