観葉植物は初心者でも手軽に始められ、室内の空間に癒しや清潔感、スタイリッシュな雰囲気を作ることができるアイテムです。マンションの限られたスペースでも、植物が育つ様子を楽しみながら部屋を心地よい空間に変えられるのは、観葉植物の大きな魅力でしょう。
観葉植物は有害な物質を自然に除去し、新築住宅で起こるシックハウス症候群を抑制するという、身体に良い効果も期待できるという研究結果があります。そのほか、眺めたり触ったり香りをかぐことで心が落ち着くこともあり、見た目だけでなく心身の健康にも繋がるようです。
観葉植物を育てるのは、それほど難しいことではありません。そのため、マンションをおしゃれで快適な空間にしたいという方は、ぜひ観葉植物を暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。この記事ではマンションにおすすめの観葉植物について、選び方や育て方、注意点などを詳しく解説します。
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マンションで育てやすい観葉植物の選び方
観葉植物といっても、さまざまな種類や特徴があります。マンションで育てるなら、以下のような点を踏まえながら選びましょう。
簡単に手入れできる
観葉植物を選ぶ際、手入れが簡単な種類を選ぶと手間が少なくなります。特に、葉が頻繁に落ちる観葉植物だと、掃除など初心者の方には大変かもしれません。そのため、手入れがしやすくて葉が落ちにくい種類を選ぶのがおすすめです。
また、観葉植物の種類によっては、土を使わずに水で栽培できるものもあります。土を床にこぼすことがないので、小さなお子さんやペットがいるご家庭でも安心でしょう。
日当たりが良くなくても育ちやすい
マンションの間取りによっては、日光が十分に当たらない場所があるかもしれません。そのため、観葉植物を選ぶ際には、日の光が少なくても育つ種類をおすすめします。蛍光灯や照明などの明かりでも元気に育つ、あるいは日陰でも育てられるものを選ぶと良いでしょう。
大きくなり過ぎない
大きく成長する観葉植物は、マンションの限られたスペースだと置きにくくなったり、部屋に圧迫感を与えたりする可能性があります。別の場所に置く際にも、移動させるだけで大変です。
観葉植物には、大きなものから小さなものまで色々なサイズがあります。そのため、あまり大きくならない種類を選ぶと良いでしょう。観葉植物を置く部屋に合わせて、どれくらいのサイズのものにするか検討しましょう。
病害虫に強い
観葉植物は生きた植物なので、環境によっては虫が発生することがあります。虫が発生すれば観葉植物だけでなく、人やペットにも影響を与える可能性があるので注意してください。特にマンションの室内で育てるなら、病害虫の発生は避けたいところです。
そのため、できるだけ病害虫に強い観葉植物を選びましょう。また、育てるうえでもこまめに枯れた葉を取り除いたり、部屋を掃除したりするなど、衛生面にも気をつけてください。
観葉植物のおしゃれな飾り方
観葉植物を部屋に飾る際には、インテリアに合ったデザインや工夫を取り入れましょう。そうすることで、初心者でも簡単にスタイリッシュな空間を作り出すことができます。
インテリアに合った色・デザインを選ぶ
観葉植物を部屋のインテリアカラーやデザインと合わせることで、部屋全体に統一感を持たせることができます。例えば、カーテンの色がパステル調の明るいカラーであれば、ライム色など明るめの観葉植物を組み合わせる。あるいは、インテリアがアジアンテイストのデザインであれば、アジアのイメージに合わせて濃いグリーンや個性的な形の観葉植物にするなどすれば、部屋全体のバランスが良くなるでしょう。
また、観葉植物を部屋のアクセントにする場合は置く場所をシンプルに整理し、インパクトを与えるのも効果的です。異なる色の観葉植物を組み合わせたり、質感の違うものを合わせたりすれば、コントラストが生まれておしゃれに見えます。
植木鉢にもこだわる
観葉植物の見栄えを良くするためには、鉢選びにも気を配りましょう。セラミック製のもののほか、セメントや陶器など無機質な素材でできた鉢はどんな部屋にも合わせやすく、シンプルな色や素材感を活かすことで洗練された印象になります。
一方、プラスチック製の鉢は傷がつきやすく、安っぽく見えることもあるでしょう。そのまま使用せず鉢カバーをつけたり、部屋全体のイメージに合う色の布を巻いたりすることで、おしゃれに見せることもできます。
“置く”以外の飾り方も考える
観葉植物は床や棚に置く以外にも、スペースを有効活用した色々な飾り方ができます。例えば、観葉植物の種類によってはハンギング（吊るす）が可能です。天井やカーテンレールから吊るせば、場所を取らずにディスプレイできるでしょう。あるいは、壁にかけるウォールシェルフに小さな観葉植物を並べたり、本棚に飾ったりと、デコレーションの一部として空間をおしゃれに演出できます（※1）。
そのほか、鉢の中にウッドチップ（木を小さく砕いたもの）を敷き詰めると、見た目がおしゃれになります。色々と試してみて、自分らしいおしゃれな楽しみ方を見つけてみてください。
※1.壁や天井に植物を吊るすには、フックやアンカーなどの取り付けが必要です。取り付けの可否については、事前に管理会社等へ確認してください。
こちらでは、インテリアに合う観葉植物の飾り方をさらに詳しく解説しています。
マンションにおすすめの観葉植物
初心者でもお手入れが簡単で葉が落ちにくく、マンションの限られたスペースでおしゃれな空間を作れる、おすすめの観葉植物をご紹介します。
モンステラ
モンステラは一枚一枚大きな切れ込みの入った葉が特徴で、とても存在感があります。インテリア性が高くオシャレに見えることから、マンションのモデルルームにもよく飾ってある人気の観葉植物です。
南国生まれなので暑さに強く、虫がつきにくいのもモンステラの特徴です。また、水も頻繁に与える必要がないので管理がしやすく、初心者でも育てやすいでしょう。
サンスベリア
サンスベリアは垂直に伸びた肉厚の葉が特徴です。見た目の力強い形状から、魔除けや仕事運・金運アップなど、縁起の良い観葉植物として人気があります。
また、サンスベリアは空気の清浄効果が高いと言われるエコプラントで、風水学上では気の出入り口とされる玄関に適するとされています。モンステラと同じ南国生まれの植物なので、乾燥や暑さに強く丈夫です。また、水やりも少なくて済むので、手間がかからず育てやすいでしょう。
ポトス
ポトスは種類によって模様が入っており、ライムやグリーンの明るいカラーが特徴です。土だけでなく水耕栽培もでき、サイズもコンパクトなのでマンションで育てるのに向いています。また、つる性の観葉植物なので棚の上や吊るして飾ることができ、小さなお子さんやペットがいても誤って口にする可能性が少なく、安心して育てられるでしょう。なお、ポトスは普段の手入れがとても簡単なので、初心者にもおすすめの観葉植物です。
パキラ
パキラは太い幹の先端に、手の平のような葉が特徴的です。種類によっては幹がストレートのものや、編み込みのようにねじれているものもあります。見た目がスタイリッシュなので、インテリアとしても人気のある観葉植物です。
サイズは棚に置ける小さなものから、シンボルツリーのように大きなものまであるため、飾る空間に合ったものを選ぶと良いでしょう。スリムな観葉植物なのであまり場所を取らず、空間の限られたマンションの室内にもおすすめです。
ゴムの木
ゴムの木は熱帯地方原産なので、乾燥にとても強いことが特徴です。また、明るい場所を好みますが日陰でも育つため、日の当たりにくい室内でも問題ないでしょう。肉厚な葉に水分を蓄えることができるので、毎日水やりする必要がありません。
また、ゴムの木は風水的に見ると、金運アップや人間関係（家族・夫婦など）、恋愛運アップなどに良いと言われています。種類が多く、小さなものから大きなものまで揃っているので、室内のスペースに応じて適したサイズを選ぶと良いでしょう。
そのほか、空気中の水分を吸収して育つエアープランツや、土を使わず軽石のようなハイドロボールを使って水を溜めておくハイドロカルチャーなど、おしゃれで初心者にも育てやすい観葉植物はたくさんあります。
観葉植物を育てる際の注意点＆ポイント
観葉植物をマンションで育てる場合には、以下のような点に注意しましょう。
日光の当たり過ぎない場所に置く
観葉植物を日差しが強い場所に置くと、葉が萎れて元気がなくなったり、茶色く葉焼けを起こしたりする原因にもなります。そのため、直射日光が当たらない場所に置くことが大切です。例えば、窓際に置くならカーテンのレース越しや窓よりも、少し離れた部屋の内側に置くと良いでしょう。
風通しの良い場所に置く
風通しが悪いと植物が弱る原因になります。過湿になって土にカビが生えたり、根腐れや虫が発生したりするかもしれません。そのため、マンションで観葉植物を育てる場合、 定期的に窓を開けて空気を入れ替えることが大切です。窓がない部屋では扇風機やサーキュレーターを使って空気を循環させるなど、湿気がこもらないよう風通しの良い環境を作ってあげてください。
たまに外に出してあげる
植物は明るい場所に置くことで、光から必要なエネルギー（光合成）を作って生育が促されます。そのため、天気が良い日にはマンションのベランダに出してあげるのがおすすめです。日の光をたっぷり浴びたり、適度な風を与えたりすることで、植物はもっと元気に育ってくれます。
水やりは適切に行う
観葉植物への水やりは適量を心掛けましょう。水を多くやり過ぎてしまうと根が腐ったり、逆に少な過ぎると乾燥して枯れたりする原因になりかねません。
季節にもよりますが、一般的な目安としては3～4日に1度、もしくは土が少し乾いてきたと思ったら、鉢から溢れないようにたっぷりと水をあげてください。なお、水やりを行った後に受け皿に残った水は、捨てることで過湿にならず根腐れを防げます。霧吹きスプレーを使えば、手軽に葉や土に水やりをすることができるのでおすすめです。
大きくなったら剪定や植替えが必要
観葉植物は、葉や根が伸びたり増えたりしていくことがあります。そうした場合は剪定することで、形を整えたり風通しを良くしたりしましょう。また、増えた葉を間引けば十分な栄養を行きわたらせることができるほか、植え替えると根詰まりを防げます。こうしたお世話は、観葉植物が生き生きと元気に育つために必要です。
剪定や植え替えの時期は、成長期である4〜9月頃と言われています。夏の暑い時期は植物へのダメージがあるので、気候が良い春頃がおすすめです。剪定は茎の膨らんでいる手前でカットし、植え替えの場合は2〜3年に1回を目安として、1つサイズの大きい鉢に植え替えると良いでしょう。
虫がわかないよう対策する
販売店で管理されている観葉植物でも、生きた植物なので虫がいることが稀にあるでしょう。虫は、腐敗したものや湿気が多い場所を好みます。そのため、普段から以下のような虫対策を心掛けてください。
- 枯れた葉はそのまま放置せずこまめに取る
- 湿気の多い場所に置かない
- 受け皿に水を溜めたままにしない
- 虫よけスプレーを使用する など
もし虫がついていた場合は、観葉植物用の殺虫剤を使用したり、販売店に相談したりするのがおすすめです。
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樹液が肌につかないようにする
種類によっては幹や葉に傷がつくと、樹液が出てくる観葉植物があります。樹液が肌についてしまうとべたついたり、場合によってはかゆみなどの炎症を起こしたりする可能性があるので注意してください。肌が弱い方は手袋をするなど対策し、小さなお子さんやペットがいる場合には葉を誤って口にしないよう気をつけましょう。
定期的に肥料をあげる
定期的に肥料をあげると、観葉植物が生き生きと育ってくれます。液体を希釈して使用するもの、土の上に置いておくだけのもの、あるいは土に刺して使用するものなどタイプが多様なので、育てている観葉植物に合った肥料を選んでください。
そのほか、葉を拭いてあげると乾燥や病害虫を防ぐことができ、艶だしスプレーを使用すれば葉に光沢が出てキレイな状態を保てます。
まとめ
マンションで観葉植物を育てると、おしゃれな空間を作ることができるほか、癒しなど心身的にも多くのメリットがあります。観葉植物の種類はさまざまですが、初心者でも手入れが簡単なもの、日光に当てなくても育つもの、大きく育ち過ぎないものなど、生活スタイルや部屋の雰囲気に合わせて選ぶと良いでしょう。置くだけでなく吊るすなど色々な飾り方があるので、室内にスペースがなくても育てられます。インテリアに合った色やデザインのものを選んだり、鉢にもこだわったりすれば、マンションの室内をより素敵な空間に演出できるはずです。ここでご紹介した内容を参考に、観葉植物でマンションでのグリーンライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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