家づくりには、間取りや立地、日当たり、設備はもちろん大切ですが、実は意外と見落とされがちなのが「香り」です。どこからか漂うコーヒーの香りにホッと安心したり、焼き立てパンの香りに幸せを感じたりと、感情に直接語りかける香りは、住まいの印象を大きく左右する大切な要素なのです。ただ、具体的にどうすれば理想の香りのある住まいがつくれるのか、わからない方も多いでしょう。
この記事では、心地よい香りの住まいをつくる方法や、自分らしい香りで満たすためのヒントをご紹介します。五感を刺激する香りの力を借りて、毎日の暮らしをさらに豊かにしてみませんか?
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良い香りがすると「心地よい空間」と感じる理由
自分の好きな香りは、安心感やリラックス、高揚感をもたらし、その空間そのものを心地よく感じさせます。これは、嗅覚が五感の中で唯一、大脳辺縁系に直接届くためです。
大脳辺縁系は、感情や記憶、本能と深く結びついている部分です。例えば、コーヒー好きの人にとって、淹れたてのコーヒーの香りが心地よく感じられる理由も、ここにあります。
このように、香りは単に嗅覚を刺激するだけでなく、心理的な心地よさにも深く関わっているのです。
家を心地よい香りにするための3ステップ
家を心地よい香りで満たすためには、ただ香りアイテムを置けばよいわけではありません。まずは、生活の中で発生するにおいの根本原因を取り除くことがポイントです。生活臭を香りでごまかすのではなく、においの発生源を断ち、清潔な状態を保つことが、心地よい空間づくりの第一歩につながります。
ここでは、家を理想の香りにするための具体的な3つのステップをご紹介します。
STEP1. 掃除で生活臭を断つ
STEP2. 空気を動かして「こもり臭」を解消する
STEP3. 香りアイテムを選んで使う
順に見ていきましょう。
STEP1. 掃除で生活臭を断つ
心地よい香りの空間をつくるためには、日々の掃除でにおいを元から断つことが不可欠です。特に注意したいのは、水回りです。キッチンのシンクや排水口、洗面台の排水口は、食べ物の残りカスや髪の毛などがたまるため雑菌が繁殖しやすく、不快なにおいの原因になります。重曹やクエン酸、排水口クリーナーなどを活用して、こまめに掃除をしましょう。
洗濯槽の裏側もカビが繁殖しやすく、洗濯物のにおいの原因になる場合があります。定期的に槽洗浄を行い、洗濯物はしっかり洗って十分に乾燥させると、雑菌やカビの繁殖を抑えることができます。

STEP2. 空気を動かして「こもり臭」を解消する
心地よい空間づくりには、生活臭の発生源を断つことに加えて、こもったにおいの解消も欠かせません。気密性の高いマンションなどでは、においがこもりやすいため、注意したいポイントのひとつです。
こもり臭を解消するためには、空気を動かしましょう。窓を開けて部屋の空気を入れ替えたり、換気扇を効果的に使ったりすることで、室内に滞留しているにおいを外に排出し、新鮮な空気を取り込めます。脱衣所や靴箱など、特ににおいがこもりやすい場所では、意識的に換気を促しましょう。扇風機やサーキュレーターを使って空気を循環させるのも効果的。
こもり臭の解消には、24時間換気システムを利用した換気も有効です。24時間換気システムは1時間で部屋の空気の半分を強制的に入れ替える設備で、シックハウス症候群の対策として設置が義務付けられています。
24時間換気システムの暖気代やお手入れについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

STEP3. 香りアイテムを選んで使う
生活臭を断ち、空気をきれいにしたら、いよいよ香りアイテムの出番です。次に紹介するさまざまなタイプの香りアイテムの中から、自分の好みや部屋の雰囲気、使用目的にぴったりのものを見つけてみましょう。
ただ香りを置くのではなく、清潔な空間に良い香りをプラスすることで、より洗練された心地よさを手に入れることができます。
【タイプ別】家を心地よい香りにするアイテム
香りアイテムにはさまざまなタイプがあり、それぞれで特徴が異なります。ここでは、火を使わない安全なアイテムを中心に、置くだけで常に香るタイプ、必要な時にすぐに香るタイプ、電源のオン/オフで香りを調節できるタイプ、さらに自然由来で優しい香りのタイプまでご紹介します。
ご自身のライフスタイルや空間に合ったアイテムを選び、心地よい香りの空間を演出しましょう。
香りアイテムのタイプ | 特徴 | 例 |
---|---|---|
置くタイプ | 常時香る |
|
スプレータイプ | 即時・短時間で香る |
|
熱で拡散タイプ | オン/オフができる |
|
天然素材タイプ | ほのかに香る |
|
置くタイプ:常時香る
常に一定の香りを空間に漂わせたい場合は、置くタイプのアイテムが適しています。代表的なものとして、リードディフューザーが挙げられます。
これは、香りの液体が入ったボトルにスティックを挿し込むことで、毛細管現象によって液体が吸い上げられ、空間に香りが広がる仕組みです。見た目もスタイリッシュなものが多く、インテリアとしても楽しめます。
ジェル芳香剤は中身がこぼれる心配が少なく、手軽に置ける点が魅力です。アロマストーンは、精油を数滴垂らすだけでほのかに香りが広がる、シンプルな香りアイテムです。
スプレータイプ:即時・短時間で香る
急な来客時や特定の空間のにおいをすぐにリフレッシュしたい場合に便利なのが、スプレータイプのアイテムです。ルームスプレーは、シュッとひと吹きするだけで瞬時に香りが広がり、空間の雰囲気を変えることができます。食事の後の食べ物やペットのにおいが気になるときなどにも役立ちます。
衣類やソファなど布製品のにおいケアには、ファブリックミストがおすすめです。除菌消臭効果があるものも多く、気になるにおいを抑えつつ、お好みの香りを漂わせることができます。
熱で拡散タイプ:オン/オフができる
香りの強さや使用時間をコントロールしたい方には、熱で香りを拡散させるタイプのアイテムが適しています。特に人気があるのは、超音波式アロマディフューザーです。水と精油を入れ、超音波の振動でミスト状にして香りを拡散させます。加湿効果も期待できるものが多く、乾燥が気になる季節にも重宝します。
アロマランプは、電球の熱でアロマオイルを温めて香りを広げるタイプです。香りだけでなく柔らかな光も楽しめるため、リラックスしたい寝室などにもおすすめです。
天然素材タイプ:ほのかに香る
化学的な香りが苦手な方や、より穏やかで優しい香りを好む方には、天然素材のアイテムがおすすめです。ポプリは乾燥させた花や葉、スパイスなどをブレンドしたもので、見た目も美しく、インテリアとしても楽しめます。玄関やリビングに飾るだけで、穏やかな香りが広がります。
サシェは、香料を染み込ませた小袋のアイテムです。クローゼットや引き出しの中に入れて衣類にほのかな香りを移したり、枕元に置くことで就寝時にリラックス効果を得られたりと、さまざまな使い方ができます。人工的な香りが控えめなため、小さなお子さんやペットがいるご家庭でも取り入れやすいでしょう。

【家の空間別】香りアイテムの選び方
家の中を心地よい香りで満たすには、それぞれの空間に合った香りの選び方や置き方があります。基本的には、置くタイプのアイテムで常に香りを保ちつつ、季節や気分に合わせてスプレータイプや熱で拡散するタイプのアイテムを追加するのがおすすめです。
ここでは、空間別に香りアイテムの選び方や置き方をご紹介します。各空間の特性を理解し、より効果的に香りを活用して、快適な住まいづくりを目指しましょう。
玄関
玄関は、家に入って最初に香りを感じる場所です。そのため、その家の印象を大きく左右するといっても過言ではありません。置くタイプのリードディフューザーやアロマストーンを使って、来客にも好印象を与えられるような、さわやかで清潔感のある香りをつくるのがおすすめです。
効率よく香らせるためには、玄関に入ってすぐ目につく場所や、空気の流れがあるドアや窓の近くに置くとよいでしょう。靴箱のにおい対策として、消臭効果のあるスプレータイプのアイテムを併用するのも効果的です。
リビング
家族が集まったりお客様をお迎えしたりと、家の中心となるリビングには、誰にとっても心地よく、リラックスできる香りが理想的です。季節や気分に合わせて香りを変えるのもよいでしょう。例えば、春にはフローラル系、夏にはシトラス系、冬にはウッディ系といった具合です。
面積が広いため、複数のリードディフューザーを置いたり、超音波式アロマディフューザーで広範囲に香りを拡散させたりするのが効果的です。ソファやカーテンなど、布製品にファブリックミストを使うのもよいでしょう。
キッチン
キッチンは、料理のにおいがこもりやすいため、食べ物のにおいを中和しながら、清潔感を保ちやすい香りが適しています。柑橘系やミント系の香りは、消臭効果が期待でき、キッチンをさわやかに保ってくれます。
ただし、食事の邪魔にならないよう、香りの強さには注意が必要です。置くタイプの芳香剤をシンクの近くに置いたり、調理後にルームスプレーでにおいをリセットしたりするのがよいでしょう。調理中は換気扇を回し、窓を開けて十分に換気を行うことがポイントです。
トイレ
清潔感が欠かせないトイレには、消臭効果のある香りを上手に活用しましょう。フローラル系や石けんのような清潔感のある香りは、トイレの空間を快適に保ってくれます。
コンパクトなスペースなので、置くタイプのジェル芳香剤や、小さめのリードディフューザーがおすすめです。用を足した後に使うスプレータイプの消臭剤も効果的です。換気扇を常に回しておくことで、においがこもりにくくなります。
寝室
一日の疲れを癒し、リラックスして眠りにつくための空間である寝室には、心を落ち着かせ、安眠を促すような香りがおすすめです。ラベンダーやカモミール、サンダルウッドなどの香りは、リラックス効果が高いとされています。
枕元にアロマストーンを置いたり、就寝前に超音波式アロマディフューザーを短時間使用したりするのもよいでしょう。香りが強すぎると逆効果になる場合もあるため、ほのかに香る程度に調整することが大切です。

家で香りを楽しむときの3つの注意点
家を心地よい香りで満たすことは、日々の暮らしを豊かにしてくれますが、いくつか注意したい点があります。安全に、そして快適に香りを楽しむためのポイントをご紹介します。
香りを強くしすぎない
良い香りだからといって、香りを強くしすぎると逆効果になる場合があるだけでなく、頭痛を引き起こしたり、気分が悪くなったりする可能性もあります。特に、好みがわからない来客を招く際は、控えめな香りを心がけましょう。
香りアイテムの推奨量を守り、最初は少なめから試して、徐々に香りの強さを調整していくのがおすすめです。
子どもやペットにも安全な香りや置き場所を選ぶ
小さなお子さんやペットがいるご家庭では、香りアイテムの選択と置き場所に十分な注意が必要です。アロマオイルの中には、子どもやペットにとって刺激が強すぎるものや、口に入ると危険なものもあります。アイテムを選ぶ際は、製品に含まれる成分や注意書きを確認してから使用しましょう。
誤飲や破損を防ぐため、子どもやペットの手の届かない高い場所や、倒れにくい安定した場所に置くようにしてください。
香りがこもらないよう換気する
香りを効果的に楽しむためには、適度な換気が不可欠です。特にマンションなどの高気密の住まいでは、香りがこもりやすく、不快に感じてしまう場合があります。香りアイテムの使用中は、定期的に窓を開けて換気を行うか、24時間換気システムが設置されている場合には常時運転させるようにしましょう。
新鮮な空気を取り入れることで、香りがよどまず、より心地よい空間がつくれます。
【テーマ別】家を理想の香りにしよう!
「こんな香りの家にしたい」といった理想の住まいに近づけるために、それぞれのイメージに合わせた香りの空間づくりをご提案します。特定の香りを意識して取り入れることで、よりパーソナルで心地よい住まいが実現できるでしょう。
木の香り
森の中にいるような、落ち着いた安らぎの空間を求める方には、木の香りがおすすめです。ヒノキ、シダーウッド、サンダルウッドなどの香りは、心を落ち着かせ、リラックス効果を高めてくれます。
これらの香りは、寝室や書斎など、落ち着いて過ごしたい空間に最適です。アロマディフューザーで精油を拡散させたり、木の素材を使ったポプリやオブジェを置いたりするのもよいでしょう。自然素材の家具が多い空間にも、よくなじみます。
南国リゾートを思わせる香り
非日常感を味わえる、明るく開放的な空間を演出したいなら、南国リゾートを思わせる香りがぴったりです。ココナッツ、マンゴー、パッションフルーツなどの甘くフルーティーな香りや、プルメリア、ジャスミンなどのエキゾチックな花の香りがおすすめです。
リビングやダイニングなど、家族や友人とにぎやかに過ごす空間に取り入れると、気分も明るくなります。スプレータイプで香りを瞬時に広げたり、リードディフューザーで常時香らせたりするのもよいでしょう。
清潔感のある香り
常に清潔で整った印象の空間を保ちたい方には、石けんのような清潔感のある香りがおすすめです。サボン、コットン、ホワイトムスクなどの香りは、洗い立てのリネンのような清々しさを感じさせ、気持ちをリフレッシュさせてくれます。
玄関やリビング、洗面所など、家のどこにでもなじみやすい香りです。ジェル芳香剤やリードディフューザーなど、置くタイプのアイテムで常に清潔感を演出するとよいでしょう。
ホテルライクなラグジュアリーな香り
ホテルに滞在しているかのような、洗練されたラグジュアリーな空間を演出したい方には、オリエンタル系やウッディ系の香りがおすすめです。アンバー、ムスク、レザー、または高級感のあるフローラル系の香りが適しています。
リビングや寝室など、プライベートな空間に少し背伸びしたような香りをとり入れることで、日常がワンランクアップした気分を味わえます。デザイン性の高いアロマディフューザーを選べば、インテリアとしても楽しめます。
バニラのような甘い香り
甘く温かい、どこか懐かしい香りに包まれた空間を好む方には、バニラ系の香りが最適です。バニラ、キャラメル、チョコレートなどの香りは、心を落ち着かせ、安心感をもたらしてくれます。
特に冬の寒い季節や、リラックスしたい夜の時間帯にぴったりです。リビングや寝室など、ゆったりと過ごしたい空間に、アロマディフューザーやリードディフューザーで香りを広げてみましょう。
まとめ
心地よい住まいづくりには、間取りや立地といった物理的な条件だけでなく、「香り」という五感に訴えかける要素がカギとなります。まずは日々の掃除でにおいの発生源を断ち、換気で空気の滞留を解消しましょう。そのうえで、リードディフューザーやアロマディフューザー、ルームスプレー、ポプリなどの香りアイテムを使用する空間や目的に合わせて選ぶことで、より効果的に香りを活用できます。
心地よい香りは、住まいをより快適な空間へと変えてくれます。この記事を参考に、理想とする香りの住まいをつくり、豊かな暮らしをスタートさせてみてはいかがでしょうか。
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